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第百八十四話:魔法のスキャンと伝説のアイスバー
しおりを挟むある日の異世界コンビニ「ワンダー」は、いつものように騎士様や魔物たちで大賑わい。しかし、今日は特別な来客がいた。魔法使いギルドの若手エリート、名をフロストと言う魔術師だ。
「いらっしゃいませ!」と元気よく声をかける店長レオ。しかし、フロストは店内をぐるりと見回し、何やら難しい顔をしている。
「…ふむ。この店、噂に聞く通りの場所だな。商品をスキャンするという奇妙な魔法が使えるらしい。」
「スキャンは魔法じゃなくて、ただのバーコードリーダーですよ!」とレオが説明するが、フロストは聞く耳を持たず。
「では試させてもらおう。私の持つこの魔力封じの杖で、バーコードリーダーが本当に魔法なのか見極めてやる!」
そう言うと、彼は「ピッ」とレジのスキャナーに商品をかざした。「…動いてる!?魔力を封じたのに!」
「いや、電源ついてますから!」とレオが即座にツッコむが、フロストは納得いかない様子。
一方、そのやり取りを見ていた後ろのドラゴン族のお客様は、「早くしてくれ!アイスが溶ける!」と焦り気味。ドラゴンの持つ商品を見ると、異世界限定の伝説のアイスバーがキラキラと輝いていた。
「おい、フロストさん、後ろ並んでますよ!」とレオが促すと、フロストは「む、すまない。次は私の魔法で清算を試みよう」とまた何やら杖を振り始める。
その瞬間、謎の魔法が炸裂し、バーコードリーダーが虹色に光りだした。「ほら見ろ!私の魔法でさらに性能が上がった!」
「いや、単にエラーですから!」とまたもやツッコミを入れるレオ。
その後もフロストが勝手にレジ操作を試みて店内を混乱させる中、ドラゴン族のお客様が溶けかけのアイスバーを手に一言。「…溶けたアイスでも良いから早く食わせてくれ。」
最終的に、バーコードリーダーが復旧するまで、店内は騎士様や魔物たちの笑い声で溢れかえった。そしてフロストは、「どうやらこの店の仕組みはまだまだ謎だ…また来る!」と言い残し、帰っていった。
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その夜、レオは新しい注意書きを作ることにした。
「※バーコードリーダーに魔法をかけないでください。店長」
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