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36. リリアside 邪魔されたから②
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2回目の人生は、やり方を変えることにした。
あの女の癒しの力がある時は恨みを晴らすことなんて出来ないから、力が弱まるように追い込むことにしたの。
オズワルド様が厄介だったけど、サーシャが見ていないところで上目遣いにして困ったように見せたら、すぐにわたしのお願いを聞いてくれたわ。
やっぱり、愛嬌って大事なのね。
お母様が言っていたことの意味が分かったわ。
「すまない。今日はサーシャと買い物に行く約束をしているんだ」
「わたし、オズワルド様しか頼る人が居ないの」
「そうか……仕方ないな」
お願いを断られそうになっても、上目遣いで涙を少し出せばわたしのお願いごとを聞いてくれた。
でも本当に大事そうなデートの時は邪魔しないわ。
オズワルド様とサーシャが婚約解消してしまったら、わたしの計画は台無しになってしまうもの。
こんな風に毎日オズワルド様の気を引いていたら、いつの間にか彼はいつもわたしを見てくれるようになった。
計画通りに、オズワルド様とサーシャは結婚したわ。
あの女は絶対に愛されないのに、結婚を受け入れるしかなかったのよね。
政略婚だから、逃げられなかったみたい。
「オズワルド様……今夜は一緒に寝ませんか?」
「すまないが、今日だけは無理だ」
結婚してから最初の夜は全く相手にしてもらえなかったけれど、次の日からは元通りになった。
毎日、わたしが暮らす別棟に帰って来てくれる。
最近のオズワルド様は領主の仕事が忙しいみたいで、屋敷のことは私にまかせっきり。
でも、そのお陰であの女の食事を減らせるようになったわ。
今は愛人の立場みたいだけど、扱いは正妻ね。わたしは女主人って感じかしら?
「リリア様、今日のドレスは如何なさいますか?」
「可愛いわたしに似合うドレスにしてほしいわ」
「畏まりました」
サーシャが連れてきたダリアって名前の侍女以外は全員、わたしのお世話をしてくれている。
最初はわたしの命令を聞いてくれなかったけど、オズワルド様に教育してもらったら、わたしの命令だけを聞いてくれるようになったの。
でも、嫌な顔をされるのはどうしてかしら?
オズワルド様は綺麗な宝石も、可愛らしいドレスも、お願いすればすぐに買ってくれるのに。
やっぱり、教育が足りないのかしら?
もう一回教育してもらわなくちゃ。
オズワルド様、早く帰ってきて?
◇
それから1年くらい過ぎたのかしら?
わたしの計画は順調だった。
あの憎い女が癒しの力を使えなくなったらしいの。
でも、もうわたしが直接殺す必要も無さそうね。
だって、あんなに弱っている時に赤ちゃんを産むなんてことをしたら、無事で済むわけないから。
あの女の侍女は気付いているみたいだけど、もう手遅れなの。
この屋敷の護衛さん達に上目遣いで「サーシャとダリアを絶対に出さないで」ってお願いしてあるから、逃げることだって出来ないわ。
ちなみに、今日はわたしが側妻になる日。
そろそろサーシャが死……赤ちゃんが産まれてもおかしくない頃だから、正式に側妻にしてもらったの。
でも、側妻になったら本棟で過ごさないといけないから、わたしはサーシャと顔合わせをしないといけないわ。
「リリア、待たせて済まない」
「全然待っていないから大丈夫よ」
「そうか。では、紹介しよう。
まず、彼女は今度側妻として迎えるリリアだ。子爵家の出だが、馬鹿にしたりしないように。
こちらは妻のサーシャだ」
そんな風にオズワルド様が紹介すると、目の前の女は笑顔を浮かべて頭を下げてきた。
わたしを嘲笑うだなんて、失礼な人!
あの女の癒しの力がある時は恨みを晴らすことなんて出来ないから、力が弱まるように追い込むことにしたの。
オズワルド様が厄介だったけど、サーシャが見ていないところで上目遣いにして困ったように見せたら、すぐにわたしのお願いを聞いてくれたわ。
やっぱり、愛嬌って大事なのね。
お母様が言っていたことの意味が分かったわ。
「すまない。今日はサーシャと買い物に行く約束をしているんだ」
「わたし、オズワルド様しか頼る人が居ないの」
「そうか……仕方ないな」
お願いを断られそうになっても、上目遣いで涙を少し出せばわたしのお願いごとを聞いてくれた。
でも本当に大事そうなデートの時は邪魔しないわ。
オズワルド様とサーシャが婚約解消してしまったら、わたしの計画は台無しになってしまうもの。
こんな風に毎日オズワルド様の気を引いていたら、いつの間にか彼はいつもわたしを見てくれるようになった。
計画通りに、オズワルド様とサーシャは結婚したわ。
あの女は絶対に愛されないのに、結婚を受け入れるしかなかったのよね。
政略婚だから、逃げられなかったみたい。
「オズワルド様……今夜は一緒に寝ませんか?」
「すまないが、今日だけは無理だ」
結婚してから最初の夜は全く相手にしてもらえなかったけれど、次の日からは元通りになった。
毎日、わたしが暮らす別棟に帰って来てくれる。
最近のオズワルド様は領主の仕事が忙しいみたいで、屋敷のことは私にまかせっきり。
でも、そのお陰であの女の食事を減らせるようになったわ。
今は愛人の立場みたいだけど、扱いは正妻ね。わたしは女主人って感じかしら?
「リリア様、今日のドレスは如何なさいますか?」
「可愛いわたしに似合うドレスにしてほしいわ」
「畏まりました」
サーシャが連れてきたダリアって名前の侍女以外は全員、わたしのお世話をしてくれている。
最初はわたしの命令を聞いてくれなかったけど、オズワルド様に教育してもらったら、わたしの命令だけを聞いてくれるようになったの。
でも、嫌な顔をされるのはどうしてかしら?
オズワルド様は綺麗な宝石も、可愛らしいドレスも、お願いすればすぐに買ってくれるのに。
やっぱり、教育が足りないのかしら?
もう一回教育してもらわなくちゃ。
オズワルド様、早く帰ってきて?
◇
それから1年くらい過ぎたのかしら?
わたしの計画は順調だった。
あの憎い女が癒しの力を使えなくなったらしいの。
でも、もうわたしが直接殺す必要も無さそうね。
だって、あんなに弱っている時に赤ちゃんを産むなんてことをしたら、無事で済むわけないから。
あの女の侍女は気付いているみたいだけど、もう手遅れなの。
この屋敷の護衛さん達に上目遣いで「サーシャとダリアを絶対に出さないで」ってお願いしてあるから、逃げることだって出来ないわ。
ちなみに、今日はわたしが側妻になる日。
そろそろサーシャが死……赤ちゃんが産まれてもおかしくない頃だから、正式に側妻にしてもらったの。
でも、側妻になったら本棟で過ごさないといけないから、わたしはサーシャと顔合わせをしないといけないわ。
「リリア、待たせて済まない」
「全然待っていないから大丈夫よ」
「そうか。では、紹介しよう。
まず、彼女は今度側妻として迎えるリリアだ。子爵家の出だが、馬鹿にしたりしないように。
こちらは妻のサーシャだ」
そんな風にオズワルド様が紹介すると、目の前の女は笑顔を浮かべて頭を下げてきた。
わたしを嘲笑うだなんて、失礼な人!
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