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60.魔力の回復
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一瞬視界がブレたと思った次の瞬間。
思ったよりも近い位置にカイル様の顔が見え、私は転移魔法が成功したことに少しだけ安堵する。
一方のカイル様はというと。
突然現れた私と、血だらけのまま意識を無くしている状態の王弟殿下を見て、酷く驚愕していた。
「カイル様ッ!!すぐに王弟殿下を助けて下さい!!翼竜の尻尾で背中を引き裂かれ出血が止まりません!!毒の回りも早くて!!」
必死でそう叫びながら、気休めでしかない治癒魔法を施していると、すぐに事態を把握したカイル様が躊躇うことなく治癒魔法に加勢してくれた。 そのお陰で毒により皮膚が青黒く変色する速度が緩やかになり、完全止血とまではいかないものの、明らかに出血量は減っている。
しかしこれが根本的な治療にならない以上、すぐにでもカイル様に治療が出来る人を呼んでもらわないことには話にならない。
ひとり焦った私がそうカイル様にお願いしようと口を開きかけた時。
背後から予想外の人物の声がした。
「すぐに治癒師と医官をこちらへ向かわせるよう伝令を!ついでに魔力回復薬の手配を大至急!!」
「はッ!」
慌ただしく出ていく近衛騎士らしい人影は私の二番目の兄エリオットのもので間違いない。
ということは……。
「王太子殿下……」
「君ってホントにいちいちこっちの予想を裏切ってくれるよね」
ちっとも褒められてないのが丸わかりな口調と呆れたような視線に、幻ではないことを実感する。
情けない事にカイル様のもとへ転移することだけで必死だった私は、カイル様がひとりではないという可能性を微塵も考えていなかったのだ。
いつの間にか私のすぐ後ろに来ていたらしい王太子殿下は王弟殿下の前に膝を着くと、厳しい表情で王弟殿下の容態を目視し始めた。
いつも余裕たっぷりで皮肉めいたことしか言わないイメージの王太子殿下も、さすがにこの事態を見て顔色を悪くしている。
「……詳しい話は後で聞くよ。とりあえず今は現状維持に努めて」
私は大きく頷くと、治癒魔法をかけ続けることに専念した。
ほんの僅かな時間がもどかしいほどの長さに感じられ、焦る気持ちを抑えきれなくなったその時。部屋の重厚な扉が勢いよく開かれ、兄のエリオットを先頭に白いローブを纏った治癒師が二名と白衣を身に付けた医官。そして宮廷侍従が担架を持って飛び込んできた。
「後は我々にお任せ下さい」
治癒師の言葉に私とカイル様はすぐにその場を譲り黙って成り行きを見守る。
ひとりの治癒師が魔法で毒の進行を食い止め、もうひとりが魔法で止血を行うという応急措置をしてから、医官が状態の見立てを行う。その際、医官から私にどういう状況でどういった種類の魔物に襲われたかなどといった質問がされたが、正直自分がちゃんとそれに答えられていたのか自信がない。
そして、侍従によって担架に乗せられた王弟殿下が治癒師や医官と共に自室へ移動するのを見届けると。私は今の自分に出来る事をするため、すかさずロイド村に戻る目的でクルトさんの顔を思い浮かべた。
ところが。
「ちょっと待て!」
私が魔力を使う気配を察したカイル様に腕を掴まれ阻止される。
さすがに二人も転移出来るほどの魔力は残っていなかったのか、途端に私の頭の中に浮かんでいた呪文が掻き消えた。
「説明なら後でいくらでもします!邪魔しないで下さい!!すぐに戻るってクルトさんやディルクさんと約束したんです!!」
「いいから落ち着け!」
急いで戻らなければと焦るあまり、やや乱暴にカイル様の手を振り払った私の手をもうひとりの人物が捕らえる。
「ちょっと君、ここがどこだかわかってないの? 言っとくけど僕の許可なしに勝手にいなくなったら懲罰ものだってわかってる?」
そう言われて漸く少しだけ冷静さを取り戻した私は、そう言えばこの場には王太子殿下がいて、後で詳しい説明をするよう言われていたことを思い出した。
