70 / 71
70.魔王の執念
しおりを挟む
「……これでどう?……少しは役に立ったかな?」
ゆっくりと唇が離れた直後、王太子殿下が力なくそう聞いてきた。その顔色は紙のように白く、今の譲渡によって王太子殿下の魔力が枯渇状態に近いのだということがわかる。
カイル様は少しふらつく王太子殿下の身体を支えると室内にあった椅子に座らせ、事前に準備していたらしい魔力回復薬を手渡している。王太子殿下は渡された瓶を見て心底嫌そうな顔をしながらも、文句も言わずに飲み干した。
その直後、王太子殿下の顔色が更に悪くなったことで、魔力回復薬にはかなりキツい副作用があったことを思い出した私は別の意味で青くなった。
「フェリクス様のことは俺に任せてお前は自分のやるべき事を為せ」
カイル様の言葉にハッとさせられた私は大きく頷くと、再びベッドに横たわる王弟殿下に覆い被さり、ほぼ体温を感じられない冷たく乾いた唇に自分の唇を重ねた。
ゆっくりと確実に王弟殿下の体内に魔力を送り込み飽和状態にしていく。
お願い……!成功して……!
しかし、祈るような気持ちで魔力を送り続けても王弟殿下は昏睡状態のまま変化の兆しは見られない。
もしかしたらこれじゃまだ魔力を消費する量のほうが多いのかもしれない。
その可能性に気付いた私は、注いでいく魔力の量を徐々に増やしていくことにした。
一気に大きな力を注ぐと身体に負担が掛かりそうで怖いが、今のところこれくらいしか王弟殿下を目覚めさせる手段が思い付かないのだからやってみるしかない。
王弟殿下!アルフレッド様!!
お願いですから目を開けて下さい!!
心の中で必死に呼び掛けながら、これ以上やると私自身も意識を保っていられるかどうかあやしいといったギリギリのところまで魔力を送り込んでいった。
すると。
心なしか王弟殿下の唇に今まで感じられなかった温かさが戻ってきた気がしたのだ。
何とか希望が見えてきたことに少しだけ気持ちが高揚した私は、既にこの時点で魔力がほぼ枯渇状態であったにもかかわらず、そのまま魔力を注ぎ続けた。
程無く王弟殿下の瞼が微かに震え、初めて彼と出会った時に魅了された青い瞳が姿を現す。
そして私は。
「叔父上!」「アルフレッド様!」
王太子殿下とカイル様がほぼ同時に声を上げたのが聞こえたのを最後に呆気なく意識を失ったのだった。
◇◆◇◆
ぼんやりと目を覚ますと、私は以前にも来た覚えのある大草原にいた。
「ここって……」
「やっほー。ロザリー。またここに来ちゃったね!」
「ッ!」
すぐ隣から声を掛けられ、寸でのところで悲鳴はあげなかったものの驚きのあまりにビクッとしてしまい、つい声の主に恨みがましい視線を向けてしまった。
そして前回の出会いもこんな感じで大いに驚かされた事を思い出す。
「そんなに驚いたー? っていうか、オレのこと覚えてる?」
燃えるような赤い髪に見る角度によって色彩を変える不思議な瞳を持った文句なしの超絶イケメンは、全く悪びれることもなく無邪気な笑顔を向けてきた。
見覚えがあるもなにも。
「……『聖魔の書』ですよね」
「それは人間が勝手につけた名前。本当の名前教えたよねー?そっちで呼んでよ」
「……ロッソ」
「うん。よく出来ましたー!」
あくまでも軽い調子で答える『聖魔の書』ことロッソを見ているとなんだか拍子抜けした気分にさせられ、先程心臓が口から飛び出るかと思うほど驚かされたことなど些細なことに思えてきた。
しかし気持ちが少し落ち着いたところで今度はそれまで自分がおかれていた緊迫した状況を思い出し青くなる。
「何で私ここにいるんでしょう?! 王弟殿下の容態は一体どうなったのですか!?」
「あの者の事ならばとりあえずは問題はない」
「え!?」
またしても何の前触れもなく背後から聞こえてきた声に驚き振り返ると、そこにはいつの間にか目の覚めるような鮮やかな青い髪を持つ青年が立っていた。
