18 / 51
第一章
雨 ラインハルト視点
しおりを挟む
雨が嫌いだ。
俺は、昔よく人に泣かれていた。同年代の子供に声をかけると、怖い、と言って泣かれるのだ。
子供の頃は悲しかったし、怒りも沸いた。
なんで俺だけなんだろうって。俺は皆と話したり、遊んだりしたいだけなのにって。
皆よりどんどん伸びていく背丈。
大きな目は瞳の色がよく見えてしまう。
目鼻立ちも年々はっきりしていく。
そして、おまけには血の様な髪と目の色。
化け物にしか見えなかったのだろう。
それこそ、人を襲う魔物の様な化け物に。髪も顔も怖いなんて、滅多にないことだ。
そんな俺は、様々な努力をした。友達が欲しくて、認められたくて、頼られたくて……色々な理由と感情があったと思う。
勉強も、武術も、礼儀作法も頑張った。他にも料理や、植物を育ててみたりなど、色々な事に挑戦してみた。
頑張ったら、評価された。友達も少ないけれどできて、一目置かれるようになって、魔物の討伐の件で領地も貰って。
でも、頑張った分、評価された分、陰口も嫌がらせも増えた。
いつどこで、誰が俺の悪口を言っていて、貶めようとしていて、嫌っているのか。
もしかしたら、あいつも、あの人も、家族も…なんて、一時期皆が信じられなくなった時期もある。
そんな時、顔を隠して街にでた。街では、色んな理由で顔を隠す者が一定数存在する。俺もその一定数だ。
買い食いしてみたり、なんとなく道端で草花を売っている女の子から花を買ってみたり、路地裏でガラの悪い連中と喧嘩してみたり。
成人してからは、酒場に行ってみたり、冒険者としてダンジョンに行ってみたり。
街は楽しかった。顔を隠してさえいれば、嫌な思いをさせずに話ができる。
買い食いも楽しかった。喧嘩した後には、友達になったりもした。逆に目の敵にされるようにもなったりしたけどな。
お酒も、俺は結構強い事がわかった。兄ちゃんさては枠だね?なんて、からかい混じりに褒められて、初めて努力をしないで褒められた気がするな、と思った。
冒険も、面白かった。知らない物が沢山あって、実力主義で、周りの目を気にしていられないほど忙しくて。
その日は、冒険で良い剣を見つけて、酒場で少し飲んでから帰ろうとした所だった。
雨が降ってきた。最初は土砂降りで、段々と弱くなっていく雨。
ああ、雨だな、なんてぼんやりと思って、辺りに誰も居なかったから、顔を隠していたローブの、フードだけ脱いでみた。
酒を飲んで、少しだけ火照った体に雨が気持ちよかった。
すぐに雨は止んでしまって、少し残念な気持ちになりながら帰路についた。
街には街灯があって、街灯の下には大きな水溜りができていた。少し浮ついた気持ちだった俺は、水溜りに近づいて覗き込んでみた。
水溜りに、ポタッと水滴が落ちた。
濡れた俺の髪から落ちた水滴だった。
水溜りは鏡の様に俺の姿を鮮明に映していた。
「ハハッ………。増々血の色みたいじゃないか……。」
濡れた俺の髪は、本当に血の色みたいで、乾いた笑いと共に自嘲した。
その日から、雨が嫌いだった。
___なのに……。
ルイスが楽しそうに遊んでいる。雨に濡れながら、踊るようにステップを踏んで、時々水溜りに飛び込んで、どこか笑っている様な表情をしているルイス。
それを見ていると、昔から押し込めていた気持ちが溢れてきそうになる。
俺も、俺も…雨の中で踊りたい……!
雨具なんか着ないで、ずぶ濡れになってみたい___!!
思わず、ルイスから目をそらした。こんな人の多い所で雨具を脱ぐ訳にいかない。
いかないのに……!
ルイスと一緒に踊りたい、ルイスと一緒に遊びたい、ルイスと一緒に水溜りに飛び込みたい、ルイスと一緒に___雨に濡れたい……!!
そんな気持ちが溢れてやまない。
でも、一瞬目を離した隙にルイスを見失い、急速に心が冷えた。
急いで辺りを見回し、鮮やかな赤色を探す。
___どこだ…、どこに居るんだルイス……!
ドクドクと心臓が焦りで波打ち、嫌な音を立てる。
見つけたルイスの傍には、怪しげな注射器を持った者が居た___。
「ルイスに何をする気だ?」
注射器を持った手を鷲掴み、ルイスから遠ざけた。冷静を装ってはいるものの、心臓がバクバクと煩い。………間に合ってよかった………。
___!!こいつ、この間の……!!
雨具で顔の見えなかった人物の顔が見え、この間のルイスに匂いがきついと逃げられていた女性だと気づいた。
騒ぎを聞きつけた警邏隊が駆けつけ、その女を拘束して連れて行った。
「ルイス大丈夫だったか!?」
「わふ。」
そうか、怪我は無さそうでよかった……。擦り寄ってくるルイスにほっと胸をなでおろす。
「……帰ろう、ルイス。」
そう言って歩き出せば、ルイスはついてきてくれた。
………ルイスが居なくなってしまうのが俺は怖い……。
俺は、そんな恐怖を抱えながら歩いた。
そんな俺の横に、ぴったりとルイスはついてきていて、それでもどこか楽しそうに雨を見ていた。
ルイスが楽しそうに雨を見ていたからだろうか…。俺の口から、するりするりと言葉が出てきて_____雨に、濡れたいと、言ってしまった。
俺の言葉を聞いたルイスは、俺を草原に連れてきた。丁度、フラワーモンスターが出た辺りだ。
そこでやっと止まったルイスから降りる。
「ルイス?なんでここに?」
辺りを見回しても、これと言って何か有る訳でもない。
素直にルイスに訳を聞いた俺は次の瞬間______ルイスから雨具を盗られた。
「へ?お、おい!ルイス!?」
思わず間抜けな声が出る。そんな俺にルイスはいたずらっ子な笑みを向けると、まるで挑発するようにくいっと顔を動かす。
………これは、返してほしくば取りに来い、ということか……?
………いいだろう…!!
「…その挑発、のってやろう!!」
俺はルイスから雨具を取り返そうと、飛び掛かった。サラリと躱され、それを追ってまた飛びかかる。そしてまた躱される。
結構な時間、そうしていたと思う。
ぜぇぜぇと息の荒い俺は、地面に寝転がっていた。
泥だらけで、服も髪もぐちゃぐちゃ。そして___ずぶ濡れだ……。
普通なら最悪だろうに、俺は、とても満たされた気持ちになった。
「ルイス。」
ルイスを呼べば、すぐに来てくれる。俺の顔を覗き込むルイスの綺麗な瞳には、嫌悪なんて全く無くて、寧ろどこか満足気ですらあった。
____ああ、好きだ……。
ストンと心におちた。
スッキリした気持ちのまま、覗き込むルイスを引っ張って場所を入れ替えた。
「くっ……。びっくりしたか?」
呆然とした顔で俺の寝転がっていた所にいるルイス。思いの外間抜けな顔をしていて、思わず笑いがこぼれた。
「そ、そんなにびっくりしたのか?」
ただ、あまりにも呆然としているものだから少し不安になってきた。お、怒ってしまったんだろうか?ちょっとしたお返しのつもりだったんだが……。
しかし次の瞬間、ぐるぐると俺の周りを楽しそうに回りだしたルイス。
その姿は、全然怒っていない様で、寧ろなんだか嬉しそうだ。
とても機嫌の良さそうなルイスに、なんだか俺も楽しくなって笑ってしまった。するとまた嬉しそうにするものだから、好きだな、とまた思う。
認めてしまった思いを隠してしまおうと、口を開いた。
「楽しそうなところすまないが、そろそろ帰ろう。ファーリーが心配しそうだ。」
「ガァウ♪ 」
まだまだ楽しそうなルイスは、俺に背中に乗れと急かす。………結構泥だらけだがいいんだろうか…。
「随分と今日は機嫌がいいなルイス。」
思わず笑いながら言ってしまった。
帰宅後、案の定ファーリーに心配されて、すぐに風呂に入ることになった。
???視点
______あの子だ。
やっと、_____見つけた。
俺は、昔よく人に泣かれていた。同年代の子供に声をかけると、怖い、と言って泣かれるのだ。
子供の頃は悲しかったし、怒りも沸いた。
なんで俺だけなんだろうって。俺は皆と話したり、遊んだりしたいだけなのにって。
皆よりどんどん伸びていく背丈。
大きな目は瞳の色がよく見えてしまう。
目鼻立ちも年々はっきりしていく。
そして、おまけには血の様な髪と目の色。
化け物にしか見えなかったのだろう。
それこそ、人を襲う魔物の様な化け物に。髪も顔も怖いなんて、滅多にないことだ。
そんな俺は、様々な努力をした。友達が欲しくて、認められたくて、頼られたくて……色々な理由と感情があったと思う。
勉強も、武術も、礼儀作法も頑張った。他にも料理や、植物を育ててみたりなど、色々な事に挑戦してみた。
頑張ったら、評価された。友達も少ないけれどできて、一目置かれるようになって、魔物の討伐の件で領地も貰って。
でも、頑張った分、評価された分、陰口も嫌がらせも増えた。
いつどこで、誰が俺の悪口を言っていて、貶めようとしていて、嫌っているのか。
もしかしたら、あいつも、あの人も、家族も…なんて、一時期皆が信じられなくなった時期もある。
そんな時、顔を隠して街にでた。街では、色んな理由で顔を隠す者が一定数存在する。俺もその一定数だ。
買い食いしてみたり、なんとなく道端で草花を売っている女の子から花を買ってみたり、路地裏でガラの悪い連中と喧嘩してみたり。
成人してからは、酒場に行ってみたり、冒険者としてダンジョンに行ってみたり。
街は楽しかった。顔を隠してさえいれば、嫌な思いをさせずに話ができる。
買い食いも楽しかった。喧嘩した後には、友達になったりもした。逆に目の敵にされるようにもなったりしたけどな。
お酒も、俺は結構強い事がわかった。兄ちゃんさては枠だね?なんて、からかい混じりに褒められて、初めて努力をしないで褒められた気がするな、と思った。
冒険も、面白かった。知らない物が沢山あって、実力主義で、周りの目を気にしていられないほど忙しくて。
その日は、冒険で良い剣を見つけて、酒場で少し飲んでから帰ろうとした所だった。
雨が降ってきた。最初は土砂降りで、段々と弱くなっていく雨。
ああ、雨だな、なんてぼんやりと思って、辺りに誰も居なかったから、顔を隠していたローブの、フードだけ脱いでみた。
酒を飲んで、少しだけ火照った体に雨が気持ちよかった。
すぐに雨は止んでしまって、少し残念な気持ちになりながら帰路についた。
街には街灯があって、街灯の下には大きな水溜りができていた。少し浮ついた気持ちだった俺は、水溜りに近づいて覗き込んでみた。
水溜りに、ポタッと水滴が落ちた。
濡れた俺の髪から落ちた水滴だった。
水溜りは鏡の様に俺の姿を鮮明に映していた。
「ハハッ………。増々血の色みたいじゃないか……。」
濡れた俺の髪は、本当に血の色みたいで、乾いた笑いと共に自嘲した。
その日から、雨が嫌いだった。
___なのに……。
ルイスが楽しそうに遊んでいる。雨に濡れながら、踊るようにステップを踏んで、時々水溜りに飛び込んで、どこか笑っている様な表情をしているルイス。
それを見ていると、昔から押し込めていた気持ちが溢れてきそうになる。
俺も、俺も…雨の中で踊りたい……!
雨具なんか着ないで、ずぶ濡れになってみたい___!!
思わず、ルイスから目をそらした。こんな人の多い所で雨具を脱ぐ訳にいかない。
いかないのに……!
ルイスと一緒に踊りたい、ルイスと一緒に遊びたい、ルイスと一緒に水溜りに飛び込みたい、ルイスと一緒に___雨に濡れたい……!!
