孤独

すなみ やかり

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幻覚

16.

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かたんがたん。
部屋の奥から物音がする。

「…」

少年は物音のした方向を見る。

「大丈夫?こっちおいで」

ひそひそと男の人が手招きする。
少年は何も言わずにそっちにいく。

「おいで。今日はもう看守は来ないから」

男の人は少年を裏へ案内する。
歩いていくと、バーのようなところへたどり着いた。
男の人たちが集まっている。

「お、新入りか?」

そう言ってぽかんとしている少年を奥に引き込む。

「どうして連れて来たんだ?」

「運動のときにこいつがないていたのを聞いたんだ」

「そうか~じゃぁ覚醒剤とかど~だ?」

「アヘンだろ?」

そう言って奥から色々な注射器や薬やらを持ってくる。

「ほら腕出して」

男の人たちは少年に注射をしたり、薬を飲ませたりした。
少年はいつの間にか眠ってしまった。

「部屋に戻しとくから。懲罰房だよな?」

「うん」

男の人は少年を懲罰房に連れて行った。

その人はバーに戻って来ると少年の部屋の場所を聞いたり、どのようにここに入ってきたのかを情報屋に聞いていた。
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