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夫が留守の時間 アリナ視点
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ヒュレルが素材を買いにルーリエのところへ出かけた──これは女の勘なのだが、私と結婚しなければおそらくヒュレルはルーリエと添い遂げたと思う……だからルーリエの店に行くのをあまりよく思っていない……
ヒュレルが留守なのを知ってか知らないのか、いつものように戦士のキルドさんが店を訪れた……ヒュレルが留守なのをいい事に、露骨に私の胸元を見てくる……
「キルドさん、今日は何を買いに来られたんですか」
早く帰って欲しいのもあり、私はそう尋ねていた。
「いや、ちょっと掘り出し物はないかと探しているだけだよ……商品を見てるから気にしないでくれ」
そう言いながらもチラチラとキルドさんは私の胸ばかり見ている……
しばらく店内をウロウロしながら私の胸を見ていたキルドさんは、セールのポーションを一つカウンターに持ってきた。
「これを貰えるかな」
「はい、5ゴルダになります」
値段を伝えると、キルドさんはお金の入った袋を取り出し、そこからゴルド硬貨を取り出そうとした……
チャリチャリ~ン──……
何をやっているのか、キルドさんはお金を派手に床にぶちまけた……
「あっ! しまった、お金を落としてしまった」
わざとらしいセリフに故意にやった事だというのは間違いないだろう。
それでも無視するわけにもいかず、私も一緒にそのお金を拾い集める……だけどそこでキルドさんの狙いがわかった……私がお金を拾う為に屈むのを狙っていたのだ……すごい目をして私の胸元を覗き込んできた……
だけど、その男そのものの瞳で胸元を凝視されると、なんだか少しだけ悪い気がしなくなった……ちょっと悪戯心が沸いてきた私は、さりげなく胸元のボタンを一つだけ外した……
何してるんだろう……別に見られたいと思ってないのに……自分でもその行動が理解できなかった……
お金を全て拾い終わると、キルドさんはポーション代を支払う……その間も、開いた胸元を凝視している……なんだかむずかゆい不思議な感覚になってしまう……そこへ店のドアが開き、ヒュレルが帰ってきた。
それを見てキルドさんは慌てて店を出て行った。
「アリナ、どうした、胸のボタンが外れてるぞ」
ヒュレルが開いた胸元を見てそう指摘する。
「本当だ……やだ……もしかしたらキルドさんに胸、見られてたかも……」
今気づいたように私は誤魔化した……何かやましい事をした感じで恥ずかしい……
「おいおい……安いポーション一つでそんなサービスする必要ないんだぞ」
「うん……気をつけるね……」
変に思われただろうか……私の胸はドキドキと高鳴っていた。
ヒュレルが留守なのを知ってか知らないのか、いつものように戦士のキルドさんが店を訪れた……ヒュレルが留守なのをいい事に、露骨に私の胸元を見てくる……
「キルドさん、今日は何を買いに来られたんですか」
早く帰って欲しいのもあり、私はそう尋ねていた。
「いや、ちょっと掘り出し物はないかと探しているだけだよ……商品を見てるから気にしないでくれ」
そう言いながらもチラチラとキルドさんは私の胸ばかり見ている……
しばらく店内をウロウロしながら私の胸を見ていたキルドさんは、セールのポーションを一つカウンターに持ってきた。
「これを貰えるかな」
「はい、5ゴルダになります」
値段を伝えると、キルドさんはお金の入った袋を取り出し、そこからゴルド硬貨を取り出そうとした……
チャリチャリ~ン──……
何をやっているのか、キルドさんはお金を派手に床にぶちまけた……
「あっ! しまった、お金を落としてしまった」
わざとらしいセリフに故意にやった事だというのは間違いないだろう。
それでも無視するわけにもいかず、私も一緒にそのお金を拾い集める……だけどそこでキルドさんの狙いがわかった……私がお金を拾う為に屈むのを狙っていたのだ……すごい目をして私の胸元を覗き込んできた……
だけど、その男そのものの瞳で胸元を凝視されると、なんだか少しだけ悪い気がしなくなった……ちょっと悪戯心が沸いてきた私は、さりげなく胸元のボタンを一つだけ外した……
何してるんだろう……別に見られたいと思ってないのに……自分でもその行動が理解できなかった……
お金を全て拾い終わると、キルドさんはポーション代を支払う……その間も、開いた胸元を凝視している……なんだかむずかゆい不思議な感覚になってしまう……そこへ店のドアが開き、ヒュレルが帰ってきた。
それを見てキルドさんは慌てて店を出て行った。
「アリナ、どうした、胸のボタンが外れてるぞ」
ヒュレルが開いた胸元を見てそう指摘する。
「本当だ……やだ……もしかしたらキルドさんに胸、見られてたかも……」
今気づいたように私は誤魔化した……何かやましい事をした感じで恥ずかしい……
「おいおい……安いポーション一つでそんなサービスする必要ないんだぞ」
「うん……気をつけるね……」
変に思われただろうか……私の胸はドキドキと高鳴っていた。
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