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第一章〜異世界転移と雑貨屋開店〜
ドワーフ娘と暗い洞窟
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やる気を充電させて魔道具の開発に取り掛かるマギに店番を任せルニの鍛冶屋に向かう。
工房には頭を抱えるルニがいた。俺の姿を見るなりかけ寄ってくる。
「イチ!またえらいモンを持ち込んでくれたな!あの金属が何なのか知ってるのか!?」
確かガルヴォルンだったか?一体何が問題なんだ?
ルニによるとガルヴォルンはとにかくめちゃくちゃ硬い金属で全く変形しないため加工が一切できないとのこと。
唯一エルフが特殊な鋳造技術を持って加工出来るとい事だが、その方法も極一部にしか伝わっておらずお手上げだそうだ。
「でもエルフって森に住む種族で木を切って製鉄するドワーフと仲が悪いってイメージだったんだけど。エルフにも鍛治師っているのか?」
「今はある程度住み分けをしているし、エルフが住む森を切り開こうなんて奴は居なくなったからね。昔ほど仲が悪いわけじゃないよ。エルフで鍛冶をやるの暗闇のエルフだね。」
暗闇のエルフ…ルニによると大昔ある精霊の魔法により地下世界に閉じ込められたエルフが独自の進化をした種族らしい。現在はその魔法も解け時折地上に出てくるらしい。
エルフは森と共に生き。暗闇のエルフは土と共に生きた種族なので鉱物に関してはドワーフに引けを取らない知識を持つとのこと。
よし!暗闇のエルフに会いにいこう!
暗闇のエルフに会いにいく決意をするとルニも一緒に連れて行けという。確かに地下世界の探索にドワーフは心強いかも知れない。
「それじゃあ行こうか。ダンジョンに。」
……………え?ダンジョン?もしかして地下世界ってダンジョンの中にある洞窟のこと?
一旦店に戻り出発の準備をする。
店に貯めておいた保存食、飲料その他必要な物をマギ特製のマジックバックに詰め込む。
前回手に入れた魔法石の中に希少な空間魔法を扱える魔法石があり作成できたそうだ。そして魔法石を使ったランタン。オレンジの優しい光だが不思議と遠くまで見渡せる。
地下世界の住人は明る過ぎる光を嫌うらしいのでありがたく使わせていただく。マギは本当に優秀だな。紹介してくれたギルド長にも感謝だ。
ルニと2人でダンジョン内にある洞窟の入り口に立つ。
ルニはダンジョン自体初めての経験という事でやや腰が引けている。
あの……動きにくいんであまりくっかないで欲しいんだが…
まぁなんというか個人的にはすごくいい匂いがして嬉しいんだけど…
その後も洞窟内で何度かゴーレムを倒しながら奥へと進む。
最初はドロップ品に目を輝かせていたが、後半はあまりに希少素材がバンバンドロップするのに引いていた。
俺の異様なドロップ率の高さについては事前に説明済みで口外しないよう頼んでいたが実際に目の当たりにすると驚きを通り越して呆れている。
洞窟に入って3時間はたっただろうか。
地面に腰をかけ食事休憩にしよう。マジックバッグからパンとスープジャー、マギ特製の携帯コンロを取り出しドリップコーヒーを入れる。
洞窟内にコーヒーの良い匂いが立ち込め気分が落ち着く。
「美味しい!まさか洞窟の中でこんな美味しい物が食べれるなんて夢にも思わなかったよ!ダンジョンなんて危険な場所、死ぬ覚悟で入ったのにイチは強くて頼りになるしご飯は美味しい、まるでピクニックだね。」
ランタンの灯りに照らされたルニの笑顔に少しドキドキする。
手には火傷やたくさんの傷があり、仕事では鬼気迫る真剣な表情。
今は何処にでもいる普通の女の子の表情をしている。
「こんにちは。もしよかったら私にも分けていただいてよろしいかしら?」
……!!
そこには青色の肌をした妖艶な長身の女性が立っていた。
髪は腰までまっすぐに伸びており。その姿は洞窟の闇に不思議とマッチしている。
特に危害を加える様子はないので俺は新しくコーヒーを入れると残っていたメロンパンと一緒に渡す。
「美味しい!パンの上に付いている結晶は砂糖ね!しかもパン自体もとっても甘くて美味しいわ!あ…ごめんなさいね、つい興奮して。私の名前はエオル地上の人達は私達のことを暗闇のエルフと呼ぶわ」
お互いに自己紹介をして本来の目的であるガルヴォルンの加工について話を切り出す。
「確かに…ガルヴォルンの加工はは暗闇のエルフにしか伝わらない特殊な技術。どちらかと言うと伝えても無駄という方が正解かもね。そもそもガルヴォルン自体この世に存在するか分からないって言われる位希少で誰も見た事が無いの。そんな物の加工技術なんて誰も受け継ごうなんて思わないでしょ?」
つまりこれはただの鉄屑位の価値しか無いのか…
「ちなみに私はその技術を受け継いでいるわ。ただし実際に使うことが今まで無かったけど。」
失敗しても構わない!是非ガルヴォルンの加工をお願いしたい!
「私は別に構わないわ。ただし条件があるの…
あなたのおうちに住まわせてもらって良いかしら?」
……え?住む?なぜに?
工房には頭を抱えるルニがいた。俺の姿を見るなりかけ寄ってくる。
「イチ!またえらいモンを持ち込んでくれたな!あの金属が何なのか知ってるのか!?」
確かガルヴォルンだったか?一体何が問題なんだ?
ルニによるとガルヴォルンはとにかくめちゃくちゃ硬い金属で全く変形しないため加工が一切できないとのこと。
唯一エルフが特殊な鋳造技術を持って加工出来るとい事だが、その方法も極一部にしか伝わっておらずお手上げだそうだ。
「でもエルフって森に住む種族で木を切って製鉄するドワーフと仲が悪いってイメージだったんだけど。エルフにも鍛治師っているのか?」
「今はある程度住み分けをしているし、エルフが住む森を切り開こうなんて奴は居なくなったからね。昔ほど仲が悪いわけじゃないよ。エルフで鍛冶をやるの暗闇のエルフだね。」
暗闇のエルフ…ルニによると大昔ある精霊の魔法により地下世界に閉じ込められたエルフが独自の進化をした種族らしい。現在はその魔法も解け時折地上に出てくるらしい。
エルフは森と共に生き。暗闇のエルフは土と共に生きた種族なので鉱物に関してはドワーフに引けを取らない知識を持つとのこと。
よし!暗闇のエルフに会いにいこう!
暗闇のエルフに会いにいく決意をするとルニも一緒に連れて行けという。確かに地下世界の探索にドワーフは心強いかも知れない。
「それじゃあ行こうか。ダンジョンに。」
……………え?ダンジョン?もしかして地下世界ってダンジョンの中にある洞窟のこと?
一旦店に戻り出発の準備をする。
店に貯めておいた保存食、飲料その他必要な物をマギ特製のマジックバックに詰め込む。
前回手に入れた魔法石の中に希少な空間魔法を扱える魔法石があり作成できたそうだ。そして魔法石を使ったランタン。オレンジの優しい光だが不思議と遠くまで見渡せる。
地下世界の住人は明る過ぎる光を嫌うらしいのでありがたく使わせていただく。マギは本当に優秀だな。紹介してくれたギルド長にも感謝だ。
ルニと2人でダンジョン内にある洞窟の入り口に立つ。
ルニはダンジョン自体初めての経験という事でやや腰が引けている。
あの……動きにくいんであまりくっかないで欲しいんだが…
まぁなんというか個人的にはすごくいい匂いがして嬉しいんだけど…
その後も洞窟内で何度かゴーレムを倒しながら奥へと進む。
最初はドロップ品に目を輝かせていたが、後半はあまりに希少素材がバンバンドロップするのに引いていた。
俺の異様なドロップ率の高さについては事前に説明済みで口外しないよう頼んでいたが実際に目の当たりにすると驚きを通り越して呆れている。
洞窟に入って3時間はたっただろうか。
地面に腰をかけ食事休憩にしよう。マジックバッグからパンとスープジャー、マギ特製の携帯コンロを取り出しドリップコーヒーを入れる。
洞窟内にコーヒーの良い匂いが立ち込め気分が落ち着く。
「美味しい!まさか洞窟の中でこんな美味しい物が食べれるなんて夢にも思わなかったよ!ダンジョンなんて危険な場所、死ぬ覚悟で入ったのにイチは強くて頼りになるしご飯は美味しい、まるでピクニックだね。」
ランタンの灯りに照らされたルニの笑顔に少しドキドキする。
手には火傷やたくさんの傷があり、仕事では鬼気迫る真剣な表情。
今は何処にでもいる普通の女の子の表情をしている。
「こんにちは。もしよかったら私にも分けていただいてよろしいかしら?」
……!!
そこには青色の肌をした妖艶な長身の女性が立っていた。
髪は腰までまっすぐに伸びており。その姿は洞窟の闇に不思議とマッチしている。
特に危害を加える様子はないので俺は新しくコーヒーを入れると残っていたメロンパンと一緒に渡す。
「美味しい!パンの上に付いている結晶は砂糖ね!しかもパン自体もとっても甘くて美味しいわ!あ…ごめんなさいね、つい興奮して。私の名前はエオル地上の人達は私達のことを暗闇のエルフと呼ぶわ」
お互いに自己紹介をして本来の目的であるガルヴォルンの加工について話を切り出す。
「確かに…ガルヴォルンの加工はは暗闇のエルフにしか伝わらない特殊な技術。どちらかと言うと伝えても無駄という方が正解かもね。そもそもガルヴォルン自体この世に存在するか分からないって言われる位希少で誰も見た事が無いの。そんな物の加工技術なんて誰も受け継ごうなんて思わないでしょ?」
つまりこれはただの鉄屑位の価値しか無いのか…
「ちなみに私はその技術を受け継いでいるわ。ただし実際に使うことが今まで無かったけど。」
失敗しても構わない!是非ガルヴォルンの加工をお願いしたい!
「私は別に構わないわ。ただし条件があるの…
あなたのおうちに住まわせてもらって良いかしら?」
……え?住む?なぜに?
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