13 / 27
一章
学園祭【準備編 練習】
しおりを挟む
「よ、よかったの?悪役なんて…。」
「え?まあ、セリフが覚えられるかは心配だね。」
時間は10時頃。本来なら授業中で板書を頑張っている時間である。
しかし俺は、図書館でオレンチュ君から話しかけられていた。
けれど、学園祭の準備期間で週にいくらか授業でも学園祭準備の時間が設けられおり、各々で用意を進めているのだ。
俺は小道具チームの何人かと調べ物に来ている。
後の何人かは先輩に意見を聞きに行ったりとバラバラに行動中だ。ちゃんと先生のお許しはでている。
俺は小道具の作り方みたいな本を探していたのだが、そこにオレンチュ君がおろおろとしながら来た。
「その、ぼ、僕が押し付けてしまった、から、その、悪役とか、嫌じゃない…?」
前髪と眼鏡で見えないオレンチュ君の目はさぞ泳いでいる事だろう。
オレンチュ君は、俺が悪役を演じる事になったのを気にして居るらしい。
まあ、確かに欲を言うなら、セリフの無い木の役とか裏方とかがよかった。
でも、悪役とかは結構セリフ少ないと思うんだ。だからまだ良かったと思う事にした。
それにオレンチュ君のせいで悪役になった訳でもないし。
あと悪役ってなるとあのかっこいい剣を持てるってことでしょ?その点はちょっとわくわくする。
「悪役は別に嫌じゃ無いよ。あのかっこいい剣を使えるならむしろ役得じゃないかな。」
「……ダンツ君は良い人だね…。」
俺はオレンチュ君の中で格上げされたらしい。剣のデザイン褒めたからかな。あのデザインはもっと誇っていいと思うよ。
「僕、ダンツ君に似合うかっこいい剣を作るよ…!」
何故かやる気の出たらしいオレンチュ君は、拳を握りしめて気合い充分の姿勢で走って行った。
……は、走って行っちゃった。
大人しそうだと思っていた同級生の意外な一面に呆然しながら、去って行った背中を見つめる。
とりあえず、探す本は演出関係の物にした。
放課後、図書館でフランネル先輩に会ったから先輩は劇で何をしたか聞いてみた。
「……………………………木。」
「……き?」
すいっと窓から見える木を指差す先輩。
【大木の役をした。】
なんと。
先輩は俺ができなかった役をしていたらしい。
羨ましいなぁ、と思う俺とは反対に先輩の顔は不満げだ。
「…他にやりたい役でもあったんですか?」
「…………………………。」
先輩の手の動きが止まった。
ほんのりと顔を赤くした先輩は、いつもよりヨレヨレとした字を書き始める。
【主人公の役】
少しガタついた文字で書かれたそれ。
恥ずかしそうに目を逸らした先輩は、すぐにメモを鞄にしまってしまった。
「先輩は主人公に立候補しなかったんですか?」
【はい】
こくりと頷く先輩。
納得ではある。先輩が立候補していれば、きっと先輩が主人公になっていただろうから。
フランネル先輩は銀髪銀目の美形だ。こちらの世界では髪の毛の美しさが美醜に直結するが、その点に置いても美しい。
剣術だって得意だからバトルシーンも熟せる事だろう。
真面目で良い人だから任されたとなったら台詞も全て覚えて十二分に演じ切るに違いない。
そんな先輩が主人公になれなかったと言うのだから、立候補をしなかったのだろうと思ったのだ。
…でも主人公の役がしたかったのに、なんで立候補しなかったんだろう。
「…立候補しなかったのは、何か理由があったりします?」
「……。」
【はい】
聞いてもいいのかな、なんて思いながら聞けば、少しの沈黙の後に答えてくれた。
理由まで聞くのは流石に嫌がられるかな、と考えていれば、先輩はゴソゴソと新しいメモを出して何やら書きはじめた。
【昔、一度声を出すなと言われた事があった。】
え?そんなことあるの?
【声というか、そもそもあまり動かないようにと言われて、その通りにしていたら声が出なくなった。】
【今でこそ回復したから一言くらいは話せる。】
【台詞も満足に話せない人間が、主人公の役などできるはずがない。】
メモに視線を落としたまま、力無さげに先輩は笑った。
【全部治療のためだった。】
ぽつりぽつりと紙に書かれていく話は、まるで物語の様に綴られていった。
【6年ほど前のことだ。】
【自分で使った氷の魔法で、重傷を俺は負った。】
【すぐに回復士が呼ばれて、回復をかけて貰った体から傷が消えた。】
【でも、何故か声が出なかった。】
【「きっと安静にしていれば治る。」】
【皆そう言った。】
【何日経っても、声が戻ることはなかった。】
「………………………これが、…………………俺だ。」
先輩の声は、よく聴けば少し掠れているような気がした。
6年。
それだけの時間で、一言話せるかどうかの回復。
「治ってはいるんですね。」
「……っ?」
大きくフランネル先輩の目が開かれる。
「きっと一言が一番大変です。二言目はすぐですよ。」
見開いた目に、沢山の光が入って銀の瞳は輝いた。
正直、思った以上に重い話だった。
何を話せば良いかわからなかった。
態と明るく話したけど、あれでよかったかわからない。
…ちょっと気まずいなぁ。
______「あ、そう言えば、先輩。俺の演技見てくれませんか?」
気まずすぎて俺は話題転換を試みた。
「……。」
驚いてぽかんと口を開ける顔は、年相応に幼なげだ。
俺の急な話題転換にとても驚いてる。
「俺、一応セリフのあり役になったんです。」
【はい】
「なので、練習したいんです。」
気まずさでの話題転換を試みつつも思う。
6年かかっていても、少しづつ治って居るのだ。
治る見込みはあるのだ。
______だから、そんな諦めた顔をしないでほしい。
きっと、何年か経った先輩は今の状況を笑い話にして居るはずだ。
なので切実に、俺に演技を教えてほしい。
俺はできない事はやらない主義だ。
でも、任されてしまったら断るのが苦手な優柔不断さもある。
だってかっこいい剣が持てるのだ。前世含めて何歳なのかはわからないけど、ここに居るのは15歳のユーリスだ。
憧れたって良いだろう。男は何歳でもかっこいい物が好きだ。
でも今の俺では、舞台の上で転んで大恥をかく未来しか見えない。
『さあ、俺を倒してみろ!』
などと言った瞬間に転ぶとか恥が過ぎる。
「先輩、俺の練習相手になってください。」
だから、俺の想像が現実にならないうちに変えてしまおう。
「俺、演技とか苦手なんです。」
朧げな前世が、叫ぶ。
こんなハイスペックで話の合う先輩を逃してはならないぞ、と。
「手伝ってくれませんか?」
先輩が教えてくれた面白い本を差し出す。
台本はクラスの秘密だから渡せないけど、演技だけならこの本でもできる。
俺の必死なお願いに、先輩はゆっくりと本を受け取る。
【はい】
こくりと、頷いてくれた。
「え?まあ、セリフが覚えられるかは心配だね。」
時間は10時頃。本来なら授業中で板書を頑張っている時間である。
しかし俺は、図書館でオレンチュ君から話しかけられていた。
けれど、学園祭の準備期間で週にいくらか授業でも学園祭準備の時間が設けられおり、各々で用意を進めているのだ。
