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洗脳
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5日後……
マック司令官が「これよりプロビデンス防衛軍は、予定通り火星へ向け出撃する。泣いても笑っても、これが最後の戦いとなる、諸君の健闘を祈る」と言うと、朱雀と白虎が飛び立った。
それを追う様に、次々と宇宙船が出撃していく。全ての宇宙船が出撃するのを待ち、最後に玄武が飛び立った。
火星では、プロビデンスの襲撃を察知していた。
アニムスの司令官ハスケルが「多数の敵を確認、出撃準備が出来た黒龍から出撃。ルシフェル、青龍は出せるか?」と言った。
ルシフェルは「兵士の準備がまだ完全では……」と言った。ハスケルは「完全で無くても構わん、青龍を向かわせろ。」と言った。
しばらくして、火星へ向かい先頭を行くアレスが「しかしティアが告るとはね~」と口を開いた。ヘリオスが「でもマレス格好良かったなぁ~ 、ティアを引き寄せてkissしたあと、絶対生きて帰って来いよだって」と言うと、ティアが「全部聞こえてるんですけど……」と言った。
するとアレスが「まさかこのタイミングで告るとは思わなかったからさ」と言うと、ティアは「あたしだって告白するつもりなんて無かったわよ。だいたい脳腫瘍で何時死ぬかも解らないのに告白したところでって思ってたのよ。でも作戦が失敗したら皆死ぬんだなって思ったら、死ぬ前にちゃんと気持ち伝えといた方が良いかなって……」と言った。
ヘリオスが「死ぬ事より、生きて帰ってくる事考えようぜ」と言うと、ティアは「そうね、あんたの彼女も助けなきゃね」と言った。
するとヘリオスが「来る!」と言った。アレスが「何が?」と聞くと、ヘリオスが「前方より黒龍が多数接近して来ます」と答えた。アレスは「俺は何も感じないけど……」と言った。
マック司令官は「全艦に継ぐ、黒龍迎撃に備え攻撃準備」と言った。しばらくしてアレスが「ホントだ、俺も感じる、流石エースだな」と言った。
それから少しして、黒龍の影が多数前方に現れた。マック司令官の「全軍、攻撃開始」との号令で、ラグナロク最終決戦の幕は開かれた。
あちらこちらでチカチカと、光っては消える。ヘリオス達が黒龍を沈めて行くが、プロビデンスの宇宙船も黒龍の攻撃を受けていた。
ヘリオスは「俺達が黒龍をやります、皆さんは黒龍との交戦は避け援護をお願いします」と言った。
そのころ天界では、ハーデスがゼウスにプロビデンスとアニムスの戦闘が始まった事を報告した。
ハーデスは「人類の戦闘が惑星だけに留まらず、宇宙空間にて戦闘を開始しました。これ以上宇宙を汚されては……」と言った。ゼウスがハーデスに「何故そんな事になっているんだ!」と言った。
ルシフェルは「チッ」と舌打ちすると「間に合わなかったか」と言った。
これまで何度かゼウスへの報告を邪魔してきたルシフェルだったが、今回ばかりは、プロビデンス襲撃の対応に追われ邪魔することが出来なかった。
ルシフェルは「善だの悪だのぬかしてるゼウスが、アニムスとプロビデンスどちらを善と判断するか、これはこれで良しとするか」と言うと、天界から姿を消した。
ゼウスは、何故こうなったのか原因を探る為、過去の透視に入った。
プロビデンスは苦戦しながらも、徐々にではあるが黒龍の数を減らし善戦していた。アレスが「このままで行けば火星到着は時間の問題だな」と言った。
ヘリオスは「いや、まだ青い奴の姿を見てない」と言うとティアが「そうね、あれが何機も出て来る様だと厄介よね」と言った。
アレスが「青い奴が出て来ても鳳凰なら」と言うと、ティアが「バカね、1機構ってる間に他の奴に仲間を攻撃されたら」と言った。するとヘリオスが「それもそうだけど、鳳凰が何回ビームを打てるのか、それ以前に鳳凰を呼び出せるのか……」と言った。
アレスが「確かにマレスの事もあったし、白虎での訓練がやっとで、あれから1度も鳳凰には……」と言うと、ティアが「青い奴が出て来たら、ぶっつけ本番で鳳凰を呼び出すしか無いわね。でも、鳳凰を呼び出せたとしても、ビームの使用は控えないと」と言った。
するとヘリオスが「デカいのが来る、青い奴に間違いない!」と言った。ティアが「何機?」と聞くと、ヘリオスは「とりあえず1機だと」と答えた。
ティアは「そいつを倒して火星に行くわよ!」と言った。アレスは「おう、俺達が力を合わせれば青いのなんて!」と言うと、ヘリオスが「相手が1機なら鳳凰で戦おう!」と言った。
そして3人は祈った『頼む鳳凰』すると3人のトリニティの目が虹色に輝いた。朱雀、白虎、玄武から光が放たれ、その光が繋がり丸い輪となり、朱雀、白虎、玄武を囲むと3体が1つになり、鳳凰となった。
ヘリオスが「やったな!」と言うと、ティアも「やったわね!」と言った。
アレスは「鳳凰になったら提案したい事があったんだけど……」と言い出した。ティアが「こんな時に何!」と怒り気味に言うと、アレスが「鳳凰のビームだけど…… フレイムトルネードってのはどう?」と言った。
ヘリオスは「まぁ~技の名前は有った方が良いよな」と言った。するとアレスが「だろ! 白虎の技はマレスが決めちゃったし、俺も名前付けたいなと……」と言った。
ティアは「子供か! でも悪くないんじゃない」と言った。アレスは「だろ! あの炎が渦巻く感じが出てるだろ!」と目を輝かせた。
ヘリオスは「確かにイメージしやすいかも」と言うと、アレスは「じゃフレイムトルネードで決まり」と言った。
その時、ヘリオスは青龍の気配を感じ「奴が来た!」と言った。次の瞬間、下から忽然と姿を表した青龍が攻撃を仕掛けて来た。
間一髪、鳳凰が攻撃を避けると、ティアが「こいつ前の奴より早い!」と言った。そこから鳳凰と青龍の打撃戦が始まった。
するとヘリオスの頭の中で「妹をルナと子供達を返せ!」と怒り狂った様な声が聞こえてきた。ヘリオスは「セレネ? 青龍に乗ってるのはセレネなのか?」と気づいた。
ヘリオスが「セレネ、俺だ! ヘリオスだ! 聞いてくれ!」と言うが、青龍の動きが止まる気配は無い。
ティアが「セレネって、あんたが話してた彼女?」と言った。アレスは「彼女が青龍を動かしてるのか?」と言った。
ヘリオスが「セレネに間違いない、でも様子がおかしい……」と言うと、ティアが「様子がおかしいって、どう様子がおかしいのよ!」と言った。
ヘリオスは「俺達が妹と子供達を拐ったと思い込んでる」と言うと、アレスが「そんなこと俺達がする訳無いだろ!」と言った。
ティアが「まさか洗脳されてるんじゃ……?」と言うと、ヘリオスが「多分そうだと思う……」と言った。
アレスが「どうにかならないのかよ!」と言うと、ヘリオスは「直接彼女に話し掛け、説得してみます!」と言った。ティアは「これじゃ攻撃が出来ないじゃない! そんな長く攻撃は避けられないわよ、急いで!」と言った。
ヘリオスは、ティアにテレパシーで話し掛けた「俺達は君と戦いたく無い! 君は騙されてるんだ!」と。それでも青龍の攻撃は続く。
青龍は打撃だけでは無くビームを撃ってきた。打撃でしか応戦が出来ない鳳凰は、徐々に追い詰められていった。
我慢の限界にきたアレスが「これ以上は無理だ、彼女には悪いが……」とフレイムトルネードを出そうとした。ヘリオスが咄嗟に「待ってくれ!」と言った瞬間、鳳凰の姿は消え元の朱雀、玄武、白虎に戻ってしまった。
アレスが「どうしたんだ?」と言うと白虎が「シンクロが解けました」と答えた。ティアが「シンクロが解けたって?」と言うと、玄武が「3人のセレネを助けたいとの思いが乱れたので」と言った。
アレスが「俺のせい?」と言うと、ティアが「解ったわ、でもこの方が都合が良いかも、スピードは多少落ちても、複数のが的を絞りにくいもの。」
「アレス、私達でとにかく青龍を撹乱するわよ、その間にヘリオスは何とか彼女を説得して!」と言った。ヘリオスは「ありがとう、やってみる!」と言った。
玄武と白虎は青龍に近づいては離れ、近づいては離れを繰り返し青龍を撹乱した。青龍は玄武と白虎を追い、何度もビームを放った。
ヘリオスは、セレネにテレパシーを送り続ける。ヘリオスは、いつしかセレネを晴夏と呼んでいた「晴夏さん俺だ、気付いてくれ!」と。
ティアが逃げ疲れ「こいつのビーム無制限なの?」と叫んだ。その時、青龍の動きが止まった。
セレネが正気を取り戻し「ここは?」と言った。セレネの頭の中で「晴夏さん……」とヘリオスの声がした。
セレネは「久野さん……? 貴方は花畑で会った?!」と言った。ヘリオスが「やっと気付いてくれた、花畑で会ったヘリオスです。」と言った。
ティアとアレスは「やったー!」と伸びをすると同時に、疲れて前にうなだれた。
セレネは「私は何でここに?」と言うと、ヘリオスが「洗脳されてたんだと思います」
セレネが「貴方が何故ここに?」と言うと、ヘリオスが「貴女を…… 子供達とニヴルヘイムの人達を助けに来ました」と言った。
するとティアが「あたし達は、ニヴルヘイムの人達を救いに来たけど、あんたは大事な前世の彼女を取り戻しに来たのよね」と言った。
ヘリオスは、ちょっと焦った様子で「なっ」と言葉に詰まってから「何言っちゃってくれてんのかな…… もしかしてミーティングルームでの事、根にもってる?」と言った。
ティアは「そんな事ど~ でも良いわよ、それよりセレネだっけ? その子とあたしに対しての言葉使いが、あからさまに違うのがムカつくのよ!」と言った。
セレネはクスっと笑った。アレスが「まぁまぁ、2人とも笑われてますよ、そんな事ど~ でも良いから早いとこ火星に向かいません?」と言った。ティアは「あんたのそ~ゆ~ とこ、1番ムカつく!」とほっぺを膨らませた。
ヘリオスがセレネに「そいつ動かせる?」と聞いた。セレネは「ちょっとオーバーヒートしただけみたいだから、少し待てば動かせる様になると思う」と言った。
ティアは「それじゃ鳳凰を呼ぶわよ」と言った。3人で鳳凰を呼び出すと、ヘリオスは「とっとと残りの黒龍片付けて火星へいくぞ!」と俄然とやる気を出した。
マック司令官が「これよりプロビデンス防衛軍は、予定通り火星へ向け出撃する。泣いても笑っても、これが最後の戦いとなる、諸君の健闘を祈る」と言うと、朱雀と白虎が飛び立った。
それを追う様に、次々と宇宙船が出撃していく。全ての宇宙船が出撃するのを待ち、最後に玄武が飛び立った。
火星では、プロビデンスの襲撃を察知していた。
アニムスの司令官ハスケルが「多数の敵を確認、出撃準備が出来た黒龍から出撃。ルシフェル、青龍は出せるか?」と言った。
ルシフェルは「兵士の準備がまだ完全では……」と言った。ハスケルは「完全で無くても構わん、青龍を向かわせろ。」と言った。
しばらくして、火星へ向かい先頭を行くアレスが「しかしティアが告るとはね~」と口を開いた。ヘリオスが「でもマレス格好良かったなぁ~ 、ティアを引き寄せてkissしたあと、絶対生きて帰って来いよだって」と言うと、ティアが「全部聞こえてるんですけど……」と言った。
するとアレスが「まさかこのタイミングで告るとは思わなかったからさ」と言うと、ティアは「あたしだって告白するつもりなんて無かったわよ。だいたい脳腫瘍で何時死ぬかも解らないのに告白したところでって思ってたのよ。でも作戦が失敗したら皆死ぬんだなって思ったら、死ぬ前にちゃんと気持ち伝えといた方が良いかなって……」と言った。
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するとヘリオスが「来る!」と言った。アレスが「何が?」と聞くと、ヘリオスが「前方より黒龍が多数接近して来ます」と答えた。アレスは「俺は何も感じないけど……」と言った。
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あちらこちらでチカチカと、光っては消える。ヘリオス達が黒龍を沈めて行くが、プロビデンスの宇宙船も黒龍の攻撃を受けていた。
ヘリオスは「俺達が黒龍をやります、皆さんは黒龍との交戦は避け援護をお願いします」と言った。
そのころ天界では、ハーデスがゼウスにプロビデンスとアニムスの戦闘が始まった事を報告した。
ハーデスは「人類の戦闘が惑星だけに留まらず、宇宙空間にて戦闘を開始しました。これ以上宇宙を汚されては……」と言った。ゼウスがハーデスに「何故そんな事になっているんだ!」と言った。
ルシフェルは「チッ」と舌打ちすると「間に合わなかったか」と言った。
これまで何度かゼウスへの報告を邪魔してきたルシフェルだったが、今回ばかりは、プロビデンス襲撃の対応に追われ邪魔することが出来なかった。
ルシフェルは「善だの悪だのぬかしてるゼウスが、アニムスとプロビデンスどちらを善と判断するか、これはこれで良しとするか」と言うと、天界から姿を消した。
ゼウスは、何故こうなったのか原因を探る為、過去の透視に入った。
プロビデンスは苦戦しながらも、徐々にではあるが黒龍の数を減らし善戦していた。アレスが「このままで行けば火星到着は時間の問題だな」と言った。
ヘリオスは「いや、まだ青い奴の姿を見てない」と言うとティアが「そうね、あれが何機も出て来る様だと厄介よね」と言った。
アレスが「青い奴が出て来ても鳳凰なら」と言うと、ティアが「バカね、1機構ってる間に他の奴に仲間を攻撃されたら」と言った。するとヘリオスが「それもそうだけど、鳳凰が何回ビームを打てるのか、それ以前に鳳凰を呼び出せるのか……」と言った。
アレスが「確かにマレスの事もあったし、白虎での訓練がやっとで、あれから1度も鳳凰には……」と言うと、ティアが「青い奴が出て来たら、ぶっつけ本番で鳳凰を呼び出すしか無いわね。でも、鳳凰を呼び出せたとしても、ビームの使用は控えないと」と言った。
するとヘリオスが「デカいのが来る、青い奴に間違いない!」と言った。ティアが「何機?」と聞くと、ヘリオスは「とりあえず1機だと」と答えた。
ティアは「そいつを倒して火星に行くわよ!」と言った。アレスは「おう、俺達が力を合わせれば青いのなんて!」と言うと、ヘリオスが「相手が1機なら鳳凰で戦おう!」と言った。
そして3人は祈った『頼む鳳凰』すると3人のトリニティの目が虹色に輝いた。朱雀、白虎、玄武から光が放たれ、その光が繋がり丸い輪となり、朱雀、白虎、玄武を囲むと3体が1つになり、鳳凰となった。
ヘリオスが「やったな!」と言うと、ティアも「やったわね!」と言った。
アレスは「鳳凰になったら提案したい事があったんだけど……」と言い出した。ティアが「こんな時に何!」と怒り気味に言うと、アレスが「鳳凰のビームだけど…… フレイムトルネードってのはどう?」と言った。
ヘリオスは「まぁ~技の名前は有った方が良いよな」と言った。するとアレスが「だろ! 白虎の技はマレスが決めちゃったし、俺も名前付けたいなと……」と言った。
ティアは「子供か! でも悪くないんじゃない」と言った。アレスは「だろ! あの炎が渦巻く感じが出てるだろ!」と目を輝かせた。
ヘリオスは「確かにイメージしやすいかも」と言うと、アレスは「じゃフレイムトルネードで決まり」と言った。
その時、ヘリオスは青龍の気配を感じ「奴が来た!」と言った。次の瞬間、下から忽然と姿を表した青龍が攻撃を仕掛けて来た。
間一髪、鳳凰が攻撃を避けると、ティアが「こいつ前の奴より早い!」と言った。そこから鳳凰と青龍の打撃戦が始まった。
するとヘリオスの頭の中で「妹をルナと子供達を返せ!」と怒り狂った様な声が聞こえてきた。ヘリオスは「セレネ? 青龍に乗ってるのはセレネなのか?」と気づいた。
ヘリオスが「セレネ、俺だ! ヘリオスだ! 聞いてくれ!」と言うが、青龍の動きが止まる気配は無い。
ティアが「セレネって、あんたが話してた彼女?」と言った。アレスは「彼女が青龍を動かしてるのか?」と言った。
ヘリオスが「セレネに間違いない、でも様子がおかしい……」と言うと、ティアが「様子がおかしいって、どう様子がおかしいのよ!」と言った。
ヘリオスは「俺達が妹と子供達を拐ったと思い込んでる」と言うと、アレスが「そんなこと俺達がする訳無いだろ!」と言った。
ティアが「まさか洗脳されてるんじゃ……?」と言うと、ヘリオスが「多分そうだと思う……」と言った。
アレスが「どうにかならないのかよ!」と言うと、ヘリオスは「直接彼女に話し掛け、説得してみます!」と言った。ティアは「これじゃ攻撃が出来ないじゃない! そんな長く攻撃は避けられないわよ、急いで!」と言った。
ヘリオスは、ティアにテレパシーで話し掛けた「俺達は君と戦いたく無い! 君は騙されてるんだ!」と。それでも青龍の攻撃は続く。
青龍は打撃だけでは無くビームを撃ってきた。打撃でしか応戦が出来ない鳳凰は、徐々に追い詰められていった。
我慢の限界にきたアレスが「これ以上は無理だ、彼女には悪いが……」とフレイムトルネードを出そうとした。ヘリオスが咄嗟に「待ってくれ!」と言った瞬間、鳳凰の姿は消え元の朱雀、玄武、白虎に戻ってしまった。
アレスが「どうしたんだ?」と言うと白虎が「シンクロが解けました」と答えた。ティアが「シンクロが解けたって?」と言うと、玄武が「3人のセレネを助けたいとの思いが乱れたので」と言った。
アレスが「俺のせい?」と言うと、ティアが「解ったわ、でもこの方が都合が良いかも、スピードは多少落ちても、複数のが的を絞りにくいもの。」
「アレス、私達でとにかく青龍を撹乱するわよ、その間にヘリオスは何とか彼女を説得して!」と言った。ヘリオスは「ありがとう、やってみる!」と言った。
玄武と白虎は青龍に近づいては離れ、近づいては離れを繰り返し青龍を撹乱した。青龍は玄武と白虎を追い、何度もビームを放った。
ヘリオスは、セレネにテレパシーを送り続ける。ヘリオスは、いつしかセレネを晴夏と呼んでいた「晴夏さん俺だ、気付いてくれ!」と。
ティアが逃げ疲れ「こいつのビーム無制限なの?」と叫んだ。その時、青龍の動きが止まった。
セレネが正気を取り戻し「ここは?」と言った。セレネの頭の中で「晴夏さん……」とヘリオスの声がした。
セレネは「久野さん……? 貴方は花畑で会った?!」と言った。ヘリオスが「やっと気付いてくれた、花畑で会ったヘリオスです。」と言った。
ティアとアレスは「やったー!」と伸びをすると同時に、疲れて前にうなだれた。
セレネは「私は何でここに?」と言うと、ヘリオスが「洗脳されてたんだと思います」
セレネが「貴方が何故ここに?」と言うと、ヘリオスが「貴女を…… 子供達とニヴルヘイムの人達を助けに来ました」と言った。
するとティアが「あたし達は、ニヴルヘイムの人達を救いに来たけど、あんたは大事な前世の彼女を取り戻しに来たのよね」と言った。
ヘリオスは、ちょっと焦った様子で「なっ」と言葉に詰まってから「何言っちゃってくれてんのかな…… もしかしてミーティングルームでの事、根にもってる?」と言った。
ティアは「そんな事ど~ でも良いわよ、それよりセレネだっけ? その子とあたしに対しての言葉使いが、あからさまに違うのがムカつくのよ!」と言った。
セレネはクスっと笑った。アレスが「まぁまぁ、2人とも笑われてますよ、そんな事ど~ でも良いから早いとこ火星に向かいません?」と言った。ティアは「あんたのそ~ゆ~ とこ、1番ムカつく!」とほっぺを膨らませた。
ヘリオスがセレネに「そいつ動かせる?」と聞いた。セレネは「ちょっとオーバーヒートしただけみたいだから、少し待てば動かせる様になると思う」と言った。
ティアは「それじゃ鳳凰を呼ぶわよ」と言った。3人で鳳凰を呼び出すと、ヘリオスは「とっとと残りの黒龍片付けて火星へいくぞ!」と俄然とやる気を出した。
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