14 / 20
魔力
たりない
しおりを挟む
数日たった。
また魔力が僕に会いに来た。
〈できたよ~!バレてないし!〉
ありがとう。
僕は作った色とりどりの花束を握った。
〈バレないようにね。いってらっしゃい〉
ストッ。
僕は現実に戻った。
家にいる。
お父様の目の前にたっている。
「お父様!」
僕はお父様に抱きついた。
お父様の目には涙が輝いていた。
「どうしたの?」
「なにもないよ…牢屋に入れてごめんな。」
お父様が涙声で言う。
「別にいいよ。どうして入れたの?」
「…誤解だから大丈夫」
お父様が僕を抱きしめる。
嬉しい…僕は、みんなの上にたっている。
どうだ!
血のつながっている奴らめ!
「そういえばお前の魔法…星に変えられない。」
「え…じゃあどうするの?」
「そのままだ。変えられないなら、隠す。」
お父様が深刻そうな顔で言う。
「じゃあ、僕、公爵になれないよ…?」
「そうだ」
お父様は黙る。
「じゃあ僕は何になればいいの!?」
僕は問い詰める。
ごーんごーん…教会の鐘の音だ。
葬式が行われるときの音。
きっと、僕が消した子たちの葬式だ。
「また後でこの話をしよう」
お父様は走り去っていった。
死んでもかまわれるなんて
…羨ましい。
僕は、お父様の子なんだよ?
一番大事にするべきだ!
僕は走って僕の部屋に戻ってきて、ドアノブに手をかけた。
また魔力が僕に会いに来た。
〈できたよ~!バレてないし!〉
ありがとう。
僕は作った色とりどりの花束を握った。
〈バレないようにね。いってらっしゃい〉
ストッ。
僕は現実に戻った。
家にいる。
お父様の目の前にたっている。
「お父様!」
僕はお父様に抱きついた。
お父様の目には涙が輝いていた。
「どうしたの?」
「なにもないよ…牢屋に入れてごめんな。」
お父様が涙声で言う。
「別にいいよ。どうして入れたの?」
「…誤解だから大丈夫」
お父様が僕を抱きしめる。
嬉しい…僕は、みんなの上にたっている。
どうだ!
血のつながっている奴らめ!
「そういえばお前の魔法…星に変えられない。」
「え…じゃあどうするの?」
「そのままだ。変えられないなら、隠す。」
お父様が深刻そうな顔で言う。
「じゃあ、僕、公爵になれないよ…?」
「そうだ」
お父様は黙る。
「じゃあ僕は何になればいいの!?」
僕は問い詰める。
ごーんごーん…教会の鐘の音だ。
葬式が行われるときの音。
きっと、僕が消した子たちの葬式だ。
「また後でこの話をしよう」
お父様は走り去っていった。
死んでもかまわれるなんて
…羨ましい。
僕は、お父様の子なんだよ?
一番大事にするべきだ!
僕は走って僕の部屋に戻ってきて、ドアノブに手をかけた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説

蔑ろにされた王妃と見限られた国王
奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。

立派な王太子妃~妃の幸せは誰が考えるのか~
矢野りと
恋愛
ある日王太子妃は夫である王太子の不貞の現場を目撃してしまう。愛している夫の裏切りに傷つきながらも、やり直したいと周りに助言を求めるが‥‥。
隠れて不貞を続ける夫を見続けていくうちに壊れていく妻。
周りが気づいた時は何もかも手遅れだった…。
※設定はゆるいです。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。

【完結】平民聖女の愛と夢
ここ
ファンタジー
ソフィは小さな村で暮らしていた。特技は治癒魔法。ところが、村人のマークの命を救えなかったことにより、村全体から、無視されるようになった。食料もない、お金もない、ソフィは仕方なく旅立った。冒険の旅に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる