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第二十五話:魔物もお洒落に目覚める!?
しおりを挟む今日も賑やかな朝、店内には騎士リオネルや魔物たちが集まっていた。そこに突然、巨大なトロールが現れた。トロールは普段、山の中で大暴れしていることが多いが、今日は何だか雰囲気が違う。
「店主、今日は新しい服を買いに来たんだ。」
トロールが恥ずかしそうに言いながら店内を見渡した。その姿に、店内にいた全員が思わず目を見開いた。トロールが服を買いに来るだなんて、これまで一度も聞いたことがない。
「お、服か…。それなら、こっちのコーナーにどうぞ。」
俺が案内すると、トロールは少し照れたように歩きながら、商品棚に目をやった。
トロールの選んだ服
トロールが選んだ服は、何と、フリル付きのカラフルなドレスだった。まさかのセレクトに店内がしーんとなり、リオネルが思わず手で顔を覆った。
「おいおい、トロール…その服、似合わないだろ。」
「そんなことないぞ! これこそ俺のスタイルだ!」
トロールは不服そうに言い、試着室に向かった。その後、数分して出てきたトロールの姿に、またもや店内は静まり返った。
「どうだ!?」
トロールは嬉しそうに回転してみせたが、そのフリル付きドレスは、どう見てもトロールの体格にはあまりにも合っていなかった。ドレスの裾が床に引きずり、フリルが大きすぎてまるで布に包まれた巨大なピザのようになっていた。
「やっぱり、これは無理だな。」
リオネルが笑いながら言うと、周りの魔物たちもついに爆笑し始めた。
店内の一体感
「うるさい、俺だってお洒落をしたいんだ!」
トロールがフリルを引き裂くようにしながらも、嬉しそうに言った。その姿に、リオネルも思わず笑顔を見せる。
「お洒落心があるのは素晴らしいことだな。だが、少し他の選択肢も見てみようか。」
そう言って、俺は店内の他の商品を見せることにした。数時間後、トロールは結局、派手なチェック柄のシャツとジーンズを手に入れた。
「これなら、かなりお洒落だぞ!」
そのシャツを着たトロールは、確かに少しだけお洒落に見えた。しかし、ジーンズの腰部分が大きすぎて、結局ズボンが下がりそうになっていた。そこに魔物たちがまた爆笑。
「今度は大丈夫だろ…」
トロールは肩をすくめて、まるで心の中で「次こそは」と誓っているようだった。
結末:お洒落は魔物の必須条件!?
トロールはその後、無事に買い物を終えて満足そうに店を後にした。今日もまた、魔物たちのユニークな一面を見せられた俺は、少し笑いながら「今日は本当に面白かったな」と思った。
結局、どんなに巨大な魔物でも、お洒落心は忘れないらしい。そして、そんな彼らの買い物も、俺のコンビニ経営に欠かせない日常の一部になっていた。
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