あらためてここがどういう場所だったのか確認するため周りを見回すと、すぐに頑丈そうな大きな机とその上に置かれた書類の数々、そして本がぎっしり詰まった本棚が見える。
そしてここにいるメンバーは、王太子殿下、カイル様、そして殿下の護衛騎士である兄のエリオット。
この状況から鑑みるに、どうやら転移先は王太子殿下の執務室らしい。
今更ながらに許可された者以外立ち入ることの出来ない場所への不法侵入に加え、勝手にこの場を去ったらどうなるかということに気付いたが、今は正直それどころではない。
「王太子殿下!失礼を承知で申し上げます!今すぐこの場から立ち去る為の許可を下さい! すぐに戻らなければならないんです!!」
「あのさ、ちょっと落ち着きなよ。緊急事態が起きてることくらいは叔父上のあの状態を見ればわかるから。事と次第によっては父上に報告して早急に然るべき対応を取ってもらわなければならないんだから事情説明してもらわないと困るんだけど」
焦るばかりの私とは対称的に落ち着き払った王太子殿下のその言葉にハッとさせられる。
そうだ……。万が一私達だけの力ではどうにもならなかった場合、早めに国としての対処が出来なければ、被害が大きくなるばかりだ。
私は目の前のことにばかり捕らわれていたことを反省すると。手短に、ロイド村へ行ったこと、すぐに翼竜の群れに遭遇し私の油断が原因で王弟殿下が負傷したこと。そして『聖魔の書』の力で転移魔法を使った事を告白した。
「今、ロイド村は次の魔物の群れの襲来に見舞われ、クルトさんとディルクさんが応戦中なんです。だから早く戻らないと!」
「……おおよその事情はわかった。でもさ、君それだけ大きな魔法を連発して、魔力のほうは大丈夫なの?」
さっき転移魔法を使おうとした時にカイル様に腕を掴まれて呪文が発動しなかったことを考えると、結構厳しい状態なのかもしれない。
「……私ひとり行く分には大丈夫だと思います」
「行くだけで魔力が尽きたら意味ないよね?ただの足手まといにしかならないんだったら行かないほうがマシだと思うけど」
尤もな指摘にぐうの音も出ず、不甲斐ない自分が悔しくて拳を強く握り締めていると。
「ちょっと顔を上げてくれる?」
「はい?」
「これはあくまでも必要な措置で、そういう意味でするんじゃないけど、たぶん君は初めてだと思うから一応謝っておくよ」
「え?」
どういう意味かさっぱりわからず、ただ王太子殿下に言われたとおり顔をあげた私の唇に、いつもは皮肉しか言わない王太子殿下の唇が遠慮なく重ねらた。
そしてそれはすぐに明確な意図をもって深く合わされていく。
──これって、もしかしなくても、キス……?
そう意識した途端。思考が停止する。
すると。
ガチガチ固まった私の身体に一気に何かが流れ込み、身体の中を満たしていく感覚に襲われた。
「ん…ッ……」
息苦しさに思わず声を漏らすと、唇が離されるのと同時に、ゆっくりと王太子殿下の身体が離れていく。
「どう?ちょっとは足しになったかな?」
自分の身体の変化に戸惑う私を見て、面白そうに口の端を上げた。
「今のって……」
「今君に施したのは魔力の譲渡。要は僕の魔力を口移しで君にあげたんだ」
「そんな事が可能なんですね……」
「そりゃ、僕は王族だから。 王族ってさ、ただ血統が良いだけの人間の集まりじゃないんだよ。色んな特別な能力が備わってるから王族なんだ。 まあ、この話はまた今度の機会にね。
──はい。あとこれ『魔力回復薬』」
「はい?」
そういうものがあるならさっきのアレ、する必要なかったんじゃ……。
またしても私に対する嫌がらせなんじゃないかと思いきや。
「これ体質に合わない人が飲むと魔力酔いになるから、使い方には気をつけて。飲む時はちょっとずつにしておいたほうがいいよ。本当に魔法使うどころじゃなくなるから」
驚くことに善意からの行動だった事がわかり驚いてしまう。
「……はい。お気遣いありがとうございます」
漸く王太子殿下の行動の数々に合点がいった私は、差し出された瓶を素直に受け取ると、すぐにクルトさんの顔を思い浮かべ、転移魔法の呪文を唱えたのだった。
思ったよりも近い位置にカイル様の顔が見え、私は転移魔法が成功したことに少しだけ安堵する。
一方のカイル様はというと。
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「カイル様ッ!!すぐに王弟殿下を助けて下さい!!翼竜の尻尾で背中を引き裂かれ出血が止まりません!!毒の回りも早くて!!」
必死でそう叫びながら、気休めでしかない治癒魔法を施していると、すぐに事態を把握したカイル様が躊躇うことなく治癒魔法に加勢してくれた。 そのお陰で毒により皮膚が青黒く変色する速度が緩やかになり、完全止血とまではいかないものの、明らかに出血量は減っている。
しかしこれが根本的な治療にならない以上、すぐにでもカイル様に治療が出来る人を呼んでもらわないことには話にならない。
ひとり焦った私がそうカイル様にお願いしようと口を開きかけた時。
背後から予想外の人物の声がした。
「すぐに治癒師と医官をこちらへ向かわせるよう伝令を!ついでに魔力回復薬の手配を大至急!!」
「はッ!」
慌ただしく出ていく近衛騎士らしい人影は私の二番目の兄エリオットのもので間違いない。
ということは……。
「王太子殿下……」
「君ってホントにいちいちこっちの予想を裏切ってくれるよね」
ちっとも褒められてないのが丸わかりな口調と呆れたような視線に、幻ではないことを実感する。
情けない事にカイル様のもとへ転移することだけで必死だった私は、カイル様がひとりではないという可能性を微塵も考えていなかったのだ。
いつの間にか私のすぐ後ろに来ていたらしい王太子殿下は王弟殿下の前に膝を着くと、厳しい表情で王弟殿下の容態を目視し始めた。
いつも余裕たっぷりで皮肉めいたことしか言わないイメージの王太子殿下も、さすがにこの事態を見て顔色を悪くしている。
「……詳しい話は後で聞くよ。とりあえず今は現状維持に努めて」
私は大きく頷くと、治癒魔法をかけ続けることに専念した。
ほんの僅かな時間がもどかしいほどの長さに感じられ、焦る気持ちを抑えきれなくなったその時。部屋の重厚な扉が勢いよく開かれ、兄のエリオットを先頭に白いローブを纏った治癒師が二名と白衣を身に付けた医官。そして宮廷侍従が担架を持って飛び込んできた。
「後は我々にお任せ下さい」
治癒師の言葉に私とカイル様はすぐにその場を譲り黙って成り行きを見守る。
ひとりの治癒師が魔法で毒の進行を食い止め、もうひとりが魔法で止血を行うという応急措置をしてから、医官が状態の見立てを行う。その際、医官から私にどういう状況でどういった種類の魔物に襲われたかなどといった質問がされたが、正直自分がちゃんとそれに答えられていたのか自信がない。
そして、侍従によって担架に乗せられた王弟殿下が治癒師や医官と共に自室へ移動するのを見届けると。私は今の自分に出来る事をするため、すかさずロイド村に戻る目的でクルトさんの顔を思い浮かべた。
ところが。
「ちょっと待て!」
私が魔力を使う気配を察したカイル様に腕を掴まれ阻止される。
さすがに二人も転移出来るほどの魔力は残っていなかったのか、途端に私の頭の中に浮かんでいた呪文が掻き消えた。
「説明なら後でいくらでもします!邪魔しないで下さい!!すぐに戻るってクルトさんやディルクさんと約束したんです!!」
「いいから落ち着け!」
急いで戻らなければと焦るあまり、やや乱暴にカイル様の手を振り払った私の手をもうひとりの人物が捕らえる。
「ちょっと君、ここがどこだかわかってないの? 言っとくけど僕の許可なしに勝手にいなくなったら懲罰ものだってわかってる?」
そう言われて漸く少しだけ冷静さを取り戻した私は、そう言えばこの場には王太子殿下がいて、後で詳しい説明をするよう言われていたことを思い出した。
あらためてここがどういう場所だったのか確認するため周りを見回すと、すぐに頑丈そうな大きな机とその上に置かれた書類の数々、そして本がぎっしり詰まった本棚が見える。
