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すると今度は口を開き語り始めた
(私はかつて魔族でしたが人間の方たちの手によって殺されてしまいました。だから私も人間を殺す復讐者になったのです)
「なるほど、そういうことか」
(え?)
「それは悪かったなお前を殺してしまって。まあお詫びといってなんだが殺さずに見逃してやってもいいぞ。その代わりいくつかこちらのお願いを聞いて欲しいことがあるけどね。それともう一つだけ言わしてもらう。もし、人間がお前の大切な人を傷付けようとして来たのならば容赦する必要はないむしろその者達を殺してしまうくらいの勢いで向かってこい!」
(わかりました。そうさせてもらいます)
「ああ頼むよ、それより俺はもう行くからまた会うようなことがなければ良いんだけどな」
(はい。お元気で)
(んー特に何もなかったねまあいっか)
俺はいま城下町にいる とりあえずお腹が空いたので食堂に来ていたのだしかしここは高級店なのである意味危険である(笑 なぜならメニューは全部高そうだからである、。だが金に関しては余裕があるので気にせず入っていくことにする。
ちなみに服装は黒スーツなのだがなんの効果があるのか全く分からないけど何故か似合っているらしい。
「お客様こちらのお席になります」(ご注文が決まり次第お呼びくださいませ。)
(どれ頼んでみようかな~んー悩むけどとりあえずこのステーキで良いか)
しばらくして運ばれて来たのだがこれがまた美味しいのなんのって感動すら覚えた。こんなものが食べられるなら魔王になっても良いかもなんて思う程には そんな時ふとある事に気づいた。周りがザワついているのだ。
その原因はすぐに判明した。さっきのウェイトレスだ。
彼女はさっきまで他の仕事をしていたはずだ。なのに今はこっちを見てニヤッと笑うと厨房に戻って行ってしまったのだ 嫌な予感がすると思い急いで食べ終わりその場から離れるがもう遅い。彼女がやって来たのである。
(あなたなかなか見所ありますね。あなたになら特別サービスしてあげても良いですよ?例えばこの店のナンバーワンの女の子と1日デートできる権利を差し上げちゃいます)
どうも話がおかしいのである。そもそも彼女達は接客をする為に居るのではないのだろうか。というか何の用事があるんだ? よく見ると後ろにいる女性と男性店員もニコニコしながら立っている。
「あ、ありがとうございますでも結構です」
そう断ると少しムッとしながらも話を進めてきた
(どうしてなのか理由を教えてもらえませんかね)
俺はその問いかけに答えられなかった何故ならばその言葉は真実だったからだ 理由は簡単で単純に怖いのである目の前の女達が
(どうしてもというならば実力行使しかないですね!そこの男性さんお願いします。彼を取り押さえておいて)すると彼はすぐに動いた
かなり素早い動きだったが
「うりゃ!」
なんとか抑えることができた だがそれでも力はかなり強く簡単に抜け出せるほどではなかった そこで俺は切り札を使うことにした。魔王モードになることでステータスが大幅に上昇するからである 早速使うことにした 〈パキン〉という音が響いた そして次の瞬間男の力が弱まった気がしたのだ。
男を払い除けることに成功しそして女の方を向く
(魔王の力を見た感想はどうだい?これでもまだ俺とやりあうつもりか?)
すると急に慌ただしくなり始めた。それだけではなく何かを言い合っていた。その言葉の端々からは恐怖心を感じ取れた。
その騒ぎを聞き付けた店主がやってきたのだがそれと同時に女の方は他の客を全員追い出した。まるで俺を庇っているようにすら見えた
(お前ら一体何をしているんだ)と問い掛けているようだったが答えはなかった。
結局彼らはそのまま逃げてしまったのであった 。
(すまないなうちのもんが迷惑をかけてしまってどうだろう今日はこのまま帰りなさいそしてこのことは他言無用にしといてくれ)
「分かりました。ありがとうございます」
俺が店を出ようとした瞬間後ろから聞こえてきた そして最後に
(いつでも歓迎するからね)と言ってきた。
~魔王帰宅中☆~ やっと帰ってきた!疲れたがまあ色々と収穫もあったことだしよしとする か
「ただいま~」
(おかえりなさませ。ところで随分お楽しみだったみたいですがどこに行ってらしたんですか?)
「え?」
確かによく考えてみると店に入ってから出るまでかなりの時間があったような無かったような うん多分間に合ったよね!(汗
(ちょっと散歩行ってきました)
そういうと
(私も連れていってくださいよぉ~ずるいずるい!次絶対行きましょうね約束ですよっ!
「はいはい」
「んじゃまあそろそろ風呂入って寝るか」
俺は風呂に入ったあと布団に入り眠りにつくことにした
ー翌日ー
俺は朝早く目が覚めたから城の散策をすることにした そして城の地下にある牢獄を見つけた。
しかもそこに誰か捕まっているようだったので助けに行く事にしたのだ
「君たちはもう解放されるんだこれからはここで自由に使うといいさぁ今すぐこの鍵を使って出てくるがいい」
扉を開けるとその先には綺麗な銀髪の少女が居たのである。
俺は一目見て気に入ったので一緒に来るように命じたのである。
もちろん命令は拒否されてしまったのであるが 仕方ないので無理矢理ついて行くことにする。
ちなみに名前はラフィーネと言うらしい
(そういえばなんであんな所に居たんですか)気になったので言うことにした
「実は私は元王女様なのです。」
「へぇ、まあ別に驚きはないけど」
「そうなの!?」
そんな話をしつつ目的地に到着した そこは図書館だ。
そこには大量の本が並べられていた。
そしてその中にある一冊を手に取り読むことにした
(この世界の地理について調べようと思うから手伝ってくれ)そう言うと素直に着いて来てくれた。
「じゃあここの地形から見ていくか。」
(ではここから説明させていただきます。まず一番北に位置しているのが氷の国です。そこでは毎日が吹雪に見舞われていて、国民はほとんど外に出ることはありません。なので国全体が白で覆われています。次にその反対側南に位置するのが炎の国で、こちらも同じ理由でほとんど外に人が出てこないのです。)
「なるほどねー、ん?という事はここはどっちなんだ?やっぱりその雪に覆われてる方なのか?まあ今はそれは置いとこう。」
こうして数時間かけて様々な事を学んだのである。
しかし、夜になるとまた問題が発生したのである 何故か知らないけどあの二人が喧嘩を始めたのだ。
止めるのにも苦労したのだが どうにか二人とも納得してくれたようだ。
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