妻は六英雄だが俺はしがない道具屋です

どらごんまじっく

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西に向かって3日目 アリナ視点

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「今日はどうした、ご機嫌だな」
ゼロスが呆れたようにそう言ってくる。
「そう、いつもと変わらないと思うけど……」
今日はなぜかストレスがなく、気分がいいのは間違いないけど、他人が見てわかるほどに機嫌が良いとは思ってなかった。

その日は気分がいいのもあり、あっという間に目標としていた町へと到着した。宿も川沿いの風情のある宿に入ることができ、最後まで調子の良い1日だったと思わせてくれた。

自然と晩酌での酒が進む……体の調子もいいと感じていて、普段より多く飲んでも酔いを感じなかった……
「アリナさん、今日はイケますね」
「そうね……不思議……あまり酔わないの」

セシルたちも面白がって、そんな私に酒を勧めてくる……だけど、やはりと言うか、1日で酒が強くなるわけもなく、酔いは一気にやってきた……

フラフラになった私は部屋になんとか戻るとする……しかし足がおぼつかなく、転倒しそうになった……
「おい、フラフラじゃねえか、ほら手を貸してやるから」
そう言ってゼロスが肩に手をやる……酔っているせいか、普段ならゼロスなんかに体を密着されるのなんて拒否するけど、今はそれを受け入れた……不思議と嫌な感じはしない……

酔っているのをいい事に、胸などを触ってくるかとも思ったが、彼はそんなことはせずに、普通に部屋まで送ってくれた……

「もう、大丈夫だろ、今日は早め寝ろよ」
そう言って部屋を出て行く……
「ゼロス……」
彼の去り際に、なぜか私は声をかけてしまった……
「なんだ?」
「あ……ありがとう」
「ふっ……やっぱり相当酔ってやがるな、早く寝ちまえ!」
そう言って出て行った……そして私はそのまま眠ってしまう……

深夜、トイレに行きたくなパッとり起きる……私は部屋を出て、共同のトイレに向かう……

トイレに入り、用を済ませていると物音が聞こえてくる……誰か入ってきたのかな……そう思って扉の隙間から外を見た……するとトイレの出口のとこで男女が激しくキスをしていた……男女はゼロスとフリージアだった……バルティがフリージアの部屋にいて行為ができないのか、こんなとこで始めたようだ……

ゼロスがフリージアの胸を激しく揉みしだき、濃厚に口を吸う……普段なら不快なその光景だが、まだ酔っているのか、私は少し……フリージアが羨ましく思ってしまった……

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