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vol.5
あなたを知りたくて
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****
その夜。
いつもは翠狼に部屋へ行って寝ろと言われるまでリビングにいるけど、夕食後、私は早々と部屋へ引き上げた。
……だって……またカグヤさんが来るって知ってたから。
『翠狼ー?今から行くねっ!星狼は少し遅れるらしいけど、凰狼と海狼は私が拾っていくから』
翠狼のスマホからはカグヤさんの声が駄々漏れだった。
翠狼は分かったと一言だけ言うと電話を切り、私をチラリと見たから、私は直ぐに眼をそらして二階へかけ上がった。
……わざわざこっちを見ないで欲しい。
ムカムカとする不快感が胸に渦巻くから、私は大きく息を吸ってそれを吐き出そうとした。
なのに、ムカムカは治まるどころかひどくなる。
こんな感情を抱きたくないのに、私の意思とは無関係にそれは生まれる。
カグヤさんが翠狼を好きなのは分かってる。
じゃあ翠狼は……カグヤさんをどう思ってるんだろう。
翠狼はあの通りカッコいいしカグヤさんもとても綺麗な人だ。
スタイルがよくてロングの黒髪が艶やかで。
悔しいけど二人はとても似合っている。
『翠狼は私のものよ。あなたには渡さないから』
翠狼の気持ちを知りたいと思った。
本当に翠狼は、カグヤさんのものなんだろうか。
彼はカグヤさんの恋人なのだろうか。
怖い。でも知りたい。
その時、ドアの向こうから小さな声が聞こえた。
「藍」
翠狼……。
彼が部屋まで来てくれて、名前を呼んでくれたのが嬉しくて胸がキュッとするのに、今からカグヤさんが翠狼に会いに来ると思うと苦しい。
「……藍」
低くて男らしい声に胸が震える。
「藍、入るぞ」
「……無理」
ポツンと口を突いて出た抑揚のない声に、自分自身嫌になってしまう。
こんなの面倒臭い女の子の典型じゃん。
……そうだ……いつも私は……私は、面倒臭い。
翠狼の前でいつもグジグジしてメソメソ泣いて黙り込んで。
自分だってこんなの嫌だ。でも、どうしようもない。
「藍。話を聞け」
「無理」
一、二秒の沈黙のあと、
「……分かった」
今、彼はドアから離れて階段へと向かっているだろう。
……胸が痛い。心臓が握り潰されるような苦しさに耐えられなくて、私は眉を寄せて口を開けた。
息が吸えないような感覚。
助けて、誰か。
その時、一階から大きな声が響いた。
「翠狼、来たわよー」
ビクンと身体が震えて、丸めていた背中が伸びた。
……カグヤさん達が来たんだ。
私はそっとドアに近寄ると、少しだけ開けて一階の様子を窺った。
数人の足音が廊下の一番奥へと続く。
突き当たりを右に曲がった先の洋室は、よく翠狼達が話をするのに使っている部屋だ。
「同居人のJKは?」
「藍なら……二階だ」
「じゃあ大丈夫ね。早く作戦をたてましょう」
「……ああ。星狼はまだか?」
「調べものが残ってるみたい、もう着くわ」
身体に稲妻が走った気がした。
私が二階にいると分かると、カグヤさんの口調がガラリと変わったから。
今までの脳天気でアバウトな口調ではなく、真剣で何か強い感情を秘めたようなしっかりとした話し方だった。
なに?どうして?
頭の中で目まぐるしく考えながら、気づくと私は部屋を抜け出して階段に身を隠していた。
その数段を降りて息を潜めると、一階の翠狼達の様子を窺う。
翠狼の家は広くて遠く離れた部屋の音なんか耳に届かなかったけど、逆に私にはそれが、皆が私の存在を気にしていない事を示している気がした。
その時、
「星狼、れいの件はどう?分かった?」
「ああ、羊皮紙があまりにも古すぎて所々文字が消えてるが……解読は出来た」
「やったわね」
カグヤさんの声と星狼と呼ばれた人の声のあと、バタンと扉が閉まった。
数十秒の間その場で様子をうかがった私は、出来るだけ気配を殺しながら階段を降りた。
『同居人のJKは?』
『藍なら……二階だ』
『じゃあ大丈夫ね。早く作戦をたてましょう』
……私に秘密にしておきたい作戦って、なに?
律や清雪達ヴァンパイアがいなくなっても、まだ何かあるの?
ヴァンパイアと人狼の間で、まだ何かあるの?
私に聞かせたくないのは……もしかして、私の血がファシネイティングブラッド……魅惑の血だから? 私はまだヴァンパイアに狙われているのだろうか。
知りたい。どうしても知りたい。
……私はそっと階段を降りると、その一番奥へと足を進めた。
それから右に曲がり、一番手前のドアに耳を寄せる。
内側からドアが開いたらおしまいだ。
前後から誰かが来ても。
一か八かのこの状況に心臓が破裂しそうだ。
でも、知りたい。
私は震える息を整えて深呼吸をすると意識を集中させた。
****
窓から小さな月が見える。
私はベッドの中で何度も寝返りをうち、やがて天井を見つめた。
深夜。
眠れるわけがなかった。
こんな気持ちでスヤスヤと眠れるわけがない。
私は大きく息をつくとゆっくりと上半身を起こした。
それから視線を落とすと、両手の平をじっと見つめた。
考えただけでも汗が滲む。
盗み聞きした翠狼達の密談が頭から離れない。
……マリウス……。
幾度となくその名前を聞いたけれど、図書室での一件を最後にマリウスの存在が頭から消え去っていた。
あの時、律は確かこう言った。
『マリウスに、君を捧げる』
****
数時間前。
ドアに身体を密着させたと同時に、カグヤさんの声が聞こえた。
「マリウスは……凄く怒ってるかもね。この度の一件でヴァンパイア側が協定を破りはしたものの、清雪一味を根絶やしにした事で、彼のプライドはズタズタよ」
「協定を破った際は、こちらのやり方で対処すると奴には再三通達している。部下を律することの出来なかった己を恥じるべきだろう」
「それは血の通った者の道理。アイツらはカチカチに凍りつてるもの。無理よ」
「白狼は何と言ってるんだ」
海狼の声がして、翠狼が答えた。
「昨日話したが、白狼は俺たちに任せると言っている。アイツは今、仲裁で忙しいんだ。アジア諸国で人狼族の小競り合いが起きてるからな。これからを見据えると、知らぬ顔は出来ない。白狼がアジアの人狼族の舵取りをし、結束を固めなければいずれ相対せねばならないヨーロッパの人狼族に勝てない」
「……」
「……」
押し黙る皆の中から男の人が言葉を発した。
「マリウスの要求はなんだ」
「さあな。だが、マリウスも手ぶらではヴァンパイア達に示しがつかないだろう」
「だとしたら、No.2であるお前を要求してくるかもしれないぞ」
切羽詰まったようなカグヤさんの声が響く。
「マリウスは知ってるの?!」
「……俺は以前に一度マリウスと会っている。奴はヴァンパイアの中でも『偉大なるヴァンパイア一族』だ。気付いていてもおかしくない」
緊張のあまり、背中に幾筋もの汗が流れる。
マリウスは、翠狼の何に気付いているんだろう。
一体、翠狼は……。
その直後、私は信じられない言葉に息を飲んだ。
「翠狼。人狼族の中でファシネイティングブラッド(魅惑の血)を持つのは、恐らくお前だけだ。マリウスは絶対に狙ってくるぞ」
心臓が止まりそうになって、私は思わず眼を見開いた。
その夜。
いつもは翠狼に部屋へ行って寝ろと言われるまでリビングにいるけど、夕食後、私は早々と部屋へ引き上げた。
……だって……またカグヤさんが来るって知ってたから。
『翠狼ー?今から行くねっ!星狼は少し遅れるらしいけど、凰狼と海狼は私が拾っていくから』
翠狼のスマホからはカグヤさんの声が駄々漏れだった。
翠狼は分かったと一言だけ言うと電話を切り、私をチラリと見たから、私は直ぐに眼をそらして二階へかけ上がった。
……わざわざこっちを見ないで欲しい。
ムカムカとする不快感が胸に渦巻くから、私は大きく息を吸ってそれを吐き出そうとした。
なのに、ムカムカは治まるどころかひどくなる。
こんな感情を抱きたくないのに、私の意思とは無関係にそれは生まれる。
カグヤさんが翠狼を好きなのは分かってる。
じゃあ翠狼は……カグヤさんをどう思ってるんだろう。
翠狼はあの通りカッコいいしカグヤさんもとても綺麗な人だ。
スタイルがよくてロングの黒髪が艶やかで。
悔しいけど二人はとても似合っている。
『翠狼は私のものよ。あなたには渡さないから』
翠狼の気持ちを知りたいと思った。
本当に翠狼は、カグヤさんのものなんだろうか。
彼はカグヤさんの恋人なのだろうか。
怖い。でも知りたい。
その時、ドアの向こうから小さな声が聞こえた。
「藍」
翠狼……。
彼が部屋まで来てくれて、名前を呼んでくれたのが嬉しくて胸がキュッとするのに、今からカグヤさんが翠狼に会いに来ると思うと苦しい。
「……藍」
低くて男らしい声に胸が震える。
「藍、入るぞ」
「……無理」
ポツンと口を突いて出た抑揚のない声に、自分自身嫌になってしまう。
こんなの面倒臭い女の子の典型じゃん。
……そうだ……いつも私は……私は、面倒臭い。
翠狼の前でいつもグジグジしてメソメソ泣いて黙り込んで。
自分だってこんなの嫌だ。でも、どうしようもない。
「藍。話を聞け」
「無理」
一、二秒の沈黙のあと、
「……分かった」
今、彼はドアから離れて階段へと向かっているだろう。
……胸が痛い。心臓が握り潰されるような苦しさに耐えられなくて、私は眉を寄せて口を開けた。
息が吸えないような感覚。
助けて、誰か。
その時、一階から大きな声が響いた。
「翠狼、来たわよー」
ビクンと身体が震えて、丸めていた背中が伸びた。
……カグヤさん達が来たんだ。
私はそっとドアに近寄ると、少しだけ開けて一階の様子を窺った。
数人の足音が廊下の一番奥へと続く。
突き当たりを右に曲がった先の洋室は、よく翠狼達が話をするのに使っている部屋だ。
「同居人のJKは?」
「藍なら……二階だ」
「じゃあ大丈夫ね。早く作戦をたてましょう」
「……ああ。星狼はまだか?」
「調べものが残ってるみたい、もう着くわ」
身体に稲妻が走った気がした。
私が二階にいると分かると、カグヤさんの口調がガラリと変わったから。
今までの脳天気でアバウトな口調ではなく、真剣で何か強い感情を秘めたようなしっかりとした話し方だった。
なに?どうして?