俺は小道具チームの何人かと調べ物に来ている。
後の何人かは先輩に意見を聞きに行ったりとバラバラに行動中だ。ちゃんと先生のお許しはでている。
俺は小道具の作り方みたいな本を探していたのだが、そこにオレンチュ君がおろおろとしながら来た。
「その、ぼ、僕が押し付けてしまった、から、その、悪役とか、嫌じゃない…?」
前髪と眼鏡で見えないオレンチュ君の目はさぞ泳いでいる事だろう。
オレンチュ君は、俺が悪役を演じる事になったのを気にして居るらしい。
まあ、確かに欲を言うなら、セリフの無い木の役とか裏方とかがよかった。
でも、悪役とかは結構セリフ少ないと思うんだ。だからまだ良かったと思う事にした。
それにオレンチュ君のせいで悪役になった訳でもないし。
あと悪役ってなるとあのかっこいい剣を持てるってことでしょ?その点はちょっとわくわくする。
「悪役は別に嫌じゃ無いよ。あのかっこいい剣を使えるならむしろ役得じゃないかな。」
「……ダンツ君は良い人だね…。」
俺はオレンチュ君の中で格上げされたらしい。剣のデザイン褒めたからかな。あのデザインはもっと誇っていいと思うよ。
「僕、ダンツ君に似合うかっこいい剣を作るよ…!」
何故かやる気の出たらしいオレンチュ君は、拳を握りしめて気合い充分の姿勢で走って行った。
……は、走って行っちゃった。
大人しそうだと思っていた同級生の意外な一面に呆然しながら、去って行った背中を見つめる。
とりあえず、探す本は演出関係の物にした。
放課後、図書館でフランネル先輩に会ったから先輩は劇で何をしたか聞いてみた。
「……………………………木。」
「……き?」
すいっと窓から見える木を指差す先輩。
【大木の役をした。】
なんと。
先輩は俺ができなかった役をしていたらしい。
羨ましいなぁ、と思う俺とは反対に先輩の顔は不満げだ。
「…他にやりたい役でもあったんですか?」
「…………………………。」
先輩の手の動きが止まった。
ほんのりと顔を赤くした先輩は、いつもよりヨレヨレとした字を書き始める。
【主人公の役】
少しガタついた文字で書かれたそれ。
恥ずかしそうに目を逸らした先輩は、すぐにメモを鞄にしまってしまった。
「先輩は主人公に立候補しなかったんですか?」
【はい】
こくりと頷く先輩。
納得ではある。先輩が立候補していれば、きっと先輩が主人公になっていただろうから。
フランネル先輩は銀髪銀目の美形だ。こちらの世界では髪の毛の美しさが美醜に直結するが、その点に置いても美しい。
剣術だって得意だからバトルシーンも熟せる事だろう。
真面目で良い人だから任されたとなったら台詞も全て覚えて十二分に演じ切るに違いない。
そんな先輩が主人公になれなかったと言うのだから、立候補をしなかったのだろうと思ったのだ。
…でも主人公の役がしたかったのに、なんで立候補しなかったんだろう。
「…立候補しなかったのは、何か理由があったりします?」
「……。」
【はい】
聞いてもいいのかな、なんて思いながら聞けば、少しの沈黙の後に答えてくれた。
理由まで聞くのは流石に嫌がられるかな、と考えていれば、先輩はゴソゴソと新しいメモを出して何やら書きはじめた。
【昔、一度声を出すなと言われた事があった。】
え?そんなことあるの?
