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目を開けると、そこは起き抜けにはやたらと目に痛く感じられるほどの真っ白な空間だった。
──そう、空間。
ただただ淡い光を帯びた白いものが延々と広がっているだけで他には何も見当たらない。
もしかして俺は死んだのか……?
そう悟った瞬間。絶望した。
魔王との戦いはまさに死闘だった。二度と戻れぬことを覚悟していた。
でも本音を言えば本当に死んだとなると悔いが残って仕方ない。
だって!ものすごーく苦労した挙げ句、やっと魔王を倒したんだよ!?
これから平和が訪れるってわかってるのに、その立役者の俺がそれを謳歌出来ないとかってそんな理不尽な事ってある!?
あのまま王都に戻ってたら間違いなく俺は英雄として崇め奉られ、一生遊んで暮らせるだけの褒賞金をもらって酒池肉林生活。ついでに女の子達からもチヤホヤされて世界中の選りすぐりの美女を集めてハーレムとか作れたかもしれないのに……!
これまで勇者として修行に明け暮れ、筆下ろしすらも儘ならず、清い身体でいたのは何のためだよ!
キレイなお姉さん達から攻められて乗っかられて童貞を捨てる為じゃなかったのかよッ!
俺は一体なんの為に頑張って世界を救ったと思ってんだ!!
「理不尽過ぎるよッ!なぁ!神様ッ!!」
何もない空間に俺の絶叫だけが響き渡る。
当然のことながら何の反応も返ってこないことに、俺は怒りと絶望のあまり抑えきれない感情を昇華するため、何もない空間に向かって勇者にしか使えない攻撃魔法を最大級の出力で放ってやった。
ごっそり魔力が奪いとられた感じはするが、何かに当たった手応えがないせいか少しも気持ちが晴れることはない。
こんな事なら最後に泊まった街で装備なんて買わずに、娼館でも行っときゃ良かった……。
そう思った瞬間。
俺の目の前に突如眩いばかりの光の塊が現れた。
魂まで焼ききれそうな光の洪水に反射的に目を閉じると、さっきまで誰もいなかった筈の空間に、何者かの声が響き渡る。
『稀代の英雄にして真の勇者、レオン・バート。貴方に神の加護を授けましょう』
俺はその言葉に一筋の光を見いだした。
──そう、空間。
ただただ淡い光を帯びた白いものが延々と広がっているだけで他には何も見当たらない。
もしかして俺は死んだのか……?
そう悟った瞬間。絶望した。
魔王との戦いはまさに死闘だった。二度と戻れぬことを覚悟していた。
でも本音を言えば本当に死んだとなると悔いが残って仕方ない。
だって!ものすごーく苦労した挙げ句、やっと魔王を倒したんだよ!?
これから平和が訪れるってわかってるのに、その立役者の俺がそれを謳歌出来ないとかってそんな理不尽な事ってある!?
あのまま王都に戻ってたら間違いなく俺は英雄として崇め奉られ、一生遊んで暮らせるだけの褒賞金をもらって酒池肉林生活。ついでに女の子達からもチヤホヤされて世界中の選りすぐりの美女を集めてハーレムとか作れたかもしれないのに……!
これまで勇者として修行に明け暮れ、筆下ろしすらも儘ならず、清い身体でいたのは何のためだよ!
キレイなお姉さん達から攻められて乗っかられて童貞を捨てる為じゃなかったのかよッ!
俺は一体なんの為に頑張って世界を救ったと思ってんだ!!
「理不尽過ぎるよッ!なぁ!神様ッ!!」
何もない空間に俺の絶叫だけが響き渡る。
当然のことながら何の反応も返ってこないことに、俺は怒りと絶望のあまり抑えきれない感情を昇華するため、何もない空間に向かって勇者にしか使えない攻撃魔法を最大級の出力で放ってやった。
ごっそり魔力が奪いとられた感じはするが、何かに当たった手応えがないせいか少しも気持ちが晴れることはない。
こんな事なら最後に泊まった街で装備なんて買わずに、娼館でも行っときゃ良かった……。
そう思った瞬間。
俺の目の前に突如眩いばかりの光の塊が現れた。
魂まで焼ききれそうな光の洪水に反射的に目を閉じると、さっきまで誰もいなかった筈の空間に、何者かの声が響き渡る。
『稀代の英雄にして真の勇者、レオン・バート。貴方に神の加護を授けましょう』
俺はその言葉に一筋の光を見いだした。
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