妻は六英雄だが俺はしがない道具屋です

どらごんまじっく

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再会

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妖精の森から脱出した俺は、近くの町へとやってきていた。
「とりあえず、宿でもとろうか……」
疲れ切っていた俺は、一緒についてきた妖精にそう言う。
「わ……男の人がいっぱい……誰か私をいやらしい目で見ないかしら……」
いつでも発情モードの妖精は、俺の話など聞かず、男の匂いに興奮している。

目についた宿に入ろうとすると、後ろから声をかけられる……それは懐かしくすら思う、彼女の声であった。
「ヒュレル! ああ……無事だったのね……よかった……」
それはルーリエだった……彼女は泣きそうな顔で俺を見ていた。隣にはジアーノンさんもいる……どうやらあの後、うまく合流できたようだ。
「救出に向かった時にはすでに誰もいなくて、どうしたかと思ったけど、無事で本当によかった……」
「ありがとうございます、ジアーノンさん……」

話を聞くと、ルーリエが解放された後、すぐに俺たちを探していたジアーノンさんと会うことができて、そのまま俺の救出に来てくれたけど、その時には俺は移動していていなかったので助けることができなかった……俺を置いて北の神殿に行こうかとも思ったらしいが、アリナに会ってそれを聞いたらどう思うかと考えると、ここから先に進むこともできなく、五日も周辺を探しながらここに滞在していたそうだ。

今日はジアーノンさんたちが泊まっている宿に行くことになった……やっと休めると心から安心する。

疲れているけど……やぱり夜はルーリエが俺の部屋に来るんだろうな……その覚悟だけはしていた……

だけど、夜になっても彼女は現れなかった……どうやら疲れた俺に気を使ったみたいだ……安心して熟睡できると眠ろうとした時、あの妖精が戻ってきた……
「ふぅ……堪能しましたわ、他の人間のセックスを見るのも悪くなかったですわ」
「……どこウロウロしてたんだ、覗きなんてしてたら嫌われるぞ」
「大丈夫ですわ、気付かれないように見てましたから」
「まあ、いいけどな、あまり遠くには行くなよ、戻ってこれなくなるぞ」
「大丈夫ですわ、この宿から出てませんですの」
「まあ、それならいいけどな」
「それよりさっき見た人間のセックスの話聞きたくないですの」
「いいよ、そんなの興味ない」
「すごかったですわよ、人間の女はヒーヒーすごい声で鳴いて、絶頂してましたの」
「そりゃよかったな、その女は美人だったのか」
「馬鹿ですわね、人間の女の区別なんて妖精の私ができるわけないでしょ、全部同じに見えますわ」
「そうか……だったらさらに興味ないな、どうせどこかのブスが、どこかの不男といい気持ちになってただけだろ、そんなことより俺は寝るから起こすなよ」
「そうですの……私にもエッチなことして欲しかったですのに……」

そのまま妖精を放置して俺は眠りについた……
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