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第一章
雨 ラインハルト視点
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雨が嫌いだ。
俺は、昔よく人に泣かれていた。同年代の子供に声をかけると、怖い、と言って泣かれるのだ。
子供の頃は悲しかったし、怒りも沸いた。
なんで俺だけなんだろうって。俺は皆と話したり、遊んだりしたいだけなのにって。
皆よりどんどん伸びていく背丈。
大きな目は瞳の色がよく見えてしまう。
目鼻立ちも年々はっきりしていく。
そして、おまけには血の様な髪と目の色。
化け物にしか見えなかったのだろう。
それこそ、人を襲う魔物の様な化け物に。髪も顔も怖いなんて、滅多にないことだ。
そんな俺は、様々な努力をした。友達が欲しくて、認められたくて、頼られたくて……色々な理由と感情があったと思う。
勉強も、武術も、礼儀作法も頑張った。他にも料理や、植物を育ててみたりなど、色々な事に挑戦してみた。
頑張ったら、評価された。友達も少ないけれどできて、一目置かれるようになって、魔物の討伐の件で領地も貰って。
でも、頑張った分、評価された分、陰口も嫌がらせも増えた。
いつどこで、誰が俺の悪口を言っていて、貶めようとしていて、嫌っているのか。
もしかしたら、あいつも、あの人も、家族も…なんて、一時期皆が信じられなくなった時期もある。
そんな時、顔を隠して街にでた。街では、色んな理由で顔を隠す者が一定数存在する。俺もその一定数だ。
買い食いしてみたり、なんとなく道端で草花を売っている女の子から花を買ってみたり、路地裏でガラの悪い連中と喧嘩してみたり。
成人してからは、酒場に行ってみたり、冒険者としてダンジョンに行ってみたり。
街は楽しかった。顔を隠してさえいれば、嫌な思いをさせずに話ができる。
買い食いも楽しかった。喧嘩した後には、友達になったりもした。逆に目の敵にされるようにもなったりしたけどな。
お酒も、俺は結構強い事がわかった。兄ちゃんさては枠だね?なんて、からかい混じりに褒められて、初めて努力をしないで褒められた気がするな、と思った。
冒険も、面白かった。知らない物が沢山あって、実力主義で、周りの目を気にしていられないほど忙しくて。
その日は、冒険で良い剣を見つけて、酒場で少し飲んでから帰ろうとした所だった。
雨が降ってきた。最初は土砂降りで、段々と弱くなっていく雨。
ああ、雨だな、なんてぼんやりと思って、辺りに誰も居なかったから、顔を隠していたローブの、フードだけ脱いでみた。
酒を飲んで、少しだけ火照った体に雨が気持ちよかった。
すぐに雨は止んでしまって、少し残念な気持ちになりながら帰路についた。
街には街灯があって、街灯の下には大きな水溜りができていた。少し浮ついた気持ちだった俺は、水溜りに近づいて覗き込んでみた。
水溜りに、ポタッと水滴が落ちた。
濡れた俺の髪から落ちた水滴だった。
水溜りは鏡の様に俺の姿を鮮明に映していた。
「ハハッ………。増々血の色みたいじゃないか……。」
濡れた俺の髪は、本当に血の色みたいで、乾いた笑いと共に自嘲した。
その日から、雨が嫌いだった。
___なのに……。
ルイスが楽しそうに遊んでいる。雨に濡れながら、踊るようにステップを踏んで、時々水溜りに飛び込んで、どこか笑っている様な表情をしているルイス。
それを見ていると、昔から押し込めていた気持ちが溢れてきそうになる。
俺も、俺も…雨の中で踊りたい……!
雨具なんか着ないで、ずぶ濡れになってみたい___!!
思わず、ルイスから目をそらした。こんな人の多い所で雨具を脱ぐ訳にいかない。
いかないのに……!
ルイスと一緒に踊りたい、ルイスと一緒に遊びたい、ルイスと一緒に水溜りに飛び込みたい、ルイスと一緒に___雨に濡れたい……!!
そんな気持ちが溢れてやまない。
でも、一瞬目を離した隙にルイスを見失い、急速に心が冷えた。
急いで辺りを見回し、鮮やかな赤色を探す。
___どこだ…、どこに居るんだルイス……!
ドクドクと心臓が焦りで波打ち、嫌な音を立てる。
見つけたルイスの傍には、怪しげな注射器を持った者が居た___。
「ルイスに何をする気だ?」
注射器を持った手を鷲掴み、ルイスから遠ざけた。冷静を装ってはいるものの、心臓がバクバクと煩い。………間に合ってよかった………。
___!!こいつ、この間の……!!
雨具で顔の見えなかった人物の顔が見え、この間のルイスに匂いがきついと逃げられていた女性だと気づいた。
騒ぎを聞きつけた警邏隊が駆けつけ、その女を拘束して連れて行った。
「ルイス大丈夫だったか!?」
「わふ。」
そうか、怪我は無さそうでよかった……。擦り寄ってくるルイスにほっと胸をなでおろす。
「……帰ろう、ルイス。」
そう言って歩き出せば、ルイスはついてきてくれた。
………ルイスが居なくなってしまうのが俺は怖い……。
俺は、そんな恐怖を抱えながら歩いた。
そんな俺の横に、ぴったりとルイスはついてきていて、それでもどこか楽しそうに雨を見ていた。
ルイスが楽しそうに雨を見ていたからだろうか…。俺の口から、するりするりと言葉が出てきて_____雨に、濡れたいと、言ってしまった。
俺の言葉を聞いたルイスは、俺を草原に連れてきた。丁度、フラワーモンスターが出た辺りだ。
そこでやっと止まったルイスから降りる。
「ルイス?なんでここに?」
辺りを見回しても、これと言って何か有る訳でもない。
素直にルイスに訳を聞いた俺は次の瞬間______ルイスから雨具を盗られた。
「へ?お、おい!ルイス!?」
思わず間抜けな声が出る。そんな俺にルイスはいたずらっ子な笑みを向けると、まるで挑発するようにくいっと顔を動かす。
………これは、返してほしくば取りに来い、ということか……?
………いいだろう…!!
「…その挑発、のってやろう!!」
俺はルイスから雨具を取り返そうと、飛び掛かった。サラリと躱され、それを追ってまた飛びかかる。そしてまた躱される。
結構な時間、そうしていたと思う。
ぜぇぜぇと息の荒い俺は、地面に寝転がっていた。
泥だらけで、服も髪もぐちゃぐちゃ。そして___ずぶ濡れだ……。
普通なら最悪だろうに、俺は、とても満たされた気持ちになった。
「ルイス。」
ルイスを呼べば、すぐに来てくれる。俺の顔を覗き込むルイスの綺麗な瞳には、嫌悪なんて全く無くて、寧ろどこか満足気ですらあった。
____ああ、好きだ……。
ストンと心におちた。
スッキリした気持ちのまま、覗き込むルイスを引っ張って場所を入れ替えた。
「くっ……。びっくりしたか?」
呆然とした顔で俺の寝転がっていた所にいるルイス。思いの外間抜けな顔をしていて、思わず笑いがこぼれた。
「そ、そんなにびっくりしたのか?」
ただ、あまりにも呆然としているものだから少し不安になってきた。お、怒ってしまったんだろうか?ちょっとしたお返しのつもりだったんだが……。
しかし次の瞬間、ぐるぐると俺の周りを楽しそうに回りだしたルイス。
その姿は、全然怒っていない様で、寧ろなんだか嬉しそうだ。
とても機嫌の良さそうなルイスに、なんだか俺も楽しくなって笑ってしまった。するとまた嬉しそうにするものだから、好きだな、とまた思う。
認めてしまった思いを隠してしまおうと、口を開いた。
「楽しそうなところすまないが、そろそろ帰ろう。ファーリーが心配しそうだ。」
「ガァウ♪ 」
まだまだ楽しそうなルイスは、俺に背中に乗れと急かす。………結構泥だらけだがいいんだろうか…。
「随分と今日は機嫌がいいなルイス。」
思わず笑いながら言ってしまった。
帰宅後、案の定ファーリーに心配されて、すぐに風呂に入ることになった。
???視点
______あの子だ。
やっと、_____見つけた。
俺は、昔よく人に泣かれていた。同年代の子供に声をかけると、怖い、と言って泣かれるのだ。
子供の頃は悲しかったし、怒りも沸いた。
なんで俺だけなんだろうって。俺は皆と話したり、遊んだりしたいだけなのにって。
皆よりどんどん伸びていく背丈。
大きな目は瞳の色がよく見えてしまう。
目鼻立ちも年々はっきりしていく。
そして、おまけには血の様な髪と目の色。
化け物にしか見えなかったのだろう。
それこそ、人を襲う魔物の様な化け物に。髪も顔も怖いなんて、滅多にないことだ。
そんな俺は、様々な努力をした。友達が欲しくて、認められたくて、頼られたくて……色々な理由と感情があったと思う。
勉強も、武術も、礼儀作法も頑張った。他にも料理や、植物を育ててみたりなど、色々な事に挑戦してみた。
頑張ったら、評価された。友達も少ないけれどできて、一目置かれるようになって、魔物の討伐の件で領地も貰って。
でも、頑張った分、評価された分、陰口も嫌がらせも増えた。
いつどこで、誰が俺の悪口を言っていて、貶めようとしていて、嫌っているのか。
もしかしたら、あいつも、あの人も、家族も…なんて、一時期皆が信じられなくなった時期もある。
そんな時、顔を隠して街にでた。街では、色んな理由で顔を隠す者が一定数存在する。俺もその一定数だ。
買い食いしてみたり、なんとなく道端で草花を売っている女の子から花を買ってみたり、路地裏でガラの悪い連中と喧嘩してみたり。
成人してからは、酒場に行ってみたり、冒険者としてダンジョンに行ってみたり。
街は楽しかった。顔を隠してさえいれば、嫌な思いをさせずに話ができる。
買い食いも楽しかった。喧嘩した後には、友達になったりもした。逆に目の敵にされるようにもなったりしたけどな。
お酒も、俺は結構強い事がわかった。兄ちゃんさては枠だね?なんて、からかい混じりに褒められて、初めて努力をしないで褒められた気がするな、と思った。
冒険も、面白かった。知らない物が沢山あって、実力主義で、周りの目を気にしていられないほど忙しくて。
その日は、冒険で良い剣を見つけて、酒場で少し飲んでから帰ろうとした所だった。
雨が降ってきた。最初は土砂降りで、段々と弱くなっていく雨。
ああ、雨だな、なんてぼんやりと思って、辺りに誰も居なかったから、顔を隠していたローブの、フードだけ脱いでみた。
酒を飲んで、少しだけ火照った体に雨が気持ちよかった。
すぐに雨は止んでしまって、少し残念な気持ちになりながら帰路についた。
街には街灯があって、街灯の下には大きな水溜りができていた。少し浮ついた気持ちだった俺は、水溜りに近づいて覗き込んでみた。
水溜りに、ポタッと水滴が落ちた。
濡れた俺の髪から落ちた水滴だった。
水溜りは鏡の様に俺の姿を鮮明に映していた。
「ハハッ………。増々血の色みたいじゃないか……。」
濡れた俺の髪は、本当に血の色みたいで、乾いた笑いと共に自嘲した。
その日から、雨が嫌いだった。
___なのに……。
ルイスが楽しそうに遊んでいる。雨に濡れながら、踊るようにステップを踏んで、時々水溜りに飛び込んで、どこか笑っている様な表情をしているルイス。
それを見ていると、昔から押し込めていた気持ちが溢れてきそうになる。
俺も、俺も…雨の中で踊りたい……!
雨具なんか着ないで、ずぶ濡れになってみたい___!!
思わず、ルイスから目をそらした。こんな人の多い所で雨具を脱ぐ訳にいかない。
いかないのに……!
ルイスと一緒に踊りたい、ルイスと一緒に遊びたい、ルイスと一緒に水溜りに飛び込みたい、ルイスと一緒に___雨に濡れたい……!!
そんな気持ちが溢れてやまない。
でも、一瞬目を離した隙にルイスを見失い、急速に心が冷えた。
急いで辺りを見回し、鮮やかな赤色を探す。
___どこだ…、どこに居るんだルイス……!
ドクドクと心臓が焦りで波打ち、嫌な音を立てる。
見つけたルイスの傍には、怪しげな注射器を持った者が居た___。
「ルイスに何をする気だ?」
注射器を持った手を鷲掴み、ルイスから遠ざけた。冷静を装ってはいるものの、心臓がバクバクと煩い。………間に合ってよかった………。
___!!こいつ、この間の……!!
雨具で顔の見えなかった人物の顔が見え、この間のルイスに匂いがきついと逃げられていた女性だと気づいた。
騒ぎを聞きつけた警邏隊が駆けつけ、その女を拘束して連れて行った。
「ルイス大丈夫だったか!?」
「わふ。」
そうか、怪我は無さそうでよかった……。擦り寄ってくるルイスにほっと胸をなでおろす。
「……帰ろう、ルイス。」
そう言って歩き出せば、ルイスはついてきてくれた。
………ルイスが居なくなってしまうのが俺は怖い……。
俺は、そんな恐怖を抱えながら歩いた。
そんな俺の横に、ぴったりとルイスはついてきていて、それでもどこか楽しそうに雨を見ていた。
ルイスが楽しそうに雨を見ていたからだろうか…。俺の口から、するりするりと言葉が出てきて_____雨に、濡れたいと、言ってしまった。
俺の言葉を聞いたルイスは、俺を草原に連れてきた。丁度、フラワーモンスターが出た辺りだ。
そこでやっと止まったルイスから降りる。
「ルイス?なんでここに?」
辺りを見回しても、これと言って何か有る訳でもない。
素直にルイスに訳を聞いた俺は次の瞬間______ルイスから雨具を盗られた。
「へ?お、おい!ルイス!?」
思わず間抜けな声が出る。そんな俺にルイスはいたずらっ子な笑みを向けると、まるで挑発するようにくいっと顔を動かす。
………これは、返してほしくば取りに来い、ということか……?
………いいだろう…!!
「…その挑発、のってやろう!!」
俺はルイスから雨具を取り返そうと、飛び掛かった。サラリと躱され、それを追ってまた飛びかかる。そしてまた躱される。
結構な時間、そうしていたと思う。
ぜぇぜぇと息の荒い俺は、地面に寝転がっていた。
泥だらけで、服も髪もぐちゃぐちゃ。そして___ずぶ濡れだ……。
普通なら最悪だろうに、俺は、とても満たされた気持ちになった。
「ルイス。」
ルイスを呼べば、すぐに来てくれる。俺の顔を覗き込むルイスの綺麗な瞳には、嫌悪なんて全く無くて、寧ろどこか満足気ですらあった。
____ああ、好きだ……。
ストンと心におちた。
スッキリした気持ちのまま、覗き込むルイスを引っ張って場所を入れ替えた。
「くっ……。びっくりしたか?」
呆然とした顔で俺の寝転がっていた所にいるルイス。思いの外間抜けな顔をしていて、思わず笑いがこぼれた。
「そ、そんなにびっくりしたのか?」
ただ、あまりにも呆然としているものだから少し不安になってきた。お、怒ってしまったんだろうか?ちょっとしたお返しのつもりだったんだが……。
しかし次の瞬間、ぐるぐると俺の周りを楽しそうに回りだしたルイス。
その姿は、全然怒っていない様で、寧ろなんだか嬉しそうだ。
とても機嫌の良さそうなルイスに、なんだか俺も楽しくなって笑ってしまった。するとまた嬉しそうにするものだから、好きだな、とまた思う。
認めてしまった思いを隠してしまおうと、口を開いた。
「楽しそうなところすまないが、そろそろ帰ろう。ファーリーが心配しそうだ。」
「ガァウ♪ 」
まだまだ楽しそうなルイスは、俺に背中に乗れと急かす。………結構泥だらけだがいいんだろうか…。
「随分と今日は機嫌がいいなルイス。」
思わず笑いながら言ってしまった。
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