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第一章
ルイスの傍 ラインハルト視点
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___なぜか、ルイスの傍は酷く安心する。
今日もルイスの横で俺は目を覚ます。
昨日のフラワーモンスターの事はびっくりしたが、ルイスが物凄く強かった事もびっくりしたな。
どうりで、俺の魔力にも耐えられる訳だ。
……ルイスが、我慢して俺の側に居るわけでは無いようで、とても安心した。
俺はルイスが隣に居てくれると、とても安心する。見つめ合うと、わくわくした気持ちになる。話していると、とても楽しい。
そしてルイスに抱きつくと、とても幸せな気分になる。
起きた俺の気配で、ルイスも起きる。
起きたルイスに抱きつき、もふもふを堪能する俺に、嫌がりつつも逃げないでくれるルイスはいい奴だ。
「あ、そうだルイス。今日は昨日のフラワーモンスターの件で、一応の見回りがあるんだ。一緒に来るか?」
そう、昨日フラワーモンスターが出た件で、今年は大地の魔力が多く、魔物がよく湧きそうだから見回りが頻繁に行われる事になった。
そして、今日の見回りは昨日フラワーモンスターが出た事もあり、剣の腕が立つものを主体に部隊を組んでいる。
俺は緊急事態ということでファーリーから許可をもぎ取った。
騎士団が来るのは憂鬱だが、療養中の間書類仕事ばかりで体を動かしたくてたまらなかったからな!
「ガゥ。」
ルイスも討伐について来てくれるらしい。楽しみな気持ちが膨らむのを感じた。
「ご機嫌麗しゅう。アルンディオ伯爵。お久しぶりでございます。」
げっ……。なんでこいつがここに……。
ルイスとの初めての討伐は、目の前に居る男のせいで台無しになりそうである。
朝食も取り終わり、動きやすい正装に着替える。一応、騎士団が来るからな。討伐部隊と同じ服を着るわけにもいかない。動きやすくていいんだがな。
部屋で待っていると、ノックの音が聞こえる。
「入れ。」
「失礼致します。騎士団の方々がお着きになりました。」
「嗚呼、わかった。ありがとうファーリー。」
騎士団がついたらしい。因みに討伐部隊は既に現地だ。
ルイスを連れ玄関を出る。
目の前には騎士団の者たち。相変わらず小さくて顔のいい者が多いな。………その分、強さは余り評価できないが。
「我が領に来て頂き感謝する。アルンディオ辺境伯領が領主、ラインハルト・アルンディオだ。そしてこっちはフェンリルのルイス。今回は私達が現地に案内する。」
「はっ!こちらこそ迅速な対応、感謝致します!私は騎士団が団長、トラド・バースと申します!」
「そうか。して、全員馬には乗れるか。」
「はい!」
「では来て頂いたばかりではあるが早速案内させてもらう。」
騎士団の団長、今回はマシな奴のようだな。前派遣された者は私の容姿に耐えきれず、仮病を使って帰った。
………まあ、どちらかといえば容姿が重要視される騎士団ではしょうがないか。
それにしても今回は若い団員が多いな。団長はそこそこの歳のようだが。………仮病で帰る者が居ないことを祈る。………もう既に顔色の悪い者がいるから無理そうだな。ルイスを見て気を紛らわせているようだが、いつまで持つか。
騎士団全員が馬に乗った事を確認し、ルイスに乗せてもらう。
「ルイス。昨日フラワーモンスターの出た花畑は覚えているか?」
「ガゥ。」
「ではそこまで頼む。一応だが後ろの者たちを引き離さない様に頼むな。」
「ガゥ!」
ルイスの返事を聞き、しっかりと掴まり直すと俺は騎士団に声をかけた。
「では私についてきてくれ!」
ルイスは頼んだ通りに騎士団の馬が引き離れない程度のスピードで走ってくれる。………でもなんだか騎士団の馬が遅くないか?…いや、ルイスが速いのか。
ルイスはチラチラと後ろを見ながら走るのが億劫になったのか、見える程度に離れた所まで走り、止まって少し待つ、というスタイルにしたらしい。
賢いなルイスは。
花畑はそんなに離れていないからすぐに到着し、討伐部隊と合流した。因みに討伐部隊と騎士団は仲が悪い。容姿重視と実力重視だからな。合うわけがない。
「討伐部隊の皆もご苦労。何か変わった所はあったか。」
「はっ!花畑周辺は調査できました。フラワーフェアリーは多数確認していますが、他の魔物は確認できませんでした。」
「そうか。では騎士団の方は街の周辺の見回りをお願いする。討伐部隊は私と共に森の入口周辺を見回りするぞ。」
「了解しました。騎士団には案内役として一人よこしますか?」
「嗚呼。人選は任せる。」
「ではキースを向かわせます。」
討伐部隊の隊長のこの男はバーン・アリー。白に近い金髪と目の、俺と同じく容姿に恵まれなかった男だ。戦闘は強いし人望もある奴だがな。
因みにキースは新しく入った新入りで、ピンク色の髪と目の比較的マシな容姿の男である。
バーンとの話はついた。騎士団にも話さないとな。
「騎士団長!」
「はい!」
「騎士団には街周辺の見回りを頼む。来たばかりで地理がわからないだろうから案内役に、討伐部隊から一人出す。いいな。」
「はっ!しかし人員を減らして宜しいので?森周辺は危険といいますが…。」
「問題ない。見回りしに行くだけだ。討伐対象が居るわけではない。」
「ですが……。で、ではこちらからも一人!派遣させて頂けないでしょうか?」
「何故そこまで?」
後ろの団員から睨まれてるぞ団長殿。
「いえ…あの、そのぅ……。」
討伐部隊に借りをつくりたくないのか?
「まあいい。で?どの者が来る?」
「では私などどうでしょう?」
なんだ希望者がいるのか、居なければ断れたのに。誰だ物好きは。立候補して来た者を見る。
___なっ!こいつは!
「ご機嫌麗しゅう。アルンディオ辺境伯様。お久しぶりでございます。」
「お知り合いですか?」
団長殿が聞いてくる。
知り合いだと?知り合いでなければどれ程良かったか!
「…私の従兄弟だ。確かに久しぶりではあるな。__アスター殿。」
アスター・アリスティオ。俺の従兄弟である。鮮やかな紫色の髪と黄色の目でそこそこイケメンだ。
性格は最悪だがな!人の物を奪うわ、暴言を吐くわで、こいつとの思い出は碌なものがない。
普段は猫をかぶって好青年を演じているが、容姿の悪い者を前にするとあっさりと脱ぎ捨てる。………一生かぶっていればいいものを……。
「おお!親戚でしたか!それはいい、積もる話もございますでしょう!」
結局、アスターは討伐部隊と一緒に行くことになった。最悪だ。
ルイスが隣に居なければ、今にも嫌悪で顔が歪んでしまいそうだ。
森周辺の見回りは、もし戦闘になった時の為に馬には乗っていかない。戦闘になった場合、馬に乗ったままだと寧ろ動きにくいからな。
俺もルイスから降りて、横を歩いている。戦闘になったらルイスも俺も好きに動けるようにだ。ルイスの背に手を乗せてもふもふしながら進む。アスターへのストレスが大分緩和されている。
「無視とは酷いな。俺とお前の仲じゃないか!」
「お前とは一ミリもそんな仲じゃない。」
「ふん。この俺が話かけてやっているというのに。」
あ゛~イライラする。
「ガゥァ。」
「ルイス?」
ルイスが唸った。どうしたんだ?
ルイスはくいっと顔を動かす。
「!」
そうか!合点がいった俺はルイスに飛び乗る。
「私は先に森の入り口を見てくる!お前達はこのまま警戒しながら進んでくれ!」
「はっ!了解しました!」
「ちょっ…!おい!」
何か叫ぼうとしているアスターを後目にルイスに走り出してもらう。
ルイスはどんどんスピードを上げる。まるで風になるかの様な爽快感。
「ルイスは本当に最高だな!!」
「わふん!」
得意げなルイスの声。俺は笑い声を上げながら風になった。
楽しい時間はすぐに終わり、森の入り口についてしまった。
「異常はなさそうだな。…!?」
そう呟いた瞬間。ぐいっと引っ張られ、茂みに隠れる。
「る、ルイス?」
引っ張ったのはルイスで、混乱して声を上げるが、ルイスは遠くを見ていて反応しない。
………何か来るのか…?
暫くすると、ガサガサという音とともに、細長い胴体が姿を見せた。あれは……リジャースネイクか?だが少し大きい気が……。
俺が考えている間にもリジャースネイクは移動し、全貌が見えるようになった。
___!!?
あれはリジャースネイクなんかじゃない!!!
な、なんであんな奴が森の入り口に居る!?
今日もルイスの横で俺は目を覚ます。
昨日のフラワーモンスターの事はびっくりしたが、ルイスが物凄く強かった事もびっくりしたな。
どうりで、俺の魔力にも耐えられる訳だ。
……ルイスが、我慢して俺の側に居るわけでは無いようで、とても安心した。
俺はルイスが隣に居てくれると、とても安心する。見つめ合うと、わくわくした気持ちになる。話していると、とても楽しい。
そしてルイスに抱きつくと、とても幸せな気分になる。
起きた俺の気配で、ルイスも起きる。
起きたルイスに抱きつき、もふもふを堪能する俺に、嫌がりつつも逃げないでくれるルイスはいい奴だ。
「あ、そうだルイス。今日は昨日のフラワーモンスターの件で、一応の見回りがあるんだ。一緒に来るか?」
そう、昨日フラワーモンスターが出た件で、今年は大地の魔力が多く、魔物がよく湧きそうだから見回りが頻繁に行われる事になった。
そして、今日の見回りは昨日フラワーモンスターが出た事もあり、剣の腕が立つものを主体に部隊を組んでいる。
俺は緊急事態ということでファーリーから許可をもぎ取った。
騎士団が来るのは憂鬱だが、療養中の間書類仕事ばかりで体を動かしたくてたまらなかったからな!
「ガゥ。」
ルイスも討伐について来てくれるらしい。楽しみな気持ちが膨らむのを感じた。
「ご機嫌麗しゅう。アルンディオ伯爵。お久しぶりでございます。」
げっ……。なんでこいつがここに……。
ルイスとの初めての討伐は、目の前に居る男のせいで台無しになりそうである。
朝食も取り終わり、動きやすい正装に着替える。一応、騎士団が来るからな。討伐部隊と同じ服を着るわけにもいかない。動きやすくていいんだがな。
部屋で待っていると、ノックの音が聞こえる。
「入れ。」
「失礼致します。騎士団の方々がお着きになりました。」
「嗚呼、わかった。ありがとうファーリー。」
騎士団がついたらしい。因みに討伐部隊は既に現地だ。
ルイスを連れ玄関を出る。
目の前には騎士団の者たち。相変わらず小さくて顔のいい者が多いな。………その分、強さは余り評価できないが。
「我が領に来て頂き感謝する。アルンディオ辺境伯領が領主、ラインハルト・アルンディオだ。そしてこっちはフェンリルのルイス。今回は私達が現地に案内する。」
「はっ!こちらこそ迅速な対応、感謝致します!私は騎士団が団長、トラド・バースと申します!」
「そうか。して、全員馬には乗れるか。」
「はい!」
「では来て頂いたばかりではあるが早速案内させてもらう。」
騎士団の団長、今回はマシな奴のようだな。前派遣された者は私の容姿に耐えきれず、仮病を使って帰った。
………まあ、どちらかといえば容姿が重要視される騎士団ではしょうがないか。
それにしても今回は若い団員が多いな。団長はそこそこの歳のようだが。………仮病で帰る者が居ないことを祈る。………もう既に顔色の悪い者がいるから無理そうだな。ルイスを見て気を紛らわせているようだが、いつまで持つか。
騎士団全員が馬に乗った事を確認し、ルイスに乗せてもらう。
「ルイス。昨日フラワーモンスターの出た花畑は覚えているか?」
「ガゥ。」
「ではそこまで頼む。一応だが後ろの者たちを引き離さない様に頼むな。」
「ガゥ!」
ルイスの返事を聞き、しっかりと掴まり直すと俺は騎士団に声をかけた。
「では私についてきてくれ!」
ルイスは頼んだ通りに騎士団の馬が引き離れない程度のスピードで走ってくれる。………でもなんだか騎士団の馬が遅くないか?…いや、ルイスが速いのか。
ルイスはチラチラと後ろを見ながら走るのが億劫になったのか、見える程度に離れた所まで走り、止まって少し待つ、というスタイルにしたらしい。
賢いなルイスは。
花畑はそんなに離れていないからすぐに到着し、討伐部隊と合流した。因みに討伐部隊と騎士団は仲が悪い。容姿重視と実力重視だからな。合うわけがない。
「討伐部隊の皆もご苦労。何か変わった所はあったか。」
「はっ!花畑周辺は調査できました。フラワーフェアリーは多数確認していますが、他の魔物は確認できませんでした。」
