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最後の戦い
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本当にギリの状態で俺は部屋へと到着した……震える手でポーションを傷口にかける……シュシュシュ……と音がして、見る見るうちに血が止まっていく……
よし……これで死にはしないだろ……さらに俺は回復ポーションも飲む……出血で弱っていた体力を回復させていく……
なんとか立てるほどに回復した俺は、バックの中をガサガサと探り始める……
「あった……これがあれば俺でも役にたつかも……」
俺が取り出したのは前に発明した自慢作……戦闘用ではないけど……さらに高級ポーションをいくつか持って、戦闘をしている場所へと戻った。
アリナたちの戦闘は続いていた……どうも2対1でも苦戦しているようで、二人は傷だらけだった……
「アリナ、ゼロス! これを使え!」
俺は高級ポーションを二人に投げた。
それを受け取った二人はポーションで傷を回復する。
「助かった、ヒュレル!」
「旦那も役に立つことあるんだな」
しかし、それでもジアーノンの動きは鋭く、突破口すら見いだせていないようだった……
「ジアーノン……その黒いオーラ……お前もしかして魔神を食ったのか……」
ゼロスがジアーノンの周りに取り巻く黒いオーラを見てそう指摘する……
「食ったとはセンスの無い言い方だな……取り込んだと言ってもらおうか……」
「嘘でしょ……魔神を取り込んだですって……ジアーノン! あなた人間やめる気!」
「はははっ……人間なんて下等生物……いつでもやめてあげますよ」
よくわからないけど、どうやらジアーノンは人間をやめるほどのパワーアップをしているそうだ……
このままだと二人ともやられる……なんとか隙を見つけてこれを使わないと……
アリナの剣がジアーノンの肩にかすった……ダメージは無いようだけど……少しだけバランスを崩す……俺はそんな感じの隙を待ってた……
俺は自慢の発明品を、ジアーノンの足元に投げた……
投げたのは雷玉……雷の力で相手を痺れさせる罠で、熊狩り用に開発した、俺には珍しい戦闘に使える発明品だ。
雷玉は人の身長ほどの雷撃を複数放出して、近くにいるものを捕縛する……ジアーノンも雷に絡められ、動きを封じられた。
「アリナ、ゼロス! 今だ!」
そう叫ぶと、状況を理解したのか、二人は最強の奥義を発動した……
「天命翔破斬!」
「獣王撃鉄波!」
「し……しまった! こんな雷なんぞに!……ヒュ……ヒュレル! 許さんぞ!」
さすがのジアーノンも焦りの表情を浮かべてそう叫んだ……
二人の必殺の攻撃は、ジアーノンの体を跡形もなく消しとばす……
「倒したのか……」
俺がそう呟くと、アリナが近づいてきて頭に手をやり、こう言った。
「ヒュレル……ありがとう……助かったわ……」
「へへっ……まさかアリナの旦那に助けられるとはな……」
二人に礼を言われて俺も嬉しくなった。
「いやああああ! ジアーノン! ジアーノン! どこ? どこにいったの!」
消失したジアーノンを見て、ルーリエが狂ったように叫んでいる……俺は彼女を制止しようとするが、もう彼女の目には俺は映らないようで、近づいても払いのけられるだけだった……
よし……これで死にはしないだろ……さらに俺は回復ポーションも飲む……出血で弱っていた体力を回復させていく……
なんとか立てるほどに回復した俺は、バックの中をガサガサと探り始める……
「あった……これがあれば俺でも役にたつかも……」
俺が取り出したのは前に発明した自慢作……戦闘用ではないけど……さらに高級ポーションをいくつか持って、戦闘をしている場所へと戻った。
アリナたちの戦闘は続いていた……どうも2対1でも苦戦しているようで、二人は傷だらけだった……
「アリナ、ゼロス! これを使え!」
俺は高級ポーションを二人に投げた。
それを受け取った二人はポーションで傷を回復する。
「助かった、ヒュレル!」
「旦那も役に立つことあるんだな」
しかし、それでもジアーノンの動きは鋭く、突破口すら見いだせていないようだった……
「ジアーノン……その黒いオーラ……お前もしかして魔神を食ったのか……」
ゼロスがジアーノンの周りに取り巻く黒いオーラを見てそう指摘する……
「食ったとはセンスの無い言い方だな……取り込んだと言ってもらおうか……」
「嘘でしょ……魔神を取り込んだですって……ジアーノン! あなた人間やめる気!」
「はははっ……人間なんて下等生物……いつでもやめてあげますよ」
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このままだと二人ともやられる……なんとか隙を見つけてこれを使わないと……
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俺は自慢の発明品を、ジアーノンの足元に投げた……
投げたのは雷玉……雷の力で相手を痺れさせる罠で、熊狩り用に開発した、俺には珍しい戦闘に使える発明品だ。
雷玉は人の身長ほどの雷撃を複数放出して、近くにいるものを捕縛する……ジアーノンも雷に絡められ、動きを封じられた。
「アリナ、ゼロス! 今だ!」
そう叫ぶと、状況を理解したのか、二人は最強の奥義を発動した……
「天命翔破斬!」
「獣王撃鉄波!」
「し……しまった! こんな雷なんぞに!……ヒュ……ヒュレル! 許さんぞ!」
さすがのジアーノンも焦りの表情を浮かべてそう叫んだ……
二人の必殺の攻撃は、ジアーノンの体を跡形もなく消しとばす……
「倒したのか……」
俺がそう呟くと、アリナが近づいてきて頭に手をやり、こう言った。
「ヒュレル……ありがとう……助かったわ……」
「へへっ……まさかアリナの旦那に助けられるとはな……」
二人に礼を言われて俺も嬉しくなった。
「いやああああ! ジアーノン! ジアーノン! どこ? どこにいったの!」
消失したジアーノンを見て、ルーリエが狂ったように叫んでいる……俺は彼女を制止しようとするが、もう彼女の目には俺は映らないようで、近づいても払いのけられるだけだった……
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