そんな気持ちが溢れてやまない。
でも、一瞬目を離した隙にルイスを見失い、急速に心が冷えた。
急いで辺りを見回し、鮮やかな赤色を探す。
___どこだ…、どこに居るんだルイス……!
ドクドクと心臓が焦りで波打ち、嫌な音を立てる。
見つけたルイスの傍には、怪しげな注射器を持った者が居た___。
「ルイスに何をする気だ?」
注射器を持った手を鷲掴み、ルイスから遠ざけた。冷静を装ってはいるものの、心臓がバクバクと煩い。………間に合ってよかった………。
___!!こいつ、この間の……!!
雨具で顔の見えなかった人物の顔が見え、この間のルイスに匂いがきついと逃げられていた女性だと気づいた。
騒ぎを聞きつけた警邏隊が駆けつけ、その女を拘束して連れて行った。
「ルイス大丈夫だったか!?」
「わふ。」
そうか、怪我は無さそうでよかった……。擦り寄ってくるルイスにほっと胸をなでおろす。
「……帰ろう、ルイス。」
そう言って歩き出せば、ルイスはついてきてくれた。
………ルイスが居なくなってしまうのが俺は怖い……。
俺は、そんな恐怖を抱えながら歩いた。
そんな俺の横に、ぴったりとルイスはついてきていて、それでもどこか楽しそうに雨を見ていた。
ルイスが楽しそうに雨を見ていたからだろうか…。俺の口から、するりするりと言葉が出てきて_____雨に、濡れたいと、言ってしまった。
俺の言葉を聞いたルイスは、俺を草原に連れてきた。丁度、フラワーモンスターが出た辺りだ。
そこでやっと止まったルイスから降りる。
「ルイス?なんでここに?」
辺りを見回しても、これと言って何か有る訳でもない。
素直にルイスに訳を聞いた俺は次の瞬間______ルイスから雨具を盗られた。
「へ?お、おい!ルイス!?」
思わず間抜けな声が出る。そんな俺にルイスはいたずらっ子な笑みを向けると、まるで挑発するようにくいっと顔を動かす。
………これは、返してほしくば取りに来い、ということか……?
………いいだろう…!!
「…その挑発、のってやろう!!」
俺はルイスから雨具を取り返そうと、飛び掛かった。サラリと躱され、それを追ってまた飛びかかる。そしてまた躱される。
結構な時間、そうしていたと思う。
ぜぇぜぇと息の荒い俺は、地面に寝転がっていた。
泥だらけで、服も髪もぐちゃぐちゃ。そして___ずぶ濡れだ……。
普通なら最悪だろうに、俺は、とても満たされた気持ちになった。
「ルイス。」
ルイスを呼べば、すぐに来てくれる。俺の顔を覗き込むルイスの綺麗な瞳には、嫌悪なんて全く無くて、寧ろどこか満足気ですらあった。
____ああ、好きだ……。
ストンと心におちた。
スッキリした気持ちのまま、覗き込むルイスを引っ張って場所を入れ替えた。
「くっ……。びっくりしたか?」
呆然とした顔で俺の寝転がっていた所にいるルイス。思いの外間抜けな顔をしていて、思わず笑いがこぼれた。
「そ、そんなにびっくりしたのか?」
ただ、あまりにも呆然としているものだから少し不安になってきた。お、怒ってしまったんだろうか?ちょっとしたお返しのつもりだったんだが……。
しかし次の瞬間、ぐるぐると俺の周りを楽しそうに回りだしたルイス。
その姿は、全然怒っていない様で、寧ろなんだか嬉しそうだ。
とても機嫌の良さそうなルイスに、なんだか俺も楽しくなって笑ってしまった。するとまた嬉しそうにするものだから、好きだな、とまた思う。
認めてしまった思いを隠してしまおうと、口を開いた。
「楽しそうなところすまないが、そろそろ帰ろう。ファーリーが心配しそうだ。」
「ガァウ♪ 」
まだまだ楽しそうなルイスは、俺に背中に乗れと急かす。………結構泥だらけだがいいんだろうか…。
「随分と今日は機嫌がいいなルイス。」
思わず笑いながら言ってしまった。
帰宅後、案の定ファーリーに心配されて、すぐに風呂に入ることになった。
???視点
______あの子だ。
やっと、_____見つけた。
114
お気に入りに追加
1,346
あなたにおすすめの小説

【完結】僕の異世界転生先は卵で生まれて捨てられた竜でした
エウラ
BL
どうしてこうなったのか。
僕は今、卵の中。ここに生まれる前の記憶がある。
なんとなく異世界転生したんだと思うけど、捨てられたっぽい?
孵る前に死んじゃうよ!と思ったら誰かに助けられたみたい。
僕、頑張って大きくなって恩返しするからね!
天然記念物的な竜に転生した僕が、助けて育ててくれたエルフなお兄さんと旅をしながらのんびり過ごす話になる予定。
突発的に書き出したので先は分かりませんが短い予定です。
不定期投稿です。
本編完結で、番外編を更新予定です。不定期です。


【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み

そばかす糸目はのんびりしたい
楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。
母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。
ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。
ユージンは、のんびりするのが好きだった。
いつでも、のんびりしたいと思っている。
でも何故か忙しい。
ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。
いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。
果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。
懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。
全17話、約6万文字。

不幸体質っすけど、大好きなボス達とずっと一緒にいられるよう頑張るっす!
タッター
BL
ボスは悲しく一人閉じ込められていた俺を助け、たくさんの仲間達に出会わせてくれた俺の大切な人だ。
自分だけでなく、他者にまでその不幸を撒き散らすような体質を持つ厄病神な俺を、みんな側に置いてくれて仲間だと笑顔を向けてくれる。とても毎日が楽しい。ずっとずっとみんなと一緒にいたい。
――だから俺はそれ以上を求めない。不幸は幸せが好きだから。この幸せが崩れてしまわないためにも。
そうやって俺は今日も仲間達――家族達の、そして大好きなボスの役に立てるように――
「頑張るっす!! ……から置いてかないで下さいっす!! 寂しいっすよ!!」
「無理。邪魔」
「ガーン!」
とした日常の中で俺達は美少年君を助けた。
「……その子、生きてるっすか?」
「……ああ」
◆◆◆
溺愛攻め
×
明るいが不幸体質を持つが故に想いを受け入れることが怖く、役に立てなければ捨てられるかもと内心怯えている受け

モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中
risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。
任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。
快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。
アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——?
24000字程度の短編です。
※BL(ボーイズラブ)作品です。
この作品は小説家になろうさんでも公開します。

家を追い出されたのでツバメをやろうとしたら強面の乳兄弟に反対されて困っている
香歌奈
BL
ある日、突然、セレンは生まれ育った伯爵家を追い出された。
異母兄の婚約者に乱暴を働こうとした罪らしいが、全く身に覚えがない。なのに伯爵家当主となっている異母兄は家から締め出したばかりか、ヴァーレン伯爵家の籍まで抹消したと言う。
途方に暮れたセレンは、年の離れた乳兄弟ギーズを頼ることにした。ギーズは顔に大きな傷跡が残る強面の騎士。悪人からは恐れられ、女子供からは怯えられているという。でもセレンにとっては子守をしてくれた優しいお兄さん。ギーズの家に置いてもらう日々は昔のようで居心地がいい。とはいえ、いつまでも養ってもらうわけにはいかない。しかしお坊ちゃん育ちで手に職があるわけでもなく……。
「僕は女性ウケがいい。この顔を生かしてツバメをしようかな」「おい、待て。ツバメの意味がわかっているのか!」美貌の天然青年に振り回される強面騎士は、ついに実力行使に出る?!

聖女の兄で、すみません!
たっぷりチョコ
BL
聖女として呼ばれた妹の代わりに異世界に召喚されてしまった、古河大矢(こがだいや)。
三ヶ月経たないと元の場所に還れないと言われ、素直に待つことに。
そんな暇してる大矢に興味を持った次期国王となる第一王子が話しかけてきて・・・。
BL。ラブコメ異世界ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる