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第一章 箱庭の住人
希ノ崎星寧は優等生
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――この世界には悲しい出来事があちこちに散在している。
時に人々は理不尽な悲劇に見舞われ、心身に深い傷を負ってしまう。
この箱庭はそんな彼らを守るための場所。
ここにいる限り、彼らはもう二度と傷つかなくて済むのだ――
「先日お話致しましたように、本日より五十嵐様にはこの屋敷の管理人となって戴きます」
山奥に建てられた豪奢な洋館を前に、スーツ姿の初老の男性――束枝さんが説明を始めた。
束枝さんは僕――五十嵐修哉をここまで高級車で運んでくれた人で、僕の雇用主の執事を務めている。
「この屋敷には現在四人の女性――高校生から大学生くらいの歳の方々が居住しております。五十嵐様の仕事は屋敷内の管理および、居住者のサポートです」
契約時にも同じ説明を受けたから理解している。
僕が頷くと、束枝さんは細かな説明を続けていく。
「必要な物資は全てこちらで用意いたしますので、都度、ご連絡くださいませ」
最後にそう言ってまとめると、束枝さんは高級車に乗り込んで来た道を帰っていった。
車を見送ってから、僕はキャリーバッグを転がし、門の正面へ移動する。
「うわ、すっげぇ……」
改めて見ても、立派な屋敷だ。
四階建ての西洋建築に、広々とした庭。
庭の管理は定期的に庭師を呼ぶらしいが、もしこれが僕の仕事に割り当てられていたら、とてもじゃないが管理しきれなかっただろう。
そんな立派な建物の前でしばし圧倒され。
一度深呼吸をした後、中に入ろうとする。が、そこで動きを止める。
門を開けて入るべきか、チャイムを鳴らして対応してもらうか。僕は悩んでしまった。
鍵は先程束枝さんから預かっているけれど。
初めて入る屋敷であり、面識の無い女性が中に住んでいる場所でもあるから、鍵で開けて入っていくのには少し躊躇ってしまう。
それに……この屋敷に住んでいる人間は心に深い傷を負っているらしいし。詳しい事情までは聞かされていないが。
迷った末、インターフォンを押してみる。
とりあえず押してみて、誰も出なかったら鍵を使って入ろうという考えだ。
たっぷり十秒ほど待った後。
『はい! どちらさまでしょうか?』
インターフォンを通して、女性の声が返ってきた。はきはきとした話し方だ。
「本日からこちらで勤務することになりました、五十嵐修哉という者ですが……」
『あ、五十嵐さんですね! お話しは伺っております‼ どうぞ、お入りくださいませ』
直後、門が重厚な音をたてながらゆっくりと開いてゆく。どうやら遠隔操作で開けてくれたらしい。
庭を見渡しながら歩みを進め、玄関を開ける。
すると……。
「いらっしゃいませっ! 五十嵐修哉さん‼」
広々としたエントランスで出迎えてくれたのは、セーラー服を着た黒髪ロングの少女だった。
膝丈きっちりのスカートの端をちょこんと摘まみ上げ、片足を引いてお辞儀。ストッキングなどは履いていないため白い太ももがちらりと覗いている。
そんな風にカーテシーをしてからゆっくりと顔を上げる少女。綺麗に切り揃えた前髪が元の位置へと戻っていく。
それから少女はちょっと首を傾げてニッコリ笑顔を浮かべてみせた。
大人びた一連の所作の後に、少女らしい笑顔。
そのギャップに、一瞬、ドキリとしてしまう。
……僕は仕事でここに来たのだ。
頭を振って気持ちを切り替え、改まった態度で少女と向き合った。
「応対してくださりありがとうございます。えっと……」
「私は……希ノ崎。希ノ崎星寧と申します」
「そう、希ノ崎さん」
「星寧で構わないですよ。あと敬語もいらないです。私の方が年下でしょうし」
そう言って、少女はもう一度微笑んで見せる。
「そう……じゃあ、そうさせて貰うよ」
「はいっ! ……ちなみに、私今、十七です」
「僕は二十二」
「二十二歳ですか……なら、曙さんと同い年で、他のみんなは年下ですよ」
「そうなんだ。情報ありがとう」
住人に関する事前情報は助かる。
仕事内容についての説明は細々と受けたが、住人についての説明は四人いることと心に深い傷を負っていることの二点しか聞かされていなかったから。
「いえいえっ、五十嵐さんがここに住むみんなと仲良くなってくれたら嬉しいですからっ」
心からそう願っている口振り。
けれど、不意に彼女の表情が曇る。
「あ……でも、ごめんなさい」
「ん?」
「お出迎え、私だけなんです。みんな引っ込み思案というか、自分の世界大好きな子たちなので……」
「そんなの大丈夫だよ。それより、悪いんだけど、屋敷の案内頼んでもいいかい?」
「はい! 喜んで」
「ありがとう、星寧。助かるよ」
「まずは五十嵐さんのお部屋に案内しますね。お荷物置いちゃった方がいいでしょうし」
こちらです、とスカートをはためかせ歩き出す星寧。
すごく気が利く……まるで優等生みたいな子だ。
そう思いながら、彼女を早足で追う。
と、そのタイミングで靴を履いたままで良かったのかと思い当り、星寧の足元に視線を向ける。
ローファーを履いているので、外履きのままで良いらしい。
外装に違わず、文化も西洋風なのだろう。
安心したところで、星寧に追いついた。
彼女と横並びになり、階段を上っていく。
隣り合っているから彼女の存在がよりはっきりと意識の中に入ってくる。
希ノ崎星寧、十七歳。
身長はだいたい百六十センチくらいだろうか。
艶やかで癖の無い、流れるような長い黒髪。
全く日に焼けていない瑞々しい肌。
それらの少女の魅力をさらに引き立たせる線の細い体つき。
そのくせ、バストとヒップはけっこう出てるから驚きだ。
そして、星寧が階段を上る度に、ほんのり甘い香りが漂ってくる……。
「五十嵐さんのお部屋は四階ですよっ」
「あ、ああ」
ぼーっとしかけていたところで彼女に話しかけられ、慌てて返事する僕。
幸い不審がられなかったようで、彼女は他愛もないことを口にしながら足を進めていく。
そうして階段を上り、最上階へ。
「この階の部屋は全部空き部屋だったんです」
セーラー服の胸ポケットから鍵を取り出し、一番手前の部屋の鍵穴に鍵を挿し込む星寧。
かちゃりと小さな音がしたあと、ドアを開く。
「どうぞっ、ここが五十嵐さんの部屋です!」
招待するように片手を広げる星寧。
彼女に応じるように一度頷いて、僕は部屋に足を踏み入れる。
毛の長い絨毯が敷かれたその部屋は、屋敷の大きさに違わず、とても広い空間だった。
家具はダブルベッドと机、それから本棚が予め設置されいるが、それはほんの一角を占めるだけ。まだまだスペースに余裕がある。
南向きの大きな窓からは庭を一望でき、同時に陽の光をしっかりと取り入れている。
「すごくいい部屋だ……良すぎて落ち着かないかも」
「ふふっ……しばらくすれば慣れると思いますよっ」
「そうかなぁ」
こんないい部屋に宿泊した経験、僕にはない。
苦笑いを浮かべながら、壁際に荷物を置く。
「大丈夫ですよ。はい、この部屋の鍵です」
「ああ、ありがとう」
星寧のスラッとした真っ白な指から部屋の鍵を受け取って、部屋を出る。
「それじゃあ屋敷の案内、よろしく頼む」
「はいっ、それじゃあ、まずは一階から行きましょーっ!」
時に人々は理不尽な悲劇に見舞われ、心身に深い傷を負ってしまう。
この箱庭はそんな彼らを守るための場所。
ここにいる限り、彼らはもう二度と傷つかなくて済むのだ――
「先日お話致しましたように、本日より五十嵐様にはこの屋敷の管理人となって戴きます」
山奥に建てられた豪奢な洋館を前に、スーツ姿の初老の男性――束枝さんが説明を始めた。
束枝さんは僕――五十嵐修哉をここまで高級車で運んでくれた人で、僕の雇用主の執事を務めている。
「この屋敷には現在四人の女性――高校生から大学生くらいの歳の方々が居住しております。五十嵐様の仕事は屋敷内の管理および、居住者のサポートです」
契約時にも同じ説明を受けたから理解している。
僕が頷くと、束枝さんは細かな説明を続けていく。
「必要な物資は全てこちらで用意いたしますので、都度、ご連絡くださいませ」
最後にそう言ってまとめると、束枝さんは高級車に乗り込んで来た道を帰っていった。
車を見送ってから、僕はキャリーバッグを転がし、門の正面へ移動する。
「うわ、すっげぇ……」
改めて見ても、立派な屋敷だ。
四階建ての西洋建築に、広々とした庭。
庭の管理は定期的に庭師を呼ぶらしいが、もしこれが僕の仕事に割り当てられていたら、とてもじゃないが管理しきれなかっただろう。
そんな立派な建物の前でしばし圧倒され。
一度深呼吸をした後、中に入ろうとする。が、そこで動きを止める。
門を開けて入るべきか、チャイムを鳴らして対応してもらうか。僕は悩んでしまった。
鍵は先程束枝さんから預かっているけれど。
初めて入る屋敷であり、面識の無い女性が中に住んでいる場所でもあるから、鍵で開けて入っていくのには少し躊躇ってしまう。
それに……この屋敷に住んでいる人間は心に深い傷を負っているらしいし。詳しい事情までは聞かされていないが。
迷った末、インターフォンを押してみる。
とりあえず押してみて、誰も出なかったら鍵を使って入ろうという考えだ。
たっぷり十秒ほど待った後。
『はい! どちらさまでしょうか?』
インターフォンを通して、女性の声が返ってきた。はきはきとした話し方だ。
「本日からこちらで勤務することになりました、五十嵐修哉という者ですが……」
『あ、五十嵐さんですね! お話しは伺っております‼ どうぞ、お入りくださいませ』
直後、門が重厚な音をたてながらゆっくりと開いてゆく。どうやら遠隔操作で開けてくれたらしい。
庭を見渡しながら歩みを進め、玄関を開ける。
すると……。
「いらっしゃいませっ! 五十嵐修哉さん‼」
広々としたエントランスで出迎えてくれたのは、セーラー服を着た黒髪ロングの少女だった。
膝丈きっちりのスカートの端をちょこんと摘まみ上げ、片足を引いてお辞儀。ストッキングなどは履いていないため白い太ももがちらりと覗いている。
そんな風にカーテシーをしてからゆっくりと顔を上げる少女。綺麗に切り揃えた前髪が元の位置へと戻っていく。
それから少女はちょっと首を傾げてニッコリ笑顔を浮かべてみせた。
大人びた一連の所作の後に、少女らしい笑顔。
そのギャップに、一瞬、ドキリとしてしまう。
……僕は仕事でここに来たのだ。
頭を振って気持ちを切り替え、改まった態度で少女と向き合った。
「応対してくださりありがとうございます。えっと……」
「私は……希ノ崎。希ノ崎星寧と申します」
「そう、希ノ崎さん」
「星寧で構わないですよ。あと敬語もいらないです。私の方が年下でしょうし」
そう言って、少女はもう一度微笑んで見せる。
「そう……じゃあ、そうさせて貰うよ」
「はいっ! ……ちなみに、私今、十七です」
「僕は二十二」
「二十二歳ですか……なら、曙さんと同い年で、他のみんなは年下ですよ」
「そうなんだ。情報ありがとう」
住人に関する事前情報は助かる。
仕事内容についての説明は細々と受けたが、住人についての説明は四人いることと心に深い傷を負っていることの二点しか聞かされていなかったから。
「いえいえっ、五十嵐さんがここに住むみんなと仲良くなってくれたら嬉しいですからっ」
心からそう願っている口振り。
けれど、不意に彼女の表情が曇る。
「あ……でも、ごめんなさい」
「ん?」
「お出迎え、私だけなんです。みんな引っ込み思案というか、自分の世界大好きな子たちなので……」
「そんなの大丈夫だよ。それより、悪いんだけど、屋敷の案内頼んでもいいかい?」
「はい! 喜んで」
「ありがとう、星寧。助かるよ」
「まずは五十嵐さんのお部屋に案内しますね。お荷物置いちゃった方がいいでしょうし」
こちらです、とスカートをはためかせ歩き出す星寧。
すごく気が利く……まるで優等生みたいな子だ。
そう思いながら、彼女を早足で追う。
と、そのタイミングで靴を履いたままで良かったのかと思い当り、星寧の足元に視線を向ける。
ローファーを履いているので、外履きのままで良いらしい。
外装に違わず、文化も西洋風なのだろう。
安心したところで、星寧に追いついた。
彼女と横並びになり、階段を上っていく。
隣り合っているから彼女の存在がよりはっきりと意識の中に入ってくる。
希ノ崎星寧、十七歳。
身長はだいたい百六十センチくらいだろうか。
艶やかで癖の無い、流れるような長い黒髪。
全く日に焼けていない瑞々しい肌。
それらの少女の魅力をさらに引き立たせる線の細い体つき。
そのくせ、バストとヒップはけっこう出てるから驚きだ。
そして、星寧が階段を上る度に、ほんのり甘い香りが漂ってくる……。
「五十嵐さんのお部屋は四階ですよっ」
「あ、ああ」
ぼーっとしかけていたところで彼女に話しかけられ、慌てて返事する僕。
幸い不審がられなかったようで、彼女は他愛もないことを口にしながら足を進めていく。
そうして階段を上り、最上階へ。
「この階の部屋は全部空き部屋だったんです」
セーラー服の胸ポケットから鍵を取り出し、一番手前の部屋の鍵穴に鍵を挿し込む星寧。
かちゃりと小さな音がしたあと、ドアを開く。
「どうぞっ、ここが五十嵐さんの部屋です!」
招待するように片手を広げる星寧。
彼女に応じるように一度頷いて、僕は部屋に足を踏み入れる。
毛の長い絨毯が敷かれたその部屋は、屋敷の大きさに違わず、とても広い空間だった。
家具はダブルベッドと机、それから本棚が予め設置されいるが、それはほんの一角を占めるだけ。まだまだスペースに余裕がある。
南向きの大きな窓からは庭を一望でき、同時に陽の光をしっかりと取り入れている。
「すごくいい部屋だ……良すぎて落ち着かないかも」
「ふふっ……しばらくすれば慣れると思いますよっ」
「そうかなぁ」
こんないい部屋に宿泊した経験、僕にはない。
苦笑いを浮かべながら、壁際に荷物を置く。
「大丈夫ですよ。はい、この部屋の鍵です」
「ああ、ありがとう」
星寧のスラッとした真っ白な指から部屋の鍵を受け取って、部屋を出る。
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