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第3章ガレオン帝国奪還編
10.魔王について
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さてさて、城につくと客間に案内される、どうやら城は所々破壊されているものの、使用するには問題がないらしい。
唯一問題があるとしたら、俺とダンガロンが戦った謁見の間がかなり壊れており修復に時間が掛かるらしい、ちなみにダンガロンの身体はダンガロンの死と同時に砂に変わっている、唯一原型を留めていた頭部は中に入った兵士を驚かせていた。
「改めて、我が祖国ガレオン帝国を救ってくれた事、感謝する」
「構わん、そのために呼ばれたんだからな」
「……正直に言うと、アタシは勇者とそれを召喚したベアトリス女王国を信用してなかった」
「ほう、宣戦布告か?」
「い、いや、そうじゃない!私は、あの日野とかいう、勇者の演説の言葉が信用できなくってな」
「そんなにか?」
「うん、本性を知ってるあたし達は、特に胡散臭さを感じたね」
「そうだね、何か表面だけの言葉?」
「あぁ、どうも信じるに値しない気がしてな、まるで寝言を聴かされているような感覚だった」
「ハイ、私もそう感じました、でもあの時は他にすがれる希望もなく……」
この場にいる全員が日野を信じるに値しないと評価、ここまで来ると憐れに思えるな。
「本当に、お前達が来てくれたこと感謝する幸いにも民達は、家に隠れて大きな被害は無かった者が多かった」
「そうか、それは何よりだ」
「ではあらためて、今後の話し合いをいたしましょう」
「その前に、確認しなければいけないことがある」
俺はダンガロンから聞いた事を話す。
「明、それは本当なのか?」
「にわかには信じられません、魔王が組織だっているなんて」
「それはこちらの台詞だ、魔王は個別で動いているんじゃないのか?」
ダイアもエレナ姫も、魔王は個人で動いていない事を知らないらしい。
「ダンガロンの言っていた、あの方に心当たりは?」
「すまないがそれも分からん」
「情報無しか」
「ね、ねえ、そもそも、魔王って何なのかな?」
鈴が根本的な質問をするがこの質問なかなかいいぞ。
「たまには良いこと聞くじゃないか?」
「えっと、魔王は人類にとって……」
「いや、そう言う事じゃない、何故魔王は人類を攻撃するのか、魔王の目的は?」
「それは……申し訳ありません、分からないです」
「……なら、魔王は何で生まれるんだ?」
「すまない、それも分からん」
「全然ダメじゃねえか!」
「すまない、我々は今までそんな事考えもしなかった」
「……少しアプローチを変えてみるか、俺達より前に、勇者は召喚されなかったのか?」
「いや、100年ほど前に一度勇者召喚はされている」
「その時もベアトリスが召喚を?」
「いいえ、その国はもう滅んでしまいました」
「え!?魔王に滅ぼされたの?じゃあ勇者も……」
「その時代の魔王は倒されたが、その後直ぐに理由は定かではないがその国は滅んでしまったんだ」
「ですので、勇者がその後どうなったのか、何が原因で国が滅んだのか不明なのです」
「一説には、他国との戦争で滅んだ、魔物の大群に滅ぼされた、新しい魔王に滅ぼされた等があるな」
「なら、その頃から新しい魔王は生まれていた可能性があるのか、何か調べる方法があればいいんだがな」
「それなら、エルフ族に聞くのが一番だろうな」
「エルフ族?」
「ハイ、幻想の森に住む長命な種族です、しかし……」
「エルフ族は中立を貫き、世界の事に関心がないんだ」
「なるほど、俗世から離れた引きこもりか」
「エルフ族の中には、かつての勇者と共に魔王を討ち果たした者も居ると聞いています、その方に話を聞ければ何か解ると思うのですが」
「難しそうだな」
その後、話し合うも進展はなく、ダイアがダメもとでエルフ族に使者を送ってくれることになった。
魔王とはいったい何か、ナビさんに聞いたところ。
〈申し訳ありませんマスター、お答えできません〉
と、返ってきたこれをふまえると俺の予想では、余り良いものに為らないな。
ナビさんが〈不明です〉ではなく〈お答えできません〉と言ったのがある種の答えだ、恐らくだが俺が勇者の称号を選られなかったのと関係している、そしてもう一つギフトについて、称号とギフトはセットと考えられる。
つまり俺が聖・魔剣使いという強力なギフトを持っているのに勇者という強力な称号を持っていないのが不自然なのだ、そこで考えられるのは、もう既に聖・魔剣使いと勇者の二つを持っている人物がいる場合だ。
この事をナビさんに確認したところ、〈その際は、マスターに勇者の称号が付かないと判断できます〉という正解の答えが返ってきた。
100年前の勇者がまだ居るのかそれとも……
まぁ考えたってしょうがない、今は時が来るのを待とう。
魔王についての話し合いが一段落すると、次の議題になる。
「魔王を倒した報酬についてだが……」
「すまないが明、少し待っては貰えないだろうか?払いたいのは山々だが帝都がこの状況で払うのが難しいのだ」
「こちらは構わないぞ……いや、待て今度体で払ってもらおう」
「なっ!」
「明くん!?」
「お前らの想像とは違うぞ?貸し一つと言う事だ」
「明に対して貸しは怖いんだが仕方ないか、ついでと言ってはなんだが、良ければ復興支援も手伝ってくれないか?」
「復興支援?」
「あぁ、現在ガレオン帝国は人手不足が深刻でな」
「とは言ったものの、俺達は建築何かできないぞ?」
「そんなものは期待していない、冒険者として魔物の討伐をお願いしたいのだ」
「よし!やってやる!」
「早っ!」
「明くん、ずっと冒険者やりたいって言ってたもんね」
こうして、俺達はガレオン帝国で冒険者になることに、まずは冒険者ギルドだな。
唯一問題があるとしたら、俺とダンガロンが戦った謁見の間がかなり壊れており修復に時間が掛かるらしい、ちなみにダンガロンの身体はダンガロンの死と同時に砂に変わっている、唯一原型を留めていた頭部は中に入った兵士を驚かせていた。
「改めて、我が祖国ガレオン帝国を救ってくれた事、感謝する」
「構わん、そのために呼ばれたんだからな」
「……正直に言うと、アタシは勇者とそれを召喚したベアトリス女王国を信用してなかった」
「ほう、宣戦布告か?」
「い、いや、そうじゃない!私は、あの日野とかいう、勇者の演説の言葉が信用できなくってな」
「そんなにか?」
「うん、本性を知ってるあたし達は、特に胡散臭さを感じたね」
「そうだね、何か表面だけの言葉?」
「あぁ、どうも信じるに値しない気がしてな、まるで寝言を聴かされているような感覚だった」
「ハイ、私もそう感じました、でもあの時は他にすがれる希望もなく……」
この場にいる全員が日野を信じるに値しないと評価、ここまで来ると憐れに思えるな。
「本当に、お前達が来てくれたこと感謝する幸いにも民達は、家に隠れて大きな被害は無かった者が多かった」
「そうか、それは何よりだ」
「ではあらためて、今後の話し合いをいたしましょう」
「その前に、確認しなければいけないことがある」
俺はダンガロンから聞いた事を話す。
「明、それは本当なのか?」
「にわかには信じられません、魔王が組織だっているなんて」
「それはこちらの台詞だ、魔王は個別で動いているんじゃないのか?」
ダイアもエレナ姫も、魔王は個人で動いていない事を知らないらしい。
「ダンガロンの言っていた、あの方に心当たりは?」
「すまないがそれも分からん」
「情報無しか」
「ね、ねえ、そもそも、魔王って何なのかな?」
鈴が根本的な質問をするがこの質問なかなかいいぞ。
「たまには良いこと聞くじゃないか?」
「えっと、魔王は人類にとって……」
「いや、そう言う事じゃない、何故魔王は人類を攻撃するのか、魔王の目的は?」
「それは……申し訳ありません、分からないです」
「……なら、魔王は何で生まれるんだ?」
「すまない、それも分からん」
「全然ダメじゃねえか!」
「すまない、我々は今までそんな事考えもしなかった」
「……少しアプローチを変えてみるか、俺達より前に、勇者は召喚されなかったのか?」
「いや、100年ほど前に一度勇者召喚はされている」
「その時もベアトリスが召喚を?」
「いいえ、その国はもう滅んでしまいました」
「え!?魔王に滅ぼされたの?じゃあ勇者も……」
「その時代の魔王は倒されたが、その後直ぐに理由は定かではないがその国は滅んでしまったんだ」
「ですので、勇者がその後どうなったのか、何が原因で国が滅んだのか不明なのです」
「一説には、他国との戦争で滅んだ、魔物の大群に滅ぼされた、新しい魔王に滅ぼされた等があるな」
「なら、その頃から新しい魔王は生まれていた可能性があるのか、何か調べる方法があればいいんだがな」
「それなら、エルフ族に聞くのが一番だろうな」
「エルフ族?」
「ハイ、幻想の森に住む長命な種族です、しかし……」
「エルフ族は中立を貫き、世界の事に関心がないんだ」
「なるほど、俗世から離れた引きこもりか」
「エルフ族の中には、かつての勇者と共に魔王を討ち果たした者も居ると聞いています、その方に話を聞ければ何か解ると思うのですが」
「難しそうだな」
その後、話し合うも進展はなく、ダイアがダメもとでエルフ族に使者を送ってくれることになった。
魔王とはいったい何か、ナビさんに聞いたところ。
〈申し訳ありませんマスター、お答えできません〉
と、返ってきたこれをふまえると俺の予想では、余り良いものに為らないな。
ナビさんが〈不明です〉ではなく〈お答えできません〉と言ったのがある種の答えだ、恐らくだが俺が勇者の称号を選られなかったのと関係している、そしてもう一つギフトについて、称号とギフトはセットと考えられる。
つまり俺が聖・魔剣使いという強力なギフトを持っているのに勇者という強力な称号を持っていないのが不自然なのだ、そこで考えられるのは、もう既に聖・魔剣使いと勇者の二つを持っている人物がいる場合だ。
この事をナビさんに確認したところ、〈その際は、マスターに勇者の称号が付かないと判断できます〉という正解の答えが返ってきた。
100年前の勇者がまだ居るのかそれとも……
まぁ考えたってしょうがない、今は時が来るのを待とう。
魔王についての話し合いが一段落すると、次の議題になる。
「魔王を倒した報酬についてだが……」
「すまないが明、少し待っては貰えないだろうか?払いたいのは山々だが帝都がこの状況で払うのが難しいのだ」
「こちらは構わないぞ……いや、待て今度体で払ってもらおう」
「なっ!」
「明くん!?」
「お前らの想像とは違うぞ?貸し一つと言う事だ」
「明に対して貸しは怖いんだが仕方ないか、ついでと言ってはなんだが、良ければ復興支援も手伝ってくれないか?」
「復興支援?」
「あぁ、現在ガレオン帝国は人手不足が深刻でな」
「とは言ったものの、俺達は建築何かできないぞ?」
「そんなものは期待していない、冒険者として魔物の討伐をお願いしたいのだ」
「よし!やってやる!」
「早っ!」
「明くん、ずっと冒険者やりたいって言ってたもんね」
こうして、俺達はガレオン帝国で冒険者になることに、まずは冒険者ギルドだな。
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