114 / 126
第2章
114. いつもと違う人なので
しおりを挟む
土地を見てから数時間。
あっという間に購入を済ませたクラウスと共に、私はエイブラム邸へと戻っていた。
土地は既に私とクラウスの名義で登録されて、代わりに私とクラウスの口座から聖金貨五千枚分が消えていったのだけど、今のところ後悔はしていない。
私がしたことと言えば、贅沢の沼に嵌まらないように、財布の口を狭く締め直したことくらいだ。
両親という反面教師と同じ道は辿りたくないから、しばらくは装飾品にもドレスにも手は出さないと決めたのがさっきのこと。
今は私の家の領地に向かう準備をしているのだけど、それでも気は紛れなくて不安が拭えないから、窓の外を眺めているクラウスに声をかけることにした。
「クラウスは怖くないの?」
「急にどうしたんだ?」
「贅沢に染まらないか、恐ろしくて仕方が無いの」
「ああ、土地代のことを気にしているのか。
あれは見栄のためじゃなくて、生きていくために必要なものだから、贅沢とは違うと思うよ。
シエルは男爵位を賜ったから、最低限貴族としての体裁は整えないといけなかったし、必要な出費だ。
これから建てる屋敷を華美にするなら……それは贅沢だけど、そんなことはしないだろ?」
「ええ。飾りなんて勿体無いもの」
「そう思っているなら、大丈夫だ。何事にも勿体無いと思わなくなったら、その時は自分を見つめ直した方がいいと思うけどね」
「本当に大丈夫かしら……」
「今のシエルなら、心配しなくて良いと思う。
どちらかというと、俺の方が危ないだろうな」
「それは……すごく思うわ」
「……気を付けるよ」
引き攣った表情を浮かべながら、弱々しく口にするクラウス。
人はどうしても自分の財産を基準に考えてしまうから、仕方のないことではあるけれど……裕福な暮らしに慣れきっていると、質素な暮らしに戻るのはすごく難しいのよね。
私は元から極貧生活だったから冒険者の食事にもすぐに慣れたけれど、普通はこんな風には出来ないはずだもの。
そう考えると、クラウスが食事で贅沢をすることは無さそうだわ。
……なんて思いながら、手を動かし続ける私。
髪飾りのお返しにとお守りの首飾りを作っているのだけど、これが凄く難しいのよね。
材料が金属だから模様を描くだけでも力がいるのに、模様が変わると意味が変わってしまうから、綺麗に描かないといけない。
材料は贈り物を手作りしたい人向けに売られている無地の小さな円盤が付いているだけの首飾りで、やっていることは模様を描くだけ。
それなのに、もう二時間もかかっているのよね。
「……完成したわ」
「お疲れ様」
「これで大丈夫かしら?」
「四つ葉のクローバーに治癒魔法の魔力を入れたのか。
良いお守りになると思うよ」
「ありがとう。」
クラウスのお墨付きを貰えたから、大事にマジックバッグに仕舞う私。
それから、グレーティア領の屋敷にむかうために、玄関に向けて足を踏み出した。
◇
いつものように空を飛ぶこと数時間。
無事に誰にも気付かれずグレーティア邸の前に辿り着いた私は、予想していなかった問題に見舞われてしまった。
「申し訳ありませんが、本日はシエル様というお客様がお越しになる予定はございません。お引き取り下さい」
「予定に無い貴族の来訪には気を付けるようにとアレン様がおっしゃられていた。この二人は怪しい。俺がアレン様に確認してくるから、お前たちは不審者が逃げないように捕まえていてくれ」
「「分かりました」」
今日の門番は初めて見る顔だから、きっと新人さんなのだと思う。
だから私の顔を知らないみたい。
私達家族全員が描かれている絵は屋敷の中にいくつもあるのだけど、絵を元に判断するのは危険だから、この対応は正解なのよね。
悪いのは、連絡せずに来てしまった私。
だから、おとなしく捕まったまま待つことにした。
「クラウス、迷惑かけてごめんなさい」
「気にしなくて良い。こういう経験も面白いからね」
申し訳なく思ってしまう私に対して、クラウスはこの状況を楽しんでいる様子。
それが門番達には不審に見えたようで、クラウスだけあっという間に手を縄で縛られてしまった。
門番達の腕はかなりのものだと分かるけれど、クラウスには勝てないわよね……。
「この門番達、かなりの手練れだな。
グレーティア家の護衛は優秀だと聞いていたけど、想像以上だ」
「でも、その縄千切れるのよね?」
「この角度で縛られたら力が入らないから、縄抜けをしないと無理だよ」
「そこまで考えられているのね」
今の状況は私達の方が不利なのだけど、護衛達が優秀だと分かって感心してしまう私。
警備に力を入れているのはお父様が当主になるよりもずっと前から続いていることなのだけど、それは今も変わらないみたい。
そのお陰で今のところ不審者の侵入は許したことが無いのよね。
……なんて思い出していると、お兄様が剣を片手に姿を見せた。
「シエルとクラウス殿……これは大変失礼しました。
二人を解放しなさい」
「承知しました」
少しだけ手間取ってしまったけれど、お兄様が来てくれたことで私達は無事に屋敷の中に入ることが出来た。
けれど、心配事が増えてしまったから、お兄様に問いかけてみる。
「お兄様、いつもの門番さんはどうしたのですか?」
「揃って風邪をひいてしまったから、今は休ませているんだ。
かといって無事な人を休ませない訳にはいかないから、空いたところは見習い達に任せているんだよ」
「そうでしたのね。その風邪は軽いのですか?」
「もう熱は下がったと聞いているから、明後日には復帰する予定だよ」
「大事無くて良かったですわ」
「早めに休ませたのが良かったみたいだ。
シエルも移動で疲れているだろうから、ゆっくりした方が良い」
「ありがとうございますわ」
それから少し歩いたところで、お兄様は料理人達に私達の分を増やすようにと指示を出しに行ってしまったから、私はクラウスと私室へ向かった。
あっという間に購入を済ませたクラウスと共に、私はエイブラム邸へと戻っていた。
土地は既に私とクラウスの名義で登録されて、代わりに私とクラウスの口座から聖金貨五千枚分が消えていったのだけど、今のところ後悔はしていない。
私がしたことと言えば、贅沢の沼に嵌まらないように、財布の口を狭く締め直したことくらいだ。
両親という反面教師と同じ道は辿りたくないから、しばらくは装飾品にもドレスにも手は出さないと決めたのがさっきのこと。
今は私の家の領地に向かう準備をしているのだけど、それでも気は紛れなくて不安が拭えないから、窓の外を眺めているクラウスに声をかけることにした。
「クラウスは怖くないの?」
「急にどうしたんだ?」
「贅沢に染まらないか、恐ろしくて仕方が無いの」
「ああ、土地代のことを気にしているのか。
あれは見栄のためじゃなくて、生きていくために必要なものだから、贅沢とは違うと思うよ。
シエルは男爵位を賜ったから、最低限貴族としての体裁は整えないといけなかったし、必要な出費だ。
これから建てる屋敷を華美にするなら……それは贅沢だけど、そんなことはしないだろ?」
「ええ。飾りなんて勿体無いもの」
「そう思っているなら、大丈夫だ。何事にも勿体無いと思わなくなったら、その時は自分を見つめ直した方がいいと思うけどね」
「本当に大丈夫かしら……」
「今のシエルなら、心配しなくて良いと思う。
どちらかというと、俺の方が危ないだろうな」
「それは……すごく思うわ」
「……気を付けるよ」
引き攣った表情を浮かべながら、弱々しく口にするクラウス。
人はどうしても自分の財産を基準に考えてしまうから、仕方のないことではあるけれど……裕福な暮らしに慣れきっていると、質素な暮らしに戻るのはすごく難しいのよね。
私は元から極貧生活だったから冒険者の食事にもすぐに慣れたけれど、普通はこんな風には出来ないはずだもの。
そう考えると、クラウスが食事で贅沢をすることは無さそうだわ。
……なんて思いながら、手を動かし続ける私。
髪飾りのお返しにとお守りの首飾りを作っているのだけど、これが凄く難しいのよね。
材料が金属だから模様を描くだけでも力がいるのに、模様が変わると意味が変わってしまうから、綺麗に描かないといけない。
材料は贈り物を手作りしたい人向けに売られている無地の小さな円盤が付いているだけの首飾りで、やっていることは模様を描くだけ。
それなのに、もう二時間もかかっているのよね。
「……完成したわ」
「お疲れ様」
「これで大丈夫かしら?」
「四つ葉のクローバーに治癒魔法の魔力を入れたのか。
良いお守りになると思うよ」
「ありがとう。」
クラウスのお墨付きを貰えたから、大事にマジックバッグに仕舞う私。
それから、グレーティア領の屋敷にむかうために、玄関に向けて足を踏み出した。
◇
いつものように空を飛ぶこと数時間。
無事に誰にも気付かれずグレーティア邸の前に辿り着いた私は、予想していなかった問題に見舞われてしまった。
「申し訳ありませんが、本日はシエル様というお客様がお越しになる予定はございません。お引き取り下さい」
「予定に無い貴族の来訪には気を付けるようにとアレン様がおっしゃられていた。この二人は怪しい。俺がアレン様に確認してくるから、お前たちは不審者が逃げないように捕まえていてくれ」
「「分かりました」」
今日の門番は初めて見る顔だから、きっと新人さんなのだと思う。
だから私の顔を知らないみたい。
私達家族全員が描かれている絵は屋敷の中にいくつもあるのだけど、絵を元に判断するのは危険だから、この対応は正解なのよね。
悪いのは、連絡せずに来てしまった私。
だから、おとなしく捕まったまま待つことにした。
「クラウス、迷惑かけてごめんなさい」
「気にしなくて良い。こういう経験も面白いからね」
申し訳なく思ってしまう私に対して、クラウスはこの状況を楽しんでいる様子。
それが門番達には不審に見えたようで、クラウスだけあっという間に手を縄で縛られてしまった。
門番達の腕はかなりのものだと分かるけれど、クラウスには勝てないわよね……。
「この門番達、かなりの手練れだな。
グレーティア家の護衛は優秀だと聞いていたけど、想像以上だ」
「でも、その縄千切れるのよね?」
「この角度で縛られたら力が入らないから、縄抜けをしないと無理だよ」
「そこまで考えられているのね」
今の状況は私達の方が不利なのだけど、護衛達が優秀だと分かって感心してしまう私。
警備に力を入れているのはお父様が当主になるよりもずっと前から続いていることなのだけど、それは今も変わらないみたい。
そのお陰で今のところ不審者の侵入は許したことが無いのよね。
……なんて思い出していると、お兄様が剣を片手に姿を見せた。
「シエルとクラウス殿……これは大変失礼しました。
二人を解放しなさい」
「承知しました」
少しだけ手間取ってしまったけれど、お兄様が来てくれたことで私達は無事に屋敷の中に入ることが出来た。
けれど、心配事が増えてしまったから、お兄様に問いかけてみる。
「お兄様、いつもの門番さんはどうしたのですか?」
「揃って風邪をひいてしまったから、今は休ませているんだ。
かといって無事な人を休ませない訳にはいかないから、空いたところは見習い達に任せているんだよ」
「そうでしたのね。その風邪は軽いのですか?」
「もう熱は下がったと聞いているから、明後日には復帰する予定だよ」
「大事無くて良かったですわ」
「早めに休ませたのが良かったみたいだ。
シエルも移動で疲れているだろうから、ゆっくりした方が良い」
「ありがとうございますわ」
それから少し歩いたところで、お兄様は料理人達に私達の分を増やすようにと指示を出しに行ってしまったから、私はクラウスと私室へ向かった。
560
お気に入りに追加
4,459
あなたにおすすめの小説
自業自得って言葉、知ってますか? 私をいじめていたのはあなたですよね?
長岡更紗
恋愛
庶民聖女の私をいじめてくる、貴族聖女のニコレット。
王子の婚約者を決める舞踏会に出ると、
「卑しい庶民聖女ね。王子妃になりたいがためにそのドレスも盗んできたそうじゃないの」
あることないこと言われて、我慢の限界!
絶対にあなたなんかに王子様は渡さない!
これは一生懸命生きる人が報われ、悪さをする人は報いを受ける、勧善懲悪のシンデレラストーリー!
*旧タイトルは『灰かぶり聖女は冷徹王子のお気に入り 〜自業自得って言葉、知ってますか? 私をいじめていたのは公爵令嬢、あなたですよ〜』です。
*小説家になろうでも掲載しています。
恋人に夢中な婚約者に一泡吹かせてやりたかっただけ
棗
恋愛
伯爵令嬢ラフレーズ=ベリーシュは、王国の王太子ヒンメルの婚約者。
王家の忠臣と名高い父を持ち、更に隣国の姫を母に持つが故に結ばれた完全なる政略結婚。
長年の片思い相手であり、婚約者であるヒンメルの隣には常に恋人の公爵令嬢がいる。
婚約者には愛を示さず、恋人に夢中な彼にいつか捨てられるくらいなら、こちらも恋人を作って一泡吹かせてやろうと友達の羊の精霊メリー君の妙案を受けて実行することに。
ラフレーズが恋人役を頼んだのは、人外の魔術師・魔王公爵と名高い王国最強の男――クイーン=ホーエンハイム。
濡れた色香を放つクイーンからの、本気か嘘かも分からない行動に涙目になっていると恋人に夢中だった王太子が……。
※小説家になろう・カクヨム様にも公開しています
この戦いが終わったら一緒になろうと約束していた勇者は、私の目の前で皇女様との結婚を選んだ
めぐめぐ
恋愛
神官アウラは、勇者で幼馴染であるダグと将来を誓い合った仲だったが、彼は魔王討伐の褒美としてイリス皇女との結婚を打診され、それをアウラの目の前で快諾する。
アウラと交わした結婚の約束は、神聖魔法の使い手である彼女を魔王討伐パーティーに引き入れるためにダグがついた嘘だったのだ。
『お前みたいな、ヤれば魔法を使えなくなる女となんて、誰が結婚するんだよ。魔法しか取り柄のないお前と』
そう書かれた手紙によって捨てらたアウラ。
傷心する彼女に、同じパーティー仲間の盾役マーヴィが、自分の故郷にやってこないかと声をかける。
アウラは心の傷を癒すため、マーヴィとともに彼の故郷へと向かうのだった。
捨てられた主人公が、パーティー仲間の盾役と幸せになる、ちょいざまぁありの恋愛ファンタジー短編。
※思いつきなので色々とガバガバです。ご容赦ください。
※力があれば平民が皇帝になれるような世界観です。
※単純な話なので安心して読めると思います。
[完結]婚約破棄してください。そして私にもう関わらないで
みちこ
恋愛
妹ばかり溺愛する両親、妹は思い通りにならないと泣いて私の事を責める
婚約者も妹の味方、そんな私の味方になってくれる人はお兄様と伯父さんと伯母さんとお祖父様とお祖母様
私を愛してくれる人の為にももう自由になります
もう、あなたを愛することはないでしょう
春野オカリナ
恋愛
第一章 完結番外編更新中
異母妹に嫉妬して修道院で孤独な死を迎えたベアトリーチェは、目覚めたら10才に戻っていた。過去の婚約者だったレイノルドに別れを告げ、新しい人生を歩もうとした矢先、レイノルドとフェリシア王女の身代わりに呪いを受けてしまう。呪い封じの魔術の所為で、ベアトリーチェは銀色翠眼の容姿が黒髪灰眼に変化した。しかも、回帰前の記憶も全て失くしてしまい。記憶に残っているのは数日間の出来事だけだった。
実の両親に愛されている記憶しか持たないベアトリーチェは、これから新しい思い出を作ればいいと両親に言われ、生まれ育ったアルカイドを後にする。
第二章
ベアトリーチェは15才になった。本来なら13才から通える魔法魔術学園の入学を数年遅らせる事になったのは、フロンティアの事を学ぶ必要があるからだった。
フロンティアはアルカイドとは比べ物にならないぐらい、高度な技術が発達していた。街には路面電車が走り、空にはエイが飛んでいる。そして、自動階段やエレベーター、冷蔵庫にエアコンというものまであるのだ。全て魔道具で魔石によって動いている先進技術帝国フロンティア。
護衛騎士デミオン・クレージュと共に新しい学園生活を始めるベアトリーチェ。学園で出会った新しい学友、変わった教授の授業。様々な出来事がベアトリーチェを大きく変えていく。
一方、国王の命でフロンティアの技術を学ぶためにレイノルドやジュリア、ルシーラ達も留学してきて楽しい学園生活は不穏な空気を孕みつつ進んでいく。
第二章は青春恋愛モード全開のシリアス&ラブコメディ風になる予定です。
ベアトリーチェを巡る新しい恋の予感もお楽しみに!
※印は回帰前の物語です。
大好きな旦那様はどうやら聖女様のことがお好きなようです
古堂すいう
恋愛
祖父から溺愛され我儘に育った公爵令嬢セレーネは、婚約者である皇子から衆目の中、突如婚約破棄を言い渡される。
皇子の横にはセレーネが嫌う男爵令嬢の姿があった。
他人から冷たい視線を浴びたことなどないセレーネに戸惑うばかり、そんな彼女に所有財産没収の命が下されようとしたその時。
救いの手を差し伸べたのは神官長──エルゲンだった。
セレーネは、エルゲンと婚姻を結んだ当初「穏やかで誰にでも微笑むつまらない人」だという印象をもっていたけれど、共に生活する内に徐々に彼の人柄に惹かれていく。
だけれど彼には想い人が出来てしまったようで──…。
「今度はわたくしが恩を返すべきなんですわ!」
今まで自分のことばかりだったセレーネは、初めて人のために何かしたいと思い立ち、大好きな旦那様のために奮闘するのだが──…。
旦那様は私より幼馴染みを溺愛しています。
香取鞠里
恋愛
旦那様はいつも幼馴染みばかり優遇している。
疑いの目では見ていたが、違うと思い込んでいた。
そんな時、二人きりで激しく愛し合っているところを目にしてしまった!?
【完結】「俺は2番目に好きな女と結婚するんだ」と言っていた婚約者と婚約破棄したいだけだったのに、なぜか聖女になってしまいました
As-me.com
恋愛
完結しました。
とある日、偶然にも婚約者が「俺は2番目に好きな女と結婚するんだ」とお友達に楽しそうに宣言するのを聞いてしまいました。
例え2番目でもちゃんと愛しているから結婚にはなんの問題も無いとおっしゃっていますが……そんな婚約者様がとんでもない問題児だと発覚します。
なんてことでしょう。愛も無い、信頼も無い、領地にメリットも無い。そんな無い無い尽くしの婚約者様と結婚しても幸せになれる気がしません。
ねぇ、婚約者様。私はあなたと結婚なんてしたくありませんわ。絶対婚約破棄しますから!
あなたはあなたで、1番好きな人と結婚してくださいな。
※この作品は『「俺は2番目に好きな女と結婚するんだ」と婚約者が言っていたので、1番好きな女性と結婚させてあげることにしました。 』を書き直しています。内容はほぼ一緒ですが、細かい設定や登場人物の性格などを書き直す予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる