ハズレ合コン救世主〜理系男子の溺愛は不言実行

乃木ハルノ

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ガーデンプレイスまでの距離

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「えっと、どっか行きたいとこある?」
何か用事でもあるのかと思い訪ねてみると、彼は「なんか食べたい」とつぶやいた。
「ご飯まだ食べてないの?」
「うん」
「じゃあ、どこかお店探そっか」
居酒屋ではドリンクは頼んでいたけれど、食事はすでに片付いた後だった。ますます申し訳ない。責任を感じながら、優樹はスマホを手に取った。
食べたいものを聞いてみると、彼は考え込む様子を見せる。
「二次会で行かなそうなとこかな」
「ああ、みんなに会ったらまずいもんね」
それならバーは除外でいいだろうか。ガッツリ食べたい場合は定食屋か、肉バル的なものもいいかもしれない。検索画面を開いてキーワードを入力しようとしていると、彼が再び口を開いた。
「ちょっと歩いてもいい?」
「うん、平気。どこか気になるお店あった?」
「ガーデンプレイス。さっきの店から離れてるし、たぶん今綺麗だから」
「そうなの?」
「イルミネーション」
そう言われて、クリスマスが近いことを思い出す。商店街の街灯にも、ささやかながら豆電球が巻かれてぴかぴかと光を放っている。
(イルミネーションなんて見に行くの、どれくらいぶりだろう……)
頭の中に海をモチーフにしたテーマパークで見た、巨大なクリスマスツリーが思い浮かんだ。背後の船も電飾で飾られていたことが印象に残っている。
(確か納涼会のビンゴでチケットが当たって、女友達誘って行ったんだったよなあ)
(って、これ一昨年の話だし。去年はどうしてたんだっけ?)
記憶をたどってみると、ちょうどクリスマス直前に婚活パーティーで出会った彼氏候補と音信不通になったという忌まわしい記憶がよみがえった。
(あー……あの時はヘコんだな)
今となっては相手の名前さえあやふやだが、当時は婚活疲れもピークだったこともあり、こうして思い出すだけでもダメージを感じる。
(やだやだ、もっと楽しい思い出なかったっけ)
さらに思考を深めるけれど、そもそもこの時期に相手がいたこと自体がまれだったことに気がつく。つくづくクリスマスに縁のない自分自身の境遇を思い知らされて、優樹はすっかりしょげていた。
「ゆきさん?」
呼ばわる声が遠い。いつのまにか足元に落ちていた視線を上げると、2メートルほど離れた場所で彼が足を止めている。
考え込んでいるうちに遅れてしまったらしい。
人と一緒にいる時に上の空になるなんていけないことだ。気を取り直して笑顔を作ると、小走りで彼のもとへ近寄る。
「あ……ごめん!」
「いや、俺も歩くの早すぎたから。平気?」
「うん、なんでもないの。行こ」
無事に合流できたところで、彼の方から手が差し出される。
「え……っと」
手のひらをじっと見下ろしていると、長い指先がじれったそうにひらめいた。
「あっ、お金!」
「違う」
コートのポケットを探り出し、払ってもらっていた分を返そうと思い至るが、その前に一蹴されてしまった。
「ええ……?」
首をひねっていると、彼は小さくため息をついた。
「手」
「……手?」
自分の手を持ち上げて彼の手と交互に見比べていると、大きなてのひらが返されて、優樹の指先をそっと握り込んだ。
「危なっかしい」
ただのひと言告げられて、そのまま手を引かれる。そうすると優樹は足を踏み出さないわけにはいかない。
彼はそのままゆっくりとした歩みで進んでいく。うながされるままに後ろからついていきながら、優樹は心の中で言葉にならない叫びをあげていた。
(ちょっと! どういう状況なの!?)
優樹の察しの悪さが邪魔をしたが、スパダリさながらの流れるような動作で手をつながれて、感心の域だ。
(もしかしてユウキくん、すごい手練れなのでは?)
こういう時に、すぐに分析から入ってしまうのが優樹の恋愛ベタの所以だった。
ときめきもあるにはあるのだが、後ろめたさが先に立つ。友人関係を築いてきた相手に異性を見ることは、悪いことをしているような気分だった。
歩みながら、前を行く彼の横顔を盗み見る。
(だからマスクで何もわからないんだって……てか手、あったかいな)
乾いてさらりとした皮膚越しに伝わるぬくもりは、末端冷え性の優樹にとっては熱いと感じるくらいだった。
(ちょっと上の空になっただけで、こんなことに?)
もちろん嫌なわけではない。ただ、落ち着かないだけだ。
優樹はスキンシップに慣れていなかった。ましてや妙齢の男性相手ならなおさらだ。 
気をまぎらわせるために周囲に目を向けてみると、駅前を行き交うのは仲睦まじげな男女ばかりだということに気づく。
(あっまぶしい……)
クリスマス前のオシャレな街は、恋人たちの絶好のデート先だ。時々足早に家路につくサラリーマンとすれ違うこともあるが、幸せそうなカップルが目につく。
向かっている先がガーデンプレイスだからかもしれない。
もともとロケーションがいいし、確か高級なフレンチレストランがあったはずだ。今はイルミネーションもしているというから、クリスマスデートにはうってつけだろう。
そこまで考えたところで、自分の手が彼に握られていることを思い出す。
(まわりから見たら、私たちも……)
ふっとそんなことを考えてしまい、途端に頬が熱くなる。
余計なことに意識を向けて、自分で自分の首を絞めてしまった。よこしまな考えを追い出そうとして、歩くことだけに集中する。
動く歩道を使うか聞かれて、首を振る。いくら意識外に置こうとしても、末端に触れたぬくもりが、強くも弱くもなく手を包み込む力加減が優樹の鼓動を高止まりさせる。
心臓に悪いから早く着いてほしい、というのが正直なところだった。
動く歩道、スカイウォークを過ぎて地上に出ると、少し先に広場が見えてくる。
「わ、すごい……!」
目の前に広がった光景に、優樹は思わず声をあげた。
右に見える植え込みから前方に向けて、青い電飾が幻想的な光を放っている。クリスマスといえば赤、緑、金という固定概念を覆す潔い色合いに、ため息が漏れる。
「店はこの先なんだけど、ちょっと見ていこうか」
「あっ、うん……」
彼からの提案に、優樹はぎこちなくうなずいた。
目的地までの通り道に過ぎないのに、すっかり圧倒されてしまっていた。ブルーの濃淡は一歩足を踏み出すごとにキラキラとまたたいて、目もあやだ。
それを横切るようにして広場の中央を通ると、目の前に巨大なツリーが出現する。赤を基調にしたオーナメントと、頂点には輝く星が飾られていた。
ツリーを取り巻くイルミネーションは、青から紫、ピンクとグラデーションがかかったような輝きを放っている。
「キレイ……! 大きいねえ」
語彙力がなくて見たままのことしか言えないのが申し訳ないくらいだが、彼は笑ったりからかったりせず、静かにこの光景を共有してくれた。
ツリーに見とれながら歩き続けると、すぐに緩い坂に差し掛かる。左右のプロムナードは控えめな光を放ち、中央に据えられた巨大なシャンデリアを引き立てている。
「振り返ってみて」
坂の一番下に到着すると、彼がそう言って足を止めた。言われたとおりに背後を見ると、プロムナードのシンプルなツリーから最初に見た色鮮やかなツリーまでが一望できる。
足元の石畳も相まって、まるで外国の街並みに紛れ込んだようだ。その光景に、優樹は声も出せずに見入った。
「写真撮る?」
「いい?」
片手でスマホを取り出して構えるが、自動モードのフラッシュが作動してしまい残念な仕上がりになってしまった。設定をナイトモードにしてみるけれど、今度は暗すぎる。
「俺ので撮って、後で送ろうか」
「ありがとう、お世話かけます……」
彼が片手でポケットからスマホを取り出す。シャッター音が三度鳴って撮影は終わったかに思われたが、彼は今度は優樹にスマホを向けた。
「ゆきさんも写ったら?」
「ええっいいよ!」
即座に否定する。両手を胸の前で振り、ジェスチャーも使って全身で拒否を示した。
「せっかくなのに」
「私なんて写ってたら、せっかくの夜景が台無しだよ」
自嘲ぎみに答えれば、彼はちょいと頭を傾けた。
「俺はゆきさんのこと、撮ってみたいけどね」
「……ユウキくんって、写真好きなんだ」
「写真は別に」
(写真は、ってなんか含みがある言い方だな)
引っかかりを覚えて返事が遅れると、彼は構えていたスマホを下ろして優樹に見えるようにかざしてくれた。画面を覗き込むと、文句なしに美しく撮れている。
「上手だね」
「んー、カメラの性能じゃない?」
「そういえばこれ、最新のだよね?」
使いこなせる腕があってのことなのだろうが、CMで三種類のカメラを搭載していると言っていた気がする。
「そう。なんか欲しくなって」
「エンジニアの血が騒ぐ?」
「そうかも。新製品が出ると使ってみたくなる」
言葉少なながら彼が笑ってくれたので、優樹も笑顔になる。
「行こうか」
スマホをしまうと、彼は再び優樹に手を差し出した。
(あー! 自然に! さすがです!)
テンションがおかしいのは承知だが、それくらいの衝撃を受けていた。二度目といえども戸惑いは残る。しかし今度は間違えず、手のひらを重ねた。
その後、また歩き出す__かに思われたが、一度つないだ手をすぐに緩められてもう一度つなぎ直される。今度は指同士が互い違いに絡んだ、いわゆる恋人つなぎでだ。ひゅ、と小さく喉が鳴る。
(ウソ……だろ?)
指の股にしっかりと差し込まれた第三関節は、見た目に反してなかなかの存在感がある。指が細くて長いのだと思っていたけれど、それは印象だけで、実際はしっかりした骨組みが感じられた。
「これ、嫌い?」
肩越しに見下ろされて問われる。
「あ、その……嫌いっていうか、慣れなくて」
最大限オブラートにくるんで伝えると、割にしっかりとした眉がしゅんと下がる。傷つけてしまっただろうか。
「嫌じゃないよ!? 落ち着かないだけ! 私、このつなぎ方初めてかもっ」
これは真実だ。
今までお付き合いをした相手と手をつなぐことはあった。でも、それも遠い過去の話だし、恋人つなぎなんてしたことはない。バカップルじみていてどうも気恥ずかしく、したいと思うことすらなかった。
(相手からもしてこなかったしさ。普通の女子はこういうの好きなのかなあ)
我が身を省みて、女子力の欠如に危機感を抱く。
「嫌じゃなかったら、このままで」
「はい、このままで」
押し切られるのはもう毎度のことだ。別に減るもんじゃないし、と無理やり自分を納得させる。
きらびやかなシャンデリアの脇を通り抜けて、階段を上がる。すると、道路を隔てた目の前、木々の向こうにホテルが現れた。
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