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56話

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(なんか……今日の優斗はいつもと違うな……)
と思いつつ優斗の胸に手を当てる。
「な、なにしてんの?真司君」
と恥ずかしそうにする優斗を見て、俺は胸から手をどけて服に手をかける。
優斗は慌ててそれを阻止しようとするも力の差があるため無理だった。
「ちょ……だめだよぉ……」
そんな言葉を無視して乳首を指で挟む。「ん……ぁ……」
そんな声を上げる優斗。そしてそのまま弄り続けていると、優斗は足を擦らせるようにして悶えるようになる。
「ぁ……ゃ……らぁ……んっっ!」
その反応を見て俺はさらに責め立てる。
そして、ついに優斗の限界が訪れる。
優斗は今まで以上にビクビクと痙攣したかのように身体を大きく跳ねさせた。
「や、だ……これ……やば……いっ!」
そして、優斗は果ててしまったようだ。息遣いが荒くなりながら蕩け切った表情になっている。そんな優斗を見ていると我慢できなくなった俺は自分のズボンに手を突っ込み、勃ち上がった肉棒を取り出して優斗に握らせた。
優斗はそれに驚いていたが、何も言わずに上下に動かし始めた。俺は気持ち良すぎて頭がボーッとする。そしてそのまま果ててしまった。
「ご、ごめん……汚かったよな?」
と聞くと、優斗は
「大丈夫。僕も同じことされてるから」
と言いながら手に出した俺の精子をペロッと舐めた。
そして、またトロンとした目を向けてくる。
俺は優斗の頭を抑えてキスをする。すると、舌を入れて絡めてきた。俺は優斗の背中に腕を通して強く抱きしめた。
(やばい……この感覚……癖になりそう……)
優斗の甘い吐息を感じながらキスを終えると、お互いの唇には銀色に輝く橋ができていた。優斗は肩を揺らして呼吸をしている。その姿を見ているだけで、また興奮してくる。
(ダメだ。もう我慢できねぇ)
「優斗……その……大丈夫なら……挿れてもいいかな?」
「うん……いいよ……」
優斗も乗り気だったので俺はすぐに挿入することにした。
だが……ここで問題がひとつだけあった。それは……コンドームがない。どうするか迷っていると優斗から思わぬ提案が来た。
「今日は安全日だから……(優斗、男に安全日なんて無い)」
と、顔を逸らす。そんな優斗に対して
(優斗可愛い……優斗可愛い)
と思うと同時に興奮する。
俺は
「わかった……」
と返すと優斗はベッドの上で四つん這いになってこっちに向ける。その姿を見て、俺は一気に貫いた。
優斗は
「ああぁーーっっ!」
と大きく叫ぶ。
俺は優斗の中はとても暖かく、ヌルッとしていた。
だが……それでも、気持ちいいことには変わりはない。
(やばい優斗の中きもちいい)
優斗の前立腺を探し当て、突くと、優斗は甲高い声を出す。
「あぁーっ!そこっ……だ……めぇ……」
と、言いながらも俺の動きに合わせるように腰を動かしている。そして……
「イっちゃう……ぁ……ぁーっ!」
と言うのとほぼ同時に、優斗の中に大量の精液をぶちまけた。
(ヤバい……めっちゃ可愛い優斗)
と思いつつ、抜く。そして今度は正常位で始めることにした。
(ヤバい……まだ足りない……)
そう思いながら優斗と何度もキスをしながら行為をしていた。
「あぁ~っっ!!し、しんじくん……きも……ちいぃ~」
と、喘ぎ声を上げながら優斗が言う。その声を聞く度に理性がぶっ飛びそうになるが必死に耐える。そして、優斗が絶頂を迎えたのを見て俺も射精する。
「優斗……」
と耳元で囁くと優斗は
「真司君……大好きだよ」
と言って意識を失った。
(可愛すぎるんだけど……まじで好き……今まで手を出さなかった俺まじにえらい)
そう思うと再び襲いたくなるが我慢して風呂場まで運ぶ。そして綺麗にしてから一緒に寝ることにした。
翌日
学校へ向かう
教室にいたら
例の女がやってきた。
そして女は俺に
「真司くん……その……昨日の……その……あれ……凄かった」
と言われ
(??)ってなったが背筋が凍りついた。
優斗が冷ややかな冷気を俺に送る。
(睨んでおります)
「まてまてまて!?あれってなんだ……昨日のあれってなんだ
順おっていえ!」
「え?昨日の貴方の教室の掃除の仕方がかなり上手くて」
なーんだって顔をして生徒は散る。
優斗は
(まだ睨んでらっしゃる!?)
「あのさ、別にお前の事嫌いとかじゃないぞ?むしろ好きだぞ?」
「そっか、じゃあなんなの?僕のことあんなにも激しく攻め立てて、キスマークもたくさんつけて……僕、初めてだったんだよ?それなのに……」
そう言われると申し訳なさすぎて泣きそうになった。
すると、それを見ていたのか女はニヤッと笑い、優斗を指差す。
「そう言えば……優斗君も結構上手だったよね……」
優斗はその言葉で更に怒ったらしく俺にキスをして胸ぐらを掴む。
「もう許さない……絶対に……!」
「落ち着け優斗!今ここで喧嘩しても勝ち目ないぞ?」
俺は優斗にそう言うと納得したのか手を離した。
(あぶね……マジでやばかった)と、安心すると、チャイムが鳴り、先生が来る。そして授業が始まった。
その日の放課後……帰り支度をしていると優斗は俺の元に駆け寄り
「ちょっといい?」
と言った。
俺は
「ん?いいけど、どうした?」
と答えると少しモジモジしながら小さな声で
「今度の日曜日に喫茶店いこう」
と言い、俺の手を引っ張った。
優斗は恥ずかしかったからか、顔を真っ赤にさせていた。そんな姿を見て
(誘ってくれてありがとう)と心の中で思った。
~デート数日前~ 朝起きると優斗からメッセージが届いていた。
内容は……『日曜日10時に駅前集合ね!』とだけ書いてあった。
俺は「おう!」と送り、朝食を済ませ
今日は
早く学校に登校し、準備を始める。
10分くらい経つと、女子達が キャッキャ騒いでいる。
何事だと思い近寄るとそこには……
いつも以上に化粧をしている美鈴がいた。
俺は唖然とする。
俺は美鈴に近づく。
「お、おい、今日どうしたんだ?」
と言うと美鈴は俺に
「今日……大事な用事があるから……」
と答えた。
俺は
「ふーん……そうなのか……」
と言うと 美鈴は 頬を赤く染めた。
どうせ……好きな人とでも会うんだろう……と思いつつ自分の席に座ろうとすると後ろから声をかけられ振り向くと
「おはよう……今日は早いね」
と微笑みかけてきた。
俺はドキッとして顔を逸らす。
そして小声で言う。
「お、おう……ま、まぁな……」
(ヤバい、緊張する)
と、思っていた。
だが……俺は優斗の異変に気付く。
どこか寂しげで悲しい表情をしていた。
(どうしたんだろう……優斗の奴……大丈夫かな……)
と心配になる。
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