始まりの恋

第1章 はじまり

第六十九話: 結果を待つ日々

中間テストが終わったものの、結果が発表されるのは一週間後。美咲は一時的な解放感に浸りながらも、心のどこかに不安を抱えていた。テストの出来が良かったのか悪かったのか、どちらにしても結果を待つこの期間は、彼女にとって不安でいっぱいだった。

「美咲、次はどこに遊びに行くの？」と莉奈が聞いてくる。「まだ決めてないけど、悠斗と話して決めるつもり」と美咲は答えた。友達たちとの楽しい会話が続く中でも、結果のことが頭から離れなかった。

学校の廊下では、友達やクラスメートたちが次のテストに向けて準備を進めている姿が見受けられた。「みんな、結果がどうなるか気にしてるのかな」と思いながら、美咲もまた次の勉強を始めることにした。

放課後、図書室に向かうと、悠斗がすでに勉強していた。「お疲れ様、悠斗。今日はどの教科をやるの？」と美咲が尋ねると、彼は「英語の復習をしてる。美咲も一緒にやろうよ」と微笑んだ。

二人は並んで机に向かい、英語の問題集を開いた。悠斗はわかりやすく説明してくれ、美咲は彼のサポートを受けながら楽しく勉強することができた。勉強しながらも、心の中では結果のことが気になり続けていた。

「ねえ、悠斗。中間テストの結果が返ってきたら、どんな反応をすると思う？」と美咲が尋ねると、悠斗はしばらく考えた後、「あんまり気にしないようにするよ。結果は結果だから。重要なのは、次にどうするかだと思う」と答えた。

その言葉に美咲はハッとした。「確かに、結果に一喜一憂するよりも、次にどう活かすかが大事だよね」と彼女は頷いた。勉強しながらも、心の緊張が少しずつほぐれていくのを感じた。

次の日、学校の雰囲気は中間テストの結果を待つ生徒たちの緊張感でいっぱいだった。美咲は友達たちと教室で集まり、結果を発表する掲示板を気にしていた。「もうすぐ結果が貼り出されるね」と莉奈が言い、みんなもその言葉に同意した。

日が経つにつれ、結果が発表される日の期待と不安が高まっていく。美咲は、待つ時間がもどかしく感じながらも、悠斗との時間を楽しもうと心掛けた。放課後、彼と一緒に帰る道すがら、自然と笑顔がこぼれた。

「テストの結果がどうであれ、これからも一緒に頑張ろうね」と美咲が言うと、悠斗は「そうだね。どんな結果でも、一緒に勉強するのは楽しいから」と笑顔で応えた。

結果発表の掲示日が近づくにつれ、美咲は心の中で「大丈夫、大丈夫」と自分を励ました。友達や悠斗との絆が、どんな結果になっても彼女を支えてくれるということを実感し始めていた。