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第三十六話:ゴブリンのVIP待遇!?意外な常連客

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朝日が店内を照らし始めるころ、いつものようにコンビニのドアが音を立てて開いた。今日は何かが違う。というのも、店内に入ってきたのは一匹のゴブリンで、手には小さなメモを持っていた。

「おっ、店主!今日は特別なリクエストがあるんだ!」
「おはよう、ゴブリンさん。特別なリクエストって何だい?」
私は微笑みながらゴブリンに声をかけた。ここ最近、彼は常連客となり、何かと店を訪れるようになっていた。

「これだ!」
ゴブリンは小さな紙切れを見せる。それには、不器用な字で「おいしい魚料理を作りたい」と書かれていた。

「魚料理か…君、料理するの?」
「うん、実は今度、仲間たちに『ゴブリンシェフ』として腕前を披露することになったんだ。でも料理は初めてで…店主、何か助けてくれるアイテムはないか?」
ゴブリンの真剣な表情に、私は思わず笑いをこらえるのが難しかった。

「なるほどね。なら、まずは簡単な魚の缶詰から始めてみるのはどう?あとは料理本も置いてあるから、それもおすすめだよ。」
私は棚から鮮やかなパッケージの缶詰と、料理初心者向けの簡単レシピ本を取り出した。

「おお!これなら俺にもできそうだ!さすが店主、感謝する!」
ゴブリンは感激した様子で、袋に詰めたアイテムを抱きしめていた。

すると、背後から甲高い声が響く。「ゴブリンが料理を?おもしろいな!」
振り返ると、騎士リオネルが笑いを堪えながら立っていた。

「リオネルさん、聞いてたの?」
「もちろんだとも!まさかゴブリンが料理を学ぶとは。これもコンビニの影響ってやつかな?」
リオネルの笑い声につられて、ゴブリンも照れくさそうに笑った。

その日、ゴブリンは自信満々に店を後にし、騎士リオネルは彼が本当に魚料理を作れるかどうか賭けを始めると宣言して去っていった。

「ああ、今日もにぎやかだな…」
私はレジの後ろで、次にどんなユニークなお客様がやってくるのかを楽しみにしながら、店の静けさに浸っていた。

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