26 / 100
第1章
26. 休暇を作ります
しおりを挟む
「……ということで、侍女の妊娠が分かったから、給料をそのままに休暇を取らせようと思いますの。
宜しいでしょうか?」
一応、侍女さん達を雇っているのはグレン様だから、提案という形で問いかけてみる。
私に宝石をプレゼントする余裕があるなら、これくらいの出費は大したことではないはずだから。
ちなみに、この休暇制度は私の家ではお母様が私を身籠ってから作られていて、そのお陰か侍女が離れることも無かったのよね。
「……妊娠中は、初期でも休まないといけない程なのか?
その辺りのことを教わっていないから、教えて欲しい」
けれども、グレン様には赤ちゃんがお腹にいる時の大変さを知らないみたい。
でも、素直に相談してくるのは、流石だと思った。
中には分からなくても自分の考えだけで突き進む人もいるのだから。
「もしグレン様に愛する方が出来たとして、その方が懐妊したら、無理をさせられますか?」
「無理だな。
なるほど、そういうことか」
問いかけ方を工夫してみると、グレン様は少し考えてから、そんな風に答えてくれた。
私との契約が終わってから、彼は家族を幸せに出来るような気がするわ。
「はい。
ですが……一人だけだと贔屓になってしまうので、妊娠している侍女には一律で休みを取らせようと思いますの」
「なるほど。良いだろう」
「ありがとうございます!」
私が頭を下げるよりも早く、お礼を口にする侍女さん達。
遅れてお礼を口にすると、グレン様はこんなことを付け加えた。
「これからは侍女の待遇についてはレイラに任せても良いと思っている。
レイラがこの屋敷に来てから、侍女の雰囲気が格段に良くなった」
そこで言葉を区切って、爽やかな笑顔を向けてくる彼の行動に、戸惑ってしまう。
触れたりはしていないけれど、ここから離れられない。そんな気がした。
「……レイラが侍女達のためにと、色々やっていることは知ってる。
そして、全ていい方向で効果が出ているようだから、レイラ以外に適任な人はいない」
私を持ち上げてもらえるのは嬉しいけれど、そんな重役が私に務まるとは思えない。
でも、これも三年間のお仕事のようなものよね?
そんな風に考えたら、少し気持ちが楽になった。
「分かりました。では、侍女の待遇は私が決めますね」
「助かる。正直、そこまで手が回っていなかったんだ」
「そうでしたのね……」
グレン様は領地に関することは優秀と聞いていたけれど、それでもお屋敷の中は疎かになっていたみたい。
本音では、お屋敷に関することは全て私に丸投げしようと思っていたみたいだけど、それでは私が自由に動けなくなるから、丁重にお断りした。
そんなことがあって少し席を外している間に、机の上には見慣れない紙が何枚も置かれていた。
グレン様から一旦離れて、紙を指差しながら問いかける私。
「これは何かしら?」
「奥様に似合いそうな装飾品をみんなで考えていたんです」
すると、そんな答えが返ってきた。
たまに着飾るのは良いのだけど、このデザインの量は厳しいわ……。
「こんなにたくさん……? 流石に全部は無理だと思うの」
「これくらいの出費で公爵家のが傾くようなことは起こりませんから、心配しないでください!」
「そのお金があるなら、みんなのお給料を増やしたいわ」
「もう十分すぎるくらい頂いていますから!
それに、これは奥様が社交界に出られた時に、見下されないようにするためにも大切なのです」
私が少し後ずさりながら、何とか阻止しようとしても、返ってくるのは私の思い通りにならない言葉ばかり。
質素な装いをしていると社交界で見下されるというのはよくあるお話。
だから、もし私が公爵夫人という立場で社交に出ることになったら、王家の方々を超えず、侯爵家の方よりは豪奢に着飾るべき……ということになる。
その機会は……私が公爵夫人で居られる間に訪れることは無いと思うけれど。
でも、備えあれば憂なしと言うから、侍女さん達の言いなりになった方が後悔はしない気がした。
「そういうことなら、どれか三つくらいに絞ってもらえると助かるわ。
こんなに沢山あっても、全く着けない物が出てしまうもの」
「それなら、投票にしましょう!」
それから侍女さんやグレン様によって良さそうな案が三つに絞られて、それを元に宝石商に依頼することに決まった。
ドレスとワンピースの方は三日で完成するみたい。
宝石は少し時間がかかるそうで、一週間と言われた。
今日の打ち合わせはこれでお開き。
外を見ると、すっかり日が落ちていたから、私はグレン様と食堂に向かった。
「お待たせしました」
「ありがとう」
私達が座って待っていると料理が運ばれてきたから、お礼を口にする私。
今日はグレン様も一緒だから、侍女さん達は今まで通り、裏で食事をとるらしい。
だから、私の話し相手はグレン様しかいないのだけど……。
「今日もお疲れさまでした。
領地の方はどんな状況なのですか?」
「魔物の襲撃が増えた以外は、普段通りだ。
今年は豊作だという話だから、魔物に荒らされない限りは大丈夫そうだ」
「そうでしたのね。順調そうで安心しましたわ」
彼の趣味が分からないから、領地のことを問いかけて会話を作ろうとしてみる。
もしも沈黙が続いたら、すごく気まずいことになってしまうから。
「今のところは、だ。
レイラの家の領地は大丈夫なのか?」
「はい。領地にある屋敷の周りには魔物が何故か寄り付かないので、問題ありませんわ」
誰にも言えないことだけれど、私の家には魔物を寄せ付けないための儀式魔法が代々伝わっている。
だから、私の家の領地に唯一ある町が魔物に荒らされるなんて事は起こらない。
ブランでも近付けないほどの効き目だから、一緒に帰れないのは少し寂しいけれど。
宜しいでしょうか?」
一応、侍女さん達を雇っているのはグレン様だから、提案という形で問いかけてみる。
私に宝石をプレゼントする余裕があるなら、これくらいの出費は大したことではないはずだから。
ちなみに、この休暇制度は私の家ではお母様が私を身籠ってから作られていて、そのお陰か侍女が離れることも無かったのよね。
「……妊娠中は、初期でも休まないといけない程なのか?
その辺りのことを教わっていないから、教えて欲しい」
けれども、グレン様には赤ちゃんがお腹にいる時の大変さを知らないみたい。
でも、素直に相談してくるのは、流石だと思った。
中には分からなくても自分の考えだけで突き進む人もいるのだから。
「もしグレン様に愛する方が出来たとして、その方が懐妊したら、無理をさせられますか?」
「無理だな。
なるほど、そういうことか」
問いかけ方を工夫してみると、グレン様は少し考えてから、そんな風に答えてくれた。
私との契約が終わってから、彼は家族を幸せに出来るような気がするわ。
「はい。
ですが……一人だけだと贔屓になってしまうので、妊娠している侍女には一律で休みを取らせようと思いますの」
「なるほど。良いだろう」
「ありがとうございます!」
私が頭を下げるよりも早く、お礼を口にする侍女さん達。
遅れてお礼を口にすると、グレン様はこんなことを付け加えた。
「これからは侍女の待遇についてはレイラに任せても良いと思っている。
レイラがこの屋敷に来てから、侍女の雰囲気が格段に良くなった」
そこで言葉を区切って、爽やかな笑顔を向けてくる彼の行動に、戸惑ってしまう。
触れたりはしていないけれど、ここから離れられない。そんな気がした。
「……レイラが侍女達のためにと、色々やっていることは知ってる。
そして、全ていい方向で効果が出ているようだから、レイラ以外に適任な人はいない」
私を持ち上げてもらえるのは嬉しいけれど、そんな重役が私に務まるとは思えない。
でも、これも三年間のお仕事のようなものよね?
そんな風に考えたら、少し気持ちが楽になった。
「分かりました。では、侍女の待遇は私が決めますね」
「助かる。正直、そこまで手が回っていなかったんだ」
「そうでしたのね……」
グレン様は領地に関することは優秀と聞いていたけれど、それでもお屋敷の中は疎かになっていたみたい。
本音では、お屋敷に関することは全て私に丸投げしようと思っていたみたいだけど、それでは私が自由に動けなくなるから、丁重にお断りした。
そんなことがあって少し席を外している間に、机の上には見慣れない紙が何枚も置かれていた。
グレン様から一旦離れて、紙を指差しながら問いかける私。
「これは何かしら?」
「奥様に似合いそうな装飾品をみんなで考えていたんです」
すると、そんな答えが返ってきた。
たまに着飾るのは良いのだけど、このデザインの量は厳しいわ……。
「こんなにたくさん……? 流石に全部は無理だと思うの」
「これくらいの出費で公爵家のが傾くようなことは起こりませんから、心配しないでください!」
「そのお金があるなら、みんなのお給料を増やしたいわ」
「もう十分すぎるくらい頂いていますから!
それに、これは奥様が社交界に出られた時に、見下されないようにするためにも大切なのです」
私が少し後ずさりながら、何とか阻止しようとしても、返ってくるのは私の思い通りにならない言葉ばかり。
質素な装いをしていると社交界で見下されるというのはよくあるお話。
だから、もし私が公爵夫人という立場で社交に出ることになったら、王家の方々を超えず、侯爵家の方よりは豪奢に着飾るべき……ということになる。
その機会は……私が公爵夫人で居られる間に訪れることは無いと思うけれど。
でも、備えあれば憂なしと言うから、侍女さん達の言いなりになった方が後悔はしない気がした。
「そういうことなら、どれか三つくらいに絞ってもらえると助かるわ。
こんなに沢山あっても、全く着けない物が出てしまうもの」
「それなら、投票にしましょう!」
それから侍女さんやグレン様によって良さそうな案が三つに絞られて、それを元に宝石商に依頼することに決まった。
ドレスとワンピースの方は三日で完成するみたい。
宝石は少し時間がかかるそうで、一週間と言われた。
今日の打ち合わせはこれでお開き。
外を見ると、すっかり日が落ちていたから、私はグレン様と食堂に向かった。
「お待たせしました」
「ありがとう」
私達が座って待っていると料理が運ばれてきたから、お礼を口にする私。
今日はグレン様も一緒だから、侍女さん達は今まで通り、裏で食事をとるらしい。
だから、私の話し相手はグレン様しかいないのだけど……。
「今日もお疲れさまでした。
領地の方はどんな状況なのですか?」
「魔物の襲撃が増えた以外は、普段通りだ。
今年は豊作だという話だから、魔物に荒らされない限りは大丈夫そうだ」
「そうでしたのね。順調そうで安心しましたわ」
彼の趣味が分からないから、領地のことを問いかけて会話を作ろうとしてみる。
もしも沈黙が続いたら、すごく気まずいことになってしまうから。
「今のところは、だ。
レイラの家の領地は大丈夫なのか?」
「はい。領地にある屋敷の周りには魔物が何故か寄り付かないので、問題ありませんわ」
誰にも言えないことだけれど、私の家には魔物を寄せ付けないための儀式魔法が代々伝わっている。
だから、私の家の領地に唯一ある町が魔物に荒らされるなんて事は起こらない。
ブランでも近付けないほどの効き目だから、一緒に帰れないのは少し寂しいけれど。
28
お気に入りに追加
2,348
あなたにおすすめの小説
妹と旦那様に子供ができたので、離縁して隣国に嫁ぎます
冬月光輝
恋愛
私がベルモンド公爵家に嫁いで3年の間、夫婦に子供は出来ませんでした。
そんな中、夫のファルマンは裏切り行為を働きます。
しかも相手は妹のレナ。
最初は夫を叱っていた義両親でしたが、レナに子供が出来たと知ると私を責めだしました。
夫も婚約中から私からの愛は感じていないと口にしており、あの頃に婚約破棄していればと謝罪すらしません。
最後には、二人と子供の幸せを害する権利はないと言われて離縁させられてしまいます。
それからまもなくして、隣国の王子であるレオン殿下が我が家に現れました。
「約束どおり、私の妻になってもらうぞ」
確かにそんな約束をした覚えがあるような気がしますが、殿下はまだ5歳だったような……。
言われるがままに、隣国へ向かった私。
その頃になって、子供が出来ない理由は元旦那にあることが発覚して――。
ベルモンド公爵家ではひと悶着起こりそうらしいのですが、もう私には関係ありません。
※ざまぁパートは第16話〜です
お二人共、どうぞお幸せに……もう二度と勘違いはしませんから
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【もう私は必要ありませんよね?】
私には2人の幼なじみがいる。一人は美しくて親切な伯爵令嬢。もう一人は笑顔が素敵で穏やかな伯爵令息。
その一方、私は貴族とは名ばかりのしがない男爵家出身だった。けれど2人は身分差に関係なく私に優しく接してくれるとても大切な存在であり、私は密かに彼に恋していた。
ある日のこと。病弱だった父が亡くなり、家を手放さなければならない
自体に陥る。幼い弟は父の知り合いに引き取られることになったが、私は住む場所を失ってしまう。
そんな矢先、幼なじみの彼に「一生、面倒をみてあげるから家においで」と声をかけられた。まるで夢のような誘いに、私は喜んで彼の元へ身を寄せることになったのだが――
※ 他サイトでも投稿中
途中まで鬱展開続きます(注意)
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

私は、忠告を致しましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私マリエスは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢ロマーヌ様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
ロマーヌ様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は常に最愛の方に護っていただいているので、貴方様には悪意があると気付けるのですよ。
ロマーヌ様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
さよなら、皆さん。今宵、私はここを出ていきます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【復讐の為、今夜私は偽の家族と婚約者に別れを告げる―】
私は伯爵令嬢フィーネ・アドラー。優しい両親と18歳になったら結婚する予定の婚約者がいた。しかし、幸せな生活は両親の突然の死により、もろくも崩れ去る。私の後見人になると言って城に上がり込んできた叔父夫婦とその娘。私は彼らによって全てを奪われてしまった。愛する婚約者までも。
もうこれ以上は限界だった。復讐する為、私は今夜皆に別れを告げる決意をした―。
※マークは残酷シーン有り
※(他サイトでも投稿中)
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
【完結】「君を愛することはない」と言われた公爵令嬢は思い出の夜を繰り返す
おのまとぺ
恋愛
「君を愛することはない!」
鳴り響く鐘の音の中で、三年の婚約期間の末に結ばれるはずだったマルクス様は高らかに宣言しました。隣には彼の義理の妹シシーがピッタリとくっついています。私は笑顔で「承知いたしました」と答え、ガラスの靴を脱ぎ捨てて、一目散に式場の扉へと走り出しました。
え?悲しくないのかですって?
そんなこと思うわけないじゃないですか。だって、私はこの三年間、一度たりとも彼を愛したことなどなかったのですから。私が本当に愛していたのはーーー
◇よくある婚約破棄
◇元サヤはないです
◇タグは増えたりします
◇薬物などの危険物が少し登場します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる