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第三章 樹海攻略 建国編
8 能力の把握
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街での買い物を済ませ、【転移】で村に戻ってきた。ハムモンは勿論置いてきた。
助けに行くのは残念ながら難しかったし、そもそもハムモンが悪いんだからしょうがない。彼ならそのうちこの村まで帰って来られるだろう。以前樹海で迷ったという話をしていた気もするが。
そんなことよりも、僕は進化したばっかりなのに自分の能力チェックを怠っていた。というか、優先順位が低かっただけだ。そろそろ手が空いて来たので、早速確認してみよう。
デメテル達とはさっき別れて今はテントに一人だ。じゃあ早速、ステータスオープンっと。
+------------------------------------------
名前:ジン
種族:吸血鬼
体力:1203(+ 300)
魔力:1491(+ 300)
筋力:1382(+ 300)
知力:1551(+ 300)
敏捷:871 (+ 300)
器用:810 (+ 300)
運 :1122(+ 300)
総合:23070
スキル:
・共通スキル
指導官【トト】、言語理解、鑑定、収納、罠検知、全属性耐性、痛痒耐性、精神耐性、魔法、剣術、身体強化、物理障壁、気配察知、魔法障壁、魔法制御、魔法付与
※指導官、魔法付与はレアスキル。レベルは全て(高)
・種族スキル
不死、悪食、悪息、再生、状態異常耐性、暗視、使役、生命吸収、即死、命名、眷属化、眷属召喚、隷属化、変身、死者復活、死者修復、悪魔召喚
※不死、悪息、使役、生命吸収、即死、命名、眷属化、眷属召喚、隷属化、変身、死者復活、死者修復、悪魔召喚はレアスキル。レベルは全て(高)
魔法:
・初級魔法
火球、水弾、風刃、岩槍、小回復、闇霧
・中級魔法
烈火球、大氷柱、旋風刃、大地牙、聖浄光、重力球
・上級魔法
烈業火炎、氷結世界、大爆風波、落下彗星、深淵導穴、【転移】
加護:不死の僧正
装備:死霊のローブ、砂漠の民の腰巻、砂漠の民のブーツ、砂漠の民の手袋
------------------------------------------+
ふむふむ。
とりあえず、体力や魔力とかの数値が全体的に上昇してて、+300とかいう補正値みたいなやつが付いてる。
トトは【初期指導】から【指導官】に変化したみたい。
新しく増えたスキルは、【命名】、【眷属化】、【眷属召喚】、【隷属化】、【変身】、【死者復活】、【死者修復】、【悪魔召喚】か。全部種族スキルだな。
魔法は上級魔法が登録されている。加護は【不死の騎士】から【不死の僧正】に変わっていて、装備欄からはミスリルの剣が消えてる。
(ねぇ、トト? 体力とか魔力に補正値が付いてるんだけど、何か分かる?)
《はい。おそらく加護の効果だと思われます。加護の正確な情報は残念ながら保持しておりませんが、他にステータス補正される要因がございません》
(なるほど、じゃ間違いなさそうだね。それで、トトは【指導官】に変化、というか進化? したんだね)
《はい。【初期指導】はピラミッド攻略に特化していたのですが、【指導官】はより汎用的なものになっています。特別な情報はご提供できなくなってしまいましたが、この世界のあらゆる物事についての一般的な情報を保持しておりますので、是非ご活用ください》
(でも、それパワーアップしてない?)
《いえ、どうしても表面的な情報になりがちかと思いますので、どこまでお役に立てるか未知数です》
(すでに色々教えてくれてるよ、ありがとう。じゃあ次に新スキルだけど、【命名】って名付けのこと?)
《はい。命名する際に自身の魔素を多く差し出すことで、相手からの忠誠を得られる、相手が強化されるという効果があります。スキル化されたことで、以前よりも効率良く魔素を運用できるようになっています》
(じゃあ必要な魔素が多少減るのかな。それで、【死者復活】はリッチが使ってたやつだよな。倒れたアンデッドを復活させるようなスキルだった。そうなると、【隷属化】と被ってないかな? それに、【眷属化】と【隷属化】も何か似てる?)
《【死者復活】で復活させたアンデッドは亡者に成り果て、命令を聞きません。リッチは屍粉で簡単な命令を与えることには成功していたのでしょう。一方、【隷属化】はアンデッドを復活させ支配することができ、細かい指示を与えることが可能です。最後に【眷属化】ですが、アンデッドでない生物をアンデッド化して眷属とするスキルです。【隷属化】との違いは、アンデッドに使用できない、アンデッドになる前の魂は残るので種族以外の変化はない、【眷属召喚】で呼び出せるという部分です》
(なるなる。せっかく覚えたけど【死者復活】は使う機会ないかもなぁ。とにかく、【命名】も含めて配下を増やす系のスキルが多過ぎるよ。できれば別のスキルが欲しかったなぁ、攻撃系の強いスキルとか。「波ぁーっ!」って叫ぶと両手からエネルギー砲が出るとか…………。あとは、【変身】は良いとして、【死者修復】は多分そのままの意味で、アンデッドを回復できるんだろうな。これ欲しかったんだよねー)
(それで、最後の【悪魔召喚】っていうのはそのままのスキルだよね?)
《はい。スキル使用者の強さに応じて召喚できる悪魔が変わってきます。スキルのレベルが(高)なので、最低でも下級悪魔からの召喚になります》
(へー。擬態魔と同じ種族だし強そう。練習がてら、ちょっと使ってみようかなぁ?)
《召喚には生贄が必要です》
(げっ、生贄……。とりあえず、今は無理だな……)
【悪魔召喚】は無理そうだから後回しにして、先に【隷属化】を試そう。
今、不死者の杖は【収納】にしまっていて、屍人将軍達はいつもの場所、野営地の裏にある密林に寝かせている。まずはそこに向かう。
途中、木々の合間から太陽の光が漏れている場所を通ったが、それが肌に触れると相変わらず焼け焦げてしまう。吸血鬼の夢といえば太陽光の克服だが、どうやらまだ僕には早いらしい。
でも一方で、血が飲みたいとかは思わない。そっちは克服してるのかね? それとも魔物みたいに、魔素が吸収できればお腹は減らないのかな。
そんなことを考えていたら野営地の裏に到着した。早速やろう。
「【隷属化】!」
声に出さなくても良いんだけど、出してなんぼの異世界だ。
僕の魔素が足を伝って地面へ流れ出し、密林に眠るアンデッド達に向かい進んでいく。魔素がだいぶ減ってしまった。ステータスで言うと、体力や魔力の数値が100程度ずつ減っている。
アンデッドの数は、屍人将軍が一体、屍人騎士が五体、ゾンビとスケルトンは千体程度だ。ゾンビとスケルトンは、実はもっと沢山連れて来れたんだけど、そんなにいてもしょうがないから置いて来た。
続々と立ち上がり、片膝をつき臣下の礼をとるアンデッド達。
「屍人将軍と屍人騎士は前に出てきてくれる?」
僕がそう言うと、ゾンビとスケルトンが後方に下がり、屍人将軍と屍人騎士が前へ出てきた。
しっかり指示を聞いてくれるのは変わってない。やっぱり不死者の杖の効果ってほぼ【隷属化】と同じだったんだろうな。
屍人騎士の数が多いように感じたので、数えてみたら20体いた。
増えてる?! ってことは、進化したのかぁ……。まあ、いっか。とりあえず【隷属化】はうまくいったみたいだ。
さあ、そして最後に残った懸案事項は今後仲間達とどうしていくか、だ。みんなで集まって相談するかぁ。
助けに行くのは残念ながら難しかったし、そもそもハムモンが悪いんだからしょうがない。彼ならそのうちこの村まで帰って来られるだろう。以前樹海で迷ったという話をしていた気もするが。
そんなことよりも、僕は進化したばっかりなのに自分の能力チェックを怠っていた。というか、優先順位が低かっただけだ。そろそろ手が空いて来たので、早速確認してみよう。
デメテル達とはさっき別れて今はテントに一人だ。じゃあ早速、ステータスオープンっと。
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名前:ジン
種族:吸血鬼
体力:1203(+ 300)
魔力:1491(+ 300)
筋力:1382(+ 300)
知力:1551(+ 300)
敏捷:871 (+ 300)
器用:810 (+ 300)
運 :1122(+ 300)
総合:23070
スキル:
・共通スキル
指導官【トト】、言語理解、鑑定、収納、罠検知、全属性耐性、痛痒耐性、精神耐性、魔法、剣術、身体強化、物理障壁、気配察知、魔法障壁、魔法制御、魔法付与
※指導官、魔法付与はレアスキル。レベルは全て(高)
・種族スキル
不死、悪食、悪息、再生、状態異常耐性、暗視、使役、生命吸収、即死、命名、眷属化、眷属召喚、隷属化、変身、死者復活、死者修復、悪魔召喚
※不死、悪息、使役、生命吸収、即死、命名、眷属化、眷属召喚、隷属化、変身、死者復活、死者修復、悪魔召喚はレアスキル。レベルは全て(高)
魔法:
・初級魔法
火球、水弾、風刃、岩槍、小回復、闇霧
・中級魔法
烈火球、大氷柱、旋風刃、大地牙、聖浄光、重力球
・上級魔法
烈業火炎、氷結世界、大爆風波、落下彗星、深淵導穴、【転移】
加護:不死の僧正
装備:死霊のローブ、砂漠の民の腰巻、砂漠の民のブーツ、砂漠の民の手袋
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ふむふむ。
とりあえず、体力や魔力とかの数値が全体的に上昇してて、+300とかいう補正値みたいなやつが付いてる。
トトは【初期指導】から【指導官】に変化したみたい。
新しく増えたスキルは、【命名】、【眷属化】、【眷属召喚】、【隷属化】、【変身】、【死者復活】、【死者修復】、【悪魔召喚】か。全部種族スキルだな。
魔法は上級魔法が登録されている。加護は【不死の騎士】から【不死の僧正】に変わっていて、装備欄からはミスリルの剣が消えてる。
(ねぇ、トト? 体力とか魔力に補正値が付いてるんだけど、何か分かる?)
《はい。おそらく加護の効果だと思われます。加護の正確な情報は残念ながら保持しておりませんが、他にステータス補正される要因がございません》
(なるほど、じゃ間違いなさそうだね。それで、トトは【指導官】に変化、というか進化? したんだね)
《はい。【初期指導】はピラミッド攻略に特化していたのですが、【指導官】はより汎用的なものになっています。特別な情報はご提供できなくなってしまいましたが、この世界のあらゆる物事についての一般的な情報を保持しておりますので、是非ご活用ください》
(でも、それパワーアップしてない?)
《いえ、どうしても表面的な情報になりがちかと思いますので、どこまでお役に立てるか未知数です》
(すでに色々教えてくれてるよ、ありがとう。じゃあ次に新スキルだけど、【命名】って名付けのこと?)
《はい。命名する際に自身の魔素を多く差し出すことで、相手からの忠誠を得られる、相手が強化されるという効果があります。スキル化されたことで、以前よりも効率良く魔素を運用できるようになっています》
(じゃあ必要な魔素が多少減るのかな。それで、【死者復活】はリッチが使ってたやつだよな。倒れたアンデッドを復活させるようなスキルだった。そうなると、【隷属化】と被ってないかな? それに、【眷属化】と【隷属化】も何か似てる?)
《【死者復活】で復活させたアンデッドは亡者に成り果て、命令を聞きません。リッチは屍粉で簡単な命令を与えることには成功していたのでしょう。一方、【隷属化】はアンデッドを復活させ支配することができ、細かい指示を与えることが可能です。最後に【眷属化】ですが、アンデッドでない生物をアンデッド化して眷属とするスキルです。【隷属化】との違いは、アンデッドに使用できない、アンデッドになる前の魂は残るので種族以外の変化はない、【眷属召喚】で呼び出せるという部分です》
(なるなる。せっかく覚えたけど【死者復活】は使う機会ないかもなぁ。とにかく、【命名】も含めて配下を増やす系のスキルが多過ぎるよ。できれば別のスキルが欲しかったなぁ、攻撃系の強いスキルとか。「波ぁーっ!」って叫ぶと両手からエネルギー砲が出るとか…………。あとは、【変身】は良いとして、【死者修復】は多分そのままの意味で、アンデッドを回復できるんだろうな。これ欲しかったんだよねー)
(それで、最後の【悪魔召喚】っていうのはそのままのスキルだよね?)
《はい。スキル使用者の強さに応じて召喚できる悪魔が変わってきます。スキルのレベルが(高)なので、最低でも下級悪魔からの召喚になります》
(へー。擬態魔と同じ種族だし強そう。練習がてら、ちょっと使ってみようかなぁ?)
《召喚には生贄が必要です》
(げっ、生贄……。とりあえず、今は無理だな……)
【悪魔召喚】は無理そうだから後回しにして、先に【隷属化】を試そう。
今、不死者の杖は【収納】にしまっていて、屍人将軍達はいつもの場所、野営地の裏にある密林に寝かせている。まずはそこに向かう。
途中、木々の合間から太陽の光が漏れている場所を通ったが、それが肌に触れると相変わらず焼け焦げてしまう。吸血鬼の夢といえば太陽光の克服だが、どうやらまだ僕には早いらしい。
でも一方で、血が飲みたいとかは思わない。そっちは克服してるのかね? それとも魔物みたいに、魔素が吸収できればお腹は減らないのかな。
そんなことを考えていたら野営地の裏に到着した。早速やろう。
「【隷属化】!」
声に出さなくても良いんだけど、出してなんぼの異世界だ。
僕の魔素が足を伝って地面へ流れ出し、密林に眠るアンデッド達に向かい進んでいく。魔素がだいぶ減ってしまった。ステータスで言うと、体力や魔力の数値が100程度ずつ減っている。
アンデッドの数は、屍人将軍が一体、屍人騎士が五体、ゾンビとスケルトンは千体程度だ。ゾンビとスケルトンは、実はもっと沢山連れて来れたんだけど、そんなにいてもしょうがないから置いて来た。
続々と立ち上がり、片膝をつき臣下の礼をとるアンデッド達。
「屍人将軍と屍人騎士は前に出てきてくれる?」
僕がそう言うと、ゾンビとスケルトンが後方に下がり、屍人将軍と屍人騎士が前へ出てきた。
しっかり指示を聞いてくれるのは変わってない。やっぱり不死者の杖の効果ってほぼ【隷属化】と同じだったんだろうな。
屍人騎士の数が多いように感じたので、数えてみたら20体いた。
増えてる?! ってことは、進化したのかぁ……。まあ、いっか。とりあえず【隷属化】はうまくいったみたいだ。
さあ、そして最後に残った懸案事項は今後仲間達とどうしていくか、だ。みんなで集まって相談するかぁ。
応援ありがとうございます!
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