恋を叶える為なら死神とだって契約できます

亀之助

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みんな恋がしたい…元妻の一人語り

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遡ること数年前、あたしは死神と出会った…


あたしの父親はメガサプライヤー企業の社長で、実家は資産家。
言いたくはないけどあたしは超の付くお嬢様。
あたしは両親や周りの強い勧めで、お見合い相手と結婚した。
結婚生活は初めから破綻してた。
二人の間には愛も情もこれっぽっちも無かったのだから。
夫とは触れ合うこともなく他人のまま離婚した…。

お見合いであたしの夫となった相手は、
「トヨカ」の後継者で副社長の「豊川 獅子人」
モデル顔負けの精悍なイケメン、何事にもスマートで、おまけに仕事もできる完璧な男。
すごいモテオーラを放ってるのに、浮いた話を聞かない。
当然お見合い話が引きも切らず、常に狙われてて果てしなく高い競争率を誇る男。
独身でいることが奇跡で、相当理想が高いのでは?と巷で囁かれてるのに、悪い噂がない聖人みたいな人だった。
あたしにとっては何もかもが無意味だったけれど。

あたしがずっと大好きで長く付き合ってきた恋人は、うだつの上がらない幼馴染。
あたしはスラリとしたイケメンが全く好みでない、というか生粋のイケメン嫌いだ。
ぽっちゃりしてて、おおらかであたしの言うことならなんでも聞いてくれるちょっとおバカな人じゃなきゃダメ。幼馴染の恋人がまさにそんな人だった。
無理矢理とは言え、お見合いすることが恋人にバレて、その恋人に別れを告げられ去られてしまった。
だからお見合いの時、人も羨む「豊川獅子人」が相手でも笑顔ひとつ見せることなく淡々としてどうでもいいような態度を取ったら、そこが気に入られた様でトントン拍子で話が進み結婚する運びとなった。
あたしは結婚して猛烈に後悔した。
恋人だった幼馴染の男が忘れられない、あいつしか愛せないって分かった時はすでに手遅れだった。
結婚生活は苦痛だった。
そしてそれは夫の獅子人も同じで、彼の心にはずっと私の知らない誰かが住みついてた。
お互いに忘れられない愛しい人がいるなんて、滑稽すぎる。
夫の獅子人は常に一人でいることを好んだ。
あたしはいつも外で飲み歩いて酔っ払って帰ってたし、派手に買い物しまくったり、平気で夜通し遊んだりしたから自業自得だけど、夫はあたしに一切触れてこないし、会話さえも無くなった。
何をしても彼はあたしを怒りもしないが、それはあたしに興味がないだけ。氷のように冷たい男だった。
大好きな人との幸せを手放したのはあたし自身。
「結婚は好きな人以外とはしない」って、父や母に本気でぶつからなかったからバチが当たったのだ。
元恋人のところに戻りたくても戻れない、人生どうでも良くなって消えてしまいたいって思った時、死神が現れてあたしに囁いた。 
あたしの寿命を差し出せば、なんでも願いを叶えてくれるというのだ。
願いがなんでも叶うなら喜んで差し出すよ!マジで死にたいって思ってたくらいだからさ。
あたしの願いは、
「元恋人の愛を取り戻したい、そして復縁したい、死ぬときはその愛する人の腕の中にいたい」
おまけとして願ってやったのが、
「いつも冷静な獅子人が恋に身を焦がして苦悩しまくれ」
離婚して獅子人が涼しい顔していたらなんだか悔しいし、あたしも死にたくなるほど苦しんだのだから、獅子人!あんたもせいぜい恋に苦しめばいいさ!!
ただしあたしだけが元恋人と復縁するのも少々気がひけるから、獅子人にも未だ叶わない愛する人との再会を願ってあげた。
あたしってほんとバカかも、お人好しな女だわ…。


……


オレは死神

死神の持つ権限のひとつ《人の寿命と引き換えに当人の願いを叶えてやれる》
他人の命を奪う事や傷つける願いは論外だが、それ以外なら大体は叶えてやれる。
ただ本来人間は命以上に大切なものがないから、この力を使うことはない。
はっきりいうと、命と引き換えることはあまり需要がない。
金、権力、快楽に溺れたいのは命があってこそだから。
欲求の塊である人間は、命は差し出せはしない…
はずなのに、
オレはそれを覆す二人の人間に出会った。
それが『獅子人』と『その元妻』
寿命と引き換えに富も名声も思いのままに願いを叶えてやると言ったのに、命を差し出して欲しいものが「ただ一人の愛する人に愛されたい」だなんて。
愚かな似た者同士だ。
実は死神のオレは知っている…
この二人は、「心から愛する人に愛される運命」を持って生まれてきたってことを。
本人達はそれを知らずに生きてきた可哀想なやつだ。
生きる喜びを見つけて生きるのが人間の姿なのに、特に獅子人の方は孤独を抱えて生きてきた。

オレはこの獅子人と濃密に関わることになった。
獅子人の願いを叶えることが一筋縄でいかなくなったからだ。
獅子人の元妻の願いも同時に叶えなきゃならないから。
獅子人の元妻の願いがかなり想定外だった。


……

真里洲先輩に愛される日々、彼の身も心も全てが僕のものに…
天と地がひっくり返っても実現不可能な願いを本当に死神が叶えてくれるというなら、僕は命を差し出しても構わないと思った。
何にも満たされず、ただひたすら真里洲先輩のことを思いながら孤独感に苛まれて生きてきた僕は、迷うことなく死神と契約を交わした。
そして恐るべきは死神の力。
ほどなくして真里洲先輩が、我が「トヨカ社」にヘッドハンティングされてアメリカから帰国するという夢の様なことが現実になった。
僕達は10年の時を経て奇跡の再会を果たした。

10年ぶりに再会した先輩は僕がいつも夢の中で見ていた姿より、はるかに美しくて想像の全てを超えてきた。
凛として透明感のある可憐さと、かっこよさが相まって深みを増してた。
誰もが見惚れる完全無欠な美しい容姿に一瞬僕は息することを忘れたくらいだ。
一方の先輩は僕に他人行儀な態度、大人の振る舞いで、話す時も丁寧な言葉遣い。
僕を上司としてきちんと立てて、昔の僕の愛の告白なんてまるで記憶にない様な態度がもどかしく切なかった。
死神と契約したはずの両思いになることは、まだ叶えられていないのか?と不安になった。
僕が抑えきれずに先輩に「恋人になって欲しい」と告白した時、先輩は戸惑いを見せていた。
なのになぜか昨日いきなり先輩は豹変した。
少々違和感がある大胆な態度。
先輩のこの二日間の言動は、他の誰かと頭が入れ替わりでもしない限りあり得ない感じになってる。

今日は先輩が社内の休憩スペースで女性陣に囲まれているのを見かけた。
魅力的な笑顔を振りまいて、輪の中心でみんなと楽しそうにしてた。
そこにいる人達が先輩を見て、もれなく目がハートになってたし。
先輩の笑顔はもう僕だけのものなのに、あんなにふうに知らない人達に眩しい笑顔で接していて、ものすごく腹が立つ。
僕は何かに試されてるのか?あんな先輩を見せられるのは、まるで苦行だ。
死神に何か思惑でもあるのだろうか?
とにかく今は先輩に拒絶されなければいいし顔が見れるだけでも幸せだけど、心配で気が気じゃなくて先輩をどこかに閉じ込めておきたくなる。
僕は本当にそれをやってしまいそうで、自分が怖いんだ。

仕事が手につかず、秘書に海外戦略室の様子を逐一報告させて、真里洲先輩の姿ばかり探して社内をうろうろしてしまう。


………


死神のオレが人間に触れる方法は一つだけ、自分がその人間の肉体に入り込むしかない。
オレはルール違反を犯し真里洲の願いを叶えると騙して契約を交わさせた。
オレが真里洲の体に入り、ヤツに成りかわる契約。
死神のオレは、命をもらわない限り人間の願いなんて叶えられないのに、真里洲は思い込みで「願いが叶った」と信じた。
オレの魂が体に入っても共存が原則だから、真里洲は感覚も意識も通常通り。
真里洲の言動全てをオレが掌るだけだから己の意思では何もできないけれど記憶は残る。


