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第一章
雨降祭り ルイス視点
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あまふまつりってなんだ?
王都から帰ってきて早々、屋敷は慌ただしくなった。
この領伝統の祭りが行われるらしく、準備が大変なんだそうだ。
その祭りは、雨が降ることを祝う祭りだそうで、大昔呪いで雨が降らなくなった時期があったこの領伝統のものらしい。前世で言う梅雨の様な雨が多くなる時期に開催される。その時期がもうすぐなんだそうだ。
あまふまつりって、日本だと雨降祭りって書きそうだな。
呪いってこの世界にあったんだな。お伽噺の中だけかもしれないが。
それにしてもアルンディオ領にはそんな祭りがあるとは……。
そういえば俺の住んでた領ってどこだったっけ?あんまり住所とか意識したことなかったから、わからないな。あの森からは近いんだろうけど。
前世なら義務教育だったり、手紙やハガキをだしたりするのになんとなく自分の住んでる県や町ぐらいなら皆知ってるものだったなぁ。
今世じゃ、義務教育はないし、十五で成人だしな。魔法については親とかから教えてもらうけど。俺の場合は神父様に。皆少しは使えるけどやっぱり危ないからな。俺も習っておきたかった。
俺がぼ~っとそんなことを考えている間、ラインハルトは忙しなく書類と向き合っている。はんこを押したり、計算したり。
それはファーリーさんが休憩のお茶を淹れてくるまで続いた。
「ファーリー、明日は祭りの開催予定場所に行ってくる。」
「おや、何かございましたか?」
「いや、問題は特にない。雨よけの枠の確認をしてくるだけだ。」
「馬車などはご入用で?」
「馬車は使わない。雨具は一応持っていくから用意してくれ。」
「ルイス様の分もご用意しますか?」
「あ、ルイスは来るか?街の方へ行くんだが……。」
う~ん…、子供とかが怖がったりしないか?首を傾げてみる。
「…?」
ラインハルトも傾げる。どうやって伝えるべきか…。
「何か心配事でもお有りになるのでは?」
ファーリーさん!!正解だ!物凄く今キラキラした目でファーリーさんを見ている気がするぞ。
「心配事か……ルイスが心配する事はないと思うぞ?ルイスは人を襲ったりしないし、物を壊したりしないだろ?」
「ガゥ。」
それは勿論だ。でも俺が心配なのはそれじゃないんだが……。まあ、怖がられたら速攻で隠れよう。
一緒に行くと決めた俺は、ラインハルトに擦り寄る。
「お、来てくれるのか?」
うんうんと頷く。YESかNOの質問は答えやすいからいいな。
「ありがとう。ということでファーリー、ルイスの分の雨具も頼む。」
「畏まりました。手配してきます。」
恭しく礼をしたファーリーさんは、明日の準備に部屋を出ていった。
後日。
快晴の中、街へ向かっている俺達。
とても澄み渡った空である。これ本当に祭りの日に雨が降るのか?
「それにしても、ご領主様自ら確認するんですか?」
あ、そうそう、今回は討伐武隊長さんも一緒にいるぞ。護衛だそうだ。
「ああ、この雨よけの枠に魔力を流して結界を発動するのは俺だからな。魔力がちゃんと流れるかを確認するのも俺でないと当日に不備がでる。」
「そうでしたか。お一人で大丈夫なのですか?」
「大丈夫だ。魔力量は多いからな。寧ろ他の魔道士を呼ぶと俺の魔力で威圧されて使い物にならん。」
え、魔力で威圧とかあるのか。もしかして前にラインハルトを見て気絶した人の時も、魔力で威圧されての気絶だったのか?
「私も一応魔法が使えるんですけど、あんまり威圧は感じませんよ?」
「ある程度魔力が強くなければ感じないらしいからな。」
ほう、そんな感じなのか……。俺も魔力が少なかったりするのかな。全くラインハルトの威圧を感じないんだが。
「あと、魔力が俺に近い者も威圧を感じにくくなるらしい。」
へぇ~……。俺はどっちなんだろうな。
というか、めっちゃ見られてる。さっきというか街に入った辺りから街の人に見られてる。うん。珍しいよな。でかいし。見る度びっくりされてて俺もびっくりしそうになるんだが。
「わぁ!」
どす、と言う効果音が付きそうな勢いで何かがぶつかってきた。
うおぅ、びっくりしたァ…。
本当にびっくりした時って声出ないんだな俺。
「すご~い!わんちゃんもふもふ~!!」
きゃらきゃらと笑いながら俺を触ってくる子供。多分5~8歳くらいか?小さいから俺の足にしがみつくくらいしかできてないんだが。
取り敢えずしゃがんでみる。子供が喜んでさらに触る。
そして、それを困惑しながら見ている大の大人二人。
「え、これどうするんです?話しかけたら一発で泣かれる自身ありますよ俺。」
「それを俺に言うか?俺は下手したら気絶されるぞ。」
おい、コソコソ話し合うな。というか二人共子供への接し方下手か?
でかい男二人がワタワタしているうちに子供の親が迎えに来た。
物凄く謝っていたが、別に気にしていないのでラインハルトの傍に行っておいた。ラインハルトが苦笑しながら俺が気にしていない事を伝えてくれたので安心して帰っていった。
迷子になったら危ないからちゃんと手を握っておくんだぞ、色々と危ないからなぁ。と、思いながら親子を見送った所でまた声がかかった。
「あの…!」
おぉう、ピンクだ……。目に痛いタイプの…。多分17歳くらいの女の子だ。あ、いや15で成人だから女性か。そして何故俺に話しかける。俺はおしゃべりできないぞ。
「わ、私も触っていいですか!!」
即座に首を横に振った。
いや、すんごい期待してるのはわかるけど、大人はちょっと……。子供だったから好きにさせてたけど、一応俺人間だったから人に体触られるのは抵抗あるんだよ?ラインハルトは別として。
後、なんか香水か何かの匂いがキツい。鼻がもげそう。フェンリルの鼻がいいだけで人間だったら丁度いいのかもしれないけどキツい。
「すこし…!すこしだけでいいので……!!」
ちょ、近づかないでくれ。もふりたいのは俺も理解できるけど匂いもキツイし目に痛いから……!!そしてハァハァ言いながら近づくな!!変態か!?
断られると思っていなかったのか、ショックを受けた女性はなおも触ろうと近づいてくる。軽いホラーだ。
思わずラインハルトの後ろに隠れた。隠れれてないけど。腹ぐらいしか隠せてないけど。
「…すまないが、ルイスが拒否しているので遠慮してほしい。」
もっと言ってくれラインハルト!!ちょっと俺あの女性怖い!!もふもふに妙な執着を感じる!!
「えぇ~~!!ちょっとくらいいいじゃないですかぁ~!!ねぇ~?ルイスちゃ~ん?」
いやいやいやいや、こわいこわいこわいって。ちゃん呼びしないでくれ。怖さが増す。猫なで声なのがほんっとに怖い。
人間に戻りたいとこれほどまでに思った事はあっただろうか。
ラインハルトを引っ張って背に乗せ逃亡を図る。
「お、おい?るいす?」「ちょ、ルイス様!?」
ついでに隊長も乗せて走った。すまん二人共、逃げさせてくれ。母さんもやばい奴が来たときは大事な奴と一緒に逃げろって言ってた。雰囲気で。
尚、少しの間女性は走って追いかけてきた。ゼェゼェ言いながら追いかけてきたのがすごく怖かった。
女性を撒いた所で止まると、二人共俺の背中からおりた。
「だ、大丈夫か?あの女性の匂いがきつかったのか?」
ぶんぶんと頭を縦に振り、それだけが理由ではないが取り敢えず無理だった事をアピールする。
「そ、そうか…。そんなに嫌だったのか……。」
「る、ルイス様は鼻がいいんですね…?」
未だに困惑気味の二人。本当に申し訳ないが無理な者は無理だ。あとあのタイプははっきりと拒否しないと迫ってくるぞ。気をつけろ。
ハプニングがありつつ、祭りの準備は整った。
雨降祭りの開催である!!
「これより、雨降祭りを開催する!!我らが恵みの雨に喝采を!!」
王都から帰ってきて早々、屋敷は慌ただしくなった。
この領伝統の祭りが行われるらしく、準備が大変なんだそうだ。
その祭りは、雨が降ることを祝う祭りだそうで、大昔呪いで雨が降らなくなった時期があったこの領伝統のものらしい。前世で言う梅雨の様な雨が多くなる時期に開催される。その時期がもうすぐなんだそうだ。
あまふまつりって、日本だと雨降祭りって書きそうだな。
呪いってこの世界にあったんだな。お伽噺の中だけかもしれないが。
それにしてもアルンディオ領にはそんな祭りがあるとは……。
そういえば俺の住んでた領ってどこだったっけ?あんまり住所とか意識したことなかったから、わからないな。あの森からは近いんだろうけど。
前世なら義務教育だったり、手紙やハガキをだしたりするのになんとなく自分の住んでる県や町ぐらいなら皆知ってるものだったなぁ。
今世じゃ、義務教育はないし、十五で成人だしな。魔法については親とかから教えてもらうけど。俺の場合は神父様に。皆少しは使えるけどやっぱり危ないからな。俺も習っておきたかった。
俺がぼ~っとそんなことを考えている間、ラインハルトは忙しなく書類と向き合っている。はんこを押したり、計算したり。
それはファーリーさんが休憩のお茶を淹れてくるまで続いた。
「ファーリー、明日は祭りの開催予定場所に行ってくる。」
「おや、何かございましたか?」
「いや、問題は特にない。雨よけの枠の確認をしてくるだけだ。」
「馬車などはご入用で?」
「馬車は使わない。雨具は一応持っていくから用意してくれ。」
「ルイス様の分もご用意しますか?」
「あ、ルイスは来るか?街の方へ行くんだが……。」
う~ん…、子供とかが怖がったりしないか?首を傾げてみる。
「…?」
ラインハルトも傾げる。どうやって伝えるべきか…。
「何か心配事でもお有りになるのでは?」
ファーリーさん!!正解だ!物凄く今キラキラした目でファーリーさんを見ている気がするぞ。
「心配事か……ルイスが心配する事はないと思うぞ?ルイスは人を襲ったりしないし、物を壊したりしないだろ?」
「ガゥ。」
それは勿論だ。でも俺が心配なのはそれじゃないんだが……。まあ、怖がられたら速攻で隠れよう。
一緒に行くと決めた俺は、ラインハルトに擦り寄る。
「お、来てくれるのか?」
うんうんと頷く。YESかNOの質問は答えやすいからいいな。
「ありがとう。ということでファーリー、ルイスの分の雨具も頼む。」
「畏まりました。手配してきます。」
恭しく礼をしたファーリーさんは、明日の準備に部屋を出ていった。
後日。
快晴の中、街へ向かっている俺達。
とても澄み渡った空である。これ本当に祭りの日に雨が降るのか?
「それにしても、ご領主様自ら確認するんですか?」
あ、そうそう、今回は討伐武隊長さんも一緒にいるぞ。護衛だそうだ。
「ああ、この雨よけの枠に魔力を流して結界を発動するのは俺だからな。魔力がちゃんと流れるかを確認するのも俺でないと当日に不備がでる。」
「そうでしたか。お一人で大丈夫なのですか?」
「大丈夫だ。魔力量は多いからな。寧ろ他の魔道士を呼ぶと俺の魔力で威圧されて使い物にならん。」
え、魔力で威圧とかあるのか。もしかして前にラインハルトを見て気絶した人の時も、魔力で威圧されての気絶だったのか?
