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第6章エルフの森
4.お手紙
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堀の中で見つけた宝箱に頭を悩ませていると、上から声を掛ける人物が居た。
「おーい、ボウズそんな穴の中で何してんだ?」
上から声を掛けていたのは何処かで見たことのある人だった、人?いや、獣人か?熊の。
「あ、明!あの人大工さんだよ!」
「大工?何でそんな事分かるんだ鈴?」
「ほら、ガレオンで噴水直すときに居たえっとえっと確か……」
「クマゴロウさんじゃない?」
「そうそう、そうだよ澪!くまのクマゴロウさん」
あー、思い出した、確かに居たなそんな人、ダイア皇帝が寄越したのってこの人か。
「久しぶりだな、ボウズ」
「その節はどうも、それにしても早くないか?」
「ああ、先に見て置こうと思って、数人の職人を連れて資材よりも速く来たんだ」
「それは助かる、今は堀を作ってたんだ」
「堀?何だそりゃ?」
「あー、詳しくは委員長お願い」
「喜んで!」
意気揚々と説明を始めようとする委員長に出来るだけ早くと付け加え説明をお願いする。
二十分後。
「……ていう感じです」
出来るだけ早くで二十分!?注意しなかったらどのくらい掛かったんだろうか。
「………」
クマゴロウさんも固まってる。
「こ、こりゃたまげた、そんな考えがあったなんて」
以外に食いついてる!?
「嬢ちゃん、良かったらガレオン城の再建を手伝ってみないか?」
「何だ、城建て直してるのか?」
「ああ、ボウズは知ってると思うが魔王が攻めてきた時に、壁やら何やらって崩れたり、食い散らかしたりしていたから、結局建て直さないと危ないって事になってな」
「で、その再建に委員長を?」
「ああ、是非力を借りたい、今どんな城にするか皆悩んでいてな」
「是非手伝わせて下さい!」
これは大丈夫なのか?ガレオン帝国に、日本風の城が出来たりしないよな?まぁ、委員長だしそこまでやらいと信じるしかないか。
「とりあえずその話はあとでにしてもらえるか?今は別の問題があるから」
「おう、そういえばボウズ達は何で堀の中で雁首そろえてたんだ?」
「あれのせいだ」
「ありゃあ宝箱か?」
「ああ、掘ってたら出てきたんだが、中身が古すぎてな、どうした物かと」
クマゴロウさんに入っていた金貨を見せる。
「ほぉ、こりゃ珍しい、統一通貨になる前の金貨じゃねぇか」
「分かるのか!?」
「おう、昔じいさまに見せて貰った事があるぜ、これなら確か帝国で集めてたな、何でも溶かして再利用するんだと」
「なら、このままダイア皇帝に送りつけるか、クロエ!」
「畏まりました、手の空いてるものに馬車で運ばせます」
「よろしく、あ、請求は」
「はい、ちゃんと査定をします」
「………ボウズ容赦ないな」
さて、ひとまず宝箱についてはよしと。
「大工が来たって事はお役御免か?」
「おうよ、あとは俺達に任せな」
「じゃあ、エルフの森を探しに行くかな」
とは言っても、手掛かりは無いんだよなぁ。
「あ、そうだ、着いたときに妙な格好の奴から手紙を預かったんだ」
「妙な格好?」
「あぁ、黒い服で金ぴかのボタンが着いててな、首回りまでしっかり止められる様になってる服だったよ」
ん?そんな服知ってる気がする。
「ねぇねぇクマゴロウさん、それってこんな服?」
鈴が小枝で地面に絵を描く、やっぱりみんな見覚えがあるらしい。
「うん?おぉ、おぉ、そんな感じの服だ!やっぱりボウズ達の知り合いだったのか?」
鈴が書いたのは学ラン、学校の制服だ。
「制服って事はクラスの誰か?」
「いや、全員掘り掘ってたし、手紙を出す理由がない」
「クマゴロウさん、名前は聞かなかったの?」
「おう、手紙を見せれば分かるって言ってたな」
俺は手紙を受け取り裏の宛名を見て納得した。
「確かに一目で分かるわ」
「なになに、誰からなの?」
「魔王・デスから……」
宛名には日本語で"魔王・デスより"と書いて有った、どうでもいいけど字が女子見たいに丸っこい。
「わぁ、かわいい字」
「うん、何か女子力が垣間見えるね」
鈴と澪が宛名を見ての感想、女子力ってそんな物だったっけ?
「でも、何で魔王が学ラン着てたのかな?」
「たぶん大して意味はないと思うぞ、ただ単に着てみたかったとかじゃないか?」
とりあえず手紙の内容を確認する、念のためナビさんに怪しく無いか確認はしてもらう。
〈………驚いた事に何ら不審な点は一切ありません〉
「いや、うん、分かってた、そんな不意討ちみたいな感覚無いんだろうね」
「デスくん優しそうだもんね」
「おや?澪はあんな子が好みかな?」
「ち、ち、違うよ!私は明くん一筋だよ!証明しろって言うなら、今すぐこの場で!」
「いや、言わないから、服を脱ごうとしない」
軽い冗談で踏みにいったらガチの地雷だった。
手紙を広げ読んでみると、頭痛がした。
「明くん大丈夫?どうしたの?目頭抑えて」
「………澪、これ読んでみ」
「う、うん、えっと……あ、これは頭が痛くなるね」
「どうしたの澪まで、何が書いて有ったの?」
「鈴、この手紙ね、エルフの森の行き方が書いてあるの」
そう、手紙にはエルフの森の場所、行き方、果ては注意事項まで、書いて有った。
「どんな魔物が出るとか、自生している危険な植物やら、エルフの森に持ち込んじゃいけない物まで書いてある」
「でも、場所が分かっても入れないんじゃない?」
「………入り口に案内を待たせているそうだ」
「そ、そう、至れり尽くせりね」
もうね、なかなか見つからないとか、どうやって探すかとか、文献を調べたりとか、色々考えたのが全て無駄になったよ、ははは。
「あの、工藤様、罠という可能性は?」
「まず、無いだろうな、そんな考え持って無いと思う」
「そ、そうですか」
エレナ姫が微妙な顔をする、うん、気持ちは分かる、それホントに魔王?って聞きたくなる。
「まあ、他に無いし、この手紙に書かれてる場所に行こうか」
「そ、そうですね」
エレナ姫に了解を取り、案内を待たせている指定の場所に向かう事に。
「あ、待って明くん!」
「ん?どうした澪」
「………手紙にエルフが喜ぶイチオシのお土産が書いてある」
「………用意してから行くか」
「………そうですね」
………お土産を用意したら、いざエルフの森へ!よし、何とかテンション上げるぞ!
「おーい、ボウズそんな穴の中で何してんだ?」
上から声を掛けていたのは何処かで見たことのある人だった、人?いや、獣人か?熊の。
「あ、明!あの人大工さんだよ!」
「大工?何でそんな事分かるんだ鈴?」
「ほら、ガレオンで噴水直すときに居たえっとえっと確か……」
「クマゴロウさんじゃない?」
「そうそう、そうだよ澪!くまのクマゴロウさん」
あー、思い出した、確かに居たなそんな人、ダイア皇帝が寄越したのってこの人か。
「久しぶりだな、ボウズ」
「その節はどうも、それにしても早くないか?」
「ああ、先に見て置こうと思って、数人の職人を連れて資材よりも速く来たんだ」
「それは助かる、今は堀を作ってたんだ」
「堀?何だそりゃ?」
「あー、詳しくは委員長お願い」
「喜んで!」
意気揚々と説明を始めようとする委員長に出来るだけ早くと付け加え説明をお願いする。
二十分後。
「……ていう感じです」
出来るだけ早くで二十分!?注意しなかったらどのくらい掛かったんだろうか。
「………」
クマゴロウさんも固まってる。
「こ、こりゃたまげた、そんな考えがあったなんて」
以外に食いついてる!?