──えーと、彼は『聖邪の書』。確か名前は……
「……アスール」
「然り」
ずっと笑顔のロッソとは対照的にニコリともしないアスールの瞳もまた、ロッソと同じく見る角度によって色彩を変える不思議な光を湛えている。
「とりあえずは問題ないということは、王弟殿下の意識は戻られたということなのでしょうか?」
「うん。一応目を覚ましたよー。ケガも一応は治ってるみたいだし普通に過ごすだけなら問題ないんじゃない?」
良かったと言いかけた私の言葉を遮るようにロッソが続ける。
「でも暫くは戦闘力としては使い物にならないだろうから、大人しくしておいたほうがいいだろうね」
「え……?」
「人間ってのは脆い存在のくせに表面の傷さえ治ってれば元通りだって思ってるみたいだけど、今回みたいに内側の細かい組織全体が傷ついたり大量に出血しちゃったりすると、正常な状態になるにも時間がかかるものなんだよ」
「……そうですよね」
最近ずっと治癒魔法を使っていたせいか、魔法を使えなかった時には当たり前だったことを忘れがちになっている。
治癒魔法は傷付いた箇所を修復する魔法ではあるが、全てが元通りになるわけじゃない。失った血液が増えるわけじゃないし、目に見えない組織まで完全に修復されているかまで確認することは不可能なため、本当に元通りになっているかどうかはわからないのだ。
「それに加え、あの人間の身体は何もしなくとも常に魔力が消費され続けている状態になっている。大ケガで体力を失い、魔力の回復も遅れている今の状態では普通の生活を送るにも時間がかかるやもしれん」
「ちょっと待ってください!それってどういう事ですか!?」
アスールからさらっと告げられた重要な情報に、私は即座に食いついた。
「あの女が死の直前に掛けた魅了の呪いは無意識に自身の魔力を使って発動し続けるもの。そしてそれは瀕死の状態になっても変わらないどころか、生命の維持活動よりも優先される非常に厄介なものなのだ。
今回はお前が魔力を急激に注いだ事でかろうじて呪いで消費する魔力量より体内の魔力量を上回せる事が出来たが、あの呪いがある限り、あの者の身体が再び危険な状態に陥る可能性は高いとみたほうがよいだろう」
私は再び魔王と呼ばれた女性の執念の凄さに戦慄した。
ゆっくりと唇が離れた直後、王太子殿下が力なくそう聞いてきた。その顔色は紙のように白く、今の譲渡によって王太子殿下の魔力が枯渇状態に近いのだということがわかる。
カイル様は少しふらつく王太子殿下の身体を支えると室内にあった椅子に座らせ、事前に準備していたらしい魔力回復薬を手渡している。王太子殿下は渡された瓶を見て心底嫌そうな顔をしながらも、文句も言わずに飲み干した。
その直後、王太子殿下の顔色が更に悪くなったことで、魔力回復薬にはかなりキツい副作用があったことを思い出した私は別の意味で青くなった。
「フェリクス様のことは俺に任せてお前は自分のやるべき事を為せ」
カイル様の言葉にハッとさせられた私は大きく頷くと、再びベッドに横たわる王弟殿下に覆い被さり、ほぼ体温を感じられない冷たく乾いた唇に自分の唇を重ねた。
ゆっくりと確実に王弟殿下の体内に魔力を送り込み飽和状態にしていく。
お願い……!成功して……!
しかし、祈るような気持ちで魔力を送り続けても王弟殿下は昏睡状態のまま変化の兆しは見られない。
もしかしたらこれじゃまだ魔力を消費する量のほうが多いのかもしれない。
その可能性に気付いた私は、注いでいく魔力の量を徐々に増やしていくことにした。
一気に大きな力を注ぐと身体に負担が掛かりそうで怖いが、今のところこれくらいしか王弟殿下を目覚めさせる手段が思い付かないのだからやってみるしかない。
王弟殿下!アルフレッド様!!
お願いですから目を開けて下さい!!
