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8 魔王さんと初顔合わせ
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さぁ行こう。魔王城へ。
こうして俺は魔王城へと向かった。
関所を通り抜けた俺はついに魔王城の前までやって来た。
大きな扉があり開けてみると中は広い空間になっていた。
そして正面にある階段の上に玉座のようなものが見える。
あれが玉座かな?
玉座のところまで歩いていくとそこには一人の男が立っていた。
《よく来たな勇者よ!ワシがこの城を治める魔王だ!》
《えーと、あなたが魔王さんですか》
《うむ!いかにも!》
《えっと、早速ですが……倒しますね》
《…………はい? 今なんて言った?》
《だから、倒しますねって》
《ちょ、ちょっと待ってくれ!なぜいきなり倒そうとするのだ!》
《あ、そういう流れではないのですね》
《当たり前じゃろう!そもそもワシが何をしたと言うんじゃ?》
《だって、魔王といえば悪の象徴みたいなものですし》
《そんな理由で殺されてたまるか!!》 《まあまあ、落ち着いてください。話し合いましょう》
《……お主が言うな》
《まあ、茶番はこれくらいにしておいてとクラウスさんから書状を頂いております。まずはこちらを読んでください》
俺は手紙を取り出し渡した。
魔王はそれを読み始めた。
《ふむふむ、なるほどのぉ~。確かに話は分かった。だが、一つ問題があるのじゃ》
《問題とは?》
《実はのう、この世界には魔族以外の種族もいるのだよ》
《そうなんですか!? それは知りませんでした。それでその人達は何という種族ですか?》
《人間族、獣人族、エルフ族、ドワーフ族の4つの種族がいるのじゃ》
《ほぇ~、結構いるもんなんですね》
《魔族はワシの力の象徴たるこのコインを授けるからいいとして
人間族はこの書状にクラウスのコインが入っておったからこれを渡すことでOKだと思う》
《それなら安心ですね》
《だが、問題は残りの2つなのだ。1つはエルフの長のコイン、もう1つがドワーフの長のコインなのじゃ》
《ん? どういうことですか?》
《つまり、どちらのコインにもエルフの長が納めている宝石が使われているということなのじゃ》
《……ということは?》
《うむ、どちらか片方だけ渡すわけにはいかんのじゃ》
《……マジですか……》
《まあ、そう落ち込むでない。そこで提案があるのじゃ》
《何でしょう?》
《まず、勇者殿にエルフの国へ行ってもらう。
そのあと、魔王城へ戻ってきてもらい宝箱の中にこの書状を入れておく。それを勇者殿に持って帰って来てもらうというのはどうだろうか?》
《おおっ! ナイスアイディアですね!!》
《よし、決まりだな、、エルフの王国の長宛に手紙書いておくから少し待っててね》
《分かりました。よろしくお願いします》
こうして俺の旅が始まった。
翌日、俺は森を抜け王国へと続く道に出た。
すると、目の前に大きな門が見えてきた。
あの先にエルフの王国が広がっているのか。
ワクワクするなぁ。
こうして俺は魔王城へと向かった。
関所を通り抜けた俺はついに魔王城の前までやって来た。
大きな扉があり開けてみると中は広い空間になっていた。
そして正面にある階段の上に玉座のようなものが見える。
あれが玉座かな?
玉座のところまで歩いていくとそこには一人の男が立っていた。
《よく来たな勇者よ!ワシがこの城を治める魔王だ!》
《えーと、あなたが魔王さんですか》
《うむ!いかにも!》
《えっと、早速ですが……倒しますね》
《…………はい? 今なんて言った?》
《だから、倒しますねって》
《ちょ、ちょっと待ってくれ!なぜいきなり倒そうとするのだ!》
《あ、そういう流れではないのですね》
《当たり前じゃろう!そもそもワシが何をしたと言うんじゃ?》
《だって、魔王といえば悪の象徴みたいなものですし》
《そんな理由で殺されてたまるか!!》 《まあまあ、落ち着いてください。話し合いましょう》
《……お主が言うな》
《まあ、茶番はこれくらいにしておいてとクラウスさんから書状を頂いております。まずはこちらを読んでください》
俺は手紙を取り出し渡した。
魔王はそれを読み始めた。
《ふむふむ、なるほどのぉ~。確かに話は分かった。だが、一つ問題があるのじゃ》
《問題とは?》
《実はのう、この世界には魔族以外の種族もいるのだよ》
《そうなんですか!? それは知りませんでした。それでその人達は何という種族ですか?》
《人間族、獣人族、エルフ族、ドワーフ族の4つの種族がいるのじゃ》
《ほぇ~、結構いるもんなんですね》
《魔族はワシの力の象徴たるこのコインを授けるからいいとして
人間族はこの書状にクラウスのコインが入っておったからこれを渡すことでOKだと思う》
《それなら安心ですね》
《だが、問題は残りの2つなのだ。1つはエルフの長のコイン、もう1つがドワーフの長のコインなのじゃ》
《ん? どういうことですか?》
《つまり、どちらのコインにもエルフの長が納めている宝石が使われているということなのじゃ》
《……ということは?》
《うむ、どちらか片方だけ渡すわけにはいかんのじゃ》
《……マジですか……》
《まあ、そう落ち込むでない。そこで提案があるのじゃ》
《何でしょう?》
《まず、勇者殿にエルフの国へ行ってもらう。
そのあと、魔王城へ戻ってきてもらい宝箱の中にこの書状を入れておく。それを勇者殿に持って帰って来てもらうというのはどうだろうか?》
《おおっ! ナイスアイディアですね!!》
《よし、決まりだな、、エルフの王国の長宛に手紙書いておくから少し待っててね》
《分かりました。よろしくお願いします》
こうして俺の旅が始まった。
翌日、俺は森を抜け王国へと続く道に出た。
すると、目の前に大きな門が見えてきた。
あの先にエルフの王国が広がっているのか。
ワクワクするなぁ。
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