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第1部

*悪い子だね ー5ー

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柔らかく解され、精液と唾液で滑るアヌスの凹みに合わせて亀頭を擦り付けると沢海は自らの腰を前に押し進める。
卑猥に畝る媚肉は大きく膨らむ亀頭を咥える程、簡単に口を開けてくれず、ズルリと会陰を擦り付けてしまう。
陰茎に浮き上がる血管が包皮と重なると疣のような凹凸を作り、コリコリと摩擦される愛撫に宮原は呼吸を震わせた。

沢海は宮原の湿る陰部に亀頭を合わせたまま、一度腰を回し、宮原の固い尻肉を鷲掴む。
贅肉の少ない尻を揉み、その奥の固く窄まる穴を2本の指で丸く撫で、ゆっくりと外側へ引っ張っていく。
指一本分の緩みを作ると僅かに直腸へ挿入させ、中で回すと宮原の腰が跳ねたのが分かった。

蕩けるアヌスを弄る止まらない指の動きに焦れた宮原が顔を上げる。

「ーーーも、ヤダ…
…痛い…
痛い…
優しく、してよ…」
「オレは何時だって、優しいだろ?
ほら、もうちょっと力、抜けって…
…これだと、入らないよ」
「…無理、だよ…
力、抜けない…
ーーー怖い、よ…」
「…ったく、仕方ないな…
オレの首の後ろに手、回して」

沢海は悪態を吐きながらも宮原の身体を持ち上げるとぴったりとお互いの胸を合わせ、弛緩する両足を開脚させる。
そして、沢海の腰骨を挟み込むように絡ませ、宮原の足元を軽々と浮かせる。

2人の下腹の間で宮原の勃起したペニスが潰され、亀頭から漏れた精子が陰茎の根本まで垂れていく。
次々と溢れてくる濃厚な精液はお互いの陰毛までも白く汚し、立ち上がっている事によって沢海の陰嚢の弛みを、宮原のアヌスの窄まりをも濡らしていく。
粘度のある精液が糸を引き、温く湿っていく感触に興奮を覚える。

「しっかり、掴まって」
「……んっ…ぁ……
み、耳元で、喋らないで…
…擽ったい…」
「擽ったいんじゃなくて、感じているんだろ?
気持ち良いんだろ?
…本当、素直じゃないな。
ほら、掴まれって…」

耳殻の丸いラインを舌でなぞり、小さな耳朶を甘噛みし、細い首筋から浮き出る鎖骨に沿って、再び舌を這わす。
宮原の性感帯でもある耳腔にも悪戯を仕掛けようと軽く息を吹き込むと両肩を震わせ、鼻に抜けるような切なく、甘い声を上げる。
肌を淡く染めた仰け反る頸に口唇で食み、軽く吸い上げる。

ゆっくりと身体の緊張が緩んでいく宮原の肢体を沢海は抱え、空いた片手で自らの陰茎を扱きながら、宮原の先走りの精液を使い、ペニス全体に塗り付ける。
そして、宮原の物欲しそうに緩むアヌスに亀頭を合わせるともう一度腰を突き入れる。

濃厚な精液の粘りによってズルリと亀頭が滑り、まだ撓んではいないアヌスを無理矢理こじ開けていく。
処女のように狭く窄まる小さな穴は真っ白な精子に汚され、沢海のペニスを挿入されると中から大量に押し出されていく。
その淫靡な水音に宮原は息を詰まらせ、羞恥に耐える。

上手にペニスを咥えていくと雁首の凹みまで一気に挿入し、宮原は腹の中を犯す蠢く異物感に声を上げた。

「…あっ!…あぁぁっ!
ーーーやぁ、ぁぁ…」
「ゴメンね。
びっくりしちゃったね。
まだ、先っちょしか入れてないから…
動かないから、そんなに締め付けないでよ。
ーーーオレも、出ちゃうって…」

快感の火種としてジリジリと燻る重怠い感覚に宮原は首を振って堪え、眉根に皺を寄せる。
緊く目を閉じたまま長い睫毛が痙攣を繰り返す。

貪欲な快楽に溺れる、恍惚に歪む表情を見ようと沢海は乱暴に宮原の前髪を梳く。

「こっち、向いて…
ーーーキス、したい」
「…直哉ぁ…」

お互いの唇を重ねるだけの口付けは直ぐに物足りないと宮原は蕩ける視線のまま沢海の頬を愛おしく撫で、沢海は宮原の背中を壁に寄せ、胸を合わせるように抱き締める。
夢中で口付けを求め、貪り、欲し、絡まる舌は火傷をする程に熱く、深く交わる。

溢れる唾液を飲み込めずに口元から垂れてしまっても、呼吸が合わずに舌先を噛んでしまっても、宮原は口を閉じる事を許されず、もうひとつの性感帯でもある口蓋を舌と指先で攻められる。
当然、沢海の名前を呼ぶ事さえも許されず、只管にまだ足りないと求められる愛撫を受け入れ、泥濘に溺れていくしかない。

「オレのチンポ、入っているの…分かる?
ヌルヌルして…
…気持ち、いいね…
悠も、気持ちいい?」

答えを訊く意味を知るよりも、沢海の亀頭全体を締め付ける肉の感触が少しずつ緩み、柔らかく解れ、蠕動する滑らかな蠢きに射精感が高まる。
沢海のペニスを美味そうに食む宮原のアヌスはその形を記憶していたのか直ぐに反応を示し、もっと奥へと引き込もうとする。

宮原自身も感じ得た事のない身体の変化に動揺し、目にいっぱいの涙を浮かべたまま、沢海の顔を不安気に覗き込む。

「…直哉ぁ…
オレの……オレの身体、おかしくなっちゃった…
「…大丈夫だから…
オレに身体、預けていて…
…ギュッって、抱き締めていてよ」
「……うん……」

宮原のアヌスが沢海の亀頭を甘く食み、浅い呼吸と同じ間隔で無意識に収斂を繰り返す。
敏感な亀頭の膨らみを柔らかい肉の中で押し潰され、加減のない愛撫に沢海はゆっくりと腰を引こうとするが雁首の凹みに嵌り、身動きが取れずに顔を顰めてしまう。
潤滑剤の代用でもある精液を使い、前後に腰を振ろうとしてもそれ以上の撓みが取れず、沢海は苦笑いを漏らしてしまう。

「ねぇ、悠…
オレ、我慢出来ないよ…
ーーー限界、かも……
もっと、入れていい?
もっと動かしちゃ、ダメ?
いいだろ?」
「…全部、入れる、の?
ーーーもう?」
「うん。
ダメ?」
「……ダメ……」
「まだ、痛い?」
「ーーー痛く…な、い…けど…
…やっぱり、まだ…ダメ…」
「もう、痛くないのに?
嘘、吐いても分かるよ。
ーーーここが、もっと頂戴って、言ってる」

目一杯に広がられたアヌスに触れ、半ば強制的に和らげるとゆっくりと指先を挿入させ、ペニスを挿入させる隙間を作る。
アヌスが物欲しげに緩み、ヒクヒクと痙攣する度にお互いの下腹の間で必死に勃起するペニスにも触れられ、扱いてほしいと宮原は訴えている。
そんな猥雑な欲求を知られないように宮原は沢海の胸に顔を埋める。

真っ赤に染まる耳朶が沢海の目の前に差し出され、端無くも「可愛い…」と呟くと宮原は上目に沢海を睨み付けてしまう。
そんな愛おしさに満ちた仕草に見惚れつつ、宮原の尻臀を乱暴に鷲掴み、沢海のペニスの角度に合わせるとゆっくりと腰を進める。

腸壁を抉りながら、のた打つ蛇のようにズルズルと挿入されていくペニスの圧迫感に宮原は何度も息を詰めてしまう。
直腸の中から押し出された精液と唾液が攪拌され、白く泡立ち、擦れる陰毛の隙間から垂れ、内腿をベットリと汚していく。

律動をする度にグチュ、ヌチュ、と卑猥な水音が鳴り、宮原は快感に蕩けたアヌスの滑らかな窄みを感じていた。

「…んっ……ぁあ……
は、あぁ……ん、ぅ…
…な、直哉ぁ……入っ…た…?
全部、入った…ぁ?…」
「…ごめん、まだ、半分。
半分しか、入ってない。
ーーーもっと、入れちゃうよ」
「…ひ、あ…っ…
あっ……や、ぁぁ…
ーーーも、無理ぃ……あ、あ…
お、奥…当たっ…て…る…
……ぅ、ぁ……は、ああぁ…」

急激に跳ね上がる呼吸の変化は宮原の頬を紅潮させ、止まらない嬌声が狭い室内に反響する。
その声音の濃密な甘さに耳を塞ぐ事も出来ず、必死に口唇を食い縛るが、沢海に身体ごと揺さぶられ、涎が顎を濡らしていく。

結腸の奥の襞に亀頭が当たり、横隔膜を中から圧迫され、宮原の痩せた下腹の肉が薄い体内を通して蠢くのが分かる。
直腸が張り出した雁首に擦れる度に宮原の身体が跳ね、感じている指先が沢海の広い背中を爪で引っ掻く。

射精に高まるペニスを淫猥なアヌスが引き絞り、ゆっくりと蠕動を繰り返す。
挿入をすると解された直腸がペニス全体を包みながら奥へと引き入れられ、亀頭を噛まれたかのように肉襞に吸い付かれ、咥えられてしまう。
終いには鰓の張る雁首で突起する前立腺を押し潰され、宮原はどうしようもない快感にのたうつ。

沢海は従順な程、素直に溺れる宮原の汚れた肢体を満足そうに見詰め、キスマークの残る首筋に伝う汗を味わうように舐める。

「腰、反らせないで。
まだ、全部入ってない…
あと少し…
…奥まで、もっと奥まで入れるよ」
「そんな…無理…
…ヤ、ヤダ…
そんな深く、入れちゃったら…
…あ、あぁぁ……やぁ、ぁぁ…
入っちゃう…よぉ…
あ、んっ……はあ、ぁ……
…ん、んんっ…」

立位でのセックスで両足を持ち上げられ、身体を浮かされている為に宮原は碌な抵抗も出来ず、沢海から与えられる律動を只管に受け入れるしかない。
数日前に覚えたばかりの激烈なセックスの淫楽に沢海の腰に回していた足がピンと張り、自身が何度目かの射精している事に漸く気が付く。

「入れただけで、またイっちゃった?
我慢、出来ないね。
セックスって、気持ち良いね」

沢海は宮原の尿道口をヒクつかせた亀頭を手の中に包むと汚れた精液を拭い、射精したばかりの包皮を剥き直す。
使い慣れていない淡色のペニスは性急な愛撫に過敏に反応し、裏筋が反り返る程の勃起を見せる。
力の抜けた陰嚢を引き上げられ、会陰の緊張を揉み解され、精管の滞る痼りを摩られ、果てしない射精感に身体が瘧のように震える。
それでも沢海が求めている事、沢海が欲しがる事、全てに応えようと拘縮する両足を開き、絡ませる。

「もっと、精液、出そう?」
「あっ!……や、やめてっ!
今、動かさないで、よ…
…また…で、出ちゃ…う……
ぁあ……やぁ、あああ…
……う、ぅ……」

沢海が腰を突き入れるタイミングと同時に宮原の尿道口からビュッと勢いよく精液が飛び出る。
宮原の意思から完全に乖離してしまった射精のコントロールを沢海はまるで玩具を与えられたかのように楽しそうに弄ぶ。

激しい律動を繰り返すと小さな尻臀に皺の伸びた陰嚢が当たり、パン、パンと乾いた音を立て、宮原を何度も射精に追い込む。
強制的に濃密な快感を覚えさせられ、宮原は身体を捩らせながら、よがり狂い、堕ちていく。

「ーーーあぁ……いやぁ…
や、やだぁ・・・もう、やあぁぁ…
……も、う……で…ない・・・
出な、い…からぁあ……あぁっ…」
「堪らない、ね…
見える?
オレが腰、動かす度に精液、出るね。
…チンポ、触ってないのに、止まんない…
もっと、出して…
もっと、いっぱい…出して…
ーーーオレのチンポで、悠の中…
いっぱい、突いてあげるから…」
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