【声というか、そもそもあまり動かないようにと言われて、その通りにしていたら声が出なくなった。】
【今でこそ回復したから一言くらいは話せる。】
【台詞も満足に話せない人間が、主人公の役などできるはずがない。】
メモに視線を落としたまま、力無さげに先輩は笑った。
【全部治療のためだった。】
ぽつりぽつりと紙に書かれていく話は、まるで物語の様に綴られていった。
【6年ほど前のことだ。】
【自分で使った氷の魔法で、重傷を俺は負った。】
【すぐに回復士が呼ばれて、回復をかけて貰った体から傷が消えた。】
【でも、何故か声が出なかった。】
【「きっと安静にしていれば治る。」】
【皆そう言った。】
【何日経っても、声が戻ることはなかった。】
「………………………これが、…………………俺だ。」
先輩の声は、よく聴けば少し掠れているような気がした。
6年。
それだけの時間で、一言話せるかどうかの回復。
「治ってはいるんですね。」
「……っ?」
大きくフランネル先輩の目が開かれる。
「きっと一言が一番大変です。二言目はすぐですよ。」
見開いた目に、沢山の光が入って銀の瞳は輝いた。
正直、思った以上に重い話だった。
何を話せば良いかわからなかった。
態と明るく話したけど、あれでよかったかわからない。
…ちょっと気まずいなぁ。
______「あ、そう言えば、先輩。俺の演技見てくれませんか?」
気まずすぎて俺は話題転換を試みた。
「……。」
驚いてぽかんと口を開ける顔は、年相応に幼なげだ。
俺の急な話題転換にとても驚いてる。
「俺、一応セリフのあり役になったんです。」
【はい】
「なので、練習したいんです。」
気まずさでの話題転換を試みつつも思う。
6年かかっていても、少しづつ治って居るのだ。
治る見込みはあるのだ。
______だから、そんな諦めた顔をしないでほしい。
きっと、何年か経った先輩は今の状況を笑い話にして居るはずだ。
なので切実に、俺に演技を教えてほしい。
俺はできない事はやらない主義だ。
でも、任されてしまったら断るのが苦手な優柔不断さもある。
だってかっこいい剣が持てるのだ。前世含めて何歳なのかはわからないけど、ここに居るのは15歳のユーリスだ。
憧れたって良いだろう。男は何歳でもかっこいい物が好きだ。
でも今の俺では、舞台の上で転んで大恥をかく未来しか見えない。
『さあ、俺を倒してみろ!』
などと言った瞬間に転ぶとか恥が過ぎる。
「先輩、俺の練習相手になってください。」
だから、俺の想像が現実にならないうちに変えてしまおう。
「俺、演技とか苦手なんです。」
朧げな前世が、叫ぶ。
こんなハイスペックで話の合う先輩を逃してはならないぞ、と。
「手伝ってくれませんか?」
先輩が教えてくれた面白い本を差し出す。
台本はクラスの秘密だから渡せないけど、演技だけならこの本でもできる。
俺の必死なお願いに、先輩はゆっくりと本を受け取る。
【はい】
こくりと、頷いてくれた。
443
お気に入りに追加
900
あなたにおすすめの小説
鈍感モブは俺様主人公に溺愛される?
桃栗
BL
地味なモブがカーストトップに溺愛される、ただそれだけの話。
前作がなかなか進まないので、とりあえずリハビリ的に書きました。
ほんの少しの間お付き合い下さい。

キミと2回目の恋をしよう
なの
BL
ある日、誤解から恋人とすれ違ってしまった。
彼は俺がいない間に荷物をまとめて出てってしまっていたが、俺はそれに気づかずにいつも通り家に帰ると彼はもうすでにいなかった。どこに行ったのか連絡をしたが連絡が取れなかった。
彼のお母さんから彼が病院に運ばれたと連絡があった。
「どこかに旅行だったの?」
傷だらけのスーツケースが彼の寝ている病室の隅に置いてあって俺はお母さんにその場しのぎの嘘をついた。
彼との誤解を解こうと思っていたのに目が覚めたら彼は今までの全ての記憶を失っていた。これは神さまがくれたチャンスだと思った。
彼の荷物を元通りにして共同生活を再開させたが…
彼の記憶は戻るのか?2人の共同生活の行方は?
出戻り聖女はもう泣かない
たかせまこと
BL
西の森のとば口に住むジュタは、元聖女。
男だけど元聖女。
一人で静かに暮らしているジュタに、王宮からの使いが告げた。
「王が正室を迎えるので、言祝ぎをお願いしたい」
出戻りアンソロジー参加作品に加筆修正したものです。
ムーンライト・エブリスタにも掲載しています。
表紙絵:CK2さま
【完結】だから俺は主人公じゃない!
美兎
BL
ある日通り魔に殺された岬りおが、次に目を覚ましたら別の世界の人間になっていた。
しかもそれは腐男子な自分が好きなキャラクターがいるゲームの世界!?
