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赤子
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少年は赤子を抱いたまま物乞いのために近くの扉を叩いた。
「なにか食べ物を恵んでくれませんか?」
「それは…」
その人は少年が抱いている赤子に目を向けた。
泣き止んではいたが、目の周りが真っ赤で、泣いたあとだった。
「少しくらいなら。ちょっとまってて」
といって、その人は中に向かった。しばらくして、その人はいくつかのパンと、ミルクを持ってきた。
少年の顔が明るくなった。
「哺乳瓶はないんだけど…そのままでも飲めると思うから。」
その人はそういった。
「私が飲ませてあげるから…」
少年が頷くと、その人は少年から赤子を受け取り、中へ案内した。
「わぁ…」
少年は家の中など入ったことがなかったので、少し興奮した様子だった。
その人が、赤子にミルクを少しずつ飲ませているのを見ながら、少年はパンを食べようとした。
「ぁ…」
少年は口を隠している布を外そうとして、気付いた。
焼印が見えたら…と。
なので、少年はパンをいくつか懐に隠し、赤子がミルクを飲んでいるのを見ていた。
「できるだけ少しずつ飲ませるんだよ」
その人は少年に言う。そして、飲ませ終わると、少年におしゃぶりと、追加のミルクを少し渡した。
「ありがとうございます」
少年は深く頭を下げた。
「そういえばあなたと、この子の名前は…」
「名前…?」
少年は考えた。
「なにか食べ物を恵んでくれませんか?」
「それは…」
その人は少年が抱いている赤子に目を向けた。
泣き止んではいたが、目の周りが真っ赤で、泣いたあとだった。
「少しくらいなら。ちょっとまってて」
といって、その人は中に向かった。しばらくして、その人はいくつかのパンと、ミルクを持ってきた。
少年の顔が明るくなった。
「哺乳瓶はないんだけど…そのままでも飲めると思うから。」
その人はそういった。
「私が飲ませてあげるから…」
少年が頷くと、その人は少年から赤子を受け取り、中へ案内した。
「わぁ…」
少年は家の中など入ったことがなかったので、少し興奮した様子だった。
その人が、赤子にミルクを少しずつ飲ませているのを見ながら、少年はパンを食べようとした。
「ぁ…」
少年は口を隠している布を外そうとして、気付いた。
焼印が見えたら…と。
なので、少年はパンをいくつか懐に隠し、赤子がミルクを飲んでいるのを見ていた。
「できるだけ少しずつ飲ませるんだよ」
その人は少年に言う。そして、飲ませ終わると、少年におしゃぶりと、追加のミルクを少し渡した。
「ありがとうございます」
少年は深く頭を下げた。
「そういえばあなたと、この子の名前は…」
「名前…?」
少年は考えた。
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