そしてここにいるメンバーは、王太子殿下、カイル様、そして殿下の護衛騎士である兄のエリオット。
この状況から鑑みるに、どうやら転移先は王太子殿下の執務室らしい。
今更ながらに許可された者以外立ち入ることの出来ない場所への不法侵入に加え、勝手にこの場を去ったらどうなるかということに気付いたが、今は正直それどころではない。
「王太子殿下!失礼を承知で申し上げます!今すぐこの場から立ち去る為の許可を下さい! すぐに戻らなければならないんです!!」
「あのさ、ちょっと落ち着きなよ。緊急事態が起きてることくらいは叔父上のあの状態を見ればわかるから。事と次第によっては父上に報告して早急に然るべき対応を取ってもらわなければならないんだから事情説明してもらわないと困るんだけど」
焦るばかりの私とは対称的に落ち着き払った王太子殿下のその言葉にハッとさせられる。
そうだ……。万が一私達だけの力ではどうにもならなかった場合、早めに国としての対処が出来なければ、被害が大きくなるばかりだ。
私は目の前のことにばかり捕らわれていたことを反省すると。手短に、ロイド村へ行ったこと、すぐに翼竜の群れに遭遇し私の油断が原因で王弟殿下が負傷したこと。そして『聖魔の書』の力で転移魔法を使った事を告白した。
「今、ロイド村は次の魔物の群れの襲来に見舞われ、クルトさんとディルクさんが応戦中なんです。だから早く戻らないと!」
「……おおよその事情はわかった。でもさ、君それだけ大きな魔法を連発して、魔力のほうは大丈夫なの?」
さっき転移魔法を使おうとした時にカイル様に腕を掴まれて呪文が発動しなかったことを考えると、結構厳しい状態なのかもしれない。
「……私ひとり行く分には大丈夫だと思います」
「行くだけで魔力が尽きたら意味ないよね?ただの足手まといにしかならないんだったら行かないほうがマシだと思うけど」
尤もな指摘にぐうの音も出ず、不甲斐ない自分が悔しくて拳を強く握り締めていると。
「ちょっと顔を上げてくれる?」
「はい?」
「これはあくまでも必要な措置で、そういう意味でするんじゃないけど、たぶん君は初めてだと思うから一応謝っておくよ」
「え?」
どういう意味かさっぱりわからず、ただ王太子殿下に言われたとおり顔をあげた私の唇に、いつもは皮肉しか言わない王太子殿下の唇が遠慮なく重ねらた。
そしてそれはすぐに明確な意図をもって深く合わされていく。
──これって、もしかしなくても、キス……?
そう意識した途端。思考が停止する。
すると。
ガチガチ固まった私の身体に一気に何かが流れ込み、身体の中を満たしていく感覚に襲われた。
「ん…ッ……」
息苦しさに思わず声を漏らすと、唇が離されるのと同時に、ゆっくりと王太子殿下の身体が離れていく。
「どう?ちょっとは足しになったかな?」
自分の身体の変化に戸惑う私を見て、面白そうに口の端を上げた。
「今のって……」
「今君に施したのは魔力の譲渡。要は僕の魔力を口移しで君にあげたんだ」
「そんな事が可能なんですね……」
「そりゃ、僕は王族だから。 王族ってさ、ただ血統が良いだけの人間の集まりじゃないんだよ。色んな特別な能力が備わってるから王族なんだ。 まあ、この話はまた今度の機会にね。
──はい。あとこれ『魔力回復薬』」
「はい?」
そういうものがあるならさっきのアレ、する必要なかったんじゃ……。
またしても私に対する嫌がらせなんじゃないかと思いきや。
「これ体質に合わない人が飲むと魔力酔いになるから、使い方には気をつけて。飲む時はちょっとずつにしておいたほうがいいよ。本当に魔法使うどころじゃなくなるから」
驚くことに善意からの行動だった事がわかり驚いてしまう。
「……はい。お気遣いありがとうございます」
漸く王太子殿下の行動の数々に合点がいった私は、差し出された瓶を素直に受け取ると、すぐにクルトさんの顔を思い浮かべ、転移魔法の呪文を唱えたのだった。
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