異世界でコンビニ経営したらなんか騎士様やら魔物やらも買い物にきた！？

第百四十四話：錬金術師マーベルの試作品

ある日、異世界コンビニ「ワンダー」に、一風変わった風貌の錬金術師マーベルが来店した。白衣のポケットには、試験管やら謎の粉末が溢れんばかりに詰まっている。彼の登場は常に店員たちを緊張させる。「何かが爆発する予感しかしない」と噂されているからだ。

「おっ、店長！今日は新しい試作品の材料を探しに来たぞ！」とマーベルが声をかける。店長は冷や汗をかきながら、「マーベルさん、今日は平和的な買い物でお願いしますよ」と、やんわりと釘を刺す。

しかし、マーベルは意に介さず、棚を物色し始めた。「このスライムゼリーと…魔法の粉ドリンク、これとこれで完璧だ！」と意気揚々と買い物かごに入れる。

「マーベルさん、それ混ぜると危険なことになりませんか？」と心配そうに聞く店長に、マーベルは自信満々に答える。「大丈夫、今回は爆発しない魔法薬だ！」

だが、その夜。店内が急にキラキラと光り出し、なんと天井から虹色の泡が降り始めた。マーベルが笑いながら現れ、「店長！成功したぞ！ただ…副作用で、泡が止まらないんだ！」と、やや動揺している。

店員たちは大急ぎで掃除用モップを手に取り、「これも仕事か…」とため息をつきながら泡を片付けたのであった。

「ワンダー」は今日も平和なようで、そうでもない日常を繰り返している。