4 / 8
物乞い
しおりを挟む
数年たった。
りなは5歳になり、しっかりしてきたので少年の負担も軽かった。
少年はりなの手を引きいつも物乞いをする。
たまに、りな一人で物乞いに行かせた。
りなは少年に疑問を持った。
「どうしておにいちゃんはりなひとりでおかねをもらいにいかせるの?」
少年はいつもこう答えた。
「お兄ちゃんよりも、りなのほうがかわいそうに見えるんだよ」
りなはいつもそれに納得をしなかったが、少年がすぐに話を切り替えるため、詳しくは聞けなかった。
少年はいつもりなが持ってきたお金を管理していた。
大体りなを買い物に行かせ、自分は大人しく路地裏にいた。
「おにいちゃんはなんでおかおをかくすの?」
りなは少年の焼印の意味をまだ知らない。
少年はそのことをずっとごまかしていた。
「お兄ちゃんはお顔を見せるのが恥ずかしいんだよ」
「じゃありなもかくす!」
「りなは隠さないほうがお兄ちゃん嬉しいな」
少年はずっと隠した。
ある日、少年はりながどうしても行ってほしいと言ったので物乞いについてきた。
りながある扉をノックする。
「あら、りなちゃん!今日もきたのね。」
優しそうなお姉さんが出てくる。
「うん!」
りなが嬉しそうな笑顔を見せる。
「はい、スープ。あら、こちらの子は?」
「りなのおにいちゃん!」
「そうなのね…」
お姉さんは少し怪しげな顔をする。
顔を隠している少年のことを怪しく思っているらしい。
「おにいちゃんはずかしいんだって!」
りなは5歳になり、しっかりしてきたので少年の負担も軽かった。
少年はりなの手を引きいつも物乞いをする。
たまに、りな一人で物乞いに行かせた。
りなは少年に疑問を持った。
「どうしておにいちゃんはりなひとりでおかねをもらいにいかせるの?」
少年はいつもこう答えた。
「お兄ちゃんよりも、りなのほうがかわいそうに見えるんだよ」
りなはいつもそれに納得をしなかったが、少年がすぐに話を切り替えるため、詳しくは聞けなかった。
少年はいつもりなが持ってきたお金を管理していた。
大体りなを買い物に行かせ、自分は大人しく路地裏にいた。
「おにいちゃんはなんでおかおをかくすの?」
りなは少年の焼印の意味をまだ知らない。
少年はそのことをずっとごまかしていた。
「お兄ちゃんはお顔を見せるのが恥ずかしいんだよ」
「じゃありなもかくす!」
「りなは隠さないほうがお兄ちゃん嬉しいな」
少年はずっと隠した。
ある日、少年はりながどうしても行ってほしいと言ったので物乞いについてきた。
りながある扉をノックする。
「あら、りなちゃん!今日もきたのね。」
優しそうなお姉さんが出てくる。
「うん!」
りなが嬉しそうな笑顔を見せる。
「はい、スープ。あら、こちらの子は?」
「りなのおにいちゃん!」
「そうなのね…」
お姉さんは少し怪しげな顔をする。
顔を隠している少年のことを怪しく思っているらしい。
「おにいちゃんはずかしいんだって!」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
逢魔ヶ刻の迷い子3
naomikoryo
ホラー
——それは、閉ざされた異世界からのSOS。
夏休みのある夜、中学3年生になった陽介・隼人・大輝・美咲・紗奈・由香の6人は、受験勉強のために訪れた図書館で再び“恐怖”に巻き込まれる。
「図書館に大事な物を忘れたから取りに行ってくる。」
陽介の何気ないメッセージから始まった異変。
深夜の図書館に響く正体不明の足音、消えていくメッセージ、そして——
「ここから出られない」と助けを求める陽介の声。
彼は、次元の違う同じ場所にいる。
現実世界と並行して存在する“もう一つの図書館”。
六人は、陽介を救うためにその謎を解き明かしていくが、やがてこの場所が“異世界と繋がる境界”であることに気付く。
七不思議の夜を乗り越えた彼らが挑む、シリーズ第3作目。
恐怖と謎が交錯する、戦慄のホラー・ミステリー。
「境界が開かれた時、もう戻れない——。」
赤月の夜の生贄
喜島 塔
ホラー
このお話は、ある看護師が語る、悍ましい死を遂げた患者さんの話です。
「今夜は、赤い月が出ているのね」
眞方呂(まほろ)さんという名の還暦間近の寡黙な美しい御婦人が明かした最初で最期の身の上話は俄かには信じがたいものでした。地図に載っていない閉鎖的な集落に生まれ育った眞方呂さんは、集落を護る”赤月之命(あかつきのみこと)”様への生贄に選ばれて……
あの夜、病室で起こった出来事が真実だったのか悪夢だったのかを知っているのは、あの日の夜の赤い月だけなのです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
俺と君と、、そしてダレ?
ふぅちゃ
ホラー
1年前に引っ越してきた俺、
ごく普通の高校2年生
当たり前の友達との青春をしている中
自分の部屋に少しの違和感。
違和感が確信になり、
俺の高校生活が一変する
なんのために??何がどうなって行く?
あの時にすべては狂っていたのか??
怪異妖怪・都市伝説マガジン
怪異妖怪専門家ムーマン【YouTube】
ホラー
日本には、古くから妖怪や幽霊にまつわる伝説が数多く存在します。これらは時代とともに姿を変え、都市伝説として今なお語り継がれています。本記事では、特に有名な妖怪都市伝説を紹介し、その背景や影響を探ります。
トンネルに現れる謎の影、問いかける女、逃げられない怪異──これらの存在はなぜ語られ続けるのでしょうか?昔からの言い伝えが、現代の恐怖として再び形を変えているのかもしれません。時代とともに進化する怪談の世界に、あなたも足を踏み入れてみませんか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる