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ステータスチェック中編
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そういえば気が動転して忘れていたけど、王族は遥か昔から金か銀の髪を持ち、二色の瞳を持つと言われている。
金髪は、太陽の様にこの国を導き、銀髪は、月の様にこの国を支える。
目の色が二色ある者は、王族の血をひく者だけで、何らかの才に恵まれている。
確かそんな事を歴史の授業で習った。
まぁ、私にはあまり関係が無いことだろう。
髪は銀髪だが、目の色は他の兄弟の様に左右別々ではなく、一つの瞳に橙と金の二色が混じっているだけなのだ。しかも、もう一方は空色に銀が混じっていて、計四色の色を持っている。
出来損ないだと思うのも無理ないだろう。
「姉様。馬車の用意が出来たそうです。僕と一緒に行きましょう。」
私室の扉を叩く音と共にリオンの声が響いた。
「ええ、今行くわ。」
そう言ってから部屋を出るべく、扉を開けた。
###
大聖堂。やっぱりいつ見ても大きい。
度々行われる王族の催しで何回か使われる大聖堂だが、今だにこの荘厳とした建物は見慣れない。
「アマリヤ王女殿下、準備が整いました。どうぞこちらへ。」
「ええ。」
そう言われ、案内されたのは女神像が置かれているだけの小さな部屋だった。
「それでは、こちらの女神像へお手を触れ、魔力を少量流してください。」
「分かりました。」
言われた通りにする。
すると、女神像が虹色に光だし、私の目の前にステータスを記した半透明の板の様なものが現れる。
***
基本情報
・アマリヤ・ジルシフ・サニリーナ
・サニリーナ王国第一王女
・女
・十二歳
属性情報
・火(攻撃特化型)
・水(防御特化型)
・木(回復特化型)
・光(攻撃特化型)
・闇(付属特化型)
・風(命中特化型)
・地(会心特化型)
・無(状態特化型)
スキル情報
・戦闘術 10
・社交術 10
特殊スキル情報
・勝利の女神
称号情報
・サニリーナ王国第一王女
・月華の騎士姫
・全てを極めし者(戦闘)
・全てを極めし者(社交)
***
ん?………ん、ん???
と、特化型?
戦闘術?
女神?
騎士姫?
意味が分からない。
と、と、とりあえず父様に報告しなければ、、
「………お父様、こちらになります。」
意を決してステータスを見せる。
「うむ。………………………………?………?!」
父様は、目を見開いて固まってしまった。
やっぱりおかしいよね。
絶対バクか何か起こしてるよ、これ。
「アヤ。」
あっ、動いた。
「は、はい、何でしょうお父様。」
「国立学園に通え。」
「え?」
「お前が凄いことは、このステータスを見て分かった。だから、学園に行ってその、なんか、うん。…この国を良くする勉強をして来い。いいな。」
「は、はい。」
学園に行くの?
こんな嘘くさいステータスで?
父様??
何となく母様と兄弟の方に目を向ける。
「なんて出来た子なのアヤちゃん!母様とても嬉しいわ!」
「小さい頃から凄いと思っていたが、まさかこれ程までとはね。」
「すげーじゃんアヤ!帰ったら俺と鍛錬場行こうな!」
「姉様素晴らしいです!僕も姉様を見習って精進しますね。」
あれれ?
お母様は喜んで抱きついてきて、ハイル兄様は鍛錬とか変な言葉を出てるし。
ゼル兄様もなんかブツブツ言ってる。
最後の望みのリオンは、キラキラした目でこっちを見てる。
誰か助けて!私がこんなステータスなわけないじゃん!
なんて、大きな声で言えたらどんなに楽なことか。
念のためもう一度やっても二度やっても私のステータスが変わることはなかった。
金髪は、太陽の様にこの国を導き、銀髪は、月の様にこの国を支える。
目の色が二色ある者は、王族の血をひく者だけで、何らかの才に恵まれている。
確かそんな事を歴史の授業で習った。
まぁ、私にはあまり関係が無いことだろう。
髪は銀髪だが、目の色は他の兄弟の様に左右別々ではなく、一つの瞳に橙と金の二色が混じっているだけなのだ。しかも、もう一方は空色に銀が混じっていて、計四色の色を持っている。
出来損ないだと思うのも無理ないだろう。
「姉様。馬車の用意が出来たそうです。僕と一緒に行きましょう。」
私室の扉を叩く音と共にリオンの声が響いた。
「ええ、今行くわ。」
そう言ってから部屋を出るべく、扉を開けた。
###
大聖堂。やっぱりいつ見ても大きい。
度々行われる王族の催しで何回か使われる大聖堂だが、今だにこの荘厳とした建物は見慣れない。
「アマリヤ王女殿下、準備が整いました。どうぞこちらへ。」
「ええ。」
そう言われ、案内されたのは女神像が置かれているだけの小さな部屋だった。
「それでは、こちらの女神像へお手を触れ、魔力を少量流してください。」
「分かりました。」
言われた通りにする。
すると、女神像が虹色に光だし、私の目の前にステータスを記した半透明の板の様なものが現れる。
***
基本情報
・アマリヤ・ジルシフ・サニリーナ
・サニリーナ王国第一王女
・女
・十二歳
属性情報
・火(攻撃特化型)
・水(防御特化型)
・木(回復特化型)
・光(攻撃特化型)
・闇(付属特化型)
・風(命中特化型)
・地(会心特化型)
・無(状態特化型)
スキル情報
・戦闘術 10
・社交術 10
特殊スキル情報
・勝利の女神
称号情報
・サニリーナ王国第一王女
・月華の騎士姫
・全てを極めし者(戦闘)
・全てを極めし者(社交)
***
ん?………ん、ん???
と、特化型?
戦闘術?
女神?
騎士姫?
意味が分からない。
と、と、とりあえず父様に報告しなければ、、
「………お父様、こちらになります。」
意を決してステータスを見せる。
「うむ。………………………………?………?!」
父様は、目を見開いて固まってしまった。
やっぱりおかしいよね。
絶対バクか何か起こしてるよ、これ。
「アヤ。」
あっ、動いた。
「は、はい、何でしょうお父様。」
「国立学園に通え。」
「え?」
「お前が凄いことは、このステータスを見て分かった。だから、学園に行ってその、なんか、うん。…この国を良くする勉強をして来い。いいな。」
「は、はい。」
学園に行くの?
こんな嘘くさいステータスで?
父様??
何となく母様と兄弟の方に目を向ける。
「なんて出来た子なのアヤちゃん!母様とても嬉しいわ!」
「小さい頃から凄いと思っていたが、まさかこれ程までとはね。」
「すげーじゃんアヤ!帰ったら俺と鍛錬場行こうな!」
「姉様素晴らしいです!僕も姉様を見習って精進しますね。」
あれれ?
お母様は喜んで抱きついてきて、ハイル兄様は鍛錬とか変な言葉を出てるし。
ゼル兄様もなんかブツブツ言ってる。
最後の望みのリオンは、キラキラした目でこっちを見てる。
誰か助けて!私がこんなステータスなわけないじゃん!
なんて、大きな声で言えたらどんなに楽なことか。
念のためもう一度やっても二度やっても私のステータスが変わることはなかった。
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