「私も一応魔法が使えるんですけど、あんまり威圧は感じませんよ?」
「ある程度魔力が強くなければ感じないらしいからな。」
ほう、そんな感じなのか……。俺も魔力が少なかったりするのかな。全くラインハルトの威圧を感じないんだが。
「あと、魔力が俺に近い者も威圧を感じにくくなるらしい。」
へぇ~……。俺はどっちなんだろうな。
というか、めっちゃ見られてる。さっきというか街に入った辺りから街の人に見られてる。うん。珍しいよな。でかいし。見る度びっくりされてて俺もびっくりしそうになるんだが。
「わぁ!」
どす、と言う効果音が付きそうな勢いで何かがぶつかってきた。
うおぅ、びっくりしたァ…。
本当にびっくりした時って声出ないんだな俺。
「すご~い!わんちゃんもふもふ~!!」
きゃらきゃらと笑いながら俺を触ってくる子供。多分5~8歳くらいか?小さいから俺の足にしがみつくくらいしかできてないんだが。
取り敢えずしゃがんでみる。子供が喜んでさらに触る。
そして、それを困惑しながら見ている大の大人二人。
「え、これどうするんです?話しかけたら一発で泣かれる自身ありますよ俺。」
「それを俺に言うか?俺は下手したら気絶されるぞ。」
おい、コソコソ話し合うな。というか二人共子供への接し方下手か?
でかい男二人がワタワタしているうちに子供の親が迎えに来た。
物凄く謝っていたが、別に気にしていないのでラインハルトの傍に行っておいた。ラインハルトが苦笑しながら俺が気にしていない事を伝えてくれたので安心して帰っていった。
迷子になったら危ないからちゃんと手を握っておくんだぞ、色々と危ないからなぁ。と、思いながら親子を見送った所でまた声がかかった。
「あの…!」
おぉう、ピンクだ……。目に痛いタイプの…。多分17歳くらいの女の子だ。あ、いや15で成人だから女性か。そして何故俺に話しかける。俺はおしゃべりできないぞ。
「わ、私も触っていいですか!!」
即座に首を横に振った。
いや、すんごい期待してるのはわかるけど、大人はちょっと……。子供だったから好きにさせてたけど、一応俺人間だったから人に体触られるのは抵抗あるんだよ?ラインハルトは別として。
後、なんか香水か何かの匂いがキツい。鼻がもげそう。フェンリルの鼻がいいだけで人間だったら丁度いいのかもしれないけどキツい。
「すこし…!すこしだけでいいので……!!」
ちょ、近づかないでくれ。もふりたいのは俺も理解できるけど匂いもキツイし目に痛いから……!!そしてハァハァ言いながら近づくな!!変態か!?
断られると思っていなかったのか、ショックを受けた女性はなおも触ろうと近づいてくる。軽いホラーだ。
思わずラインハルトの後ろに隠れた。隠れれてないけど。腹ぐらいしか隠せてないけど。
「…すまないが、ルイスが拒否しているので遠慮してほしい。」
もっと言ってくれラインハルト!!ちょっと俺あの女性怖い!!もふもふに妙な執着を感じる!!
「えぇ~~!!ちょっとくらいいいじゃないですかぁ~!!ねぇ~?ルイスちゃ~ん?」
いやいやいやいや、こわいこわいこわいって。ちゃん呼びしないでくれ。怖さが増す。猫なで声なのがほんっとに怖い。
人間に戻りたいとこれほどまでに思った事はあっただろうか。
ラインハルトを引っ張って背に乗せ逃亡を図る。
「お、おい?るいす?」「ちょ、ルイス様!?」
ついでに隊長も乗せて走った。すまん二人共、逃げさせてくれ。母さんもやばい奴が来たときは大事な奴と一緒に逃げろって言ってた。雰囲気で。
尚、少しの間女性は走って追いかけてきた。ゼェゼェ言いながら追いかけてきたのがすごく怖かった。
女性を撒いた所で止まると、二人共俺の背中からおりた。
「だ、大丈夫か?あの女性の匂いがきつかったのか?」
ぶんぶんと頭を縦に振り、それだけが理由ではないが取り敢えず無理だった事をアピールする。
「そ、そうか…。そんなに嫌だったのか……。」
「る、ルイス様は鼻がいいんですね…?」
未だに困惑気味の二人。本当に申し訳ないが無理な者は無理だ。あとあのタイプははっきりと拒否しないと迫ってくるぞ。気をつけろ。
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