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80 酒場と食事とぺったんこ

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(ミカエルとガブリエルの種族とについて教えて)
『(はい、まずは天使族である以上 寿命はありませんし老いる事もありません。
ミカエル様とガブリエル様は男性です。)』
(へえ、そういやさっきユウキさんがガブリエルさんにルドガーが悲しい思いをさせてないかって聞いてたけど)
『(はい、『天使ガブリエル』様はその昔、ユウキ様を強姦したのです。実はミカエル様はガブリエル様よりも先にユウキ様を強姦したのですが……。あ、それとルドガー様の件は別ですが。
ルドガー様とガブリエル様は恋人同士なのです。)
(へぇそうだったんだ。前途多難なんだな)←お前も同じようなものだろ。
『(ちなみにルドガー様もユウキ様を強姦してますし……いろいろ愛されているようですねユウキ様は)』
(……そう…………前途多難なんだなユウキさんって)
「さてと冒険者の店の登録も終わったし……どうだ?アキトくん……これから食事というのは」
ユウキがアキトに食事のお誘いをした。
「いいですね。どこに行きましょうか?」
「どうせなら久しぶりにあるかなぁ?『マサカド』」
(マサカドってのを教えて)
『(はい、マサカドは鶏肉の唐揚げの事です。アキト様の世界とほぼ変わらないですね……ですが1つだけ大きく変わっていることがありますね。この世界において唐揚げという物はあまり普及されておりません』
(なんでだろう)
「お?いいな『マサカド』俺も久しぶりに食べたいぜ」
レナードが言う。
「僕もそれ食べたいですが……その……マサカドを扱ってる店はどこに?」
そうユウキに尋ねる。
がしかし
「あるぞ。ついてきてくれ」
と言い先に歩く。
アキトやレナード、ルシフェルもついていくがナレッジやグラウディウスは?を頭に乗せていたがすぐに理解したのかついてくるのだった。
外に出て
悠々自適亭に向かう。
「そういやナレッジ……なんでお前アキトに付いてきてるんだ?」
ユウキが言う
ナレッジは
「あたしね……彼のこと……好きになっちゃった」
「お前が人を……いまは神様で主神様だったな……好きなるとはこの男中々の手練か?」
ユウキが言うとナレッジが
「そうねぇ……男のあたしが男を好きになる。なかなかないことよねぇ……いつもなら子猫ちゃんといちゃつきたいってなるのに彼はその子猫ちゃんのいちゃつきに似てるわねぇ」
ナレッジの話を聞いてユウキが
「……は!そりゃ面白そうだな。俺はアキトが気に入ったぞ。アキトとならいい酒が呑める」
2人で盛り上がっていた
しかし……アキトは、まだこの世界の唐揚げ事情を知らないので……この2人は何を言っているのか理解出来なかった。
悠々自適亭に着いた。
「ここで扱ってるんですか?」
「ああ、そうだ……そのハズ(なんせ500年もこの世界に居なかったから扱うの辞めてたりしないよな)」
カランカラン
「悠々自適亭へようこそ!空いている席にどうぞ!」
全員で座れる席へ着くと
店員がやってきて
「ご注文お決まりでしょうか?」
「聞きたいが『マサカド』はまだあるのかい?」
「ああ!あるようちの名物料理だ。800年の歴史があるからなそうそう辞めたりはしない」
「そうかなら!」
「『マサカド』!酒の『ルマニー』『アルカルプのペスパエルクリームソース和え』
『ご飯』『バゴラ』」
「畏まりました。」
しばらくすると
注文した
『マサカド』、『ルマニー』、『アルカルプのペスパエルクリームソース和え』、『ご飯』、『バゴラ』が席に置かれる。
『バゴラ』はどうやら肉のハンバーグの事らしい。
(ルマニーについて教えて)
『(はい、ルマニーはこの世界で主に呑まれるお酒です。度数は20程度とあまり強くはありませんが少しの甘みがあるためさっぱりとした味わいに仕上っています また、このお酒は少し辛い食べ物にも良く合いますのでユウキ様も良く食呑みます)』
(そうなんだ)
「んじゃ食べようかみんな」
「ユウキお前酒なんて頼んで大丈夫なのか?」
レナードが心配してるみたいだ。
「ん?どうしたんですか?」
「あ、実はなユウキはお酒あまり強くないんだよ」
(そうなんだ)
するとルシフェルさんが
「それだけならいいんだがな……」
と、含みある言い方をした。
(酒に酔うとどうなるんだろうこの人(神))
かなりのペースで呑んでいるユウキを心配しつつも自分もルマニーを呑む。
(甘みあってサッパリしてて呑みやすいこのお酒)
酒を飲み、食事を食べていたら不意に肩を捕まれ
「呑んでるぅ?……もっと呑もうぜ!アキトぅ」
少し出来上がってる感じがしてなんか危なっかしい感じがする。
他の席から男がやって来て
「いよぅ姉ちゃんいい呑みっぷりだなぁ」
あ、その言葉はタブーだと思ったが
「そうだろ……俺……結構呑む方だならな」
(普通に会話してる?)
『(かなり危険な感じがします)』
ルシフェルさんを見ると静かに凍りつくような雰囲気を出している。
(怖い!?)
「にしても姉ちゃん……『ぺったんこ』ちゃんだな」
「は?……ぺったんこちゃん……?」
お、どうやらユウキさんはこの『ぺたんこ』発言は禁句らしく少し怒りぎみ。
(なんでこの男の人はこんなに地雷を踏み続けるんだ)
あ……そういえばさっきも『ぺったんこくっ付け』
『ぺったんの癖によぉ!へへへ』
みたいなこと言われていたし。
「あ~なんかムキになっちゃったなぁ?へ~」
とアキトに言うなり
(あれ、もしかしてユウキさん酔ってないんじゃ……いや!もう既に酔ってるな)
でも確かにこのお酒呑むと頭がボーッとする。
(ルシフェルが心配してるのもわかる気がするけど……)
「あのよぅ」
ユウキがとうとう男に言う。
「なんだ?姉ちゃん」
「『ぺったんこちゃん』とか『姉ちゃん』とか……俺……『男』なんだわ」
すると男の目が変わった!
……そしてユウキの顔と胸を見て。
(ん?)
「そんな『ぺたんこちゃん』の姉ちゃんが男!?」
と、驚きそして周りを気にせず大笑いする男に
レナードとルシフェルは呆れておりアキト達はポカーンとした表情になっている
「……そんなに俺は『女』に見えるのか?……どうなんだ?」
男に、問う。
「ああ、見えるよ姉ちゃん……だから俺と良いことしようやぁ」
ニヤッと笑う男の顔に寒気を覚えるアキト。
(なんか嫌な予感するなぁ)
ルシフェルさんの方を見ても黙っていてなにもしない。
ユウキは『男だよ!』と言い
胸を見せる。
(ちょっと!?ユウキさん!!?)
男は驚いたがすぐに笑い始めた。
「それだけじゃ……わからねえな……させてくれたら分かるかもなぁ」
「は?……何言っ…………!?」
……その胸を男の手が胸に触る度に顔を赤く染めていき
ついには
(ちょっと!何触らせてるんだ!あの人)
そんな時男が
「うぉー!姉ちゃん最高だなぁ!!」
とさらに触りながら言って
そしてユウキは
「んく……ひゃ」
と、声を上げ
(ん?ユウキさんは胸を触らせることに特に反応は示していない。
でも『男だよ』って言い張ってたってことは……まさか)
アキトは立ち上がりユウキの元に行き
「ちょっと失礼します。」
そして男の手首をつかんで持ち上げそのまま店外へ投げ捨てた
カラン!ガラ!
「何考えてんすか!!ユウキさん!」
「おま……怪力」
「……ユウキさん」
「な……なんだよ、その『はぁ……』って顔……」
(いや、そりゃそうなるだろ!)
そしてアキトはルシフェルさんの方に向かう
「すみませんがルシフェルさん僕この人連れて宿に行きます」
あ……この人寝てる……
そしてアキトに抱えられているユウキはすやすやと寝息を立てていた。
(はあ、全くこの人(神様)は)
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