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一章
学園祭【準備編 配役】
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入学してからはや三ヶ月。
相変わらず教室では話しかけられない日々だが、カイを撫でる事で癒されている。
暑くなり始めた季節に、新たなイベントが待ち構えていた。
「学園祭では一年生が劇をする事になっています。
クラスで話し合って劇の内容や配役を決めてください。
予算には上限がありますから、小道具や衣装は自分達で工夫して用意するように。
オレンチュ、出し物の詳細が決まったら提出してくださいね。」
「は、はい!」
「では、この時間は話し合いに当てましょう。」
先生はそう言うと、教室を後にしていった。
残ったのは教壇の前で立ち尽くすオレンチュ君と、ざわざわしている周囲だ。
オレンチュ君はクラス長、所謂前世だと学級委員長の様な役職をしている。
クラス長は前世と同じく先生からよく雑用やらなにやらを頼まれてしまう位置だ。
はっきり言って、ちょっとだけ人気の無い役職で、オレンチュ君は周囲に押されるようにしてクラス長になった少し気の弱そうな子である。
いつも分厚い眼鏡をかけて、前髪で顔を隠している彼は大体クラスの端っこ一人、で教科書を読んでいる。俺と一緒だね、はは。
まあ、真面目な彼は先生に頼まれた雑用をいつも一人でこなしている様なので俺と一緒にするのもどうかと思うのだけど。
そんなオレンチュ君は、手こそ自分であげて立候補したが、それ以降何かクラス長らしい事をできていたかと問われると謎である。
そんな彼が急に先生に話を振られ、そのまま放置されてしまった。
反応は想像に容易い。
おろおろ、おろおろ。
両手で先生に渡された用紙を持ったまま立ちすくむだけだ。
というか、何を話し合うんだっけ?
学園祭の話だよね。
カナド学園の学園祭は大きくて、なんなら大きな街である祭りぐらいの規模だ。
生徒が出す露店の数も多いし、来場者は地域の人のみならず、遠方から来ることも珍しく無いらしい。
えーっと、それで?
学園祭の出し物が一年生は劇だって話から、詳細を決めて先生に提出だったよね。
劇の詳細って言ったら…。
「……まずは台本決めかな。」
ぼーっと考えていた事をぽろっと溢したら、一瞬皆が静かになった。
え、なに、俺なんか変な独り言した?
動揺してオレンチュ君を見ると、なぜかハッとした顔になった彼。
「え、えっと、ま、まずは劇のストーリーを、考えようと思いますっ!
ぼ、僕が黒板に纏める、から、アイデアを出して欲しい、な。」
どもりつつも、オレンチュ君は沈黙を破ってくれた。
わああありがとうオレンチュ君俺のフォローさせちゃってごめんねぇ!!
オレンチュ君の優しさに心の中で盛大に感謝する。今度忙しそうな時手伝いに行こう。
「はい。私はラブストーリーがいいと思うわ!」
チョークをオレンチュ君に、パッと手を上げて発言したのはルーンさん。
真紅の髪につり目で気の強そうな彼女は、ハキハキと自分の主張をする人だ。授業中も休み時間も通りやすい声で話しているのをよく見る。
俺とは全く話さない人だからあまり知らないけど、結構ラブストーリーとかも好きなんだ。
「う、うん、あとは「ラブストーリーにバトルシーンも少し混ぜて、そうね、悪役とかもだしたらスパイスになるじゃない?それに悪役を出すならやっぱりヒロインを好きじゃ無いと、あとそうね。皆何かあるかしら?」え、あ、」
「それならもうヒーローとヒロイン、悪役の3人は決めちゃいましょうよ。」
「たしかに、先に決めてしまった方がストーリーも考えやすい。」
これは、ラブストーリーに決まっちゃったかな…?
ルーンさんに押し除けられたオレンチュ君は急いで黒板に案を纏めていく。
ほぼルーンさんが主体になって話が進み出す。
ラブストーリーに決まってしまったらしく、ヒーロー、ヒロイン、悪役、と黒板に書かれる。
「ヒロインの立候補者はいるかしら?」
誰も手を上げない。
「なら候補者は私だけね。次はヒーローよ。立候補者は?」
ぽつり、ぽつりと手が上がった。
「とりあえず全員候補として名前だけ書いて置いて。
次は悪役よ。立候補者は?」
また、誰も手を上げなかった。
まあ、台本もなにも決まってない話の悪役はちょっと嫌だよね。
俺は裏方かそこら辺の木とかの役がいいな。セリフの無い役とかなら俺がセリフを忘れる心配もないし。
「…誰も居ないわね。まあいいわ。追々決めれば問題無いもの。
じゃあ先にストーリーを決めるわよ。」
本当にとんとん拍子でストーリーは決まり、チーム分けも終わった。
【台本チーム】
ざっくりしたストーリーの詳細、セリフなどを考えるチーム。
【衣装チーム】
衣装を作るチーム。デザインなどもこのチームが担う。
【小道具チーム】
ちょっとした舞台セットなどを作るチーム。本番では演出なども担当する。
この三つに分かれた俺たちは、各々で早速仕事に取り掛かった。
大まかなストーリーは決まったので、小道具や衣装は取り掛かれる物がある。
衣装だと、既に決まってるヒロインの衣装とかね。あと決まってはないけど登場人物の衣装デザインを大まかに決めておくとか。
因みに俺は小道具チームに入った。鈍臭いけど不器用じゃないからね。
背景は投影機みたいなのを使うらしく、作るのはヒーロー達の使う武器なんかだ。
とりあえず剣というのは決まっているしい。悪役も同様である。
「ヒーローの方は白を多めに使ったほうがそれっぽいよね。」
「なら、悪役は対みたいな感じで…。」
小道具チームでデザインについて話し合う。
同じくチームに入ったオレンチュ君は、ここでも書記の様なことをしていた。
なんとなしに、どんな風に纏めているのか見てみる。
「わあ、すごいっ。」
思わず声を上げてしまい、オレンチュ君と俺に注目が集まる。
おどおどし出したオレンチュ君には申し訳ないけど、どうか許して欲しい。
俺が見たオレンチュ君のメモには、皆んなの意見と、それらを全て兼ね合わせた剣のデザインが描いてあった。
こんな少年心くすぐられるデザインを見せられて黙っていられない!
「今の一瞬でこれを考えたの?すごくかっこいいね!」
「え、あの、えっと…。」
「なになに?俺らにも見してよ。ってすご、かっこいいなこのデザイン。」
「素敵!これにしましょうよ。」
そんな感じで、俺は楽しく小道具チームにいたのだが。
「じゃあ、悪役はダンツで決まりね。」
なんでセリフのある役になってしまって居るんだー!!?
思わず叫びそうになった俺であった。
相変わらず教室では話しかけられない日々だが、カイを撫でる事で癒されている。
暑くなり始めた季節に、新たなイベントが待ち構えていた。
「学園祭では一年生が劇をする事になっています。
クラスで話し合って劇の内容や配役を決めてください。
予算には上限がありますから、小道具や衣装は自分達で工夫して用意するように。
オレンチュ、出し物の詳細が決まったら提出してくださいね。」
「は、はい!」
「では、この時間は話し合いに当てましょう。」
先生はそう言うと、教室を後にしていった。
残ったのは教壇の前で立ち尽くすオレンチュ君と、ざわざわしている周囲だ。
オレンチュ君はクラス長、所謂前世だと学級委員長の様な役職をしている。
クラス長は前世と同じく先生からよく雑用やらなにやらを頼まれてしまう位置だ。
はっきり言って、ちょっとだけ人気の無い役職で、オレンチュ君は周囲に押されるようにしてクラス長になった少し気の弱そうな子である。
いつも分厚い眼鏡をかけて、前髪で顔を隠している彼は大体クラスの端っこ一人、で教科書を読んでいる。俺と一緒だね、はは。
まあ、真面目な彼は先生に頼まれた雑用をいつも一人でこなしている様なので俺と一緒にするのもどうかと思うのだけど。
そんなオレンチュ君は、手こそ自分であげて立候補したが、それ以降何かクラス長らしい事をできていたかと問われると謎である。
そんな彼が急に先生に話を振られ、そのまま放置されてしまった。
反応は想像に容易い。
おろおろ、おろおろ。
両手で先生に渡された用紙を持ったまま立ちすくむだけだ。
というか、何を話し合うんだっけ?
学園祭の話だよね。
カナド学園の学園祭は大きくて、なんなら大きな街である祭りぐらいの規模だ。
生徒が出す露店の数も多いし、来場者は地域の人のみならず、遠方から来ることも珍しく無いらしい。
えーっと、それで?
学園祭の出し物が一年生は劇だって話から、詳細を決めて先生に提出だったよね。
劇の詳細って言ったら…。
「……まずは台本決めかな。」
ぼーっと考えていた事をぽろっと溢したら、一瞬皆が静かになった。
え、なに、俺なんか変な独り言した?
動揺してオレンチュ君を見ると、なぜかハッとした顔になった彼。
「え、えっと、ま、まずは劇のストーリーを、考えようと思いますっ!
ぼ、僕が黒板に纏める、から、アイデアを出して欲しい、な。」
どもりつつも、オレンチュ君は沈黙を破ってくれた。
わああありがとうオレンチュ君俺のフォローさせちゃってごめんねぇ!!
オレンチュ君の優しさに心の中で盛大に感謝する。今度忙しそうな時手伝いに行こう。
「はい。私はラブストーリーがいいと思うわ!」
チョークをオレンチュ君に、パッと手を上げて発言したのはルーンさん。
真紅の髪につり目で気の強そうな彼女は、ハキハキと自分の主張をする人だ。授業中も休み時間も通りやすい声で話しているのをよく見る。
俺とは全く話さない人だからあまり知らないけど、結構ラブストーリーとかも好きなんだ。
「う、うん、あとは「ラブストーリーにバトルシーンも少し混ぜて、そうね、悪役とかもだしたらスパイスになるじゃない?それに悪役を出すならやっぱりヒロインを好きじゃ無いと、あとそうね。皆何かあるかしら?」え、あ、」
「それならもうヒーローとヒロイン、悪役の3人は決めちゃいましょうよ。」
「たしかに、先に決めてしまった方がストーリーも考えやすい。」
これは、ラブストーリーに決まっちゃったかな…?
ルーンさんに押し除けられたオレンチュ君は急いで黒板に案を纏めていく。
ほぼルーンさんが主体になって話が進み出す。
ラブストーリーに決まってしまったらしく、ヒーロー、ヒロイン、悪役、と黒板に書かれる。
「ヒロインの立候補者はいるかしら?」
誰も手を上げない。
「なら候補者は私だけね。次はヒーローよ。立候補者は?」
ぽつり、ぽつりと手が上がった。
「とりあえず全員候補として名前だけ書いて置いて。
次は悪役よ。立候補者は?」
また、誰も手を上げなかった。
まあ、台本もなにも決まってない話の悪役はちょっと嫌だよね。
俺は裏方かそこら辺の木とかの役がいいな。セリフの無い役とかなら俺がセリフを忘れる心配もないし。
「…誰も居ないわね。まあいいわ。追々決めれば問題無いもの。
じゃあ先にストーリーを決めるわよ。」
本当にとんとん拍子でストーリーは決まり、チーム分けも終わった。
【台本チーム】
ざっくりしたストーリーの詳細、セリフなどを考えるチーム。
【衣装チーム】
衣装を作るチーム。デザインなどもこのチームが担う。
【小道具チーム】
ちょっとした舞台セットなどを作るチーム。本番では演出なども担当する。
この三つに分かれた俺たちは、各々で早速仕事に取り掛かった。
大まかなストーリーは決まったので、小道具や衣装は取り掛かれる物がある。
衣装だと、既に決まってるヒロインの衣装とかね。あと決まってはないけど登場人物の衣装デザインを大まかに決めておくとか。
因みに俺は小道具チームに入った。鈍臭いけど不器用じゃないからね。
背景は投影機みたいなのを使うらしく、作るのはヒーロー達の使う武器なんかだ。
とりあえず剣というのは決まっているしい。悪役も同様である。
「ヒーローの方は白を多めに使ったほうがそれっぽいよね。」
「なら、悪役は対みたいな感じで…。」
小道具チームでデザインについて話し合う。
同じくチームに入ったオレンチュ君は、ここでも書記の様なことをしていた。
なんとなしに、どんな風に纏めているのか見てみる。
「わあ、すごいっ。」
思わず声を上げてしまい、オレンチュ君と俺に注目が集まる。
おどおどし出したオレンチュ君には申し訳ないけど、どうか許して欲しい。
俺が見たオレンチュ君のメモには、皆んなの意見と、それらを全て兼ね合わせた剣のデザインが描いてあった。
こんな少年心くすぐられるデザインを見せられて黙っていられない!
「今の一瞬でこれを考えたの?すごくかっこいいね!」
「え、あの、えっと…。」
「なになに?俺らにも見してよ。ってすご、かっこいいなこのデザイン。」
「素敵!これにしましょうよ。」
そんな感じで、俺は楽しく小道具チームにいたのだが。
「じゃあ、悪役はダンツで決まりね。」
なんでセリフのある役になってしまって居るんだー!!?
思わず叫びそうになった俺であった。
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