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第二十一話 ミルファの気持ち
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リースさんはミルファを呼んで、母親がミルファを手放した本当の理由を明かした。そして、母親に面会したいかどうかをミルファに尋ねた。しばらく考え込んだ後、ミルファはゆっくりと言葉を紡いで答えた。
「わたしは……自分の気持ちがよく分かりません。お母さんに会いたい気持ちもあると思います。でも……怖いんです。拒絶されるかもしれないって考えると……。だから……」
と、ミルファはそこで言葉を止め、両手をぎゅっと握り、俯いてしまう。そんなミルファの元にリースさんは歩み寄り、安心感のある微笑みを浮かべて言った。
「クルファは……我が子を手放した罪悪感から、自分には会う資格がないと思い込んでいる。けれどもその思い込みは、ミルファを愛する気持ちから生じているものなんだ。ミルファがクルファのことを受け入れるのならば、きっと2人はやり直せるさ」
「でも……もし、上手くいかなかったら……」
「そんなことは万に一つも無いと思うけれど……そのときは私とツバサと3人の、今の暮らしに戻るだけさ。私もツバサもミルファの味方だからね」
そう言ってリースさんはミルファの髪を優しく撫でた。
ミルファの不安を取り除こうと、育ての親としての愛情をその動作に込めて何度も撫でた。
やがてミルファが顔をあげ、リースさんの目を見てはっきりと言った。
「先生。わたし、お母さんに会ってみます」
「わたしは……自分の気持ちがよく分かりません。お母さんに会いたい気持ちもあると思います。でも……怖いんです。拒絶されるかもしれないって考えると……。だから……」
と、ミルファはそこで言葉を止め、両手をぎゅっと握り、俯いてしまう。そんなミルファの元にリースさんは歩み寄り、安心感のある微笑みを浮かべて言った。
「クルファは……我が子を手放した罪悪感から、自分には会う資格がないと思い込んでいる。けれどもその思い込みは、ミルファを愛する気持ちから生じているものなんだ。ミルファがクルファのことを受け入れるのならば、きっと2人はやり直せるさ」
「でも……もし、上手くいかなかったら……」
「そんなことは万に一つも無いと思うけれど……そのときは私とツバサと3人の、今の暮らしに戻るだけさ。私もツバサもミルファの味方だからね」
そう言ってリースさんはミルファの髪を優しく撫でた。
ミルファの不安を取り除こうと、育ての親としての愛情をその動作に込めて何度も撫でた。
やがてミルファが顔をあげ、リースさんの目を見てはっきりと言った。
「先生。わたし、お母さんに会ってみます」
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