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おクズな侯爵様

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 「もう、別れよう。僕と君の二人で、やっていける気がしないんだ。この先の人生を。これは、賢明な判断であると思っている。」

 私は、クズ婚約者のアローハから婚約破棄を申された。

 「やっていけない」と言っているが、これは、アローハ本人の浮気である。

 要するに、彼は相当のクズである。

 だが、もう彼のことは忘れよう!

 晴々しい新たな人生として祝福しよう!

 ー別れて2ヶ月後。

 息をきらしたクズ元婚約者のアローハが家に訪ねてきた。

 「何のようですか?今更……」

 「なぁ!やりなおそう!」

 はぁ?

 「やっぱり、僕たちなら!やっていける!」

 浮気相手から貰ったと思われる指輪が消えている。

 ハハン、どうやらあっちではうまくいかなかったのか。

 「残念ですけど。無理ですわ。貴方のようなクズとは。やっていける気がしませんので。」

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