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48.見解の相違
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「何で……?」
秘密が既に知られていたことを聞かされ、暫し呆然となっていた私は、震える声でクルトさんに問い掛けた。
「申し訳ありません。今ここで全てをお話する事は出来ないのですが、私はあなたが女性であることをエセルバート公爵家に派遣される前に聞かされておりましたので」
クルトさんは申し訳なさそうな顔をしながらも、正直にそう答えてくれた。
エセルバート公爵家に派遣?
聞かされたって誰に?
疑問は次々浮かんでくるが、一体何から聞くのが正解なのか、すっかり混乱した頭では判断がつかない。
しかし、クルトさんは何も聞かずとも私が疑問に思っているポイントがわかったのか、すぐに答えを返してくれた。
「私はエセルバート公爵家に雇われている人間ではありません。そしてあなたの事情を私に話されたのは私の本来の雇い主です」
「……本来の雇い主?」
全く思ってもみなかった事を言われ、ただオウム返しに言葉を紡ぐしかできない私にクルトさんは優しく微笑みかけてくれる。
この一ヶ月。私はずっとクルトさんがエセルバート公爵家で働いている人なのだと思っていたのだが、どうやら違っていたらしい。
そういえば、最初にカイル様に紹介された時、王立騎士団に所属していたこともある優秀な講師だと紹介されただけで、はっきりとエセルバート公爵家で雇い入れている人間だと言われた覚えはないことに今更ながらに気が付いた。……思い込みって怖い。
そこで、本来の雇い主と言われて思い当たるのは、私の事情を知る人物達なのだが。
クルトさんの口ぶりからすると、カイル様はまず除外。
カイル様以外で、私の秘密を知っているのは国王陛下と王妃様。それにほとんど成り行きで私の人生全てを捧げることになってしまった王太子殿下。もしかしたら兄のエリオットは事情を聞かされている可能性もある。
このメンバーで考えると、王太子殿下はそんな親切な真似はしない気がするし、王太子殿下の近衛騎士である兄のエリオットは罪人同然の私の身を按じるような真似はしないだろう。
となると、女性ならではの配慮という面から考えて王妃様の線が濃厚かもしれない。
そう考えた私だったのだが。
「私の本来の雇い主は国王陛下です。陛下はあなたに何かあった時、すぐにその力になれるよう、私にあなたが女性だということを告げられました」
え!?そっち?!
まさかの国王陛下からの配慮だと知り、私は思わず心の中でひとりツッコミをいれてしまった。
確かに陛下は王宮で行われた断罪の場でも、唯一私に対して気遣いを見せてくれた方だったことを思い出す。
このベルク王国で一番偉い人の筈なのに、私に謝ってくれたもんね……。
陛下のありがたい心遣いに感謝するべきなんだろうけど、女性特有のアレコレを男の人に気遣われるのはさすがにちょっと恥ずかしい。
そう考えていた私はある可能性に思い至る。
ちょっと待って。
所謂『陛下直々のお取り計らい』というものを実行する立場ってことは、直接王様と会える人ってことだよね?
……………。
もしかしてクルトさんて実はすごい偉い人なんじゃ……。
ということは、もしかしなくてもディルクさんも……?
私は一気に青くなった。
もしそうだった場合、私が不出来なばっかりにこんな旅に同行させることになったことが申し訳なさすぎる。
「クルトさんは……」
「お互いに素性は明かさないほうがいいでしょう。知らないからこそ上手くいくこともありますから。
私はあなたの魔術の師匠。今はそういう立場です」
クルトさんは私の言おうとしたことを察したのか、先回りするようにそう言ってくれた。
納得出来るかどうかは別として、そうしないといけないということはわかる。
私は仕方なしに小さく頷いた。
「それに事情をご存知のカイル殿は大変有能で実直なお人柄ではいらっしゃいますが、女性に対する心配りという面については少々不得手な面も見受けられますので、そういった点では医術の心得もある私が最適だったと思いますよ」
冗談めかして言われたその言葉の前半部分に激しく同意。
確かに……。
カイル様は気配りの出来る人ではあるが、女心を全くと言っていいほど理解していなかった。
なんてったって王弟殿下が特別講師として派遣されるってわかった時も、私の苦悩を明後日の方向に理解してたもんね……。
でもクルトさんはそれで本当にいいんだろうか?
聞きたいのはやまやまだが、さっき同意の意味で頷いてしまった以上何も言えない。
クルトさんは俯き加減になった私を見て、気にするなと云わんばかりに頭を撫でてくれた。
「私も歴史に残るような天才魔術師が誕生する過程に参加できて光栄ですし、その身を賭して国に尽くそうとする若者に微力ながら力添え出来ることが誇らしいのです。年長者に花を持たせる意味でもここは黙って私を頼ってください」
クルトさんにそう言ってもらえると正直嬉しいし、今日のように不測の事態が起きた時、私がアレコレ考えて空回っているよりもクルトさんを頼ったほうが絶対に上手くいくだろうとこは明白だ。
お言葉に甘えてもいいのかな……?
おずおずと顔を上げてクルトさんを見上げると、クルトさんはがニッコリと微笑んでくれた。
あんまり頼っちゃいけないってことはわかってるけど、いざという時頼れる人がいるってわかってるだけで心強い。
やっぱりクルトさんは救いの神だなぁ。
私が心の中で密かに崇拝の気持ちを高めていると。
「それにしてもあなたはすごい人ですね」
おおよそ私には似つかわしくない言葉を掛けられ固まった。
本当にすごい人にそんな事言われると、なんか嬉しいというよりも、何か裏があるのではないかと勘繰りたくなる。
何と返したらいいのか苦慮している私にクルトさんは尚も答えに困る事を言い出した。
「あなたはその類い稀な才能をフェリクス殿下の下で活かすために男性として生きる決意をしたのだと陛下から伺っております。それまでの人生を捨てて忠誠を誓うなど、なかなか出来ることではありません」
……………。……え?
何か物凄く良い風に説明されてる気がするんですけど……。これはもしかして見解の相違っていうものなんじゃ?
概要はほぼ合っている。でも、言い方が違うだけで随分と使命感に溢れる人物みたいに聞こえてくるから不思議だ。
実際は『聖魔の書』に呪われた挙げ句、騙されて契約させられた力だし、その力にしても命と引き換えに強制的に王太子殿下のために使うことを誓うしかなかったんだけどね……。
私はそう言いたいのをグッと堪え、なんとか笑みを浮かべたのだった。
秘密が既に知られていたことを聞かされ、暫し呆然となっていた私は、震える声でクルトさんに問い掛けた。
「申し訳ありません。今ここで全てをお話する事は出来ないのですが、私はあなたが女性であることをエセルバート公爵家に派遣される前に聞かされておりましたので」
クルトさんは申し訳なさそうな顔をしながらも、正直にそう答えてくれた。
エセルバート公爵家に派遣?
聞かされたって誰に?
疑問は次々浮かんでくるが、一体何から聞くのが正解なのか、すっかり混乱した頭では判断がつかない。
しかし、クルトさんは何も聞かずとも私が疑問に思っているポイントがわかったのか、すぐに答えを返してくれた。
「私はエセルバート公爵家に雇われている人間ではありません。そしてあなたの事情を私に話されたのは私の本来の雇い主です」
「……本来の雇い主?」
全く思ってもみなかった事を言われ、ただオウム返しに言葉を紡ぐしかできない私にクルトさんは優しく微笑みかけてくれる。
この一ヶ月。私はずっとクルトさんがエセルバート公爵家で働いている人なのだと思っていたのだが、どうやら違っていたらしい。
そういえば、最初にカイル様に紹介された時、王立騎士団に所属していたこともある優秀な講師だと紹介されただけで、はっきりとエセルバート公爵家で雇い入れている人間だと言われた覚えはないことに今更ながらに気が付いた。……思い込みって怖い。
そこで、本来の雇い主と言われて思い当たるのは、私の事情を知る人物達なのだが。
クルトさんの口ぶりからすると、カイル様はまず除外。
カイル様以外で、私の秘密を知っているのは国王陛下と王妃様。それにほとんど成り行きで私の人生全てを捧げることになってしまった王太子殿下。もしかしたら兄のエリオットは事情を聞かされている可能性もある。
このメンバーで考えると、王太子殿下はそんな親切な真似はしない気がするし、王太子殿下の近衛騎士である兄のエリオットは罪人同然の私の身を按じるような真似はしないだろう。
となると、女性ならではの配慮という面から考えて王妃様の線が濃厚かもしれない。
そう考えた私だったのだが。
「私の本来の雇い主は国王陛下です。陛下はあなたに何かあった時、すぐにその力になれるよう、私にあなたが女性だということを告げられました」
え!?そっち?!
まさかの国王陛下からの配慮だと知り、私は思わず心の中でひとりツッコミをいれてしまった。
確かに陛下は王宮で行われた断罪の場でも、唯一私に対して気遣いを見せてくれた方だったことを思い出す。
このベルク王国で一番偉い人の筈なのに、私に謝ってくれたもんね……。
陛下のありがたい心遣いに感謝するべきなんだろうけど、女性特有のアレコレを男の人に気遣われるのはさすがにちょっと恥ずかしい。
そう考えていた私はある可能性に思い至る。
ちょっと待って。
所謂『陛下直々のお取り計らい』というものを実行する立場ってことは、直接王様と会える人ってことだよね?
……………。
もしかしてクルトさんて実はすごい偉い人なんじゃ……。
ということは、もしかしなくてもディルクさんも……?
私は一気に青くなった。
もしそうだった場合、私が不出来なばっかりにこんな旅に同行させることになったことが申し訳なさすぎる。
「クルトさんは……」
「お互いに素性は明かさないほうがいいでしょう。知らないからこそ上手くいくこともありますから。
私はあなたの魔術の師匠。今はそういう立場です」
クルトさんは私の言おうとしたことを察したのか、先回りするようにそう言ってくれた。
納得出来るかどうかは別として、そうしないといけないということはわかる。
私は仕方なしに小さく頷いた。
「それに事情をご存知のカイル殿は大変有能で実直なお人柄ではいらっしゃいますが、女性に対する心配りという面については少々不得手な面も見受けられますので、そういった点では医術の心得もある私が最適だったと思いますよ」
冗談めかして言われたその言葉の前半部分に激しく同意。
確かに……。
カイル様は気配りの出来る人ではあるが、女心を全くと言っていいほど理解していなかった。
なんてったって王弟殿下が特別講師として派遣されるってわかった時も、私の苦悩を明後日の方向に理解してたもんね……。
でもクルトさんはそれで本当にいいんだろうか?
聞きたいのはやまやまだが、さっき同意の意味で頷いてしまった以上何も言えない。
クルトさんは俯き加減になった私を見て、気にするなと云わんばかりに頭を撫でてくれた。
「私も歴史に残るような天才魔術師が誕生する過程に参加できて光栄ですし、その身を賭して国に尽くそうとする若者に微力ながら力添え出来ることが誇らしいのです。年長者に花を持たせる意味でもここは黙って私を頼ってください」
クルトさんにそう言ってもらえると正直嬉しいし、今日のように不測の事態が起きた時、私がアレコレ考えて空回っているよりもクルトさんを頼ったほうが絶対に上手くいくだろうとこは明白だ。
お言葉に甘えてもいいのかな……?
おずおずと顔を上げてクルトさんを見上げると、クルトさんはがニッコリと微笑んでくれた。
あんまり頼っちゃいけないってことはわかってるけど、いざという時頼れる人がいるってわかってるだけで心強い。
やっぱりクルトさんは救いの神だなぁ。
私が心の中で密かに崇拝の気持ちを高めていると。
「それにしてもあなたはすごい人ですね」
おおよそ私には似つかわしくない言葉を掛けられ固まった。
本当にすごい人にそんな事言われると、なんか嬉しいというよりも、何か裏があるのではないかと勘繰りたくなる。
何と返したらいいのか苦慮している私にクルトさんは尚も答えに困る事を言い出した。
「あなたはその類い稀な才能をフェリクス殿下の下で活かすために男性として生きる決意をしたのだと陛下から伺っております。それまでの人生を捨てて忠誠を誓うなど、なかなか出来ることではありません」
……………。……え?
何か物凄く良い風に説明されてる気がするんですけど……。これはもしかして見解の相違っていうものなんじゃ?
概要はほぼ合っている。でも、言い方が違うだけで随分と使命感に溢れる人物みたいに聞こえてくるから不思議だ。
実際は『聖魔の書』に呪われた挙げ句、騙されて契約させられた力だし、その力にしても命と引き換えに強制的に王太子殿下のために使うことを誓うしかなかったんだけどね……。
私はそう言いたいのをグッと堪え、なんとか笑みを浮かべたのだった。
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