でも自分は名前も聞いた事もないモブキャラ。
そんなモブな自分に話しかけてきてくれた相手とは……。
主人公がいるはずなのに、攻略対象がことごとく自分に言い寄ってきて大混乱!
だから、…俺は主人公じゃないんだってば!

学園の俺様と、辺境地の僕
そらうみ
BL
この国の三大貴族の一つであるルーン・ホワイトが、何故か僕に構ってくる。学園生活を平穏に過ごしたいだけなのに、ルーンのせいで僕は皆の注目の的となってしまった。卒業すれば関わることもなくなるのに、ルーンは一体…何を考えているんだ?
【全12話になります。よろしくお願いします。】
期待外れの後妻だったはずですが、なぜか溺愛されています
ぽんちゃん
BL
病弱な義弟がいじめられている現場を目撃したフラヴィオは、カッとなって手を出していた。
謹慎することになったが、なぜかそれから調子が悪くなり、ベッドの住人に……。
五年ほどで体調が回復したものの、その間にとんでもない噂を流されていた。
剣の腕を磨いていた異母弟ミゲルが、学園の剣術大会で優勝。
加えて筋肉隆々のマッチョになっていたことにより、フラヴィオはさらに屈強な大男だと勘違いされていたのだ。
そしてフラヴィオが殴った相手は、ミゲルが一度も勝てたことのない相手。
次期騎士団長として注目を浴びているため、そんな強者を倒したフラヴィオは、手に負えない野蛮な男だと思われていた。
一方、偽りの噂を耳にした強面公爵の母親。
妻に強さを求める息子にぴったりの相手だと、後妻にならないかと持ちかけていた。
我が子に爵位を継いで欲しいフラヴィオの義母は快諾し、冷遇確定の地へと前妻の子を送り出す。
こうして青春を謳歌することもできず、引きこもりになっていたフラヴィオは、国民から恐れられている戦場の鬼神の後妻として嫁ぐことになるのだが――。
同性婚が当たり前の世界。
女性も登場しますが、恋愛には発展しません。

イケメンチート王子に転生した俺に待ち受けていたのは予想もしない試練でした
和泉臨音
BL
文武両道、容姿端麗な大国の第二皇子に転生したヴェルダードには黒髪黒目の婚約者エルレがいる。黒髪黒目は魔王になりやすいためこの世界では要注意人物として国家で保護する存在だが、元日本人のヴェルダードからすれば黒色など気にならない。努力家で真面目なエルレを幼い頃から純粋に愛しているのだが、最近ではなぜか二人の関係に壁を感じるようになった。
そんなある日、エルレの弟レイリーからエルレの不貞を告げられる。不安を感じたヴェルダードがエルレの屋敷に赴くと、屋敷から火の手があがっており……。
* 金髪青目イケメンチート転生者皇子 × 黒髪黒目平凡の魔力チート伯爵
* 一部流血シーンがあるので苦手な方はご注意ください

【完結】薄幸文官志望は嘘をつく
七咲陸
BL
サシャ=ジルヴァールは伯爵家の長男として産まれるが、紫の瞳のせいで両親に疎まれ、弟からも蔑まれる日々を送っていた。
忌々しい紫眼と言う両親に幼い頃からサシャに魔道具の眼鏡を強要する。認識阻害がかかったメガネをかけている間は、サシャの顔や瞳、髪色までまるで別人だった。
学園に入学しても、サシャはあらぬ噂をされてどこにも居場所がない毎日。そんな中でもサシャのことを好きだと言ってくれたクラークと言う茶色の瞳を持つ騎士学生に惹かれ、お付き合いをする事に。
しかし、クラークにキスをせがまれ恥ずかしくて逃げ出したサシャは、アーヴィン=イブリックという翠眼を持つ騎士学生にぶつかってしまい、メガネが外れてしまったーーー…
認識阻害魔道具メガネのせいで2人の騎士の間で別人を演じることになった文官学生の恋の話。
全17話
2/28 番外編を更新しました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる