妻は六英雄だが俺はしがない道具屋です

どらごんまじっく

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北へ向かう7日目 アリナ視点

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昨日、セシルとゼロスのあんな行為を見た後なので、ちょっと気まずい感じで馬車の中で沈黙していた。
「アリナさん、どうかしました……神妙な顔で……考え事ですか」
セシルは昨日の痴態が私に見られていたことなど知る由もなく、普通に接してくる。
「ううん、なんでもないよ……」
「そうですか、私でよければ何か悩みがあるのなら聞きますよ」
「大丈夫よ、何も悩みなんてないから」

確かに悩みはないけど……気まずさは消えない……

その日の宿は、久しぶりとも言えるほどまともな作りの宿で安心する……この宿なら声が漏れる心配もないだろう……ちゃんとした安眠ができることが嬉しかった。

しかも部屋の配置もセシル、ゼロスともに遠く、私はみんなから離れていて変な行為を見たり聞いたりすることもないだろうと思い込んでいた……

深夜、喉が渇き水場へといったのが……そこで声が聞こえてきた……
「あ……あっ……はあん……ああん……」
……やだ……この声って……

「はぁ……はぁ……あんっ……ああっ」
もう……どうしてどこでもこんな状況が溢れてるのよ……しかしこの声……セシルでもあの女山賊でもないようだけど……

私はその声の主が気になって、声のする方へと近づいていった。

それは宿屋の裏にある小屋から聞こえているようだ……少し悪いとは思ったけど、私は開いている窓から中を覗いてしまった……

「あっ……あれは……」
そこで見たのは、後ろ向きでお尻を突き出しているフリージアをバルティが後ろから突いているシーンだった……

「ああ……いいわバルティ……もっと突いて……」
「いいだろうフリージア! 俺のモノは気持ちいいだろ!」
「うん……すごく気持ちいい……あなたは最高よ……あはん……あっ……」

まあ、愛のあるセックスなので、ゼロスの下品な交尾に比べれば随分マシだが、それでも他人のそんな行為に興味はないのでその場から離れようとした……
「おっ……そろそろ出そうだ……フリージア、中に出すぞ」
「……うん…………」

もう射精するならと最後まで見届けたのだが、その後、ちょっと気まずいものを見てしまう……行為が終わり、バルティは体を洗いに風呂にいくといって小屋を出ていった……残されたフリージアはなぜかその場に残っている……疲れて休んでいるのかなと思っていたのだけど……

「あ……あはん……うん……はあん……ああっ! あはっ……ウフッ……」
なぜかフリージアは自分を慰め始めたのだ……
「もう……バルティったら……自分だけ満足したらさっさと終わっちゃうんだから……あんっ!」

どうやらフリージアはバルティの行為に満足していなかったようだ……物足りない性欲を自分で解消している……女にそんな行為をさせるなんて……ちょっと二人の関係が心配になった……

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