心の中で必死に呼び掛けながら、これ以上やると私自身も意識を保っていられるかどうかあやしいといったギリギリのところまで魔力を送り込んでいった。
すると。
心なしか王弟殿下の唇に今まで感じられなかった温かさが戻ってきた気がしたのだ。
何とか希望が見えてきたことに少しだけ気持ちが高揚した私は、既にこの時点で魔力がほぼ枯渇状態であったにもかかわらず、そのまま魔力を注ぎ続けた。
程無く王弟殿下の瞼が微かに震え、初めて彼と出会った時に魅了された青い瞳が姿を現す。
そして私は。
「叔父上!」「アルフレッド様!」
王太子殿下とカイル様がほぼ同時に声を上げたのが聞こえたのを最後に呆気なく意識を失ったのだった。
◇◆◇◆
ぼんやりと目を覚ますと、私は以前にも来た覚えのある大草原にいた。
「ここって……」
「やっほー。ロザリー。またここに来ちゃったね!」
「ッ!」
すぐ隣から声を掛けられ、寸でのところで悲鳴はあげなかったものの驚きのあまりにビクッとしてしまい、つい声の主に恨みがましい視線を向けてしまった。
そして前回の出会いもこんな感じで大いに驚かされた事を思い出す。
「そんなに驚いたー? っていうか、オレのこと覚えてる?」
燃えるような赤い髪に見る角度によって色彩を変える不思議な瞳を持った文句なしの超絶イケメンは、全く悪びれることもなく無邪気な笑顔を向けてきた。
見覚えがあるもなにも。
「……『聖魔の書』ですよね」
「それは人間が勝手につけた名前。本当の名前教えたよねー?そっちで呼んでよ」
「……ロッソ」
「うん。よく出来ましたー!」
あくまでも軽い調子で答える『聖魔の書』ことロッソを見ているとなんだか拍子抜けした気分にさせられ、先程心臓が口から飛び出るかと思うほど驚かされたことなど些細なことに思えてきた。
しかし気持ちが少し落ち着いたところで今度はそれまで自分がおかれていた緊迫した状況を思い出し青くなる。
「何で私ここにいるんでしょう?! 王弟殿下の容態は一体どうなったのですか!?」
「あの者の事ならばとりあえずは問題はない」
「え!?」
またしても何の前触れもなく背後から聞こえてきた声に驚き振り返ると、そこにはいつの間にか目の覚めるような鮮やかな青い髪を持つ青年が立っていた。
──えーと、彼は『聖邪の書』。確か名前は……
「……アスール」
「然り」
ずっと笑顔のロッソとは対照的にニコリともしないアスールの瞳もまた、ロッソと同じく見る角度によって色彩を変える不思議な光を湛えている。
「とりあえずは問題ないということは、王弟殿下の意識は戻られたということなのでしょうか?」
「うん。一応目を覚ましたよー。ケガも一応は治ってるみたいだし普通に過ごすだけなら問題ないんじゃない?」
良かったと言いかけた私の言葉を遮るようにロッソが続ける。
「でも暫くは戦闘力としては使い物にならないだろうから、大人しくしておいたほうがいいだろうね」
「え……?」
「人間ってのは脆い存在のくせに表面の傷さえ治ってれば元通りだって思ってるみたいだけど、今回みたいに内側の細かい組織全体が傷ついたり大量に出血しちゃったりすると、正常な状態になるにも時間がかかるものなんだよ」
「……そうですよね」
最近ずっと治癒魔法を使っていたせいか、魔法を使えなかった時には当たり前だったことを忘れがちになっている。
治癒魔法は傷付いた箇所を修復する魔法ではあるが、全てが元通りになるわけじゃない。失った血液が増えるわけじゃないし、目に見えない組織まで完全に修復されているかまで確認することは不可能なため、本当に元通りになっているかどうかはわからないのだ。
「それに加え、あの人間の身体は何もしなくとも常に魔力が消費され続けている状態になっている。大ケガで体力を失い、魔力の回復も遅れている今の状態では普通の生活を送るにも時間がかかるやもしれん」
「ちょっと待ってください!それってどういう事ですか!?」
アスールからさらっと告げられた重要な情報に、私は即座に食いついた。
「あの女が死の直前に掛けた魅了の呪いは無意識に自身の魔力を使って発動し続けるもの。そしてそれは瀕死の状態になっても変わらないどころか、生命の維持活動よりも優先される非常に厄介なものなのだ。
今回はお前が魔力を急激に注いだ事でかろうじて呪いで消費する魔力量より体内の魔力量を上回せる事が出来たが、あの呪いがある限り、あの者の身体が再び危険な状態に陥る可能性は高いとみたほうがよいだろう」
私は再び魔王と呼ばれた女性の執念の凄さに戦慄した。
0
お気に入りに追加
218
あなたにおすすめの小説
城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語
異世界母さん〜母は最強(つよし)!肝っ玉母さんの異世界で世直し無双する〜
トンコツマンビックボディ
ファンタジー
馬場香澄49歳 専業主婦
ある日、香澄は買い物をしようと町まで出向いたんだが
突然現れた暴走トラック(高齢者ドライバー)から子供を助けようとして
子供の身代わりに車にはねられてしまう
婚姻初日、「好きになることはない」と宣言された公爵家の姫は、英雄騎士の夫を翻弄する~夫は家庭内で私を見つめていますが~
扇 レンナ
恋愛
公爵令嬢のローゼリーンは1年前の戦にて、英雄となった騎士バーグフリートの元に嫁ぐこととなる。それは、彼が褒賞としてローゼリーンを望んだからだ。
公爵令嬢である以上に国王の姪っ子という立場を持つローゼリーンは、母譲りの美貌から『宝石姫』と呼ばれている。
はっきりと言って、全く釣り合わない結婚だ。それでも、王家の血を引く者として、ローゼリーンはバーグフリートの元に嫁ぐことに。
しかし、婚姻初日。晩餐の際に彼が告げたのは、予想もしていない言葉だった。
拗らせストーカータイプの英雄騎士(26)×『宝石姫』と名高い公爵令嬢(21)のすれ違いラブコメ。
▼掲載先→アルファポリス、小説家になろう、エブリスタ
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろうにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる