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0章 過去編
和見鈴治という男
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一つ、和見鈴治は仕事に私情を挟まない。
和見は仕事中、または仕事相手から物を貰ったりや手伝いをしてもらったりしない。
逆も然りで、業務外でこちらを手伝うと言うことも無い。
オレはそれがとても気に入っている。
「一週間分の作り置き終わりました。」
定期的に仕事を頼むようになる程度には。
「ありがとねー、はい、今回のお駄賃です。」
「確認しました。では。」
相変わらず仕事が終わればさっさと帰っていく和見に、自身も仕事に戻る。
定期的に和見を呼んでいるおかげで清潔に保たれている家は、前より筆が早く進む気がする。
なにより小説に没頭していて飯を忘れたとしても気づいた時に食べられると言うのがありがたい。美味しいし。
今日は何かな、献立は完全にお任せにしているので、それも一つの楽しみである。
進まない原稿と睨めっこすること二時間ほど。
「ん゛あ、あ゛ぁぁ…。………めっちゃぼきぼき言う……。」
猛獣が唸るような声と共に背中を伸ばせばあら不思議、予想の三倍は骨が鳴った。
やっぱり姿勢正した方がいいのかな、なんて思い出すのは、ぴしりと伸びた和見の背筋である。
プライベートでは背筋曲がってたりヨレヨレのシャツ着てたりしないかな。だとすればギャップ萌えだな。
どうでもいいことを考えながらいそいそと冷蔵庫から作り置きを取り出そうとタッパーを見つめる。
お早めにどうぞ、と書かれた付箋の貼られたタッパーを手に取れば、中はきんぴらごぼうと鶏肉。
少し鷹の爪も入っているらしく、所々に紅色がちらりと見えた。
作り置きと一緒にご飯も炊いてもらっているので、そちらもいそいそと茶碗を片手に炊飯器の蓋を開けた。
ぶわっ、と熱い水蒸気にしゃもじをびっくりさせながら、いつもより少なめに米を盛る。
そこに冷蔵庫から出したきんぴらごぼうと鶏肉をだして乗せれば、じんわりと炊き立て米の熱が移ってレンチン要らずのお昼ご飯の出来上がりである。
「うまぁ…。」
二つ、和見鈴治は料理が美味い。
上手いではない、美味いだ。
いやまあ、上手くもあるのだが、何と言うか、店の味、という感じが良い意味でしない。お袋の味、と言うやつだろうか。
偶にネギが繋がってたり、味の濃いところと薄いところとがあったりとか。
でもそれがまた美味しかったりするのがとても不思議で、少しの安心感がある。
あの男にも血が通っているとわかるからだろうか。完璧では無いと、わかるからだろうか。
会う時は仕事中でいつでもしゃんと伸びている背筋と、まっすぐに見てくる黒くて大きな目、清廉という言葉が似合いそうな男に少しの人間味を感じるこの料理が美味いとオレは感じる。
掃除に関してはそもそも自身が汚れた所を見ても何も思わない人種なもので粗探しというか、うっかり失敗した所を見つけるのは不可能である。
そんな、どこか清廉さを纏いながら人間味のある和見鈴治との関係が雇用者と被雇用者から、友人に変わったのは珍しく街の方へ行った時の話だった。
「いやぁ、すみません…。今回はご足労いただいてしまって…。」
「いえいえ、いつもお世話になってますから…。」
慌ただしい周りを背にぺこぺこと頭を下げる相手にへらりとわらってこちらも頭を下げた。
場所は家から近く、と言っても二時間は移動に要する街のビルの一角。編集社の支部である。
なんでも、機械でトラブルがあったとかでデータが全部飛んで大変なんだそうだ。まあ、編集者個人がデータを持っている者も多くそれを提出させて再入力すれば事なきを得られそうだというので大丈夫だと思うが。
しかし、その騒動でパソコンやらの機会を会社に一度渡すことになり、オレの担当さんはリモートで原稿確認ができなくなった。
そこでオレがこちらに赴いた次第だが、予想以上のてんやわんやな状況だ。
担当さんも額の汗を拭きながらオレの原稿を読んでいるし、その間も周りは慌ただしく走り回っている。
そのどこか血気迫る様子に、何となく自身の体にも力が入り、編集社を出た時には物凄く脱力した。
「…なんかめっちゃ疲れたぁ…。」
癖のように伸びをすればいつもとは違うところがぼきぼきと鳴った。
さてと、仕事が終わった。
____酒飲むか。
ちょうど時間は9時過ぎ。なんてタイムリー。
露骨にテンションをあげながら、居酒屋を探して歩き出した。
いやあ、流石に帰れないと困るし二、三杯にしとこーかなー、むしろもうどっかホテル取って泊まっちゃうとか。
うきうきと飲み屋街に入り、家とは違う雰囲気に気分がまた上がる。
「__、今日は予定があって__。」
「前も____いいじゃん!」
ふと、何やら大学生の集団が話す声が聞こえた。
黒目がちで、大きな瞳。つるりとした目と、目が合った。
大きく見開かれたその目の持ち主は、何故かこちらに向かって片手を軽くあげて歩き出す。
「ごめん。俺あの人と飲む約束してるから。」
「「ええー!」」
オレも言いたい。
断りを入れられた大学生らしき面々、特に女子達は不満げに声を上げるが、オレもできればあげたい。
そう思いながらも、何も言えぬままにそいつ、和見鈴治に手を引かれて近くの飲み屋に入ったのだった。
「はあ、助かった…。……来ノ木さん、巻き込んですみませんでした。」
店に入った瞬間にそう謝って来た和見と共にとりあえず席に座り酒とつまみを頼んだ。
驚いた事に和見は一度来たことのある店らしく、どれとどれのつまみが美味いか色々と教えてくれた。
ことの次第は、大学のサークルの合コンにそうとは知らされずに半ば強引に連れてこられたらしい。
「何度も用事があるって言ったんですけどね。」
そうため息を吐きながら薄いカクテルをジョッキで飲む和見。
「用事があるのにオレとこうやって飲むのはいいんですかねぇ?」
「まあ、今日の予定は貴方と飲むことだったので。」
しれっとそう言う和見は頼んだ枝豆を片手で摘んで食べた。
三つ、和見鈴治は、以外と潔白な人間では無いらしい。
「悪い男だあー、きゃー。」
自身も枝豆を食いつつ茶化せば、肩をすくめられただけで終わった。
「唐揚げとフライドポテトでーす。」
「あ、生追加で。」
「はーい、生一丁!!!」
「かしこまりーー!!」
注文したものが来たついでに追加を頼めば、元気な怒鳴り声とも言えるほどの声量で注文が通って行った。
慣れているのかすんとしたままの和見は、どさくさに紛れてかしこまりー、と小声で言っていた。
「あ、そういえばなんですけど、オレ今月でバイト辞めるんですよ。」
「え。」
和見もふざけたりするんだなぁ、と思っていた矢先落とされた発言。残念ながらこちらは冗談では無いらしい。
軽い、ともすればここ唐揚げ美味しいんですよと言ったテンションと同じように告げられた事実。
「まあ、そろそろ卒業間近で就職活動あるんで。」
「大学何年なの?」
「四年です。まあ、特になんか就職したいとことかあるわけじゃ無いんですけど、ウェブデザイナーになりたくて。あのバイトは時間とかも不規則になるんで辞めようと思って。」
「へぇ、そっか。」
そうなのか。夢に向かっているのか。
応援する気持ちはあるが、もうあの料理が頼めないとなると少々気持ちが沈む。
それにしても、和見が辞めるとなると、もしかしたら家事代行を頼むことも辞めるかもしれない。
そこまで行かずとも新しい人を家に呼ぶのは気苦労が絶えないので、暫くは呼ばないかも…。
うーん、またあのホコリにまみれた生活に逆戻り…。
気にはならないつもりだったがどうしたものか。
「そこでなんですけど、どうです?バイトとして雇ってみません?」
「へ?」
沈みかけた所に持ちかけられた提案。
「金は欲しいんですよ、ぶっちゃけ。でも、不規則に時間を拘束されると困るんで、バイト辞めるんです。」
はあ、まあ確かにウェブデザイナーがどんなものかわからないが、なる為には自由な時間の確保は大事だな、多分。
「けど、来ノ木さんの依頼って一週間に一度で作り置きと掃除、定期的で収入になるじゃ無いですか。
だからどうかな、って。」
ほうほう。
つまり、これからも仕事をしてくれると。
「よろしくお願いします。」
3秒もしない間に頭を下げたオレであった。
因みに片手はビール、片手は枝豆を持った状態である。
「ふ、こちらこそ、よろしくお願いします。」
ふわり、と、初めて笑った和見も、片手には枝豆を持っていたのであった。
それが妙におかしくて、二人してけらけらと笑いながら飲み明かした。
四つ、和見鈴治は、来ノ木満作の友人である。
和見は仕事中、または仕事相手から物を貰ったりや手伝いをしてもらったりしない。
逆も然りで、業務外でこちらを手伝うと言うことも無い。
オレはそれがとても気に入っている。
「一週間分の作り置き終わりました。」
定期的に仕事を頼むようになる程度には。
「ありがとねー、はい、今回のお駄賃です。」
「確認しました。では。」
相変わらず仕事が終わればさっさと帰っていく和見に、自身も仕事に戻る。
定期的に和見を呼んでいるおかげで清潔に保たれている家は、前より筆が早く進む気がする。
なにより小説に没頭していて飯を忘れたとしても気づいた時に食べられると言うのがありがたい。美味しいし。
今日は何かな、献立は完全にお任せにしているので、それも一つの楽しみである。
進まない原稿と睨めっこすること二時間ほど。
「ん゛あ、あ゛ぁぁ…。………めっちゃぼきぼき言う……。」
猛獣が唸るような声と共に背中を伸ばせばあら不思議、予想の三倍は骨が鳴った。
やっぱり姿勢正した方がいいのかな、なんて思い出すのは、ぴしりと伸びた和見の背筋である。
プライベートでは背筋曲がってたりヨレヨレのシャツ着てたりしないかな。だとすればギャップ萌えだな。
どうでもいいことを考えながらいそいそと冷蔵庫から作り置きを取り出そうとタッパーを見つめる。
お早めにどうぞ、と書かれた付箋の貼られたタッパーを手に取れば、中はきんぴらごぼうと鶏肉。
少し鷹の爪も入っているらしく、所々に紅色がちらりと見えた。
作り置きと一緒にご飯も炊いてもらっているので、そちらもいそいそと茶碗を片手に炊飯器の蓋を開けた。
ぶわっ、と熱い水蒸気にしゃもじをびっくりさせながら、いつもより少なめに米を盛る。
そこに冷蔵庫から出したきんぴらごぼうと鶏肉をだして乗せれば、じんわりと炊き立て米の熱が移ってレンチン要らずのお昼ご飯の出来上がりである。
「うまぁ…。」
二つ、和見鈴治は料理が美味い。
上手いではない、美味いだ。
いやまあ、上手くもあるのだが、何と言うか、店の味、という感じが良い意味でしない。お袋の味、と言うやつだろうか。
偶にネギが繋がってたり、味の濃いところと薄いところとがあったりとか。
でもそれがまた美味しかったりするのがとても不思議で、少しの安心感がある。
あの男にも血が通っているとわかるからだろうか。完璧では無いと、わかるからだろうか。
会う時は仕事中でいつでもしゃんと伸びている背筋と、まっすぐに見てくる黒くて大きな目、清廉という言葉が似合いそうな男に少しの人間味を感じるこの料理が美味いとオレは感じる。
掃除に関してはそもそも自身が汚れた所を見ても何も思わない人種なもので粗探しというか、うっかり失敗した所を見つけるのは不可能である。
そんな、どこか清廉さを纏いながら人間味のある和見鈴治との関係が雇用者と被雇用者から、友人に変わったのは珍しく街の方へ行った時の話だった。
「いやぁ、すみません…。今回はご足労いただいてしまって…。」
「いえいえ、いつもお世話になってますから…。」
慌ただしい周りを背にぺこぺこと頭を下げる相手にへらりとわらってこちらも頭を下げた。
場所は家から近く、と言っても二時間は移動に要する街のビルの一角。編集社の支部である。
なんでも、機械でトラブルがあったとかでデータが全部飛んで大変なんだそうだ。まあ、編集者個人がデータを持っている者も多くそれを提出させて再入力すれば事なきを得られそうだというので大丈夫だと思うが。
しかし、その騒動でパソコンやらの機会を会社に一度渡すことになり、オレの担当さんはリモートで原稿確認ができなくなった。
そこでオレがこちらに赴いた次第だが、予想以上のてんやわんやな状況だ。
担当さんも額の汗を拭きながらオレの原稿を読んでいるし、その間も周りは慌ただしく走り回っている。
そのどこか血気迫る様子に、何となく自身の体にも力が入り、編集社を出た時には物凄く脱力した。
「…なんかめっちゃ疲れたぁ…。」
癖のように伸びをすればいつもとは違うところがぼきぼきと鳴った。
さてと、仕事が終わった。
____酒飲むか。
ちょうど時間は9時過ぎ。なんてタイムリー。
露骨にテンションをあげながら、居酒屋を探して歩き出した。
いやあ、流石に帰れないと困るし二、三杯にしとこーかなー、むしろもうどっかホテル取って泊まっちゃうとか。
うきうきと飲み屋街に入り、家とは違う雰囲気に気分がまた上がる。
「__、今日は予定があって__。」
「前も____いいじゃん!」
ふと、何やら大学生の集団が話す声が聞こえた。
黒目がちで、大きな瞳。つるりとした目と、目が合った。
大きく見開かれたその目の持ち主は、何故かこちらに向かって片手を軽くあげて歩き出す。
「ごめん。俺あの人と飲む約束してるから。」
「「ええー!」」
オレも言いたい。
断りを入れられた大学生らしき面々、特に女子達は不満げに声を上げるが、オレもできればあげたい。
そう思いながらも、何も言えぬままにそいつ、和見鈴治に手を引かれて近くの飲み屋に入ったのだった。
「はあ、助かった…。……来ノ木さん、巻き込んですみませんでした。」
店に入った瞬間にそう謝って来た和見と共にとりあえず席に座り酒とつまみを頼んだ。
驚いた事に和見は一度来たことのある店らしく、どれとどれのつまみが美味いか色々と教えてくれた。
ことの次第は、大学のサークルの合コンにそうとは知らされずに半ば強引に連れてこられたらしい。
「何度も用事があるって言ったんですけどね。」
そうため息を吐きながら薄いカクテルをジョッキで飲む和見。
「用事があるのにオレとこうやって飲むのはいいんですかねぇ?」
「まあ、今日の予定は貴方と飲むことだったので。」
しれっとそう言う和見は頼んだ枝豆を片手で摘んで食べた。
三つ、和見鈴治は、以外と潔白な人間では無いらしい。
「悪い男だあー、きゃー。」
自身も枝豆を食いつつ茶化せば、肩をすくめられただけで終わった。
「唐揚げとフライドポテトでーす。」
「あ、生追加で。」
「はーい、生一丁!!!」
「かしこまりーー!!」
注文したものが来たついでに追加を頼めば、元気な怒鳴り声とも言えるほどの声量で注文が通って行った。
慣れているのかすんとしたままの和見は、どさくさに紛れてかしこまりー、と小声で言っていた。
「あ、そういえばなんですけど、オレ今月でバイト辞めるんですよ。」
「え。」
和見もふざけたりするんだなぁ、と思っていた矢先落とされた発言。残念ながらこちらは冗談では無いらしい。
軽い、ともすればここ唐揚げ美味しいんですよと言ったテンションと同じように告げられた事実。
「まあ、そろそろ卒業間近で就職活動あるんで。」
「大学何年なの?」
「四年です。まあ、特になんか就職したいとことかあるわけじゃ無いんですけど、ウェブデザイナーになりたくて。あのバイトは時間とかも不規則になるんで辞めようと思って。」
「へぇ、そっか。」
そうなのか。夢に向かっているのか。
応援する気持ちはあるが、もうあの料理が頼めないとなると少々気持ちが沈む。
それにしても、和見が辞めるとなると、もしかしたら家事代行を頼むことも辞めるかもしれない。
そこまで行かずとも新しい人を家に呼ぶのは気苦労が絶えないので、暫くは呼ばないかも…。
うーん、またあのホコリにまみれた生活に逆戻り…。
気にはならないつもりだったがどうしたものか。
「そこでなんですけど、どうです?バイトとして雇ってみません?」
「へ?」
沈みかけた所に持ちかけられた提案。
「金は欲しいんですよ、ぶっちゃけ。でも、不規則に時間を拘束されると困るんで、バイト辞めるんです。」
はあ、まあ確かにウェブデザイナーがどんなものかわからないが、なる為には自由な時間の確保は大事だな、多分。
「けど、来ノ木さんの依頼って一週間に一度で作り置きと掃除、定期的で収入になるじゃ無いですか。
だからどうかな、って。」
ほうほう。
つまり、これからも仕事をしてくれると。
「よろしくお願いします。」
3秒もしない間に頭を下げたオレであった。
因みに片手はビール、片手は枝豆を持った状態である。
「ふ、こちらこそ、よろしくお願いします。」
ふわり、と、初めて笑った和見も、片手には枝豆を持っていたのであった。
それが妙におかしくて、二人してけらけらと笑いながら飲み明かした。
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