「嬢ちゃん、良かったらガレオン城の再建を手伝ってみないか?」
「何だ、城建て直してるのか?」
「ああ、ボウズは知ってると思うが魔王が攻めてきた時に、壁やら何やらって崩れたり、食い散らかしたりしていたから、結局建て直さないと危ないって事になってな」
「で、その再建に委員長を?」
「ああ、是非力を借りたい、今どんな城にするか皆悩んでいてな」
「是非手伝わせて下さい!」
これは大丈夫なのか?ガレオン帝国に、日本風の城が出来たりしないよな?まぁ、委員長だしそこまでやらいと信じるしかないか。
「とりあえずその話はあとでにしてもらえるか?今は別の問題があるから」
「おう、そういえばボウズ達は何で堀の中で雁首そろえてたんだ?」
「あれのせいだ」
「ありゃあ宝箱か?」
「ああ、掘ってたら出てきたんだが、中身が古すぎてな、どうした物かと」
クマゴロウさんに入っていた金貨を見せる。
「ほぉ、こりゃ珍しい、統一通貨になる前の金貨じゃねぇか」
「分かるのか!?」
「おう、昔じいさまに見せて貰った事があるぜ、これなら確か帝国で集めてたな、何でも溶かして再利用するんだと」
「なら、このままダイア皇帝に送りつけるか、クロエ!」
「畏まりました、手の空いてるものに馬車で運ばせます」
「よろしく、あ、請求は」
「はい、ちゃんと査定をします」
「………ボウズ容赦ないな」
さて、ひとまず宝箱についてはよしと。
「大工が来たって事はお役御免か?」
「おうよ、あとは俺達に任せな」
「じゃあ、エルフの森を探しに行くかな」
とは言っても、手掛かりは無いんだよなぁ。
「あ、そうだ、着いたときに妙な格好の奴から手紙を預かったんだ」
「妙な格好?」
「あぁ、黒い服で金ぴかのボタンが着いててな、首回りまでしっかり止められる様になってる服だったよ」
ん?そんな服知ってる気がする。
「ねぇねぇクマゴロウさん、それってこんな服?」
鈴が小枝で地面に絵を描く、やっぱりみんな見覚えがあるらしい。
「うん?おぉ、おぉ、そんな感じの服だ!やっぱりボウズ達の知り合いだったのか?」
鈴が書いたのは学ラン、学校の制服だ。
「制服って事はクラスの誰か?」
「いや、全員掘り掘ってたし、手紙を出す理由がない」
「クマゴロウさん、名前は聞かなかったの?」
「おう、手紙を見せれば分かるって言ってたな」
俺は手紙を受け取り裏の宛名を見て納得した。
「確かに一目で分かるわ」
「なになに、誰からなの?」
「魔王・デスから……」
宛名には日本語で"魔王・デスより"と書いて有った、どうでもいいけど字が女子見たいに丸っこい。
「わぁ、かわいい字」
「うん、何か女子力が垣間見えるね」
鈴と澪が宛名を見ての感想、女子力ってそんな物だったっけ?
「でも、何で魔王が学ラン着てたのかな?」
「たぶん大して意味はないと思うぞ、ただ単に着てみたかったとかじゃないか?」
とりあえず手紙の内容を確認する、念のためナビさんに怪しく無いか確認はしてもらう。
〈………驚いた事に何ら不審な点は一切ありません〉
「いや、うん、分かってた、そんな不意討ちみたいな感覚無いんだろうね」
「デスくん優しそうだもんね」
「おや?澪はあんな子が好みかな?」
「ち、ち、違うよ!私は明くん一筋だよ!証明しろって言うなら、今すぐこの場で!」
「いや、言わないから、服を脱ごうとしない」
軽い冗談で踏みにいったらガチの地雷だった。
手紙を広げ読んでみると、頭痛がした。
「明くん大丈夫?どうしたの?目頭抑えて」
「………澪、これ読んでみ」
「う、うん、えっと……あ、これは頭が痛くなるね」
「どうしたの澪まで、何が書いて有ったの?」
「鈴、この手紙ね、エルフの森の行き方が書いてあるの」
そう、手紙にはエルフの森の場所、行き方、果ては注意事項まで、書いて有った。
「どんな魔物が出るとか、自生している危険な植物やら、エルフの森に持ち込んじゃいけない物まで書いてある」
「でも、場所が分かっても入れないんじゃない?」
「………入り口に案内を待たせているそうだ」
「そ、そう、至れり尽くせりね」
もうね、なかなか見つからないとか、どうやって探すかとか、文献を調べたりとか、色々考えたのが全て無駄になったよ、ははは。
「あの、工藤様、罠という可能性は?」
「まず、無いだろうな、そんな考え持って無いと思う」
「そ、そうですか」
エレナ姫が微妙な顔をする、うん、気持ちは分かる、それホントに魔王?って聞きたくなる。
「まあ、他に無いし、この手紙に書かれてる場所に行こうか」
「そ、そうですね」
エレナ姫に了解を取り、案内を待たせている指定の場所に向かう事に。
「あ、待って明くん!」
「ん?どうした澪」
「………手紙にエルフが喜ぶイチオシのお土産が書いてある」
「………用意してから行くか」
「………そうですね」
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