………
【死神入りの真里洲】

成り代わってるというよりは、オレは真里洲と共に過ごしている。
体に入ってみて分かるのは、真里洲の肉体は最高の心地良いということ。
どこを見ても傑作の造形。
神のオレが入ったもんだから、まさにその美貌と魅力が神がかり的になってしまい、輝いている。
人間界最高レベルのオーラが消せない。
鏡の前に立てば、「一番美しいのはあなたです」と鏡の精に囁かれた。

「真里洲」として過ごすオレの一日目はかなり疲労した。
人間界での生活は新鮮で楽しかったけれど、何せ人間は飛べないから疲れる。
疲労困憊した決定的な理由は獅子人の願いを叶えるために、あいつと寝たことだ。
獅子人の望み「真里洲に触れる、抱く、一緒に目覚める」
このなんともまわりくどい願いは、はっきり言わなくとも情交希望。
まじめなようで実は全部が性的なやつ、あいつはエロが過ぎる。
叶えてやるしかないから、誘いをかけてやった。
控えめに言っても獅子人との身体の相性は抜群に良かった。
魂だけのオレでも感じたのに、真里洲は溢れんばかりの愛情を注がれて高揚し、感覚は本人のままだから真里洲はどろどろに溶かされて、オレは地味に獅子人に嫉妬心が湧いた。
オレも真里洲への愛は大きいつもりでいたが、あいつの真里洲への愛は、底なしで命を賭けた超絶ガチの本物だ。
しかも獅子人の真里洲への性欲は天井知らずで、真里洲の肉体ではもたなくて、意識を失いそうになった。


…… 

真里洲は死神が体を借りて人間になってみたいという望みを受け入れた。
そしていよいよ死神に体を貸して共に過ごす日々が始まった。
死神が自分の中にいるなんて全く感じないし、完全に自分の体であるという感覚。
視覚も聴覚も全てがいつもと同じで変わらないのに、言動だけが操られてる。

獅子人から「恋人になって欲しい」と言われた時は到底信じられなかった。
死神に叶えてもらう願いの中に、あえてそれをいれなかったからだ。
再会したい、一緒に仕事をして近くにいたいとは願ったけれど、俺が恋人になりたいなんて願わなかった。
獅子人の立場を考えると俺が恋人になるなんて、あってはならないことだと思ってたから。
何年も会うことなく離れていたのに
「卒業式にキスしたことを忘れてないし、ずっと好きだった」と告白されて、
(あぁ俺は獅子人に忘れられてはいなかったんだ)と幸せで胸がいっぱいになった。
「俺を忘れないでいて欲しい」と切実に願ってはいたけれど、まさかこんな展開が待っているなんて夢にも思わなかった。
(俺の獅子人への思いが許されてもいいのだろうか?)

きちんと返事をする前に獅子人に誘われるまま体を重ねてしまって、もしかしたら体だけの関係を望んでいるのかもしれないと不安になったけど、それは杞憂で獅子人は本心から俺を思ってくれてることが、死神のおかげで分かった。
死神は俺と違って遠慮なく、大胆で明け透けにものを言うから、相手の本音を引き出すことが出来る。
さすがに
「お前のセックスの求めに応じて気が向いたから寝ただけ、俺って悪い男だろ?」
なんて言わされた俺は悶絶したけど、それを受けての獅子人の態度で俺への気持ちが遊びじゃないと分かった。
死神に翻弄されて余裕がない獅子人の姿に胸が痛むけど、俺では到底確認しようがなかった獅子人の気持ちを死神は巧みに引き出してくれた。
ただあまり死神に大胆になられても死神が俺から抜けた後の対応が困る。
今もまだ俺が獅子人の恋人になってもいいものかと葛藤がある。
でももう俺の気持ちは後戻りは出来そうにない。


……


真里洲の体に入ったオレは超感覚的知覚で短時間なら真里洲と会話ができる。

(死神、話したい、今いいだろうか?)
「真里洲か?いいぞ、何か用か?」
(獅子人は上司だし、いきなり俺が職場で獅子人にタメ口で喋るのは違和感がある)
「言葉遣いに気をつけろって言いたいのか?」
(俺の願いを全て叶えてもらったから、文句は言えないけど、獅子人に乱暴な言い方をしないでほしい)
「乱暴だって?悦ぶことしか言ってないだろう?言葉使いなんて指図するな!全てオレの自由にさせてもらう」
(獅子人に嫌な思いをさせないで欲しいんだ)
「…フン、そんなこと知るか」


……


真里洲の部下の独り言…

アメリカのIT企業からヘッドハンティングされて入社した真里洲室長は、僕の新しい上司だ。
それはそれは輝くような見目麗しい容貌。
どこぞの国の滅びた王朝の末裔だなんて噂されるほどの高貴さで後光までさしてる。
周りの話題はもっぱら「室長には恋人がいるのか?」
たとえいなかったとしても、そうやすやすと手に入る様な人でははないと思う。
真里洲室長が入社以来、僕は一緒に仕事をしてきて、笑顔をあまり見せないし、ずっと静かでクールな人だと思っていた。
ヘッドハンティングされただけあって語学が堪能で仕事ができる有能な上司。
なのに?今日出社してきた室長は驚くほど明るくてキラキラスマイルを振りまいてた。
いつも必ず清潔感のあるホワイトシャツを着ていたのに、今日はツヤのある濃紺のシャツを着こなしていて、それがまたいつもと違う色気があってとても似合っている。
僕は彼のことが、とてもとても好きだ。
来られた初日には恋してた気がする。
今日はなぜか室長はいつもと別人の様に誰にでも親切で愛想がいい。
休憩スペースにお茶をしに行けば、そこにいる女性社員達に囲まれてあれこれ聞かれて騒がれるけど、余裕でウインクをしたりして、またキャーキャー言われてる。
クールかと思いきや、今日改めて分かったのだけど、気の利いた会話をするし、少年の様な屈託のない可愛い笑顔を惜しげもなく見せたりして、ギャップがすごくて、とんでもない魔性の男に変身してる。
どうしてもプライベートな連絡先が知りたくて、思い切って聞きだそうとした。
僕は部下だから連絡先を聞いてもおかしいことじゃないと思ったし。
「帰国して間もないのでご不便なことはないですか?色々と買い物があれば荷物持ちしますので、なんでも手伝わせてください、お休みの日は何をされてますか」って。
室長が僕に笑顔で答えようとしてるその場に、獅子人副社長がどこからともなくやってきて、僕は副社長に睨みつけられた。
副社長が無言で室長の腕を乱暴に引っ張って連れ去って行ってしまった。
何が起こったのか一瞬分からなかったけれど、副社長と室長の関係はただならぬ仲だと知ってしまった。
超絶イケメン副社長の鬼の形相に背筋が凍った。恐ろし過ぎた。




「部下のあいつ、俺のことが好きみたいだな」
真里洲が小悪魔みたいにフッと笑った。
真里洲の部下の邪な思いは一目で分かる。

「分かってるならなぜあんな思わせぶりな笑顔を見せるんです?まさか連絡先を本当に教えてやるつもりですか?先輩は僕の恋人なんですよ、何考えてるんですか」

真里洲先輩の思わせぶりな態度を見て、仰天して咄嗟に腕を引っ張って連れて来てしまった。
僕の態度に一番驚いたのは先輩に連絡先を聞き出そうとしてた部下のあいつかもしれない。
僕達のことが噂になるかもしれないが、そんなことはどうでもいい。
怒り心頭に発する僕に真里洲先輩が余裕のある表情で言った。
「獅子人、俺はお前が好きだよ、小さなことに嫉妬して怒らないでくれ、獅子人は唯一俺を好きにしていいんだから」
セン…パイ…!?!?
「そんなこといきなり言って、先輩は僕をどうしたいの?」
やはり僕の息の根を止めるつもりなのか。
「だって俺達は恋人同士だろ?今夜はどうする?したければする?」
そう言って妖艶に微笑んだ。
したければする?だってぇ??
もうだめだ!!僕の心臓がとても持ちそうにない。
もしかして僕は弄ばれてるのか?
これ僕以外には絶対に言ってないよな?
毎日でも先輩をこの腕に抱きたいと思う欲の塊の僕を、見透かされてる。
今すぐにでも押し倒して、先輩を無茶苦茶にしてその口を塞いでしまいたかった。

真里洲先輩が僕のものになったのに、全てが僕の願い通りになったのに、なぜこんなにも胸が苦しくて苦悩しているのだろうか?


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