俺の都合通りになる世界の主人公になった話

みなみ ゆうき

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カークの弟子はこの状況を目の当たりにし、少しだけ驚いたように目を見開いていたものの、すぐにその表情をあらためた。


「お呼びでしょうか。ジルベルト師団長」


カーク・ジルベルト。それがこの鬼畜男の名前だ。
世界でも最高峰に位置する魔導師でもあるカークはこの国の王の従兄弟で、王立魔術師団という魔術師を束ねるトップに立つ男である。

本来なら大忙しの師団長様は朝からこんなとこで盛ってる時間などないはずなのに、ほぼ毎日、魔王討伐の褒賞として賜った王宮の敷地内にある俺の邸に泊まっては、出勤するギリギリまでこんな爛れた時間を過ごしているのだ。


「アラン。暫くそこに立ってレオン・バート閣下の素晴らしいお姿をしっかりと見ていろ」


上官であり師匠でもあるカークからの命令に、アランは一瞬だけ眉を寄せたものの、すぐに無表情に戻ると。

「かしこまりました」

と答え、本当にその場に立っている。


カークは俺の片足を大きく拡げて肩に担ぐと、ひっきりなしに先端から滴を溢れさせている性器がアランのほうによく見えるように横向きの体勢にした。

そのお陰でアランのアンバーの瞳がカークに抱かれる俺の姿をバッチリ捉えている様子が嫌でも目に入る。

かなり恥ずかしい。

でも恥ずかしいと思っているのに、カークに貫かれている姿をアランに見られて滅茶苦茶興奮している自分もいる。


「あぁッ……!これ嫌ぁ……!はずかしい……、見ないで……、ダメぇ……」

「見られてさっきより明らかに興奮してるくせに何がダメなんだ? もっと恥ずかしい目にあわせて欲しいのか?」


激しいストロークで俺を攻め立てながら、言葉でも俺を辱しめてくるカーク。

その表情と口調が普段の涼しげな貴公子から獰猛なオスに変わってきていることから、射精感が高まっていることがわかり、俺も益々興奮する。

ただ見ているだけのアランの瞳にも情欲の色が宿る。

俺もカークに激しく貫かれ、アランに視姦され。あられもない姿で喘ぎながら、脳ミソ溶けるかと思うほどの激しい絶頂を味わっていた。


俺の射精を見届けるなり、カークに一瞥されたアランはそそくさと部屋を去っていく。

すまない、アラン。君を巻き添えにして。
恨むならこの鬼畜ドSのド変態魔導師を恨んでくれ……。


羞恥プレイで興奮して公開射精って、冷静に考えれば大分ヤバい。
しかも上官命令で無理矢理この場に留まらせるとかあり得ないと思う。

普通の人だったらまずやらない。

言っとくけど、これ俺の趣味じゃないから。

ある時、俺が羞恥プレイでいつもより感じてしまうことに気付いたカークが勝手にやり始めたことで、決して俺がして欲しいと頼んでるわけじゃない。


まあ、俺のこの身体。確かに羞恥プレイで感度も快感の度合いも桁外れに上がるんだけどさ……。

これも所謂神の加護。

実はあの神様。よりにもよって酒池肉林を『羞恥、乳輪』と聞き間違えやがって、俺の身体に余計な真似をしてくれたのだ。

おかげで俺は自分の元々の性癖とは関係なしに羞恥プレイと乳首責めに興奮してしまうという、ド変態仕様のとんでもパッシブ常時発動スキルが神の加護として標準装備されている恥ずかしい身体なのである。
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