「そうか。では騎士団の方は街の周辺の見回りをお願いする。討伐部隊は私と共に森の入口周辺を見回りするぞ。」
「了解しました。騎士団には案内役として一人よこしますか?」
「嗚呼。人選は任せる。」
「ではキースを向かわせます。」
討伐部隊の隊長のこの男はバーン・アリー。白に近い金髪と目の、俺と同じく容姿に恵まれなかった男だ。戦闘は強いし人望もある奴だがな。
因みにキースは新しく入った新入りで、ピンク色の髪と目の比較的マシな容姿の男である。
バーンとの話はついた。騎士団にも話さないとな。
「騎士団長!」
「はい!」
「騎士団には街周辺の見回りを頼む。来たばかりで地理がわからないだろうから案内役に、討伐部隊から一人出す。いいな。」
「はっ!しかし人員を減らして宜しいので?森周辺は危険といいますが…。」
「問題ない。見回りしに行くだけだ。討伐対象が居るわけではない。」
「ですが……。で、ではこちらからも一人!派遣させて頂けないでしょうか?」
「何故そこまで?」
後ろの団員から睨まれてるぞ団長殿。
「いえ…あの、そのぅ……。」
討伐部隊に借りをつくりたくないのか?
「まあいい。で?どの者が来る?」
「では私などどうでしょう?」
なんだ希望者がいるのか、居なければ断れたのに。誰だ物好きは。立候補して来た者を見る。
___なっ!こいつは!
「ご機嫌麗しゅう。アルンディオ辺境伯様。お久しぶりでございます。」
「お知り合いですか?」
団長殿が聞いてくる。
知り合いだと?知り合いでなければどれ程良かったか!
「…私の従兄弟だ。確かに久しぶりではあるな。__アスター殿。」
アスター・アリスティオ。俺の従兄弟である。鮮やかな紫色の髪と黄色の目でそこそこイケメンだ。
性格は最悪だがな!人の物を奪うわ、暴言を吐くわで、こいつとの思い出は碌なものがない。
普段は猫をかぶって好青年を演じているが、容姿の悪い者を前にするとあっさりと脱ぎ捨てる。………一生かぶっていればいいものを……。
「おお!親戚でしたか!それはいい、積もる話もございますでしょう!」
結局、アスターは討伐部隊と一緒に行くことになった。最悪だ。
ルイスが隣に居なければ、今にも嫌悪で顔が歪んでしまいそうだ。
森周辺の見回りは、もし戦闘になった時の為に馬には乗っていかない。戦闘になった場合、馬に乗ったままだと寧ろ動きにくいからな。
俺もルイスから降りて、横を歩いている。戦闘になったらルイスも俺も好きに動けるようにだ。ルイスの背に手を乗せてもふもふしながら進む。アスターへのストレスが大分緩和されている。
「無視とは酷いな。俺とお前の仲じゃないか!」
「お前とは一ミリもそんな仲じゃない。」
「ふん。この俺が話かけてやっているというのに。」
あ゛~イライラする。
「ガゥァ。」
「ルイス?」
ルイスが唸った。どうしたんだ?
ルイスはくいっと顔を動かす。
「!」
そうか!合点がいった俺はルイスに飛び乗る。
「私は先に森の入り口を見てくる!お前達はこのまま警戒しながら進んでくれ!」
「はっ!了解しました!」
「ちょっ…!おい!」
何か叫ぼうとしているアスターを後目にルイスに走り出してもらう。
ルイスはどんどんスピードを上げる。まるで風になるかの様な爽快感。
「ルイスは本当に最高だな!!」
「わふん!」
得意げなルイスの声。俺は笑い声を上げながら風になった。
楽しい時間はすぐに終わり、森の入り口についてしまった。
「異常はなさそうだな。…!?」
そう呟いた瞬間。ぐいっと引っ張られ、茂みに隠れる。
「る、ルイス?」
引っ張ったのはルイスで、混乱して声を上げるが、ルイスは遠くを見ていて反応しない。
………何か来るのか…?
暫くすると、ガサガサという音とともに、細長い胴体が姿を見せた。あれは……リジャースネイクか?だが少し大きい気が……。
俺が考えている間にもリジャースネイクは移動し、全貌が見えるようになった。
___!!?
あれはリジャースネイクなんかじゃない!!!
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