頭の中で目まぐるしく考えながら、気づくと私は部屋を抜け出して階段に身を隠していた。
その数段を降りて息を潜めると、一階の翠狼達の様子を窺う。
翠狼の家は広くて遠く離れた部屋の音なんか耳に届かなかったけど、逆に私にはそれが、皆が私の存在を気にしていない事を示している気がした。
その時、
「星狼、れいの件はどう?分かった?」
「ああ、羊皮紙があまりにも古すぎて所々文字が消えてるが……解読は出来た」
「やったわね」
カグヤさんの声と星狼と呼ばれた人の声のあと、バタンと扉が閉まった。
数十秒の間その場で様子をうかがった私は、出来るだけ気配を殺しながら階段を降りた。
『同居人のJKは?』
『藍なら……二階だ』
『じゃあ大丈夫ね。早く作戦をたてましょう』
……私に秘密にしておきたい作戦って、なに?
律や清雪達ヴァンパイアがいなくなっても、まだ何かあるの?
ヴァンパイアと人狼の間で、まだ何かあるの?
私に聞かせたくないのは……もしかして、私の血がファシネイティングブラッド……魅惑の血だから? 私はまだヴァンパイアに狙われているのだろうか。
知りたい。どうしても知りたい。
……私はそっと階段を降りると、その一番奥へと足を進めた。
それから右に曲がり、一番手前のドアに耳を寄せる。
内側からドアが開いたらおしまいだ。
前後から誰かが来ても。
一か八かのこの状況に心臓が破裂しそうだ。
でも、知りたい。
私は震える息を整えて深呼吸をすると意識を集中させた。
****
窓から小さな月が見える。
私はベッドの中で何度も寝返りをうち、やがて天井を見つめた。
深夜。
眠れるわけがなかった。
こんな気持ちでスヤスヤと眠れるわけがない。
私は大きく息をつくとゆっくりと上半身を起こした。
それから視線を落とすと、両手の平をじっと見つめた。
考えただけでも汗が滲む。
盗み聞きした翠狼達の密談が頭から離れない。
……マリウス……。
幾度となくその名前を聞いたけれど、図書室での一件を最後にマリウスの存在が頭から消え去っていた。
あの時、律は確かこう言った。
『マリウスに、君を捧げる』
****
数時間前。
ドアに身体を密着させたと同時に、カグヤさんの声が聞こえた。
「マリウスは……凄く怒ってるかもね。この度の一件でヴァンパイア側が協定を破りはしたものの、清雪一味を根絶やしにした事で、彼のプライドはズタズタよ」
「協定を破った際は、こちらのやり方で対処すると奴には再三通達している。部下を律することの出来なかった己を恥じるべきだろう」
「それは血の通った者の道理。アイツらはカチカチに凍りつてるもの。無理よ」
「白狼は何と言ってるんだ」
海狼の声がして、翠狼が答えた。
「昨日話したが、白狼は俺たちに任せると言っている。アイツは今、仲裁で忙しいんだ。アジア諸国で人狼族の小競り合いが起きてるからな。これからを見据えると、知らぬ顔は出来ない。白狼がアジアの人狼族の舵取りをし、結束を固めなければいずれ相対せねばならないヨーロッパの人狼族に勝てない」
「……」
「……」
押し黙る皆の中から男の人が言葉を発した。
「マリウスの要求はなんだ」
「さあな。だが、マリウスも手ぶらではヴァンパイア達に示しがつかないだろう」
「だとしたら、No.2であるお前を要求してくるかもしれないぞ」
切羽詰まったようなカグヤさんの声が響く。
「マリウスは知ってるの?!」
「……俺は以前に一度マリウスと会っている。奴はヴァンパイアの中でも『偉大なるヴァンパイア一族』だ。気付いていてもおかしくない」
緊張のあまり、背中に幾筋もの汗が流れる。
マリウスは、翠狼の何に気付いているんだろう。
一体、翠狼は……。
その直後、私は信じられない言葉に息を飲んだ。
「翠狼。人狼族の中でファシネイティングブラッド(魅惑の血)を持つのは、恐らくお前だけだ。マリウスは絶対に狙ってくるぞ」
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