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28話
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俺は言われた通りにするとそこには文字化けしたステータスプレートが出て来た。
それを見た俺はなんとも言えない気持ちになったのであった。
だが気にしていても仕方ないので気を取り直し、これからの事を考える。
まず俺は強くならないといけないのは確かだ。
そこで思い浮かべたのはアゾレス王国にある魔窟というダンジョンだ。
『クエストボード更新』
『アゾレス王国へ向かいましょう。ここからは、北へ向かいます』
アゼレードにそのことを話すと快く賛成してくれた。
だがその前に俺に新しい魔法を教えてくれることになった。
その名は"魔力変換" これは簡単に言えば自身のMPを消費して別の何かに変換するというものらしい。
俺は早速試すことにした。
『クエストボード更新』
『詠唱しましょう』
「我が力となりその身を蝕め"アンチマジック"」
次の瞬間体に異変が生じた。
体がどんどん変化していく。
俺は耐えられずその場に倒れ込んだ。
そのまま意識を失ってしまった。
俺が目を覚ました時には既に日は落ちかけていた。
俺はアゼレードに謝り、そのまま宿へと戻る事にした。
宿屋に帰る頃には空は完全に暗くなっていた。
~少年少女帰宅中~
部屋に戻るとみんなが待っていてくれていたようだ。
心配させてしまっていたようだ。
『クエストボード更新』
『アゼレードと一緒に温泉に入りましょう』
温泉ね。
宿屋の定番なのかな。
アゼレードに言うと
温泉に行く支度を始めた。
どうやらアゼレードと俺は一緒の部屋で寝泊まりするようである。
「お先にどうぞ」
そう言われてしまい仕方なく俺は脱衣所へと向かう。
俺は服を脱ぎ浴室の中に入る。
もちろん誰もいない事を確認してから入った。
俺は風呂を満喫していた。
そして俺はこの時気付いていなかったのだ。
アゼレードが入っていたことを。
「やっぱりあなた女の子だったんですね」
アゾレスの姫にして元魔王である少女の目の前には何も身につけていない青年の姿があった。
彼女は彼を見るのは初めてである。
そして彼女の予想していた通り彼は女である事を隠しておりアゾレス王国の王女と魔王軍の四天王である事がバレないように変装をしていたのだ。
そんな彼がなぜこんな場所にいるのか、それは今から始まるであろう出来事の為にここへ来たのである。
彼女はこの日が来るのが待ち遠しかった。自分が長年追い求めてきたものをようやく見つけることができたのだから。
しかし彼女は自分の本当の姿を知っている数少ない人物の一人である。
彼女がまだ幼い頃に一度あった事があるのだ。
その出会いこそが彼女にとってのターニングポイントでありその後の人生を大きく変えたと言っても過言ではない。
それほどまでに彼女に衝撃を与えた。
そのせいで彼女が女性でありながら男性として生きる道を選んだといってもいい。
彼女にとっては初恋なのだがそれを自覚するのはもっと後のことである。
というわけで現在進行形で一緒に湯船に浸かっている訳であるのだが、彼女はどうしても聞きたいことがあった。
そう、どうして男がここに居るはずなのに平然と裸になって入っているのかだ。
彼女も彼女なりに追い込まれていて正常な判断ができていなかった。
そのためこのような行動に出たのだがまさかこうなるとは彼女自身思っていなかっただろう。
ただただ後悔するだけだった。
それでも勇気を振り絞り聞いてみた。
答えによっては大変なことになるからである。
もしかすると殺してしまうかもしれないくらいだ。
ただ今のこの状況で彼女を止められる者は居ないのもまた事実なのでここはあえて何もしないことにする。
それにここで止めるというのはさすがにしないだろうとそう思ったからだ。
もし仮にそうしてしまった場合最悪の場合は勇者と戦争が起きてしまう可能性だってあるわけだ。
それだけは何としても避けなければならない。
それに何より勇者には魔王軍幹部を倒すだけの力が有るというのがわかっているからでもある。
だが魔王が男ではなく実は女性がこの場にいたとすれば?
そう思う人も多いと思う。
実際そう考えている人も中にはいるだろうし。
そう思ってしまっている人はきっと魔王軍に騙されているんだと思うようん本当に。
だってこの国では魔王って言ったら男性のはずだしね。
それにあの時の魔王は確かに男性であった。
まあ俺の主観だけど。
まあつまり何が言いたかったかというと目の前の彼は魔王で間違いないということである。
まあ俺が勇者で俺が倒さないといけなくなった相手なんだがな。
だが俺は勇者になる前は普通に学生で勇者になってから初めて会った時は高校生の頃であった。
その時は勇者の力など無く普通の人間だった。
しかもその頃はまだ魔王についてほとんど知らないような時期だったので尚更戦うという選択肢は生まれなかったと言える。
それから俺は色々あって、魔王軍を抜け今ではこうして冒険者兼商人をやったりしている。
魔王軍のトップである魔導師様は魔王を辞め今は隠居生活を楽しんでいるようだ。
なんせ元々魔王になった理由は俺が原因らしいから責任を取らなくちゃいけないと思ったんだよ。
その話を聞いて俺はもう戦わないことに決めたのだ。
だが、だが!
今目の前にいる男はどうだろうか。
見た目が完全に女だし。
どう考えても強そうな雰囲気は一切無い。
これじゃ戦いたくないと言われても納得してしまうよ。
そしてもう一つ、こいつはなんで性別を変えてしまったのかという疑問がある。
もしかしたら理由を聞くことによって和解の道が生まれるのではないかとそう考えた。
だからこそ、聞く必要があった。
俺は意を決して聞いた。
するとその瞬間 、俺の体に異変が生じた。
俺はその場で倒れた。
体を見ると少しずつ変化していった。
その光景を見て恐怖した俺は急いで逃げ出そうとしたがすぐに捕まり俺は気を失った。
そして俺は目を覚ました。
隣にはなぜか俺のことを抱きしめて眠っているアゼレードがいた。
どうやら温泉に入って俺は眠ってしまったようだ。
『クエストクリアです』
『ステータスを確認してください』
そこには新しいスキルが追加されていた。
俺はアゼレードを起こすことにした。
起きないので俺はアゼレードの肩を叩き起こした。
「……あれ?」
アゼレードは寝ぼけながら辺りを見渡した。
それを見た俺はなんとも言えない気持ちになったのであった。
だが気にしていても仕方ないので気を取り直し、これからの事を考える。
まず俺は強くならないといけないのは確かだ。
そこで思い浮かべたのはアゾレス王国にある魔窟というダンジョンだ。
『クエストボード更新』
『アゾレス王国へ向かいましょう。ここからは、北へ向かいます』
アゼレードにそのことを話すと快く賛成してくれた。
だがその前に俺に新しい魔法を教えてくれることになった。
その名は"魔力変換" これは簡単に言えば自身のMPを消費して別の何かに変換するというものらしい。
俺は早速試すことにした。
『クエストボード更新』
『詠唱しましょう』
「我が力となりその身を蝕め"アンチマジック"」
次の瞬間体に異変が生じた。
体がどんどん変化していく。
俺は耐えられずその場に倒れ込んだ。
そのまま意識を失ってしまった。
俺が目を覚ました時には既に日は落ちかけていた。
俺はアゼレードに謝り、そのまま宿へと戻る事にした。
宿屋に帰る頃には空は完全に暗くなっていた。
~少年少女帰宅中~
部屋に戻るとみんなが待っていてくれていたようだ。
心配させてしまっていたようだ。
『クエストボード更新』
『アゼレードと一緒に温泉に入りましょう』
温泉ね。
宿屋の定番なのかな。
アゼレードに言うと
温泉に行く支度を始めた。
どうやらアゼレードと俺は一緒の部屋で寝泊まりするようである。
「お先にどうぞ」
そう言われてしまい仕方なく俺は脱衣所へと向かう。
俺は服を脱ぎ浴室の中に入る。
もちろん誰もいない事を確認してから入った。
俺は風呂を満喫していた。
そして俺はこの時気付いていなかったのだ。
アゼレードが入っていたことを。
「やっぱりあなた女の子だったんですね」
アゾレスの姫にして元魔王である少女の目の前には何も身につけていない青年の姿があった。
彼女は彼を見るのは初めてである。
そして彼女の予想していた通り彼は女である事を隠しておりアゾレス王国の王女と魔王軍の四天王である事がバレないように変装をしていたのだ。
そんな彼がなぜこんな場所にいるのか、それは今から始まるであろう出来事の為にここへ来たのである。
彼女はこの日が来るのが待ち遠しかった。自分が長年追い求めてきたものをようやく見つけることができたのだから。
しかし彼女は自分の本当の姿を知っている数少ない人物の一人である。
彼女がまだ幼い頃に一度あった事があるのだ。
その出会いこそが彼女にとってのターニングポイントでありその後の人生を大きく変えたと言っても過言ではない。
それほどまでに彼女に衝撃を与えた。
そのせいで彼女が女性でありながら男性として生きる道を選んだといってもいい。
彼女にとっては初恋なのだがそれを自覚するのはもっと後のことである。
というわけで現在進行形で一緒に湯船に浸かっている訳であるのだが、彼女はどうしても聞きたいことがあった。
そう、どうして男がここに居るはずなのに平然と裸になって入っているのかだ。
彼女も彼女なりに追い込まれていて正常な判断ができていなかった。
そのためこのような行動に出たのだがまさかこうなるとは彼女自身思っていなかっただろう。
ただただ後悔するだけだった。
それでも勇気を振り絞り聞いてみた。
答えによっては大変なことになるからである。
もしかすると殺してしまうかもしれないくらいだ。
ただ今のこの状況で彼女を止められる者は居ないのもまた事実なのでここはあえて何もしないことにする。
それにここで止めるというのはさすがにしないだろうとそう思ったからだ。
もし仮にそうしてしまった場合最悪の場合は勇者と戦争が起きてしまう可能性だってあるわけだ。
それだけは何としても避けなければならない。
それに何より勇者には魔王軍幹部を倒すだけの力が有るというのがわかっているからでもある。
だが魔王が男ではなく実は女性がこの場にいたとすれば?
そう思う人も多いと思う。
実際そう考えている人も中にはいるだろうし。
そう思ってしまっている人はきっと魔王軍に騙されているんだと思うようん本当に。
だってこの国では魔王って言ったら男性のはずだしね。
それにあの時の魔王は確かに男性であった。
まあ俺の主観だけど。
まあつまり何が言いたかったかというと目の前の彼は魔王で間違いないということである。
まあ俺が勇者で俺が倒さないといけなくなった相手なんだがな。
だが俺は勇者になる前は普通に学生で勇者になってから初めて会った時は高校生の頃であった。
その時は勇者の力など無く普通の人間だった。
しかもその頃はまだ魔王についてほとんど知らないような時期だったので尚更戦うという選択肢は生まれなかったと言える。
それから俺は色々あって、魔王軍を抜け今ではこうして冒険者兼商人をやったりしている。
魔王軍のトップである魔導師様は魔王を辞め今は隠居生活を楽しんでいるようだ。
なんせ元々魔王になった理由は俺が原因らしいから責任を取らなくちゃいけないと思ったんだよ。
その話を聞いて俺はもう戦わないことに決めたのだ。
だが、だが!
今目の前にいる男はどうだろうか。
見た目が完全に女だし。
どう考えても強そうな雰囲気は一切無い。
これじゃ戦いたくないと言われても納得してしまうよ。
そしてもう一つ、こいつはなんで性別を変えてしまったのかという疑問がある。
もしかしたら理由を聞くことによって和解の道が生まれるのではないかとそう考えた。
だからこそ、聞く必要があった。
俺は意を決して聞いた。
するとその瞬間 、俺の体に異変が生じた。
俺はその場で倒れた。
体を見ると少しずつ変化していった。
その光景を見て恐怖した俺は急いで逃げ出そうとしたがすぐに捕まり俺は気を失った。
そして俺は目を覚ました。
隣にはなぜか俺のことを抱きしめて眠っているアゼレードがいた。
どうやら温泉に入って俺は眠ってしまったようだ。
『クエストクリアです』
『ステータスを確認してください』
そこには新しいスキルが追加されていた。
俺はアゼレードを起こすことにした。
起きないので俺はアゼレードの肩を叩き起こした。
「……あれ?」
アゼレードは寝ぼけながら辺りを見渡した。
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