先生と俺

第2話

次の日、俺はまた先生に色々と聞いてみることにした。
頭の中に浮かんでいた疑問の一つが、月と地球の役割についてだった。
教室で先生を見つけると、俺は早速声をかけた。
「先生、また少しお話を聞いてもいいですか？」

先生はいつものように優しい笑顔を見せてくれた。
「もちろん、どうぞ。今日はどんなことが気になるのですか？」
俺は少し考えた後、口を開いた。

「月と地球の役割についてなんですが…月はどうしてそこにあるんですか？地球にとって月って、どんな意味があるんですか？」

先生は少し驚いたような表情を見せたが、すぐに落ち着いた声で答え始めた。
「良い質問ですね、正彦くん。月と地球の関係はとても特別です。月は地球の衛星として、さまざまな役割を果たしています。」

先生は教卓の上にあった地球儀を取り出し、ゆっくりと回しながら話を続けた。
「月は地球の引力に引かれて、常に地球の周りを回っています。その引力によって、地球上の海の潮の満ち引きが生まれます。これが、月と地球の一つの重要な関係です。」

俺はうなずきながら聞いていたが、さらに深く知りたくなった。
「でも、月がなかったらどうなるんですか？」
先生は少し考え込んでから答えた。
「もし月がなかったら、地球の自転がもっと速くなり、日が短くなるかもしれません。また、潮の満ち引きが弱くなることで、海の生態系にも大きな影響が出るでしょう。そして、月がないと、地球の軸の傾きが不安定になる可能性もあります。これが気候や季節に大きな影響を与えることになるでしょう。」

俺はその話に驚きながらも、理解が深まるのを感じた。
「つまり、月があるおかげで、地球は安定しているんですね。」

先生はにっこりと笑い、うなずいた。
「そうです。月は地球の安定にとって、とても大切な存在です。そして、この安定が私たちの生活や自然環境に深く関わっているのです。」
俺は改めて、月が果たしている大切な役割に感謝の気持ちを感じた。そして、この広い宇宙の中で、月と地球の関係がいかに特別で重要かを思い知った。