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153 ルクレイド山脈と山賊討伐依頼

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リュクナスと僕の行為から2日後
ルミナスとメルティムはそれぞれの世界(惑星)に帰って行った。
次に帰ってくるのは10月の収穫祭の時である。
息子のアポロニアも少し寂しい思いをしていたが笑顔で送り出す。
「だって、おじいちゃん(グラウディウス)におばあちゃん(アキト)も居るから」
(はあ、僕もとうとうおばあちゃんか。ヤマトが、結婚して子供とか出来たら『おじいちゃん』か)
『(なかなかにコミカルですね)』
(こらぁ)
『(今日は怒られました)』
そして
冒険者の店では
緊急のクエスト依頼が発令していた。
なんでも
ルクレイド山脈に山賊が立て篭もるという事件が発生したらしい。
僕は早速この依頼を引き受けることにした。
メンバーは僕、グラウディウス、ユウキさん、ムラサメくん、トキサダくんで迎え撃つことに。
ルクレイド山脈の近くまでテレポートで移動する。
僕はルクレイド山脈に入った直ぐにこの場所をテレポートに登録する。
『登録完了』
「よし!」
「おまえまたなんかやったのか?」
「この場所をテレポートに登録しただけですよ」
実はムラサメとトキサダはこれを知らないので2人揃って
「「テレポートに登録!?」」
ユウキさんとグラウディウスは頭に手を置き
「「はあ」」
とため息。
「なんだよ!?」
((アキト(ちゃん)って凄いけど天然))
(誰が天然だ!)
『(貴方様です)』
(ぐっ)

「で?肝心の山賊はいまどこに?」
とユウキさんが救い手になってくれた。
「冒険者の店からの情報だと奥地の洞穴を拠点としているのだとか」
「ふーん……アキト!あれ出せるか?アレ」
「あれとは?」
「投影するやつ俺は使えないんだよ」
「あ、プロジェクションマッピングですね……いいですよ……ほい」
目の前に地図が投影される。

この光景にムラサメとトキサダは
「「これもアキト(ちゃん)の能力だから……納得だな」」
「どうして?」
「特別過ぎて何が何だかたまに分からんくなる」
「それは言えてる」
「俺もそう思う」
ムラサメ、トキサダ、ユウキさんにまで言われる。
「ユウキさんだって特殊じゃないですか」
「俺の場合はまだ普通の領域から少しだけ外れているだけだからまだマシな方だ」
「神様っていう部分が分かっているのででもアキトちゃんよりは普通なので」
「こいつが特殊過ぎなんだよな」
「「はい!」」

むう、となるが
グラウディウスが肩をぽんぽんして
「まあまあそれくらいにしましょう……俺も色々とありすぎて魔族なのに普通な感じになってますし」
「「え!?グラウディウスさんって魔族だったんですか?」」
「えと……そうですけど……魔界七将をしています」
「「魔界七将ってあの!魔王の次に強いとされる7人の魔族!?」」
「はい。そうです……ってアキト様?この2人にはどういう説明を?」
「えーと、僕の旦那さんとしか……あと前にお前になりすまして悪事働いていた魔族を討伐したくらい」
「その時にアキトと初パーティ組みました」
「あの時は結婚してるとは思わなくて……クエスト終わったら告白しようと思ってて……そのクエスト中にアキトちゃんが結婚してるって分かって…………」
だんだん声が小さくなって蹲るムラサメ。

それをみたグラウディウスが慌てて
ムラサメに
「だ、大丈夫ですか?ムラサメくん……」
と頭を撫でるグラウディウス。
(きゅん……グラウディウスさん優しい……)
グラウディウスは基本誰にでも優しいんだよと心の中で思うアキト。

「さてとプロジェクションマッピングで見た限りだと奥の洞穴に赤いマークあるからこれが例の山賊だろうな」
「そうなんですか?」
「俺達もマーク付いてるけど全員青色だ。俺の見た感じだと赤は敵で青は味方という感じだろうと判断してる」
「なるほど」

少し進むと何やら獣の気配である。
バンダラーベアが三体出てくる。
久しぶりにバンダラーベアが出てきたなと僕は思う。
ムラサメとトキサダは
「「バンダラーベアだ!?」」
「大丈夫……支援魔術掛けるよ!ホットアップ、スタビアップ、スターアップ」
アキトが支援魔術を無詠唱で掛ける。
「いつも思うけど無詠唱でそんなに掛けれるってすごくない!?」
(そうかな?)
『(貴方様は特殊過ぎですからね)』

「すまねえ!アキト俺にも掛けてくれ!」
「はい!ホットアップ!スタビアップ!スターアップ!」
「アキト様俺にも」
「はいよ!ホットアップ!スタビアップ!スターアップ!」
((あれだけ掛けても魔力切れしないのかよ!?))
と感心する2人とも。

「次は僕だ!ホットアップ!スタビアップ!スターアップ!それからバンダラーベア!お前らだ!……っ!プリズム!」
バンダラーベア三体にプリズムを掛ける。
これでやつらの能力は半減する。
グラウディウスがまず左端のバンダラーベアを攻撃!
「いくぞ!魔攻雷撃(ライジングブレーズ)」
稲妻を帯びた剣でバンダラーベアを攻撃する。
「ぐおおおん!!」
グラウディウスの攻撃に撃破されるバンダラーベア。
グラウディウスはこのパーティ内でアキトよりは劣るがユウキとほぼ互角に渡り合えるほどである。

ムラサメとトキサダはグラウディウスのこの攻撃に
「「グラウディウスさん!かっけー!!尊敬」」
(まあ、そうだろう。僕の夫だし……魔界七将だし)
ユウキは右端のバンダラーベアに
「俺も行くぜ!こい!デュランダル!」
『おう!』
と掛け声と同時に一人の男が現れる。
「「男!?」」
男が剣に変化してユウキの手に握られる。
「「剣になった!?」」
そしてグングニールと一緒に構えを取る。
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みんなの感想(4件)

睦
2024.02.26

ステータス見やすくして欲しい(´・ω・`)

解除
テケトー
2024.02.22 テケトー

8話の、風魔法の取得に必要なのが水と火
の説明の後に、水と土の説明なのは、敢えてですか•́ω•̀)?

みなと劉
2024.02.22 みなと劉

はい。敢えてそちらも説明しました
ご閲覧ありがとうございます

解除
アカツキ
2024.02.17 アカツキ

早速タグ付けてくれて有り難うございます。うん、BL要素有っても面白いです。

みなと劉
2024.02.17 みなと劉

喜んでいただけて嬉しいです
今後も頑張ります

解除

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