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第百二十八話:天使降臨!店内の大騒動
しおりを挟むある晴れた昼下がり、コンビニの自動ドアがキラキラと輝く光と共に開いた。眩い光の中から現れたのは、白い羽を広げた美しい天使だった。彼の登場に店内は一瞬静まり返り、全員が目を見張った。
「い、いらっしゃいませ…」と、エルフの店員が思わず声を震わせる。
天使は柔らかな笑みを浮かべて「すみません、この『聖なるカレーパン』が評判だと聞きまして」と優雅に話しかけてきた。その瞬間、店内の騎士たちは目をキラリと光らせ、「我こそは彼のカレーパンを取って見せる!」と、なぜか無意味な競争心を燃やし始める。
「待て、私が先だ!」「いや、ここは正義の騎士団が譲らぬ!」と、カレーパンコーナーで熾烈な争奪戦が始まった。騎士たちのどたばたに魔物たちも参戦し、「これは面白そうだな!」と混ざり始め、店内はたちまち大混乱。
その間、天使はというと、穏やかな顔で混乱の中心に立ちながら、棚の隅に残っていた最後のカレーパンを手に取り、「あ、まだあったんですね」とひとり満足げに微笑む。すると、その瞬間、騎士と魔物の動きがピタリと止まる。「あっ…」
「…お会計お願いできますか?」と天使が天真爛漫に声をかけると、全員が敗北したかのようにその場に座り込んでしまった。
「…天使の勝ちか」と、どこからか誰かが呟き、店内は静まり返ったあと、全員が笑い始めた。天使は何が起こっているのか分からないまま、にっこりと笑って会計を済ませ、軽やかに店を後にした。
「天使が来るとこんなに騒がしいんだな…」と、店長が頭を抱えながら呟いたのは言うまでもない。
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