61 / 106
アリナの語り1 アリナ視点
しおりを挟む
ジアーノンを倒したが、一つだけ懸念点があった……彼には共犯者がいた可能性がある……それに……どうしてあんなことをしたのか理由がわかってない……
私とゼロスは、城にことの顛末を報告した後、独自に調査に動いていた……そして私はジアーノンが追っていたある黙示録の存在を知ってしまう……
「なるほど……ガルディアの黙示録か……俺の方でも情報を掴んだぞ……ジアーノンの協力者に会ってきた……」
「協力者、やはり味方がいたのね」
「まあ、協力者というか……ジアーノン本人だがな」
「なんですって! どういうこと?」
あまりの話に、私は驚いて聞き直した。
「ジアーノンは魔神と融合した時、体のバランスをとる為に体を二つに分けたそうだ……俺たちが倒したのはその半身だとよ……」
「なんてことなの……それでゼロス、あなた、そいつをどうしたの……」
「酒を一緒に飲んで、話を聞いて帰ってきた……」
「そんな……また何するかわからないわよ……」
「まあ聞けよ、奴の話が面白くてな、倒す気が失せたんだよ」
「どんな話よ……」
それは神剣の真の正体の話であった……
「まさか……この神剣が魔王の根だなんて……」
「嘘ではなさそうだ、それが証拠に六英雄は昔から短命だ」
「確かにそんな噂は聞いたことあるけど……それだけであのジアーノンを全面的に信じるのは無理があるわ……」
「奴が言うにはガルディアの黙示録を見れば信じるだろうよと言っていたが……」
「そう……ではそれを拝見しましょう、ガルディアの黙示録は王立博物館の地下に眠っているって話よ……」
「アリナ、どこでその話を聞いたんだ」
「追放された王宮魔導師がお金に困ってたから少しお金をあげたの、そしたらペラペラ喋ってくれたわ」
「なるほどな……」
こうして、私とゼロスは王立博物館へと忍び込み、隠された地下へと入り、ガルディアの黙示録を手に入れた……
そこに書かれていたことは想像以上の内容であった……
「おい……これを読めば、神剣が魔王の一部って話なんて小さい問題だと思うぞ……」
ゼロスの読書感想は聞かないで、私も黙示録を読んだ……読めば読むほど体が震えてくる……
「王族は魔王の眷属……しかも六英雄は魔王への餌だって言うこと……ふざけてる!」
「このままだと俺たち、魔王の餌にされて殺されるな……」
「……王……絶対に許さない……」
「まあ、王は殺すとして、どうする、俺はこのまま魔王の栄養になって死ぬ気はねえぞ」
「私もそれは御免こうむりたいわ……」
「だったら手は一つだな……」
「そうね……今更神剣を捨てても意味がないようだし……魔王の封印を解いて自由になるしかないみたいね」
「そのあとはどうするんだ……」
「復活した魔王を倒す……そして完全な自由を手に入れるのよ」
「だな、それが一番だな……しかし、人ではなくなるかもしれんぞ」
「それでも生と自由を選択するわ」
「よし、それじゃ、それで行こう、具体的に動くとして……まずは六英雄を全員仲間に引き入れないとな」
「メイフィルはこの話をすれば100%こちらに付くわね」
「だな、あいつはそう言う奴だ」
「ジアーノンも問題ない……」
「これは元々あいつの目的だからな、断る理由はねえだろ」
「問題はシュヴァルツとラーオーク……」
「あいつらか……二人とも気分屋だからな……女好きだからアリナの話なら聞くんじゃねえか」
「……それじゃダメ……100%……絶対にこちらに付くと確信しないと話はできないわ……」
「そうだな……だとするとゆっくり説得していくしかねえな……」
私は悩んだ末、女の武器を使うことを覚悟した……
「……ゼロス……あなたにも、もう体を許してないけど……この計画で、私はシュヴァルツとラーオークと寝るかもしれない……」
「なるほどな、深い関係になるのか……」
「嫌だけど……この計画に少しの不安もあってはいけないわ……」
「わかった……仕方ねえな……全てうまくいったらあの二人、殴ってやる」
こうして私とゼロスの、魔王復活の計画が進むことになった……
私とゼロスは、城にことの顛末を報告した後、独自に調査に動いていた……そして私はジアーノンが追っていたある黙示録の存在を知ってしまう……
「なるほど……ガルディアの黙示録か……俺の方でも情報を掴んだぞ……ジアーノンの協力者に会ってきた……」
「協力者、やはり味方がいたのね」
「まあ、協力者というか……ジアーノン本人だがな」
「なんですって! どういうこと?」
あまりの話に、私は驚いて聞き直した。
「ジアーノンは魔神と融合した時、体のバランスをとる為に体を二つに分けたそうだ……俺たちが倒したのはその半身だとよ……」
「なんてことなの……それでゼロス、あなた、そいつをどうしたの……」
「酒を一緒に飲んで、話を聞いて帰ってきた……」
「そんな……また何するかわからないわよ……」
「まあ聞けよ、奴の話が面白くてな、倒す気が失せたんだよ」
「どんな話よ……」
それは神剣の真の正体の話であった……
「まさか……この神剣が魔王の根だなんて……」
「嘘ではなさそうだ、それが証拠に六英雄は昔から短命だ」
「確かにそんな噂は聞いたことあるけど……それだけであのジアーノンを全面的に信じるのは無理があるわ……」
「奴が言うにはガルディアの黙示録を見れば信じるだろうよと言っていたが……」
「そう……ではそれを拝見しましょう、ガルディアの黙示録は王立博物館の地下に眠っているって話よ……」
「アリナ、どこでその話を聞いたんだ」
「追放された王宮魔導師がお金に困ってたから少しお金をあげたの、そしたらペラペラ喋ってくれたわ」
「なるほどな……」
こうして、私とゼロスは王立博物館へと忍び込み、隠された地下へと入り、ガルディアの黙示録を手に入れた……
そこに書かれていたことは想像以上の内容であった……
「おい……これを読めば、神剣が魔王の一部って話なんて小さい問題だと思うぞ……」
ゼロスの読書感想は聞かないで、私も黙示録を読んだ……読めば読むほど体が震えてくる……
「王族は魔王の眷属……しかも六英雄は魔王への餌だって言うこと……ふざけてる!」
「このままだと俺たち、魔王の餌にされて殺されるな……」
「……王……絶対に許さない……」
「まあ、王は殺すとして、どうする、俺はこのまま魔王の栄養になって死ぬ気はねえぞ」
「私もそれは御免こうむりたいわ……」
「だったら手は一つだな……」
「そうね……今更神剣を捨てても意味がないようだし……魔王の封印を解いて自由になるしかないみたいね」
「そのあとはどうするんだ……」
「復活した魔王を倒す……そして完全な自由を手に入れるのよ」
「だな、それが一番だな……しかし、人ではなくなるかもしれんぞ」
「それでも生と自由を選択するわ」
「よし、それじゃ、それで行こう、具体的に動くとして……まずは六英雄を全員仲間に引き入れないとな」
「メイフィルはこの話をすれば100%こちらに付くわね」
「だな、あいつはそう言う奴だ」
「ジアーノンも問題ない……」
「これは元々あいつの目的だからな、断る理由はねえだろ」
「問題はシュヴァルツとラーオーク……」
「あいつらか……二人とも気分屋だからな……女好きだからアリナの話なら聞くんじゃねえか」
「……それじゃダメ……100%……絶対にこちらに付くと確信しないと話はできないわ……」
「そうだな……だとするとゆっくり説得していくしかねえな……」
私は悩んだ末、女の武器を使うことを覚悟した……
「……ゼロス……あなたにも、もう体を許してないけど……この計画で、私はシュヴァルツとラーオークと寝るかもしれない……」
「なるほどな、深い関係になるのか……」
「嫌だけど……この計画に少しの不安もあってはいけないわ……」
「わかった……仕方ねえな……全てうまくいったらあの二人、殴ってやる」
こうして私とゼロスの、魔王復活の計画が進むことになった……
0
お気に入りに追加
360
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる